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伯父様達を信じて全てを話したいと思った。

だけど話すのは少し怖い、頭がおかしいと思われるじゃないか、得体の知れない存在に思って不気味に思われたりしたらどうしよう

伯父様達にまで邪険に扱われたら、私はもう立ち直れない気がする

「ミカエル伯父様、私はそんなに分かりやすいですか?もしかしてお父様達にもバレている?」

私の事をいつか裏切る相手なんて気にしなくていいと思うけど、心の底で私が家族と離れたがっていた事を、知られたくないと思ってる自分がいる

「私はわかりやすいと思うけど、他の人はなかなか気付かないかもしれないな。ジャン達は鈍感な分類だからきっと気付いてないだろうな。気が付いていたら、もっと動揺していたはずだから」

「エミリーは昔っから肝心なことは隠すのが上手だから、簡単には気付かないでしょうね。私とミカエルは人の感情に敏感なところがあるから気付いたのよ。私が結婚相手にミカエルを選んだのは、ミカエルが私と似てるからなのよ」

感情に敏感………、それって人の感情を無意識に読み取ったり、察したりする人のことを言うのよね?

「感情に敏感な者は鈍感な人と一緒の方が良いって言う人もいるけど、ミレイユとは感覚が似てるから一緒に居て楽なんだよ」

そっか………

2人と居ると落ち着くのは、2人が私に合わせてくれてるからなのね。

だけど2人の生活に私が入ったら、2人は気疲れするんじゃないかしら?

「2人の生活に私がお邪魔してよかったんですか?今までみたいに数日一緒に居るだけではすまないんですよ?」

「大丈夫だよ。エミリーとは波長が合うみたいで、一緒に過ごしてても疲れることは無いから、もしかしたらこうなるのは運命だったのかもしれないな」

「私も大丈夫よ。だからエミリー、今のうちに不安なことや悩みがあるなら話してちょうだい、解決できるかは分からないけど、話すだけでも気が楽になる事もあるわ」

まだ少し怖いけど、2人になら話しても大丈夫な気がする

だけど何から話したらいいのかしら?

突拍子もない話しすぎて、話しても信じてもらえるかしら?

未来から舞い戻って来たなんて、小説みたいな話しよね。

「今から話す事は信じられない事だろうけど本当の話なの。私には18歳まで生きてきた記憶があるの。死んだと思ったら10歳まで戻ってた」

「えっ?18歳!?それは時を遡ってきたって事か?」

「信じられない話だけど、そう言えばそんな魔法があったわよね?」

「時空移動の事か?だがあれは幻の魔法だろ。それにそれを持っているなら、魔力鑑定の時に分かるはずだ。エミリーが持っているスキルの中にそんなものなかったんだろ?」

時空移動?

そんな魔法聞いたことないけど?

空間魔法と何か関係があるのかしら?

でも空間と時空では別物よね?

「時空魔法は知らないですけど、司祭様には今後、空間魔法が使えるようになる可能性があるって言われましたわ」

「空間魔法かそれはすごいな。うーん、空間魔法はよく知られてないから断言は出来ないが関係ないだろうな。時空魔法より予知魔法の方が可能性があるだろ。珍しい事に変わりないがな。だがそれなら魔力鑑定の時に言われるだろうし、謎が深まるだけだな……………」

「お2人は信じてくれるんですね。普通なら頭がおかしくなったとか、嘘を言ってるって思うでしょうに」

私が伯父様達の立場だったら、絶対に信じないと思うわ

もしかしたら頭がおかしい人と思って距離を置くかもしれない

「よく知らない相手なら嘘だと思うかもしれないな。だけどエミリーが相手なら嘘をついてるとは思わないよ。エミリーは意味の無い嘘はつかないのはよく知ってるから、それに稀にエミリーみたいな者が現れることがあるんだ」

「えっ!?それは本当ですか?私は1度もそんなこと聞いたことないですけど?伯父様は物知りですのね」

「物知りかどうかは分からないけど、私は不思議な出来事や伝説などを調べるのが好きなんだよ。今は辺境伯の当主になってしまったから、昔みたいに自由に調べに行ったり出来ないけど、学生時代は調べる為に国中を旅してたよ」

そう言えば伯父様はそういう分類のものが好きだったわね。

シャルルがミシェル様に憧れるようになったのも、伯父様がミシェル様の話をいっぱいしていたからかもしれないわね。

ミシェル様は今では失われた魔法や幻と言われてる魔法を沢山使っていたみたいだから、伯父様にとってとても興味がわく存在だったでしょうし

「エミリーみたいな人達には共通点があるんだよ。みんなが不幸な目にあい亡くなって、時間が巻き戻ったもの達は魔力量や魔法に変化がある。エミリーはどうなんだ?あんなに家族を愛していたエミリーが、家族と離れたがっていたのは何か理由があるんだろ?」

「確かに魔力量は巻き戻り前に比べてかなり多くなってます。属性魔法も前は光と空間はありませんでした。それと私は家族に裏切られて、家族に邪険に扱われるようになりましたわ。1人の女性に冤罪をかけられて、死刑になる事になったのに、家族は誰も私の無実を信じてくれませんでした」

伯父様達は私が死刑になったと聞いて、顔を真っ青にしている

「ジャン達がお前を疑ったのか?あんなにエミリーを溺愛していたのに信じられん。エミリーが死刑になるのに、私達は何もしなかったのか?」

「お父様達とは私が死刑になる数年前から仲違いしていたので、私を守ってはくれませんでしたわ。伯父様達は私の無実を訴えましたけど、結果は変わりませんでした」

私が国を裏切って他国に情報を売っていたと言う、パトリシアの嘘をみんなが信じてた。

パトリシアは周りから慕われていて、誰もパトリシアが嘘をつくとは思っていなかった。

伯父様達が私の無実を証明しようとしていたけど、やってない事の証拠を証明するのはとても難しい事だった。

私が他国の人と話してるのを見たというのは、パトリシアだけだったのに皆がそれが真実だと信じきってしまい、私は結局最後は死刑になってしまった
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