16 / 52
15
しおりを挟む伯父様達を信じて全てを話したいと思った。
だけど話すのは少し怖い、頭がおかしいと思われるじゃないか、得体の知れない存在に思って不気味に思われたりしたらどうしよう
伯父様達にまで邪険に扱われたら、私はもう立ち直れない気がする
「ミカエル伯父様、私はそんなに分かりやすいですか?もしかしてお父様達にもバレている?」
私の事をいつか裏切る相手なんて気にしなくていいと思うけど、心の底で私が家族と離れたがっていた事を、知られたくないと思ってる自分がいる
「私はわかりやすいと思うけど、他の人はなかなか気付かないかもしれないな。ジャン達は鈍感な分類だからきっと気付いてないだろうな。気が付いていたら、もっと動揺していたはずだから」
「エミリーは昔っから肝心なことは隠すのが上手だから、簡単には気付かないでしょうね。私とミカエルは人の感情に敏感なところがあるから気付いたのよ。私が結婚相手にミカエルを選んだのは、ミカエルが私と似てるからなのよ」
感情に敏感………、それって人の感情を無意識に読み取ったり、察したりする人のことを言うのよね?
「感情に敏感な者は鈍感な人と一緒の方が良いって言う人もいるけど、ミレイユとは感覚が似てるから一緒に居て楽なんだよ」
そっか………
2人と居ると落ち着くのは、2人が私に合わせてくれてるからなのね。
だけど2人の生活に私が入ったら、2人は気疲れするんじゃないかしら?
「2人の生活に私がお邪魔してよかったんですか?今までみたいに数日一緒に居るだけではすまないんですよ?」
「大丈夫だよ。エミリーとは波長が合うみたいで、一緒に過ごしてても疲れることは無いから、もしかしたらこうなるのは運命だったのかもしれないな」
「私も大丈夫よ。だからエミリー、今のうちに不安なことや悩みがあるなら話してちょうだい、解決できるかは分からないけど、話すだけでも気が楽になる事もあるわ」
まだ少し怖いけど、2人になら話しても大丈夫な気がする
だけど何から話したらいいのかしら?
突拍子もない話しすぎて、話しても信じてもらえるかしら?
未来から舞い戻って来たなんて、小説みたいな話しよね。
「今から話す事は信じられない事だろうけど本当の話なの。私には18歳まで生きてきた記憶があるの。死んだと思ったら10歳まで戻ってた」
「えっ?18歳!?それは時を遡ってきたって事か?」
「信じられない話だけど、そう言えばそんな魔法があったわよね?」
「時空移動の事か?だがあれは幻の魔法だろ。それにそれを持っているなら、魔力鑑定の時に分かるはずだ。エミリーが持っているスキルの中にそんなものなかったんだろ?」
時空移動?
そんな魔法聞いたことないけど?
空間魔法と何か関係があるのかしら?
でも空間と時空では別物よね?
「時空魔法は知らないですけど、司祭様には今後、空間魔法が使えるようになる可能性があるって言われましたわ」
「空間魔法かそれはすごいな。うーん、空間魔法はよく知られてないから断言は出来ないが関係ないだろうな。時空魔法より予知魔法の方が可能性があるだろ。珍しい事に変わりないがな。だがそれなら魔力鑑定の時に言われるだろうし、謎が深まるだけだな……………」
「お2人は信じてくれるんですね。普通なら頭がおかしくなったとか、嘘を言ってるって思うでしょうに」
私が伯父様達の立場だったら、絶対に信じないと思うわ
もしかしたら頭がおかしい人と思って距離を置くかもしれない
「よく知らない相手なら嘘だと思うかもしれないな。だけどエミリーが相手なら嘘をついてるとは思わないよ。エミリーは意味の無い嘘はつかないのはよく知ってるから、それに稀にエミリーみたいな者が現れることがあるんだ」
「えっ!?それは本当ですか?私は1度もそんなこと聞いたことないですけど?伯父様は物知りですのね」
「物知りかどうかは分からないけど、私は不思議な出来事や伝説などを調べるのが好きなんだよ。今は辺境伯の当主になってしまったから、昔みたいに自由に調べに行ったり出来ないけど、学生時代は調べる為に国中を旅してたよ」
そう言えば伯父様はそういう分類のものが好きだったわね。
シャルルがミシェル様に憧れるようになったのも、伯父様がミシェル様の話をいっぱいしていたからかもしれないわね。
ミシェル様は今では失われた魔法や幻と言われてる魔法を沢山使っていたみたいだから、伯父様にとってとても興味がわく存在だったでしょうし
「エミリーみたいな人達には共通点があるんだよ。みんなが不幸な目にあい亡くなって、時間が巻き戻ったもの達は魔力量や魔法に変化がある。エミリーはどうなんだ?あんなに家族を愛していたエミリーが、家族と離れたがっていたのは何か理由があるんだろ?」
「確かに魔力量は巻き戻り前に比べてかなり多くなってます。属性魔法も前は光と空間はありませんでした。それと私は家族に裏切られて、家族に邪険に扱われるようになりましたわ。1人の女性に冤罪をかけられて、死刑になる事になったのに、家族は誰も私の無実を信じてくれませんでした」
伯父様達は私が死刑になったと聞いて、顔を真っ青にしている
「ジャン達がお前を疑ったのか?あんなにエミリーを溺愛していたのに信じられん。エミリーが死刑になるのに、私達は何もしなかったのか?」
「お父様達とは私が死刑になる数年前から仲違いしていたので、私を守ってはくれませんでしたわ。伯父様達は私の無実を訴えましたけど、結果は変わりませんでした」
私が国を裏切って他国に情報を売っていたと言う、パトリシアの嘘をみんなが信じてた。
パトリシアは周りから慕われていて、誰もパトリシアが嘘をつくとは思っていなかった。
伯父様達が私の無実を証明しようとしていたけど、やってない事の証拠を証明するのはとても難しい事だった。
私が他国の人と話してるのを見たというのは、パトリシアだけだったのに皆がそれが真実だと信じきってしまい、私は結局最後は死刑になってしまった
110
あなたにおすすめの小説
『白い結婚だったので、勝手に離婚しました。何か問題あります?』
夢窓(ゆめまど)
恋愛
「――離婚届、受理されました。お疲れさまでした」
教会の事務官がそう言ったとき、私は心の底からこう思った。
ああ、これでようやく三年分の無視に終止符を打てるわ。
王命による“形式結婚”。
夫の顔も知らず、手紙もなし、戦地から帰ってきたという噂すらない。
だから、はい、離婚。勝手に。
白い結婚だったので、勝手に離婚しました。
何か問題あります?
私はもう必要ないらしいので、国を護る秘術を解くことにした〜気づいた頃には、もう遅いですよ?〜
AK
ファンタジー
ランドロール公爵家は、数百年前に王国を大地震の脅威から護った『要の巫女』の子孫として王国に名を残している。
そして15歳になったリシア・ランドロールも一族の慣しに従って『要の巫女』の座を受け継ぐこととなる。
さらに王太子がリシアを婚約者に選んだことで二人は婚約を結ぶことが決定した。
しかし本物の巫女としての力を持っていたのは初代のみで、それ以降はただ形式上の祈りを捧げる名ばかりの巫女ばかりであった。
それ故に時代とともにランドロール公爵家を敬う者は減っていき、遂に王太子アストラはリシアとの婚約破棄を宣言すると共にランドロール家の爵位を剥奪する事を決定してしまう。
だが彼らは知らなかった。リシアこそが初代『要の巫女』の生まれ変わりであり、これから王国で発生する大地震を予兆し鎮めていたと言う事実を。
そして「もう私は必要ないんですよね?」と、そっと術を解き、リシアは国を後にする決意をするのだった。
※小説家になろう・カクヨムにも同タイトルで投稿しています。
悪役令嬢になるのも面倒なので、冒険にでかけます
綾月百花
ファンタジー
リリーには幼い頃に決められた王子の婚約者がいたが、その婚約者の誕生日パーティーで婚約者はミーネと入場し挨拶して歩きファーストダンスまで踊る始末。国王と王妃に謝られ、贈り物も準備されていると宥められるが、その贈り物のドレスまでミーネが着ていた。リリーは怒ってワインボトルを持ち、美しいドレスをワイン色に染め上げるが、ミーネもリリーのドレスの裾を踏みつけ、ワインボトルからボトボトと頭から濡らされた。相手は子爵令嬢、リリーは伯爵令嬢、位の違いに国王も黙ってはいられない。婚約者はそれでも、リリーの肩を持たず、リリーは国王に婚約破棄をして欲しいと直訴する。それ受け入れられ、リリーは清々した。婚約破棄が完全に決まった後、リリーは深夜に家を飛び出し笛を吹く。会いたかったビエントに会えた。過ごすうちもっと好きになる。必死で練習した飛行魔法とささやかな攻撃魔法を身につけ、リリーは今度は自分からビエントに会いに行こうと家出をして旅を始めた。旅の途中の魔物の森で魔物に襲われ、リリーは自分の未熟さに気付き、国営の騎士団に入り、魔物狩りを始めた。最終目的はダンジョンの攻略。悪役令嬢と魔物退治、ダンジョン攻略等を混ぜてみました。メインはリリーが王妃になるまでのシンデレラストーリーです。
悪役令嬢は永眠しました
詩海猫(8/29書籍発売)
ファンタジー
「お前のような女との婚約は破棄だっ、ロザリンダ・ラクシエル!だがお前のような女でも使い道はある、ジルデ公との縁談を調えてやった!感謝して公との間に沢山の子を産むがいい!」
長年の婚約者であった王太子のこの言葉に気を失った公爵令嬢・ロザリンダ。
だが、次に目覚めた時のロザリンダの魂は別人だった。
ロザリンダとして目覚めた木の葉サツキは、ロザリンダの意識がショックのあまり永遠の眠りについてしまったことを知り、「なぜロザリンダはこんなに努力してるのに周りはクズばっかりなの?まかせてロザリンダ!きっちりお返ししてあげるからね!」
*思いつきでプロットなしで書き始めましたが結末は決めています。暗い展開の話を書いているとメンタルにもろに影響して生活に支障が出ることに気付きました。定期的に強気主人公を暴れさせないと(?)書き続けるのは不可能なようなのでメンタル状態に合わせて書けるものから書いていくことにします、ご了承下さいm(_ _)m
妻からの手紙~18年の後悔を添えて~
Mio
ファンタジー
妻から手紙が来た。
妻が死んで18年目の今日。
息子の誕生日。
「お誕生日おめでとう、ルカ!愛してるわ。エミリア・シェラード」
息子は…17年前に死んだ。
手紙はもう一通あった。
俺はその手紙を読んで、一生分の後悔をした。
------------------------------
(完結)醜くなった花嫁の末路「どうぞ、お笑いください。元旦那様」
音爽(ネソウ)
ファンタジー
容姿が気に入らないと白い結婚を強いられた妻。
本邸から追い出されはしなかったが、夫は離れに愛人を囲い顔さえ見せない。
しかし、3年と待たず離縁が決定する事態に。そして元夫の家は……。
*6月18日HOTランキング入りしました、ありがとうございます。
お飾りの妻として嫁いだけど、不要な妻は出ていきます
菻莅❝りんり❞
ファンタジー
貴族らしい貴族の両親に、売られるように愛人を本邸に住まわせている其なりの爵位のある貴族に嫁いだ。
嫁ぎ先で私は、お飾りの妻として別棟に押し込まれ、使用人も付けてもらえず、初夜もなし。
「居なくていいなら、出ていこう」
この先結婚はできなくなるけど、このまま一生涯過ごすよりまし
なぜ、私に関係あるのかしら?
シエル
ファンタジー
「初めまして、アシュフォード公爵家一女、セシリア・アシュフォードと申します」
彼女は、つい先日までこの国の王太子殿下の婚約者だった。
そして今日、このトレヴァント辺境伯家へと嫁いできた。
「…レオンハルト・トレヴァントだ」
非道にも自らの実妹を長年にわたり虐げ、婚約者以外の男との不適切な関係を理由に、王太子妃に不適格とされ、貴族学院の卒業式で婚約破棄を宣告された。
そして、新たな婚約者として、その妹が王太子本人から指名されたのだった。
「私は君と夫婦になるつもりはないし、辺境伯夫人として扱うこともない」
この判断によって、どうなるかなども考えずに…
※ 中世ヨーロッパ風の世界観です。
※ ご都合主義ですので、ご了承下さい、
※ 画像はAIにて作成しております
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる