刑事×怪盗の秘密

カルキ酸

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バレンタインの媚薬

チョコレート・リボン・デコレーション

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 夜、刑事は、強い尿意と喉の渇きで目が覚めた。腕時計を見ると、深夜の1時を回っている。
 ふと枕元を見ると、リボンで飾られた小さな箱が置いてあった。
 刑事は、それをジャケットのポケットに無造作に入れ、トイレに向かった。

 用を足した後、個室で先ほどの小さな箱を取り出す。リボンを解き、包装紙を剥がすと、中には高級チョコレートの箱が入っていた。
 不意に、包装紙の間から小さなメモ用紙が抜け出て、ヒラヒラと床に落ちた。摘み上げて裏表を確認する。

*****
 親愛なる香坂刑事へ

 今夜、プレゼントを用意して帰りを待ってます
*****

 手書きで書いてある。普段の予告状は印刷物のくせに。
 筆跡鑑定に資料として回したいところだが、内容のせいで出来なかった。
 箱と包装を再びポケットにねじ込み、トイレを流して個室を出た。
 
 途中、怪盗ナイトウォーカー対策室の前を通ると、ドア越しに中から渡辺警部の怒号が聞こえていた。また怪盗にしてやられて、反省会と称した部下への罵詈雑言大会が開催されているに違いない。
 巻き込まれないよう気配を消しながら、泥棒のごとく、こそこそと通り過ぎ、香坂刑事は自宅へと急いだ。



 
 部屋に帰宅する。
 寝室では電気が点いたままで、毛布にくるまった怪盗は寝息を立てていた。その幸せそうに微笑む寝顔に、刑事はキュンとなる。

 すぐ横のミニテーブルの上には、ワインのボトルと、グラスが2つ、チョコレートの箱、チョコレートシロップが置いてある。
 ずっと帰りを待っていたのか、と罪悪感に駆られるも、いや、そもそも睡眠薬を盛られなければ早く帰宅出来たのだから、とかぶりを振る。
 刑事は怪盗を起こさないように、そっと風呂に入った。



 髪を拭きながら寝室に戻ると、怪盗はベッドに腰かけながらワインを飲んでいた。

「おかえりなさい、刑事」
酔いで頬を紅潮させながら彼は言う。少し眠たげな目をしていた。
「刑事もどうぞ」
 そう言ってワイングラスを差し出す。刑事がグラスを受け取ると、怪盗はワインを注ぐ。風呂上がりの乾いた喉に、ワインをよく沁みた。

「今日は・・・一風変わったプレイをしたくて」
 怪盗は、グラス中のワインをぐるぐる回しながら言う。刑事は隣に腰かけて怪盗を見つめる。

「普段も、まぁまぁ変わったプレイしてるだろ」
女装とか。そう思いながら残りのワインを飲み干し、グラスをテーブルに置いた。

「ふふ、そうですね」
 怪盗は、チョコレートの箱を開け、一粒のトリュフチョコを取り出す。
「はい、あーん」
刑事の口元に持っていく。

「っ・・・」
 刑事は、照れて顔を背けようとするが、結局は口を開けて、そのチョコレートを口に含んだ。怪盗は、見せつけるようにパウダーのついた指先を舐める。

「いただきます」
怪盗は、刑事にキスをして、舌を入れた。ワインとチョコレートの味が伝わる。

「ん」
 応えるように舌を動かし、怪盗の頰を両手で包む。耳に触れると、熱を帯びていて温かい。
 口の中で溶けていくチョコレートと唾液が混じり、独特なぬめりに興奮していく。
 唇は離さないままに、2人は服を脱がせ合い、床に放り投げた。


 チョコレートを堪能すると、怪盗はベッドに仰向けになりながら、股を開いた。中央のそれは、膨張しながら天井を指す。

「今夜は、コレをかけて楽しみましょう」
怪盗は、自らの股間にチョコレートシロップをふんだんに垂らした。そのブラウンの粘り気のある液体は、裏筋を伝ったり、鈴口から入り、尿道に流れ込んだりした。

「コックリングも付けてやるよ」
 刑事は、怪盗の陰茎の付け根に、ラッピングで使われていたピンクのリボンを巻いた。
 きゅっ、と縛ると、怪盗は「あっ、んっ」と喘いで股間をピクピクさせた。

 刑事は、怪盗にかけられたチョコを舌先で舐めとる。甘ったるい味と匂いが、鼻の奥まで突き抜けていく。
 怪盗は、快楽に身を委ねるようにゆっくりと息を吐く。
「はぁ・・・気持ちいい・・・」
瞳を閉じて、高めの声で呟く。その妖艶な表現が、刑事の欲望に火をつけた。

 貪るように、全体を舐める。喉の奥まで入れると、吸ったり唇で刺激したりしながら上下する。

「んっ・・・あ、あっ!」
 腰を震わせながら、怪盗は善がった。さらに、尻の穴が、ヒクヒクと動く。
 刑事は従うように、舌を這わせていき、肛門の周りを舐めた。鼻にはプクりと膨らんだ睾丸が当たっていた。

 充分に潤ってからは、舌を挿入してほぐす。
「ひぁっ・・・・・・あっ!」
 片膝を立てながら、怪盗は尻をあげる。ふるふると揺れる陰茎の先端からは、チョコレートが混じった液体が溢れ出ていた。

 体勢を変えた刑事は、コンドームを装着し、ゆっくりと穴に挿れていく。
 怪盗は、ぎゅっとシーツを掴みながら受け入れる。

 さらに、ずぷずぷと奥深くに進んでいく。いつもより熱い内部は、刑事を逃すまいと、強く締め付けた。

「キッツ・・・」
怪盗の腰を持ち上げながら、刑事は前後に運動した。

「ぁ、あ、・・・っぁあ!」
 リズムに合わせて、怪盗の嬌声が漏れる。
 怪盗の片膝を持ち上げ、身体をよじり、角度を変えたりしながら味わっていく。パンッ、パンッと肌がぶつかる音が響いた。


「あっ、あぁ、もう、イくっ!」
 怪盗は、自分の陰茎を手で擦りながら叫ぶ。

「いいよ、一緒にイこう」
呼吸を荒くしながら、刑事は言う。

「ん・・・」
 怪盗は手の中に濃い精液を出す。
 一方、刑事も腰を振りながら、ゴムの中にたっぷりと注ぎ入れた。

「はぁ・・・」
 スッキリしたように、怪盗は大の字になる。
 ずるりと抜いた陰茎をティッシュで拭き取りながら、刑事は怪盗のも舐めて掃除する。
 苦味がある中に、まだ微かに、チョコレートの甘さが残っていた。
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