刑事×怪盗の秘密

カルキ酸

文字の大きさ
上 下
12 / 22
バレンタインの媚薬

医務室にて

しおりを挟む
 シャッと、カーテンが開けられる音に目を覚ます。香坂刑事は、今は何時だ?と思いながら薄目を開けた。

「お疲れのようですね」
 枕元の椅子に座りながら、男性の制服警察官が囁く。
 誰だ?と顔を向ける香坂刑事に、彼は警帽を外して微笑んだ。紛れもなく怪盗の素顔だった。

 驚き、声を上げようとする刑事の口を、キスで塞ぐ。
 チュッと音を立てて唇を離すと、怪盗は人差し指を立てて口の前にかざした。
「・・・医務室では、お静かに」
 そう言うと、怪盗は布団に忍びこみ、刑事の上に重なった。
 そして、嬉しそうに彼の胸に頬擦りをする。

「おい・・・」
誰か来たらどうするんだ、と刑事は、怪盗の髪を掴む。

「・・・本当は止めて欲しくないんですよね」
 上半身を起こしながら怪盗は言う。
「ここ、おっきくなってますよ」
刑事のももの上に座った怪盗は、刑事の股間を撫でる。

「今、楽にしてあげますからね」
そう呟いて、怪盗は下を脱ぎ始めた。
 今朝のチョコを配っていた女性警官は、やっぱりお前だったのか。と刑事は思った。



 
 怪盗は、刑事の上で、懸命に腰を振る。接続部からはピチャピチャと水音が漏れて、ベッドは、ギッ、ギッと軋んだ。
 声を出さないようハンカチを咥えるも、怪盗からは小さな喘ぎ声が漏れていた。

 刑事は怪盗の両手を握り、自分の胸元に引き倒す。ずるりと抜けた陰茎には、ローションと怪盗の愛液が付着していた。

 ハンカチを外した怪盗は、刑事にキスをし、固形物を口移した。刑事の口の中に、甘ったるいミルクチョコレートの味が広がる。
「安心してください。今度は媚薬は入っていません」
舌舐めずりをしながら、怪盗は彼を見下ろす。
 
 今度?と思いながらも、ゆっくりと噛む。

「それでは、私は今から仕事がありますので」
怪盗は、下着とズボンを身につけ、ベルトを締めながら言った。

「待て」
 刑事は、彼の手首を掴んで引き留める。
 身体を許した相手とはいえ、これから盗みを働こうとする人物を見逃すわけにはいかない。

「お前を、デパートに行かす・・・わけ、には・・・」
 突然、刑事に強い睡魔が襲う。やがて、手のひらの力は抜け、穏やかな寝息を立てる。

「また暫く眠っていてください」
 刑事に布団を掛けて、頰に口づけをする。
 警帽を被りながら、怪盗は意気揚々と医務室を出ていった。
しおりを挟む

あなたにおすすめの小説

熱のせい

yoyo
BL
体調不良で漏らしてしまう、サラリーマンカップルの話です。

騙されて快楽地獄

てけてとん
BL
友人におすすめされたマッサージ店で快楽地獄に落とされる話です。長すぎたので2話に分けています。

壁乳

リリーブルー
BL
俺は後輩に「壁乳」に行こうと誘われた。 (作者の挿絵付きです。)

自習室の机の下で。

カゲ
恋愛
とある自習室の机の下での話。

風邪ひいた社会人がおねしょする話

こじらせた処女
BL
恋人の咲耶(さくや)が出張に行っている間、日翔(にちか)は風邪をひいてしまう。 一年前に風邪をひいたときには、咲耶にお粥を食べさせてもらったり、寝かしつけてもらったりと甘やかされたことを思い出して、寂しくなってしまう。一緒の気分を味わいたくて咲耶の部屋のベッドで寝るけれど…?

二本の男根は一つの淫具の中で休み無く絶頂を強いられる

五月雨時雨
BL
ブログに掲載した短編です。

BL団地妻-恥じらい新妻、絶頂淫具の罠-

おととななな
BL
タイトル通りです。 楽しんでいただけたら幸いです。

魔王に飼われる勇者

たみしげ
BL
BLすけべ小説です。 敵の屋敷に攻め込んだ勇者が逆に捕まって淫紋を刻まれて飼われる話です。

処理中です...