刑事×怪盗の秘密

カルキ酸

文字の大きさ
上 下
9 / 22
探偵登場

痴漢プレイ

しおりを挟む
 スマートフォンから検索サイトを見ると、トップニュースに「アロマノフ王朝の王冠、怪盗ナイトウォーカーに盗まれる」と掲載されていた。

 はぁ、とため息をついて、香坂刑事は来たばかりの電車に乗る。日曜日の始発で車内の席はガラガラだが、いつもの癖で手すりに掴まりながら立っていた。

「王冠、盗まれちゃって大変ですよねー」
背後から、声をかけられる。
「えぇ、本当大変なんですよ・・・て、え?」

 振り返ると、足を組んで座る会社員らしき女性がいた。ハーフアップにした茶髪は、毛先が巻かれていてふわふわしている。紺色のスーツを着て、薄手のタイツと黒いパンプスを履いていた。席の横には、黒いバッグ、脱いだグレーのコートとタータンチェックのマフラーが畳んで置いてある。

 直感で、これは怪盗の女装だと分かった。

「お前、また女装してんのか」
香坂刑事は、呆れたように言う。

「またって何ですか。私が女装癖だとでも言いたいんですか?」
背後から抱きつきながら、怪盗は言う。
「違うのかよ」
女装癖だろお前は、と思いながら刑事は言う。


 ガタン、タタン、タタン。と線路をなぞりながら、電車は走る。外はまだ暗く、東の空だけが微かに白んでいた。

「それより、助けてもらえて良かったですね」
怪盗は、刑事の左手を握った。

「お前のせいで、散々だったんだぞ」
刑事の脳内に、数時間前の記憶が蘇る。

ひいらぎ見ろよ!香坂刑事が捕まってるぜ!」
安田巡査はスマートフォンのカメラを起動させながら、大笑いする。
「やべぇ、一生忘れないわコレ」
隣で柊巡査も爆笑する。
んんんやめろんんん撮るなーー!!」
香坂刑事は、ガムテープで塞がれた口で、必死に叫んだのだった。


「許してくださいよ」
怪盗は、刑事の尻を撫でる。
「やめろよ、痴漢みたいな真似は」
刑事は顔を赤らめる。

「合意のもとです」
怪盗は尻を揉む手を止めない。
「合意してねぇ・・・そう言えば、3号車でも俺の尻触ったろ」
ジト目で怪盗を見る。

「おや、気付きました?実は、佐川警部に一番最初につねられたのは、私です」
いよいよ、硬くなった棒を服の上から押し付ける。
「あ、馬鹿。こんな人前で」
刑事は、彼から離れようとするが、腰に抱きつかれ、うまく解けない。
「大丈夫、誰も見てません」

 車内には、刑事と怪盗の他に、1人だけ乗客がいたが、その人は座ったまま眠り、首をカクン、カクンとさせていた。

 怪盗は、背伸びをして、刑事の左耳を舐める。くすぐったい快感に肩をすぼめる。刑事の股間が、熱を帯びてくる。

「刑事、今から、家に行っていいですか?」
ぎゅっと抱きしめられ、顔が赤くなる。

 その可愛さに堪らなくなって、家まで持つ気がしなかった。

「・・・次の駅、近くにラブホがあるから」
耳まで真っ赤にして、刑事はうつむく。
「ん・・・」
怪盗は、刑事の背中に頬ずりした。

 
しおりを挟む

あなたにおすすめの小説

熱のせい

yoyo
BL
体調不良で漏らしてしまう、サラリーマンカップルの話です。

騙されて快楽地獄

てけてとん
BL
友人におすすめされたマッサージ店で快楽地獄に落とされる話です。長すぎたので2話に分けています。

壁乳

リリーブルー
BL
俺は後輩に「壁乳」に行こうと誘われた。 (作者の挿絵付きです。)

自習室の机の下で。

カゲ
恋愛
とある自習室の机の下での話。

風邪ひいた社会人がおねしょする話

こじらせた処女
BL
恋人の咲耶(さくや)が出張に行っている間、日翔(にちか)は風邪をひいてしまう。 一年前に風邪をひいたときには、咲耶にお粥を食べさせてもらったり、寝かしつけてもらったりと甘やかされたことを思い出して、寂しくなってしまう。一緒の気分を味わいたくて咲耶の部屋のベッドで寝るけれど…?

BL団地妻-恥じらい新妻、絶頂淫具の罠-

おととななな
BL
タイトル通りです。 楽しんでいただけたら幸いです。

魔王に飼われる勇者

たみしげ
BL
BLすけべ小説です。 敵の屋敷に攻め込んだ勇者が逆に捕まって淫紋を刻まれて飼われる話です。

二本の男根は一つの淫具の中で休み無く絶頂を強いられる

五月雨時雨
BL
ブログに掲載した短編です。

処理中です...