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第二部 ソレーユ編~失くした恋の行方~
14.※罪悪感
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※このお話は第一部『53.懐柔』とリンクしています。
────────────────
「はっ…アルッ……!」
アルバートは許しを得たその日から毎夜ミシェルの部屋に足を運ぶようになった。
とは言え別に肌を重ねるわけではない。
手と口でミシェルを慰めるだけだ。
それでもミシェルの声を聞けることが嬉しすぎてたまらなかった。
最初は声を我慢していたミシェルが慣れと共にどこまでも可愛く啼いてくれるようになってきたのだ。
嬉しくないわけがない。
「あぁっ…アルッ!」
「気持ちいいですか?ミシェル様」
「ん…いいっ……!もっとして…っ」
そんな言葉に次第に足りていないのだと感じるようになった。
だから今日は少しの悪戯心で偶然を装い後ろも舌で舐めあげてみる事にした。
睾丸を舐める際の偶然だと誤魔化せるように時折かすめるように舐めると、その度に短く悲鳴を上げて腰を揺らし始める。
「ひっ…!あ…アル…そこは…っ!ひぃッ!」
「んん…ここ、ですか?」
「あんっ!」
わかっていつつもそこをチロチロと舐めてやると可愛い啼き声が次々とこぼれ落ちていく。
「あ…ッ!そんなにしちゃダメェ…!あんんッ!」
そして後ろを舐めながら前を扱くと、ミシェルは甲高い声を上げて達してしまった。
「あぁあああ────ッ!」
自分の頭に縋るように手を添えピクピクと身を震わせるミシェルの姿に思わず興奮してしまう。
「ん…んふぅ……」
色香を纏いながら満足げに恍惚とした表情で息を整えるミシェルの姿に心臓が一際大きく弾むのを感じた。
このミシェルを引き出したのが自分だというのがたまらなく嬉しい。
けれどここで暴走するわけにはいかなかった。
「ミシェル様…。明日からはこちらも可愛がらせていただきますので」
今日はゆっくりとお休みくださいとそっと礼を取り退室する。
この関係には引き際が肝心だとわかっていたからだ。
それからは前だけでなく後ろの孔も舌で舐め可愛がるようになった。
舌を尖らせグリグリと抉じ開けるように中も可愛がると更に可愛い声で啼いてくれるので、夢中になって何度も舐めた。
「ん…んやぁ…!アルッ…最近後ろがおかしい…ッ!」
連日可愛がっているからか、そこはクパクパと物欲しそうにヒクつくようになってきていた。
「あんんッ!足りない…ッ!足りないぃ!」
腰を揺らして涙目で訴えてくるミシェルが可愛すぎる。
そんなにねだられたら応えないといけなくなるではないか。
「ミシェル様。私に中に触れる権利をお与えください」
その言葉にミシェルがコクコクと頷いてくれたので、そのまま指をゆっくりと挿入した。
「あんんッ!」
ゆっくりと奥まで挿入し、中を優しく抽送してやるとミシェルが嬉しそうに表情を緩ませる。
「あっあっ…アル…ッ」
「ミシェル様。こちらもこれからは可愛がらせてください」
そうして二人の関係はどんどんと形を変え始めた。
最初は一本だった指が日毎に増えていく。
前立腺を指で可愛がりながら手淫口淫で前を可愛がる日々が続くと共にミシェルの嬌声はどんどん艶が増した。
「は…はぁう…ッ!アルッ!アルぅ…ッ!気持ちいい…っ!もっと可愛がってぇ…!」
「お好きなだけ…可愛がらせていただきます」
もうここまでくるとどう足掻いても引き返すことなんてできなかった。
もっとその嬌態を見せてほしいと言う欲ばかりが頭をもたげてくる。
(ミシェル様…。どんな貴方もお慕いしております────)
こうして気付けばどんどんと抜け出せない迷路へと嵌り込んでいる自分がいた。
そんな中、ソレーユの王宮に客人が来た。
それは以前一度見掛けたアストラスの黒魔道士だったのだが、彼はどうやらロイドの想い人のようだった。
二人で楽しげに話をしたり時折落ち込むように沈む彼をロイドが励ましている姿を見掛けるのだとミシェルが口にしていた。
そんな話をミシェルが口にするたびに自分の中に嫉妬のような感情が湧き上がるのを感じてしまう。
本当に勝手な言い分だとは思う。
けれど……その口から他の男の話を紡がれるのは嫌だったのだ。
ミシェルには自分だけを見てもらいたかった。
そしてとうとう膨れ上がった嫉妬心が抑えきれなくなった夜────。
「ひぁあああッ!」
ついついいつもよりも激しくしてしまう自分がいた。
「ミシェル様…こんなに感じて。可愛いですね」
「嫌ッ!言わないでくれ…!」
それでもミシェルは怒ることなく受け入れてくれて、綺麗な顔を歪ませ泣きながら嬌声を上げる。
「ヒッ!ひぃいぃいッ!いいっ!いいっ!」
口淫で前をじゅぶじゅぶと吸い上げ舌で翻弄しながら中を指で搔きまわすと、ミシェルはあられもない声で嬌声を上げまくった。
「きゃうぅ…も、でな、でないぃ…」
そうして快楽に沈むミシェルの足を持ち上げ、更に奥まで咥え込んで嬲るように先端まで責め立てる。
「ひぃッ!だめっだめぇ!奥が疼いて堪らないぃ!アルッ!助けてぇ!」
それと同時に三本の指を奥まで突き込むと激しく腰を揺らしながらミシェルは達してしまった。
「あ…あぅう……」
そして感極まったように涎を垂らし、そのまま意識を飛ばしてしまう。
(まさかミシェル様がこれほど育ってくださっていたなんて…)
ここまでくると最早淫乱と言ってもいいのではないだろうか?
けれど自分の手で乱れるミシェルが愛おしくて仕方がなかった。
この綺麗な人を乱しているのが自分だと言うその背徳感にどうしようもなくたまらない気持ちになってしまう。
本音を言えばもういっそ許しを乞うて抱いてしまいたかった。
けれどいざそんなことを口にしたら不敬にもほどがあると言われ、あっという間に嫌われてしまうことだろう。
だから────自分はミシェルに黙って罪を犯したのだ。
そうやって気を失うほどに乱した後……膨れ上がった嫉妬心と焦がれる欲望に勝てず、身を繋げてしまった。
そもそもこんなミシェルの姿に興奮するなという方がおかしいのだ。
上の服を着てはいても下はここ最近邪魔だと言わんばかりに全て取り払ってしまっている。
そこから延びる美しい足は陶器のように滑らかで白く眩しい。
それなのに可愛がっている場所はどこまでも卑猥に自分の唾液で濡れ、後ろを物欲しそうにヒクつかせている。
いつもは冷たく人形のように綺麗な顔はその表情を快楽に染めて上気し色香に溢れているし、口からとめどなく溢される声もとても年上には思えないほど可愛らしいものでしかない。
自分の手がこの人をそうさせるのだと思うだけで身が熱くなっても何もおかしくはないではないか。
だから…悪魔の囁きに身を任せるかのように、ミシェルの意識がないのをいいことに、そのまま自分のものをゆっくりと中へと収めてしまったのだ。
「ミシェル様…どうかお許しください」
そこは初めてだというのにまるで自分を待っていてくれたかのように心地良く迎え入れてくれた。
「うっ…。ミシェル様…ちゃんと綺麗にしますので…」
そう言い訳をしながら前立腺を突き上げるように何度も擦ると、気持ちがいいのかきゅうきゅうと締め付けが強くなった。
「ミシェル様。ミシェル様…」
そこはあまりにも気持ち良くて、つい熱に浮かされるように名を呼び、より奥へとねじ込むように突き上げながら『お慕いしております』と思い切り奥へと熱を注いでしまった────。
***
アルバートとの関係が少しずつ変化し、ミシェルは正直戸惑っていた。
主従の関係を望んでいたアルバートを自分が変えてしまったと言う罪悪感が重たく自分にのしかかってくる。
あの時……部屋に引き込んで口づけしてしまった自分の行為は誰が見てもおかしなものだっただろう。
けれどアルバートが恋しすぎてもう我慢の限界だったのだ。
命令に逆らえないアルバートにあんなことをすれば絶対に逆らえないと知りつつ、自分は手を出してしまったのだ。
皇太子と言う立場を利用したどうしようもない愚かな行為を止められなかった。
(好き…アルが好き…)
あの日…そんな想いを込めて懸命に口づけを交わした。
そんな自分をそっと抱き寄せてくれたアルバートにホッと安堵の息を吐く。
自分はまだアルバートに受け入れてもらえる…それが素直に嬉しかった。
けれどそうして満足するまで口づけそっと唇を離したところで、アルバートから困ったように名を呼ばれてしまった。
そこで初めて自分のエゴでとんでもないことをしてしまったのだと我に返ったのだ。
無理やり口づけていたことを思い出し、羞恥に襲われてしまう。
「……すまない。忘れてくれ」
言い訳だとは分かっていても謝らずにはいられない。
けれどアルバートはそんな自分に優しく言ってくれた。
「ミシェル様…。まだ私に触れてもいいと…そう仰って頂けるのですか?」
これは…やはり嫌われたと思い込んでいたのだろうか?
こんな浅ましい自分にまでどこまでも優しいアルバートを嫌いになんかなるはずがないのに…。
「…私はお前に口づけもその先も許すと伝えたはずだ」
アルバートになら何をされてもいい。
あの時もそんな思いでこの言葉を口にしたつもりだった。
他の誰にもそんなことは許すつもりはない。
アルバートだけが特別。
アルバートだからしてほしい。
アルバートの事を愛しているから触れてほしいと願った。
「ミシェル様。お慕いしております」
そんな言葉が嬉しい。
「どうかこれからも私にミシェル様に触れる御許可をお与えください」
いつかこんな騎士としての言葉ではなくアルバートの言葉で愛を囁いてほしい。
どうか自分に振り向いて────。
そう思って『許す』と伝え始めた関係ではあったのだが、アルバートの騎士としての態度はずっと変わらなかった。
毎夜自分の元に足を運んでくれるアルバート。
二人でお茶を飲んで他愛もない話をした後口づけを交わし、手と口で可愛がってくれるのが嬉しかった。
そんな時間はどこか恋人同士の時間と似ていたからだ。
けれどその行為はアルバートにとってはどこまでも主人を満足させるための行為でしかない。
夢中になるのはいつも自分だけ。
それを証拠に事が終わるとアルバートはいつもすんなりと帰ってしまうのだから……。
それが寂しくて、ついついもっとと強請っていたら段々と身体がおかしくなっていってしまった。
もっともっとと強請っている内に体が貪欲に快楽を求め始めてしまう。
アルバートに触れられるのが嬉しいという気持ちがそれに拍車をかけてしまい、自分で自分が止められない。
好きな人に乱されて嫌なはずがない。
嫌わないで────。
そう思いつつ最初は我慢していた声が段々と耐え切れなくなって口からこぼれだす。
少しくらいなら引かれないだろうか?
もう少しくらいなら溺れてもいいだろうか?
そう思いながら快楽に染まっていく日々。
そんな日々を過ごすうちに前だけではなく後ろまで可愛がられるようになった。
もうそこまでいったら声を我慢するなど自分には不可能だった。
与えられる刺激のままに嬌声を上げ、淫らに身をくねらせ嬌態を晒す。
大好きな人にそんな姿をさらしているのだと言う羞恥から更に快楽に身が染まってしまい悪循環に嵌ってしまった。
勝手に強請る言葉が口から飛び出して止められない。
(嫌われる…嫌われる…)
アルバートに嫌われたらもうここに来てもらえなくなるとなんとかこらえようとしたが無駄だった。
快楽を追い求める本能に勝つことができず、ただただ流されるままにアルバートを貪欲に求め続けた。
そんなある日の事、何故かアルバートがこれまでとは違う攻め方をしてきた。
「ひぁあああッ!」
いつもより激しくされて口から悲鳴が迸る。
正直感じすぎてたまらなかったのだ。
「ミシェル様…こんなに感じて。可愛いですね」
「嫌ッ!言わないでくれ…!」
アルバートにまで指摘され恥ずかしくて恥ずかしくて仕方がなかった。
それでも身体はどこまでも正直で、その激しい愛撫を喜んでもっともっとと受け入れてしまう。
耐えきれずに顔を歪ませ泣きながら嬌声を上げてしまうが、もう自分でもどうしようもなかった。
「ヒッ!ひぃいぃいッ!いいっ!いいっ!」
口淫で前をじゅぶじゅぶと吸い上げられて舌で翻弄されながら中を指で搔きまわされると、与えられるままにあられもない声で嬌声を上げまくってしまう。
「きゃうぅ…も、でな、でないぃ…」
そうして足を持ち上げられ更に奥まで咥え込まれ嬲るように先端まで責め立てるともうダメだった。
「ひぃッ!だめっだめぇ!奥が疼いて堪らないぃ!アルッ!助けてぇ!」
懇願するようにそう叫ぶと同時に三本の指を奥まで突き込まれ、気づけば激しく腰を揺らしながら達してしまっていた。
「あ…あぅう……」
そして感極まりすぎて涎を垂らし、そのまま意識を飛ばしてしまう。
こんな姿を晒す羽目になるなんてと思いながら目を閉じて────次に目が覚めた時にはアルバートの姿はもうどこにもなかった。
「────アル?」
汚れた下半身は綺麗に清められてちゃんと元通りに衣服は戻されているがそこにアルバートの姿はない。
ツクン…と何故か体の奥が疼くような感覚に見舞われたがそれが何故なのかはわからなかった。
「アル…アル…」
あんな嬌態を晒したからもう呆れられただろうか?
それでももうアルバートなしではいられない身体になってしまった淫らな自分が悲しかった。
「アル……」
いっそもう自分を抱いてくれたらいいのに────。
そんな切ない思いに囚われながらその日は悲しみの中眠りについた。
────────────────
「はっ…アルッ……!」
アルバートは許しを得たその日から毎夜ミシェルの部屋に足を運ぶようになった。
とは言え別に肌を重ねるわけではない。
手と口でミシェルを慰めるだけだ。
それでもミシェルの声を聞けることが嬉しすぎてたまらなかった。
最初は声を我慢していたミシェルが慣れと共にどこまでも可愛く啼いてくれるようになってきたのだ。
嬉しくないわけがない。
「あぁっ…アルッ!」
「気持ちいいですか?ミシェル様」
「ん…いいっ……!もっとして…っ」
そんな言葉に次第に足りていないのだと感じるようになった。
だから今日は少しの悪戯心で偶然を装い後ろも舌で舐めあげてみる事にした。
睾丸を舐める際の偶然だと誤魔化せるように時折かすめるように舐めると、その度に短く悲鳴を上げて腰を揺らし始める。
「ひっ…!あ…アル…そこは…っ!ひぃッ!」
「んん…ここ、ですか?」
「あんっ!」
わかっていつつもそこをチロチロと舐めてやると可愛い啼き声が次々とこぼれ落ちていく。
「あ…ッ!そんなにしちゃダメェ…!あんんッ!」
そして後ろを舐めながら前を扱くと、ミシェルは甲高い声を上げて達してしまった。
「あぁあああ────ッ!」
自分の頭に縋るように手を添えピクピクと身を震わせるミシェルの姿に思わず興奮してしまう。
「ん…んふぅ……」
色香を纏いながら満足げに恍惚とした表情で息を整えるミシェルの姿に心臓が一際大きく弾むのを感じた。
このミシェルを引き出したのが自分だというのがたまらなく嬉しい。
けれどここで暴走するわけにはいかなかった。
「ミシェル様…。明日からはこちらも可愛がらせていただきますので」
今日はゆっくりとお休みくださいとそっと礼を取り退室する。
この関係には引き際が肝心だとわかっていたからだ。
それからは前だけでなく後ろの孔も舌で舐め可愛がるようになった。
舌を尖らせグリグリと抉じ開けるように中も可愛がると更に可愛い声で啼いてくれるので、夢中になって何度も舐めた。
「ん…んやぁ…!アルッ…最近後ろがおかしい…ッ!」
連日可愛がっているからか、そこはクパクパと物欲しそうにヒクつくようになってきていた。
「あんんッ!足りない…ッ!足りないぃ!」
腰を揺らして涙目で訴えてくるミシェルが可愛すぎる。
そんなにねだられたら応えないといけなくなるではないか。
「ミシェル様。私に中に触れる権利をお与えください」
その言葉にミシェルがコクコクと頷いてくれたので、そのまま指をゆっくりと挿入した。
「あんんッ!」
ゆっくりと奥まで挿入し、中を優しく抽送してやるとミシェルが嬉しそうに表情を緩ませる。
「あっあっ…アル…ッ」
「ミシェル様。こちらもこれからは可愛がらせてください」
そうして二人の関係はどんどんと形を変え始めた。
最初は一本だった指が日毎に増えていく。
前立腺を指で可愛がりながら手淫口淫で前を可愛がる日々が続くと共にミシェルの嬌声はどんどん艶が増した。
「は…はぁう…ッ!アルッ!アルぅ…ッ!気持ちいい…っ!もっと可愛がってぇ…!」
「お好きなだけ…可愛がらせていただきます」
もうここまでくるとどう足掻いても引き返すことなんてできなかった。
もっとその嬌態を見せてほしいと言う欲ばかりが頭をもたげてくる。
(ミシェル様…。どんな貴方もお慕いしております────)
こうして気付けばどんどんと抜け出せない迷路へと嵌り込んでいる自分がいた。
そんな中、ソレーユの王宮に客人が来た。
それは以前一度見掛けたアストラスの黒魔道士だったのだが、彼はどうやらロイドの想い人のようだった。
二人で楽しげに話をしたり時折落ち込むように沈む彼をロイドが励ましている姿を見掛けるのだとミシェルが口にしていた。
そんな話をミシェルが口にするたびに自分の中に嫉妬のような感情が湧き上がるのを感じてしまう。
本当に勝手な言い分だとは思う。
けれど……その口から他の男の話を紡がれるのは嫌だったのだ。
ミシェルには自分だけを見てもらいたかった。
そしてとうとう膨れ上がった嫉妬心が抑えきれなくなった夜────。
「ひぁあああッ!」
ついついいつもよりも激しくしてしまう自分がいた。
「ミシェル様…こんなに感じて。可愛いですね」
「嫌ッ!言わないでくれ…!」
それでもミシェルは怒ることなく受け入れてくれて、綺麗な顔を歪ませ泣きながら嬌声を上げる。
「ヒッ!ひぃいぃいッ!いいっ!いいっ!」
口淫で前をじゅぶじゅぶと吸い上げ舌で翻弄しながら中を指で搔きまわすと、ミシェルはあられもない声で嬌声を上げまくった。
「きゃうぅ…も、でな、でないぃ…」
そうして快楽に沈むミシェルの足を持ち上げ、更に奥まで咥え込んで嬲るように先端まで責め立てる。
「ひぃッ!だめっだめぇ!奥が疼いて堪らないぃ!アルッ!助けてぇ!」
それと同時に三本の指を奥まで突き込むと激しく腰を揺らしながらミシェルは達してしまった。
「あ…あぅう……」
そして感極まったように涎を垂らし、そのまま意識を飛ばしてしまう。
(まさかミシェル様がこれほど育ってくださっていたなんて…)
ここまでくると最早淫乱と言ってもいいのではないだろうか?
けれど自分の手で乱れるミシェルが愛おしくて仕方がなかった。
この綺麗な人を乱しているのが自分だと言うその背徳感にどうしようもなくたまらない気持ちになってしまう。
本音を言えばもういっそ許しを乞うて抱いてしまいたかった。
けれどいざそんなことを口にしたら不敬にもほどがあると言われ、あっという間に嫌われてしまうことだろう。
だから────自分はミシェルに黙って罪を犯したのだ。
そうやって気を失うほどに乱した後……膨れ上がった嫉妬心と焦がれる欲望に勝てず、身を繋げてしまった。
そもそもこんなミシェルの姿に興奮するなという方がおかしいのだ。
上の服を着てはいても下はここ最近邪魔だと言わんばかりに全て取り払ってしまっている。
そこから延びる美しい足は陶器のように滑らかで白く眩しい。
それなのに可愛がっている場所はどこまでも卑猥に自分の唾液で濡れ、後ろを物欲しそうにヒクつかせている。
いつもは冷たく人形のように綺麗な顔はその表情を快楽に染めて上気し色香に溢れているし、口からとめどなく溢される声もとても年上には思えないほど可愛らしいものでしかない。
自分の手がこの人をそうさせるのだと思うだけで身が熱くなっても何もおかしくはないではないか。
だから…悪魔の囁きに身を任せるかのように、ミシェルの意識がないのをいいことに、そのまま自分のものをゆっくりと中へと収めてしまったのだ。
「ミシェル様…どうかお許しください」
そこは初めてだというのにまるで自分を待っていてくれたかのように心地良く迎え入れてくれた。
「うっ…。ミシェル様…ちゃんと綺麗にしますので…」
そう言い訳をしながら前立腺を突き上げるように何度も擦ると、気持ちがいいのかきゅうきゅうと締め付けが強くなった。
「ミシェル様。ミシェル様…」
そこはあまりにも気持ち良くて、つい熱に浮かされるように名を呼び、より奥へとねじ込むように突き上げながら『お慕いしております』と思い切り奥へと熱を注いでしまった────。
***
アルバートとの関係が少しずつ変化し、ミシェルは正直戸惑っていた。
主従の関係を望んでいたアルバートを自分が変えてしまったと言う罪悪感が重たく自分にのしかかってくる。
あの時……部屋に引き込んで口づけしてしまった自分の行為は誰が見てもおかしなものだっただろう。
けれどアルバートが恋しすぎてもう我慢の限界だったのだ。
命令に逆らえないアルバートにあんなことをすれば絶対に逆らえないと知りつつ、自分は手を出してしまったのだ。
皇太子と言う立場を利用したどうしようもない愚かな行為を止められなかった。
(好き…アルが好き…)
あの日…そんな想いを込めて懸命に口づけを交わした。
そんな自分をそっと抱き寄せてくれたアルバートにホッと安堵の息を吐く。
自分はまだアルバートに受け入れてもらえる…それが素直に嬉しかった。
けれどそうして満足するまで口づけそっと唇を離したところで、アルバートから困ったように名を呼ばれてしまった。
そこで初めて自分のエゴでとんでもないことをしてしまったのだと我に返ったのだ。
無理やり口づけていたことを思い出し、羞恥に襲われてしまう。
「……すまない。忘れてくれ」
言い訳だとは分かっていても謝らずにはいられない。
けれどアルバートはそんな自分に優しく言ってくれた。
「ミシェル様…。まだ私に触れてもいいと…そう仰って頂けるのですか?」
これは…やはり嫌われたと思い込んでいたのだろうか?
こんな浅ましい自分にまでどこまでも優しいアルバートを嫌いになんかなるはずがないのに…。
「…私はお前に口づけもその先も許すと伝えたはずだ」
アルバートになら何をされてもいい。
あの時もそんな思いでこの言葉を口にしたつもりだった。
他の誰にもそんなことは許すつもりはない。
アルバートだけが特別。
アルバートだからしてほしい。
アルバートの事を愛しているから触れてほしいと願った。
「ミシェル様。お慕いしております」
そんな言葉が嬉しい。
「どうかこれからも私にミシェル様に触れる御許可をお与えください」
いつかこんな騎士としての言葉ではなくアルバートの言葉で愛を囁いてほしい。
どうか自分に振り向いて────。
そう思って『許す』と伝え始めた関係ではあったのだが、アルバートの騎士としての態度はずっと変わらなかった。
毎夜自分の元に足を運んでくれるアルバート。
二人でお茶を飲んで他愛もない話をした後口づけを交わし、手と口で可愛がってくれるのが嬉しかった。
そんな時間はどこか恋人同士の時間と似ていたからだ。
けれどその行為はアルバートにとってはどこまでも主人を満足させるための行為でしかない。
夢中になるのはいつも自分だけ。
それを証拠に事が終わるとアルバートはいつもすんなりと帰ってしまうのだから……。
それが寂しくて、ついついもっとと強請っていたら段々と身体がおかしくなっていってしまった。
もっともっとと強請っている内に体が貪欲に快楽を求め始めてしまう。
アルバートに触れられるのが嬉しいという気持ちがそれに拍車をかけてしまい、自分で自分が止められない。
好きな人に乱されて嫌なはずがない。
嫌わないで────。
そう思いつつ最初は我慢していた声が段々と耐え切れなくなって口からこぼれだす。
少しくらいなら引かれないだろうか?
もう少しくらいなら溺れてもいいだろうか?
そう思いながら快楽に染まっていく日々。
そんな日々を過ごすうちに前だけではなく後ろまで可愛がられるようになった。
もうそこまでいったら声を我慢するなど自分には不可能だった。
与えられる刺激のままに嬌声を上げ、淫らに身をくねらせ嬌態を晒す。
大好きな人にそんな姿をさらしているのだと言う羞恥から更に快楽に身が染まってしまい悪循環に嵌ってしまった。
勝手に強請る言葉が口から飛び出して止められない。
(嫌われる…嫌われる…)
アルバートに嫌われたらもうここに来てもらえなくなるとなんとかこらえようとしたが無駄だった。
快楽を追い求める本能に勝つことができず、ただただ流されるままにアルバートを貪欲に求め続けた。
そんなある日の事、何故かアルバートがこれまでとは違う攻め方をしてきた。
「ひぁあああッ!」
いつもより激しくされて口から悲鳴が迸る。
正直感じすぎてたまらなかったのだ。
「ミシェル様…こんなに感じて。可愛いですね」
「嫌ッ!言わないでくれ…!」
アルバートにまで指摘され恥ずかしくて恥ずかしくて仕方がなかった。
それでも身体はどこまでも正直で、その激しい愛撫を喜んでもっともっとと受け入れてしまう。
耐えきれずに顔を歪ませ泣きながら嬌声を上げてしまうが、もう自分でもどうしようもなかった。
「ヒッ!ひぃいぃいッ!いいっ!いいっ!」
口淫で前をじゅぶじゅぶと吸い上げられて舌で翻弄されながら中を指で搔きまわされると、与えられるままにあられもない声で嬌声を上げまくってしまう。
「きゃうぅ…も、でな、でないぃ…」
そうして足を持ち上げられ更に奥まで咥え込まれ嬲るように先端まで責め立てるともうダメだった。
「ひぃッ!だめっだめぇ!奥が疼いて堪らないぃ!アルッ!助けてぇ!」
懇願するようにそう叫ぶと同時に三本の指を奥まで突き込まれ、気づけば激しく腰を揺らしながら達してしまっていた。
「あ…あぅう……」
そして感極まりすぎて涎を垂らし、そのまま意識を飛ばしてしまう。
こんな姿を晒す羽目になるなんてと思いながら目を閉じて────次に目が覚めた時にはアルバートの姿はもうどこにもなかった。
「────アル?」
汚れた下半身は綺麗に清められてちゃんと元通りに衣服は戻されているがそこにアルバートの姿はない。
ツクン…と何故か体の奥が疼くような感覚に見舞われたがそれが何故なのかはわからなかった。
「アル…アル…」
あんな嬌態を晒したからもう呆れられただろうか?
それでももうアルバートなしではいられない身体になってしまった淫らな自分が悲しかった。
「アル……」
いっそもう自分を抱いてくれたらいいのに────。
そんな切ない思いに囚われながらその日は悲しみの中眠りについた。
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