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89.ブルーグレイへの出立
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思ったよりシャイナーを言い包めるのは簡単に終わった。
そのことにホッと息を吐いたものの最後の最後で抱きしめられたのは非常に不本意だったので、城からだいぶ離れた所でリヒターにお願いして上書きしてもらう。
移り香が兄にバレて気を悪くさせたくはなかったからだ。
リヒターならいつも一緒だし、大丈夫だろう。
後ろからやんわり抱き締められながらまったりしているとリヒターから『まだ油断はできませんよ』と密やかに言われた。
そんなリヒターに俺も『わかっている』と短く答えるが、シャイナーの周囲にいる者達は真面な者ばかりだし、きっと上手くやってくれるはず。
「でもロキ様。本当にシャイナー陛下のお相手にご教授されるんですか?」
カーライルが大丈夫ですかと小声で聞いてくるが、それくらいはすべきだろうと溜息を吐く。
このまま付き纏われるよりもちょっとだけ面倒なのを我慢して相手を作ってやった方がいいに決まっている。
「まあその方が今後を考えてもいいだろうしな」
「確かに」
「同感です」
そして城へと帰りつくと、すぐさま兄が出迎えに走ってきてくれて抱きしめられた。
「ロキ!シャイナーに見つからなかったか?!」
どうやらそれを気にしていたらしいので、サラッと宰相立ち合いの元会ってきて、結婚を勧めてみたと口にしてみた。
「けっ…結婚?」
「ええ」
「だ、誰と?」
「それはこれから吟味して決めるって言ってましたよ?」
「シャイナーはそれを了承したのか?」
「ええ。ちゃんと」
「……そうか。意外だったな」
(まあお相手に俺が責め苦を伝授するって言ったからなんだけど)
これはまだ黙っておいた方がいいだろう。
結婚相手が決まってからでも伝えるのは遅くはない。
「それよりブルーグレイからの返事はありましたか?」
「ああ。半月後でも問題はないとのことだったから、それに合わせて仕事を調整しようと思う」
「わかりました。じゃあそれまでに必要そうな情報を補佐官に頼んでまとめさせておきます」
ブルーグレイの情報を一応付け焼刃で構わないから調べさせておこう。
「ついでに明日、ちょっと城を抜け出してくるので兄上には伝えておきますね」
「何か裏稼業の連中に頼みに行くのか?」
「いえ。彼らは彼らで他国の情報に精通しているので話を聞きに行こうかと」
「なるほど。わかった。危ないことだけはするな」
「もちろんです」
そうして俺はブルーグレイに向けての情報収集と政務を行いながら出立の日を迎えたのだった。
***
「できるだけ早く帰ってきますから」
「ああ…」
ついていけなくてすまないと言って辛そうにしてくる兄に俺も後ろ髪が引かれてしまう。
でもいつまでもここでこうしているわけにはいかないので、新しく用意してもらったワイバーンに乗ってブルーグレイへと飛び立った。
兄のところに早く帰ってこられるようにと馬車ではなくワイバーンにしたのだけど、思った以上に国庫に負担をかけてしまって申し訳なかったように思う。
まだよかったのはカーライルがワイバーンの騎乗技術を持ち合わせていたことくらいだろうか。
アンシャンテでは主要な暗部はワイバーンをしっかりと乗りこなせるよう指導がなされるらしい。
だから俺はそれに甘えてカーライルの後ろでリヒターとおとなしくのんびり空の旅を堪能することができた。
途中リヒターもカーライルから操縦法のようなものを教えてもらっていたし、バランスを取ることさえ覚えればできるようになると太鼓判を押されていた。
俺も横から見つつ一応覚えてはみたけど、多分やってみる機会はないだろう。
この二人がやらせてくれるとは思えなかったから。
見送りの者達には兄の事を十分に頼んでおいたし、大丈夫だとは思うが何かあったらすぐに連絡をするようにと言っておいた。
こういう時ツンナガールの存在は非常に心強い。
なにせ手紙のように時差が生じると言うことはないのだから。
毎日寝る前に話しましょうねと言っておいたし、それで兄の寂しさや不安も少しは和らぐといいのだけど。
そう思いつつ三日経ってやっとブルーグレイの街並みが見えてきた。
アンシャンテの者に連れてきてもらった時よりはのんびりした行程だったが、流石に疲れたし少し休みたい。
「ロキ陛下。大丈夫ですか?」
「大丈夫だ」
「ロキ様。他国の街に降りるなら陛下呼びはマズいのでリヒターにもここではロキ様と呼んでいただいてはどうです?」
「ああ、それもそうだな」
今日は宿で休んで明日城に入ろうと思うし、今日のところは街で泊まる予定だ。
だからリヒターにはそう呼ぶように伝えておく。
「呼びにくかったら呼び捨てでもいいけど」
「いえ。ではロキ様で」
「ああ」
困った顔をするリヒターを適当に揶揄って、三人一部屋で取れないか聞いてみたら二人部屋と一人部屋しかないと言われたから一部屋ずつ取ることに。
「護衛も兼ねるのでロキ様が二人部屋で、同室はどちらがいいかお決めください」
「じゃあリヒターで」
「ええっ?!即答?!こういう時くらい俺でも良くないですか?!」
「カークは暗部だし諜報活動もしたいかなと思って」
「ああ、なるほど。調査に出るかもしれないし、それなら最初からそうしておこうというわけですね」
「うぅ…ロキ様の人使いが荒い」
「でも本当のことだろう?」
「まあそうですけど。言ってみたかっただけですよ。ロキ様の安全第一なので、ちょっと街の調査に行ってきます」
「よろしく」
軽いノリでふざけ合いながらカーライルはすぐさま街へと飛び出していった。
「ではロキ様。荷物を置いてゆっくり寛いでくださいね」
「ああ」
「湯浴みの準備をしてきます」
「ありがとう」
少しいい宿にしたから今日はゆっくり体を休めよう。
リヒターのマッサージは気持ちいいからワイバーンで移動した疲れもすぐにとれるし、明日はスッキリした身体でセドリック王子に会えるはず。
(ブルーグレイの国王とは戴冠式以来だな…)
正直話すことなんてそれほど多くはないと思うし、俺なんかと話しても楽しくもなんともないだろうからすぐに帰れるはず。
ただの気紛れだろうから、シャイナーの件で迷惑をかけた件を改めて謝ってさっさと帰ろうと思った。
兄との通話は毎晩しているけれど、俺に抱いてほしいと可愛く泣きそうな声でいつも言われるから早く帰ってあげたいのだ。
「兄上…待っていてくださいね」
そう言いながら俺は懐から出した兄の可愛いシャメル画にチュッと軽く口づけを落とした。
そのことにホッと息を吐いたものの最後の最後で抱きしめられたのは非常に不本意だったので、城からだいぶ離れた所でリヒターにお願いして上書きしてもらう。
移り香が兄にバレて気を悪くさせたくはなかったからだ。
リヒターならいつも一緒だし、大丈夫だろう。
後ろからやんわり抱き締められながらまったりしているとリヒターから『まだ油断はできませんよ』と密やかに言われた。
そんなリヒターに俺も『わかっている』と短く答えるが、シャイナーの周囲にいる者達は真面な者ばかりだし、きっと上手くやってくれるはず。
「でもロキ様。本当にシャイナー陛下のお相手にご教授されるんですか?」
カーライルが大丈夫ですかと小声で聞いてくるが、それくらいはすべきだろうと溜息を吐く。
このまま付き纏われるよりもちょっとだけ面倒なのを我慢して相手を作ってやった方がいいに決まっている。
「まあその方が今後を考えてもいいだろうしな」
「確かに」
「同感です」
そして城へと帰りつくと、すぐさま兄が出迎えに走ってきてくれて抱きしめられた。
「ロキ!シャイナーに見つからなかったか?!」
どうやらそれを気にしていたらしいので、サラッと宰相立ち合いの元会ってきて、結婚を勧めてみたと口にしてみた。
「けっ…結婚?」
「ええ」
「だ、誰と?」
「それはこれから吟味して決めるって言ってましたよ?」
「シャイナーはそれを了承したのか?」
「ええ。ちゃんと」
「……そうか。意外だったな」
(まあお相手に俺が責め苦を伝授するって言ったからなんだけど)
これはまだ黙っておいた方がいいだろう。
結婚相手が決まってからでも伝えるのは遅くはない。
「それよりブルーグレイからの返事はありましたか?」
「ああ。半月後でも問題はないとのことだったから、それに合わせて仕事を調整しようと思う」
「わかりました。じゃあそれまでに必要そうな情報を補佐官に頼んでまとめさせておきます」
ブルーグレイの情報を一応付け焼刃で構わないから調べさせておこう。
「ついでに明日、ちょっと城を抜け出してくるので兄上には伝えておきますね」
「何か裏稼業の連中に頼みに行くのか?」
「いえ。彼らは彼らで他国の情報に精通しているので話を聞きに行こうかと」
「なるほど。わかった。危ないことだけはするな」
「もちろんです」
そうして俺はブルーグレイに向けての情報収集と政務を行いながら出立の日を迎えたのだった。
***
「できるだけ早く帰ってきますから」
「ああ…」
ついていけなくてすまないと言って辛そうにしてくる兄に俺も後ろ髪が引かれてしまう。
でもいつまでもここでこうしているわけにはいかないので、新しく用意してもらったワイバーンに乗ってブルーグレイへと飛び立った。
兄のところに早く帰ってこられるようにと馬車ではなくワイバーンにしたのだけど、思った以上に国庫に負担をかけてしまって申し訳なかったように思う。
まだよかったのはカーライルがワイバーンの騎乗技術を持ち合わせていたことくらいだろうか。
アンシャンテでは主要な暗部はワイバーンをしっかりと乗りこなせるよう指導がなされるらしい。
だから俺はそれに甘えてカーライルの後ろでリヒターとおとなしくのんびり空の旅を堪能することができた。
途中リヒターもカーライルから操縦法のようなものを教えてもらっていたし、バランスを取ることさえ覚えればできるようになると太鼓判を押されていた。
俺も横から見つつ一応覚えてはみたけど、多分やってみる機会はないだろう。
この二人がやらせてくれるとは思えなかったから。
見送りの者達には兄の事を十分に頼んでおいたし、大丈夫だとは思うが何かあったらすぐに連絡をするようにと言っておいた。
こういう時ツンナガールの存在は非常に心強い。
なにせ手紙のように時差が生じると言うことはないのだから。
毎日寝る前に話しましょうねと言っておいたし、それで兄の寂しさや不安も少しは和らぐといいのだけど。
そう思いつつ三日経ってやっとブルーグレイの街並みが見えてきた。
アンシャンテの者に連れてきてもらった時よりはのんびりした行程だったが、流石に疲れたし少し休みたい。
「ロキ陛下。大丈夫ですか?」
「大丈夫だ」
「ロキ様。他国の街に降りるなら陛下呼びはマズいのでリヒターにもここではロキ様と呼んでいただいてはどうです?」
「ああ、それもそうだな」
今日は宿で休んで明日城に入ろうと思うし、今日のところは街で泊まる予定だ。
だからリヒターにはそう呼ぶように伝えておく。
「呼びにくかったら呼び捨てでもいいけど」
「いえ。ではロキ様で」
「ああ」
困った顔をするリヒターを適当に揶揄って、三人一部屋で取れないか聞いてみたら二人部屋と一人部屋しかないと言われたから一部屋ずつ取ることに。
「護衛も兼ねるのでロキ様が二人部屋で、同室はどちらがいいかお決めください」
「じゃあリヒターで」
「ええっ?!即答?!こういう時くらい俺でも良くないですか?!」
「カークは暗部だし諜報活動もしたいかなと思って」
「ああ、なるほど。調査に出るかもしれないし、それなら最初からそうしておこうというわけですね」
「うぅ…ロキ様の人使いが荒い」
「でも本当のことだろう?」
「まあそうですけど。言ってみたかっただけですよ。ロキ様の安全第一なので、ちょっと街の調査に行ってきます」
「よろしく」
軽いノリでふざけ合いながらカーライルはすぐさま街へと飛び出していった。
「ではロキ様。荷物を置いてゆっくり寛いでくださいね」
「ああ」
「湯浴みの準備をしてきます」
「ありがとう」
少しいい宿にしたから今日はゆっくり体を休めよう。
リヒターのマッサージは気持ちいいからワイバーンで移動した疲れもすぐにとれるし、明日はスッキリした身体でセドリック王子に会えるはず。
(ブルーグレイの国王とは戴冠式以来だな…)
正直話すことなんてそれほど多くはないと思うし、俺なんかと話しても楽しくもなんともないだろうからすぐに帰れるはず。
ただの気紛れだろうから、シャイナーの件で迷惑をかけた件を改めて謝ってさっさと帰ろうと思った。
兄との通話は毎晩しているけれど、俺に抱いてほしいと可愛く泣きそうな声でいつも言われるから早く帰ってあげたいのだ。
「兄上…待っていてくださいね」
そう言いながら俺は懐から出した兄の可愛いシャメル画にチュッと軽く口づけを落とした。
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