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閑話13.※ロキのいない日
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ロキが再度ブルーグレイへと行ってしまった。
それが凄く憂鬱で仕方がない。
セドリック王子と仲が良いのは知っているが、自分にされたことを考えるととてもじゃないが付き合いを推奨することはできなかった。
一緒に行くと言えなかった自分が情けなくて胸が痛い。
ロキは気にしてなさそうだったが、多分本音では一緒に行きたいと思ってくれていたはずだ。
『兄上に会えないのは寂しいですが、ツンナガールで毎日声は聞けますし、シャメルで撮っておいた兄上の可愛い姿も見られますから』
だから大丈夫と笑ってくれたけど、俺は全然大丈夫じゃない。
会えなくて…触れ合えなくて、辛いものは辛い。
早く帰ってきて欲しい。
見送ったばかりだと言うのにすぐにそんなことを考えてしまう自分が嫌だった。
その翌日。
俺は夜にロキの声を聞きながら身体が切なくなるのを感じていた。
前回シャイナーを迎えに行った時も、アンシャンテに行った時も頑張って我慢した。
でももうシャイナーのことを笑えない自分がいたのだ。
いつ帰るかわからないロキを待つのは精神的に辛い。
ロキに抱いてほしい。
ご主人様に愛されたい。
そんな気持ちで泣きたくて仕方がなかった。
(やっぱり無理をしてでもついて行けばよかった)
そんな後悔に襲われてしまう。
「ロキ…抱いて……」
『仕方がないですね』
そう言ってツンナガール越しに優しく声を掛けてもらいながら玩具で自分を慰める。
後ろに使うのは勿論ロキのものを模した張型だ。
こういう風に使うのは悪くはない。
あの時捨てられなくて本当に良かったと思うし、大事にしまっておいて良かったとも思う。
『ほら、兄上。手が止まってますよ。もっとグチュグチュかき回されるのが好きなくせに』
「あ…ロキッ、ロキッ!ああぁっ!」
『可愛い声……上手にできましたね』
「やぁ…ご主人様…。まだ切らないで、お願い…」
『大丈夫ですよ。満足するまで可愛がってあげますから。ほら、前もゆっくり動かして…?』
ロキの声で誘導してもらい、前にもなんとかプジーを挿れて自分で自分を慰めるけど、どうしてもロキのようには責め立てられなくて泣きたくなってしまう。
「んやぁ…足りない…。もっと…もっとぉ…。ロキ…ロキが恋しい…っ」
グチュグチュと自慰に耽る自分は滑稽かもしれないが、それでもやめることはできなかった。
その翌晩のこと。
ミュゼの婚約者であるスカーレットが俺の部屋に現れ、突然抱き着いてきた。
「カリン陛下!」
思わずトスッと受け止めてしまったが、ふわりと香った香りがロキのそれと大きく違い甘ったるく感じて、嫌悪感にすぐさまその身を引き離す。
「…スカーレット嬢。どういうつもりだ?」
「カリン陛下。あのクズ…いえ、ロキ陛下がいらっしゃらない今、我慢をする必要などございませんわ」
「何を…」
「どうせすぐには帰ってこないのでしょう?それならこれを機にカリン陛下もお好きに過ごすべきだと思いまして」
「どういう意味だ?」
「カリン陛下が元々ノーマルな方だと私、ちゃんと知っておりますのよ?ですから…」
そう言ってスカーレットははらりとその場で衣服を脱ぎ落した。
「どうぞ、私をお好きになさってくださいませ」
うっとりと俺を見つめてくるその姿に俺は愕然としてしまう。
こんな場面、誰かに見られでもしたら浮気現場そのものではないか。
「…っ!すぐに服を着てここから出ていけ!」
「嫌です!お情けを頂くまで帰る気はありません!」
「離せ!」
「嫌です!お慕いしております、カリン陛下!」
縋るように抱き着かれ、そのあまりの気持ち悪さに泣きたくなった。
けれどそうして押し問答していたのが悪かったのだろう。
外にいた見回りの騎士達が何事だと騒ぎ出し、失礼しますと言って部屋の中へと突入してきてしまった。
「きゃぁあああっ!」
騎士達にあられもない姿を見られ慌ててしゃがみ込み悲鳴を上げるスカーレット。
これではどこからどう見ても俺が手籠めにしようとしたようにしか見えない。
「ち、違うっ…!」
シャイナーだけではなく俺はこんな女にまで嵌められるのかと絶望に襲われそうになったが、状況を見て何故か騎士達はすぐさまスカーレットの方を取り押さえにかかった。
「カリン陛下の平穏を脅かす者は許されん!」
「何をするの?!私を誰だと思っているの?!」
「大人しくしろ!この痴女が!」
「お前が何者だろうと関係ない!申し開きがあるならロキ陛下がお帰りになってからするといい!」
「なっ?!嫌ぁああっ!せ、せめて服くらい着せなさい!嫌っ、嫌っ!離してぇ!」
冷たい眼差しでスカーレットを取り押さえ、そのまま無理矢理牢へと連行していく騎士達を俺は茫然と見送ってしまう。
そして残された他の騎士達が俺の無事を確認してくれた。
「カリン陛下、ご無事ですか?」
「あ…ああ……」
「痴女は牢に連れていきましたのでどうぞご安心ください。こちらの衣服も後で投げつけておきますので」
「そ、そうか……」
そこで俺はどうしてすぐさま彼女を取り押さえてくれたのかを尋ねてみた。
すると情報局長であるカスターニュ侯爵と騎士団長が示し合わせて、ロキがいない間俺に近づく輩は基本的に排除するよう指示を出してくれていたと知る。
「仕事をしろと言って鞭を持ってやってきたロキ陛下はそれはもう震えるほど素敵だったそうです」
「そ…そうか」
「はい!ロキ陛下がいらっしゃらない間はカリン陛下の周辺は全てロキ様の犬である我々がお守りいたしますので、どうぞお健やかにお過ごしください」
「ロキ陛下からも『次にカリン陛下に冤罪をかけた場合絶対に許さない』と皆しっかりと釘を刺されていますので、何が起ころうともカリン陛下が罪をかぶる事態は起こりえません!」
どうやら何があろうと俺が悪いことには絶対にならないらしいと知り、ちょっとホッと息を吐く。
けれどそれはそれで問題なのではないだろうか?
正常に判断できる者がいないと言うことでは?
そう思って尋ねてみると、これまた笑顔で『何を仰います』と言われてしまう。
「万が一カリン陛下が悪いことをなさった際は全部自分がお仕置きをするので手を出すなともロキ陛下から言われております。そしてその際は公開羞恥プレイもお約束されておりますので、カリン陛下はどうぞご自分のご判断でお好きにふるまっていただいて大丈夫です!」
何なら悪いことをして下さってもいいですよと言われてドン引きしてしまう。
冤罪をかける気はなさそうだが、どこからどう見ても俺が悪いことをするのを願われているようで凄く怖い。
(つまり、俺が浮気の一つでも望んでした場合はロキにバレた時点で色んな邪な視線を感じながらお仕置きされて、大勢の前で大変な醜態を晒す羽目になると…?)
ロキの犬という奴らは覗き趣味の奴が大半で、後はロキに甚振られたい変態ばっかりだ。
そんな彼らの前で公開羞恥プレイなんて怖すぎて絶対無理だ。
想像するだけでブルッと震えが走って思わず両腕で自分の身を抱きしめてしまう。
元々浮気なんて考えもしなかったし、これからもする気はないけれど、絶対に悪い事は考えないでおこうと思った。
それにしても仕事をしない奴らを動かし、且つ俺の安全を図りつつ飴と鞭を用意して四方を上手くまとめるなんて、ロキのバランス感覚には頭が下がる。
仕事も随分慣れてきたし、このままいけばきっとしっかり国を引っ張っていける王になれると思う。
後は本人のやる気次第だ。
だから────無事に帰ってきてくれ、そう願う。
あの冷酷な王子に殺されないよう、ちゃんと自分のところに帰ってきてほしい。
そして帰ったらもうどこにも行かないでほしい。
いつの間にかロキが側にいるのが当たり前になっていたから、離れていると不安で仕方がないのだ。
早く帰ってきて沢山愛して欲しい。
切ない気持ちを抱えながら、俺は今日もそっとツンナガールを手に取った。
転機はその翌日、レオナルド皇子がやってきて俺と話をしたことで訪れた。
「そんなに会いたいなら今からでもワイバーンで連れて行ってあげようか?」
急げば2、3日で着くと言われ、俺は可能であればと気づけば口にしていた。
怖いと思う気持ちはやっぱり大きいけれど、ロキがそこにいるなら大丈夫だと思えたし、それ以上にロキに会いたかった。
「じゃあ、怒らせても怖いしセドリック王子にはちゃんと連絡を入れておかないと」
そう言ってサクッと手紙を書き上げ、あっという間に準備を整えにかかるレオナルド皇子。
俺も慌てて補佐官達に話しは通したが、レオナルド皇子の機動力は想像以上に高かった。
「じゃあ行くよ!」
こうして俺はレオナルド皇子と共にブルーグレイへと向け出発することになったのだが……。
「しっかりつかまってて」
ワイバーンを巧みに操りながら飛んでくれるのはいいんだが、ロキがいない空の旅は物凄く怖くて、震えながら不覚にもレオナルド皇子に抱き着きながらの移動になってしまった。
「ちょっ?!つかまるのはワイバーンだって!え?無理?!そんな…頼むからロキに会う前には絶対離してよ?!バレた時のお仕置き滅茶苦茶怖そうだから!!絶対尻叩きの鞭どころじゃすまないと思うから!」
そんなレオナルド皇子の叫び声を聞きながら────。
****************
※相変わらず碌なのがいないガヴァムの面々でした(^^;)
さて、今回ロキの逆鱗が含まれておりますが、わかる方はいらっしゃるでしょうか?
それが凄く憂鬱で仕方がない。
セドリック王子と仲が良いのは知っているが、自分にされたことを考えるととてもじゃないが付き合いを推奨することはできなかった。
一緒に行くと言えなかった自分が情けなくて胸が痛い。
ロキは気にしてなさそうだったが、多分本音では一緒に行きたいと思ってくれていたはずだ。
『兄上に会えないのは寂しいですが、ツンナガールで毎日声は聞けますし、シャメルで撮っておいた兄上の可愛い姿も見られますから』
だから大丈夫と笑ってくれたけど、俺は全然大丈夫じゃない。
会えなくて…触れ合えなくて、辛いものは辛い。
早く帰ってきて欲しい。
見送ったばかりだと言うのにすぐにそんなことを考えてしまう自分が嫌だった。
その翌日。
俺は夜にロキの声を聞きながら身体が切なくなるのを感じていた。
前回シャイナーを迎えに行った時も、アンシャンテに行った時も頑張って我慢した。
でももうシャイナーのことを笑えない自分がいたのだ。
いつ帰るかわからないロキを待つのは精神的に辛い。
ロキに抱いてほしい。
ご主人様に愛されたい。
そんな気持ちで泣きたくて仕方がなかった。
(やっぱり無理をしてでもついて行けばよかった)
そんな後悔に襲われてしまう。
「ロキ…抱いて……」
『仕方がないですね』
そう言ってツンナガール越しに優しく声を掛けてもらいながら玩具で自分を慰める。
後ろに使うのは勿論ロキのものを模した張型だ。
こういう風に使うのは悪くはない。
あの時捨てられなくて本当に良かったと思うし、大事にしまっておいて良かったとも思う。
『ほら、兄上。手が止まってますよ。もっとグチュグチュかき回されるのが好きなくせに』
「あ…ロキッ、ロキッ!ああぁっ!」
『可愛い声……上手にできましたね』
「やぁ…ご主人様…。まだ切らないで、お願い…」
『大丈夫ですよ。満足するまで可愛がってあげますから。ほら、前もゆっくり動かして…?』
ロキの声で誘導してもらい、前にもなんとかプジーを挿れて自分で自分を慰めるけど、どうしてもロキのようには責め立てられなくて泣きたくなってしまう。
「んやぁ…足りない…。もっと…もっとぉ…。ロキ…ロキが恋しい…っ」
グチュグチュと自慰に耽る自分は滑稽かもしれないが、それでもやめることはできなかった。
その翌晩のこと。
ミュゼの婚約者であるスカーレットが俺の部屋に現れ、突然抱き着いてきた。
「カリン陛下!」
思わずトスッと受け止めてしまったが、ふわりと香った香りがロキのそれと大きく違い甘ったるく感じて、嫌悪感にすぐさまその身を引き離す。
「…スカーレット嬢。どういうつもりだ?」
「カリン陛下。あのクズ…いえ、ロキ陛下がいらっしゃらない今、我慢をする必要などございませんわ」
「何を…」
「どうせすぐには帰ってこないのでしょう?それならこれを機にカリン陛下もお好きに過ごすべきだと思いまして」
「どういう意味だ?」
「カリン陛下が元々ノーマルな方だと私、ちゃんと知っておりますのよ?ですから…」
そう言ってスカーレットははらりとその場で衣服を脱ぎ落した。
「どうぞ、私をお好きになさってくださいませ」
うっとりと俺を見つめてくるその姿に俺は愕然としてしまう。
こんな場面、誰かに見られでもしたら浮気現場そのものではないか。
「…っ!すぐに服を着てここから出ていけ!」
「嫌です!お情けを頂くまで帰る気はありません!」
「離せ!」
「嫌です!お慕いしております、カリン陛下!」
縋るように抱き着かれ、そのあまりの気持ち悪さに泣きたくなった。
けれどそうして押し問答していたのが悪かったのだろう。
外にいた見回りの騎士達が何事だと騒ぎ出し、失礼しますと言って部屋の中へと突入してきてしまった。
「きゃぁあああっ!」
騎士達にあられもない姿を見られ慌ててしゃがみ込み悲鳴を上げるスカーレット。
これではどこからどう見ても俺が手籠めにしようとしたようにしか見えない。
「ち、違うっ…!」
シャイナーだけではなく俺はこんな女にまで嵌められるのかと絶望に襲われそうになったが、状況を見て何故か騎士達はすぐさまスカーレットの方を取り押さえにかかった。
「カリン陛下の平穏を脅かす者は許されん!」
「何をするの?!私を誰だと思っているの?!」
「大人しくしろ!この痴女が!」
「お前が何者だろうと関係ない!申し開きがあるならロキ陛下がお帰りになってからするといい!」
「なっ?!嫌ぁああっ!せ、せめて服くらい着せなさい!嫌っ、嫌っ!離してぇ!」
冷たい眼差しでスカーレットを取り押さえ、そのまま無理矢理牢へと連行していく騎士達を俺は茫然と見送ってしまう。
そして残された他の騎士達が俺の無事を確認してくれた。
「カリン陛下、ご無事ですか?」
「あ…ああ……」
「痴女は牢に連れていきましたのでどうぞご安心ください。こちらの衣服も後で投げつけておきますので」
「そ、そうか……」
そこで俺はどうしてすぐさま彼女を取り押さえてくれたのかを尋ねてみた。
すると情報局長であるカスターニュ侯爵と騎士団長が示し合わせて、ロキがいない間俺に近づく輩は基本的に排除するよう指示を出してくれていたと知る。
「仕事をしろと言って鞭を持ってやってきたロキ陛下はそれはもう震えるほど素敵だったそうです」
「そ…そうか」
「はい!ロキ陛下がいらっしゃらない間はカリン陛下の周辺は全てロキ様の犬である我々がお守りいたしますので、どうぞお健やかにお過ごしください」
「ロキ陛下からも『次にカリン陛下に冤罪をかけた場合絶対に許さない』と皆しっかりと釘を刺されていますので、何が起ころうともカリン陛下が罪をかぶる事態は起こりえません!」
どうやら何があろうと俺が悪いことには絶対にならないらしいと知り、ちょっとホッと息を吐く。
けれどそれはそれで問題なのではないだろうか?
正常に判断できる者がいないと言うことでは?
そう思って尋ねてみると、これまた笑顔で『何を仰います』と言われてしまう。
「万が一カリン陛下が悪いことをなさった際は全部自分がお仕置きをするので手を出すなともロキ陛下から言われております。そしてその際は公開羞恥プレイもお約束されておりますので、カリン陛下はどうぞご自分のご判断でお好きにふるまっていただいて大丈夫です!」
何なら悪いことをして下さってもいいですよと言われてドン引きしてしまう。
冤罪をかける気はなさそうだが、どこからどう見ても俺が悪いことをするのを願われているようで凄く怖い。
(つまり、俺が浮気の一つでも望んでした場合はロキにバレた時点で色んな邪な視線を感じながらお仕置きされて、大勢の前で大変な醜態を晒す羽目になると…?)
ロキの犬という奴らは覗き趣味の奴が大半で、後はロキに甚振られたい変態ばっかりだ。
そんな彼らの前で公開羞恥プレイなんて怖すぎて絶対無理だ。
想像するだけでブルッと震えが走って思わず両腕で自分の身を抱きしめてしまう。
元々浮気なんて考えもしなかったし、これからもする気はないけれど、絶対に悪い事は考えないでおこうと思った。
それにしても仕事をしない奴らを動かし、且つ俺の安全を図りつつ飴と鞭を用意して四方を上手くまとめるなんて、ロキのバランス感覚には頭が下がる。
仕事も随分慣れてきたし、このままいけばきっとしっかり国を引っ張っていける王になれると思う。
後は本人のやる気次第だ。
だから────無事に帰ってきてくれ、そう願う。
あの冷酷な王子に殺されないよう、ちゃんと自分のところに帰ってきてほしい。
そして帰ったらもうどこにも行かないでほしい。
いつの間にかロキが側にいるのが当たり前になっていたから、離れていると不安で仕方がないのだ。
早く帰ってきて沢山愛して欲しい。
切ない気持ちを抱えながら、俺は今日もそっとツンナガールを手に取った。
転機はその翌日、レオナルド皇子がやってきて俺と話をしたことで訪れた。
「そんなに会いたいなら今からでもワイバーンで連れて行ってあげようか?」
急げば2、3日で着くと言われ、俺は可能であればと気づけば口にしていた。
怖いと思う気持ちはやっぱり大きいけれど、ロキがそこにいるなら大丈夫だと思えたし、それ以上にロキに会いたかった。
「じゃあ、怒らせても怖いしセドリック王子にはちゃんと連絡を入れておかないと」
そう言ってサクッと手紙を書き上げ、あっという間に準備を整えにかかるレオナルド皇子。
俺も慌てて補佐官達に話しは通したが、レオナルド皇子の機動力は想像以上に高かった。
「じゃあ行くよ!」
こうして俺はレオナルド皇子と共にブルーグレイへと向け出発することになったのだが……。
「しっかりつかまってて」
ワイバーンを巧みに操りながら飛んでくれるのはいいんだが、ロキがいない空の旅は物凄く怖くて、震えながら不覚にもレオナルド皇子に抱き着きながらの移動になってしまった。
「ちょっ?!つかまるのはワイバーンだって!え?無理?!そんな…頼むからロキに会う前には絶対離してよ?!バレた時のお仕置き滅茶苦茶怖そうだから!!絶対尻叩きの鞭どころじゃすまないと思うから!」
そんなレオナルド皇子の叫び声を聞きながら────。
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※相変わらず碌なのがいないガヴァムの面々でした(^^;)
さて、今回ロキの逆鱗が含まれておりますが、わかる方はいらっしゃるでしょうか?
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