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「村をつくろう!」は性善説抜きに成立しねぇよな、という雑感
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最近はあんまり都市伝説/陰謀界隈で聞かなくなった(宣伝から実働に入ったのだろう)「村づくり」。
資本主義社会、もしくはその崩壊後にグローバリストが仕掛けようとしているものに対抗すべく、村をつくって自分たちだけの共同体で生活しよう、という試みだ。
もちろんいきなりうまく回せはしないだろうから、実社会とすぐに縁を切るのではなく、徐々に生活の軸を村へと移していく。
クルマの修理が得意、野菜を育てるのが上手い、といったそれぞれの得意を活かし、貨幣が担っている価値の交換の役割を、貨幣を介さず直接的に価値そのものでやり取りする。
やがて国家に頼らない、村の共同体内だけで完結する経済圏をつくる……。
色んな動画で話を聞いていると、そういう理想を持っているように筆者には聞こえた。
貨幣を介さないのだから、消費税/Zeroの経済圏だ。
理想はいつだって輝かしい。
洋画などを見ると、人里から遠く離れた広大な農地に一家族が住んでいるもの、限界集落を越えた限界集落なのになんか暮らせてる地域などが散見される。筆者が近年見たものでは『カラー・アウト・オブ・スペース -遭遇-』(ラヴクラフトの『宇宙からの色』を原作とする映画)や『LAMB/ラム』などが該当する。
さらには過激な女権活動家やLGBT活動家にウンザリして〝男だけの村〟を実際に作ったおじさんたちもいる、とも伝え聞いている。
あれらが一つの理想なのかもしれないが、日本でも規模は小さいが実際に村をやっているらしい。
経済圏としての独立がいつになるかは、筆者の知るところではないが。
しかし、そういった村と聞くとまず読者諸兄が危惧するのはカルト宗教の恐怖ではないだろうか。
2ちゃんの怖い話や実際の事件であった、外界と遮断された山奥の村。女子は一定の年齢になると村長に「味見」され、村の外へ出ることは厳禁。スマホはおろかテレビ・ラジオすらなく、通信は村長/教祖の家の家電しかないみたいな話だ。
実際、情報の制限された閉じたコミュニティというのは、おかしな権力者が発生しがちなものだ。
オタクサークルに女性がやってくると、それが大して可愛くもないはずなのに外界の情報がないがゆえにその女性をアイドルだ女神だと祭り上げてしまう〝オタサーの姫〟も一種のそれだろう。
本当の意味で国家に頼らないコミュニティの確立となると、そういったカルト化は免れないのかもしれない。
また創立メンバーはよくても、その家族や新しく生まれてくる世代は外の世界や都会的な文化に憧れるな、というのは無理な話だ。
外界に心惹かれる者を戒めるのに、カルト化なしでどう対処するのか、それは可能なのか。
非常に興味深い。
実は今回、記事を作成しようと思ったのはそういったカルト化の恐怖について書きたかったからではない。
「近所で醤油の貸し借りをしていた時代の、お隣さんとの助け合い文化のあった日本への回帰」的なものへの懐疑論だ。
実際にそういう時代を経験した祖母が、筆者が頼まなくてもしてくれた話をまとめると
「物を借りたら借りっぱなし」だ。
具体的には
「勝手に他人の農具など物を持って行って、それを自分の農地や家にうち捨てて放りっぱなし」
「冬の明朝に防寒着を勝手に借りて、ウナギの稚魚(?)を獲りに行ってびしょびしょになったものを返す」
といったことがあったそうだ。
後者は物のない時代に乾かすのは困難だったろうが、ともかく勝手に借りて返さない/壊すまたは悪い状態で返すが当たり前だったということ。
昭和と現代ではモラルの基準が違うだろうが、道具の管理の徹底は絶対に必要だろう。
動画では所有の概念を手放そう、と呼びかけるが、それでは資本主義の崩壊後にグローバリストが仕掛けようとしているものと何が違うのか、という話だ。
だから筆者は今回のタイトルに、性善説抜きに成立しねぇよな、と書いた。
仲のいい人たちでコミュニティを作る、オンラインサロンを足掛かりにする、実際に村を作って信頼を深める、インフルエンサーが主導する。
やり方は色々あるだろうが、性善説の共有か強固なモラル意識の共有かカルト化なしではやはり難しいと思う。
かく言う筆者も小学生の頃は、自分と友達しかいないコミュニティの妄想をよくしたものだ。
都市伝説や陰謀論をダシにしてでも、それが成立するならとても楽しいのではないか。
今でもたまに夢想するが、夢想するだけだ。問題がありすぎる。
よく「やる前から否定するな」と言うが、別に否定したくて書いているわけではない。
村づくりプレゼンターの口の上手さがずば抜けているからこそ「醤油の貸し借り~」な時代のリアルを聞いた者として、注意点を伝えられたら彼らの補足として意義があるのではないか。
そういう筆者なりの想いがあって、筆を執らせていただいた。
本ッッッッ当にプレゼンの上手い人に村作りの魅力を説かれると「理想郷を僕らの手で……!」と熱い気持ちが迸ってしまうから、やりたい人はよーく考えてほしい。とりあえず一晩寝てください。
私有財産はすべて共同体に寄付しなさい、とかテンプル騎士団みたいなこと言われたらすぐ逃げなさい。
村界隈と言えば、縄文への回帰(争いのない一万年がキャッチコピーだったけど、あったらしい)もキーワードだよね。
しかし縄文人は、弥生人が勢力を広めるにしたがって、争いを避けたために追いやられていった事実も忘れてはならない。
まあでも、縄文への回帰が好きな人って左寄りのイメージあるから普通に侵略受け容れそうだよね(ドチャクソ迷惑!!)。
終わり!!
資本主義社会、もしくはその崩壊後にグローバリストが仕掛けようとしているものに対抗すべく、村をつくって自分たちだけの共同体で生活しよう、という試みだ。
もちろんいきなりうまく回せはしないだろうから、実社会とすぐに縁を切るのではなく、徐々に生活の軸を村へと移していく。
クルマの修理が得意、野菜を育てるのが上手い、といったそれぞれの得意を活かし、貨幣が担っている価値の交換の役割を、貨幣を介さず直接的に価値そのものでやり取りする。
やがて国家に頼らない、村の共同体内だけで完結する経済圏をつくる……。
色んな動画で話を聞いていると、そういう理想を持っているように筆者には聞こえた。
貨幣を介さないのだから、消費税/Zeroの経済圏だ。
理想はいつだって輝かしい。
洋画などを見ると、人里から遠く離れた広大な農地に一家族が住んでいるもの、限界集落を越えた限界集落なのになんか暮らせてる地域などが散見される。筆者が近年見たものでは『カラー・アウト・オブ・スペース -遭遇-』(ラヴクラフトの『宇宙からの色』を原作とする映画)や『LAMB/ラム』などが該当する。
さらには過激な女権活動家やLGBT活動家にウンザリして〝男だけの村〟を実際に作ったおじさんたちもいる、とも伝え聞いている。
あれらが一つの理想なのかもしれないが、日本でも規模は小さいが実際に村をやっているらしい。
経済圏としての独立がいつになるかは、筆者の知るところではないが。
しかし、そういった村と聞くとまず読者諸兄が危惧するのはカルト宗教の恐怖ではないだろうか。
2ちゃんの怖い話や実際の事件であった、外界と遮断された山奥の村。女子は一定の年齢になると村長に「味見」され、村の外へ出ることは厳禁。スマホはおろかテレビ・ラジオすらなく、通信は村長/教祖の家の家電しかないみたいな話だ。
実際、情報の制限された閉じたコミュニティというのは、おかしな権力者が発生しがちなものだ。
オタクサークルに女性がやってくると、それが大して可愛くもないはずなのに外界の情報がないがゆえにその女性をアイドルだ女神だと祭り上げてしまう〝オタサーの姫〟も一種のそれだろう。
本当の意味で国家に頼らないコミュニティの確立となると、そういったカルト化は免れないのかもしれない。
また創立メンバーはよくても、その家族や新しく生まれてくる世代は外の世界や都会的な文化に憧れるな、というのは無理な話だ。
外界に心惹かれる者を戒めるのに、カルト化なしでどう対処するのか、それは可能なのか。
非常に興味深い。
実は今回、記事を作成しようと思ったのはそういったカルト化の恐怖について書きたかったからではない。
「近所で醤油の貸し借りをしていた時代の、お隣さんとの助け合い文化のあった日本への回帰」的なものへの懐疑論だ。
実際にそういう時代を経験した祖母が、筆者が頼まなくてもしてくれた話をまとめると
「物を借りたら借りっぱなし」だ。
具体的には
「勝手に他人の農具など物を持って行って、それを自分の農地や家にうち捨てて放りっぱなし」
「冬の明朝に防寒着を勝手に借りて、ウナギの稚魚(?)を獲りに行ってびしょびしょになったものを返す」
といったことがあったそうだ。
後者は物のない時代に乾かすのは困難だったろうが、ともかく勝手に借りて返さない/壊すまたは悪い状態で返すが当たり前だったということ。
昭和と現代ではモラルの基準が違うだろうが、道具の管理の徹底は絶対に必要だろう。
動画では所有の概念を手放そう、と呼びかけるが、それでは資本主義の崩壊後にグローバリストが仕掛けようとしているものと何が違うのか、という話だ。
だから筆者は今回のタイトルに、性善説抜きに成立しねぇよな、と書いた。
仲のいい人たちでコミュニティを作る、オンラインサロンを足掛かりにする、実際に村を作って信頼を深める、インフルエンサーが主導する。
やり方は色々あるだろうが、性善説の共有か強固なモラル意識の共有かカルト化なしではやはり難しいと思う。
かく言う筆者も小学生の頃は、自分と友達しかいないコミュニティの妄想をよくしたものだ。
都市伝説や陰謀論をダシにしてでも、それが成立するならとても楽しいのではないか。
今でもたまに夢想するが、夢想するだけだ。問題がありすぎる。
よく「やる前から否定するな」と言うが、別に否定したくて書いているわけではない。
村づくりプレゼンターの口の上手さがずば抜けているからこそ「醤油の貸し借り~」な時代のリアルを聞いた者として、注意点を伝えられたら彼らの補足として意義があるのではないか。
そういう筆者なりの想いがあって、筆を執らせていただいた。
本ッッッッ当にプレゼンの上手い人に村作りの魅力を説かれると「理想郷を僕らの手で……!」と熱い気持ちが迸ってしまうから、やりたい人はよーく考えてほしい。とりあえず一晩寝てください。
私有財産はすべて共同体に寄付しなさい、とかテンプル騎士団みたいなこと言われたらすぐ逃げなさい。
村界隈と言えば、縄文への回帰(争いのない一万年がキャッチコピーだったけど、あったらしい)もキーワードだよね。
しかし縄文人は、弥生人が勢力を広めるにしたがって、争いを避けたために追いやられていった事実も忘れてはならない。
まあでも、縄文への回帰が好きな人って左寄りのイメージあるから普通に侵略受け容れそうだよね(ドチャクソ迷惑!!)。
終わり!!
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