128 / 135
三年生
128 私の進む道
しおりを挟む私にとって、魔法学園最後のサマーパーティーが始まった。
会場には、色とりどりのドレスを身を纏った女生徒達と、慣れぬ正装に身を包んだ男子生徒達が集まっている。
「踊ろう、シェリル」
今日のウィルフレッド様は髪色と同じ藍色に黒い刺繍が入ったフロックコート。
ちなみに私も藍色に黒い刺繍が入ったドレスだ。
メーデイア公爵家が公式の場で身に付ける色らしい。
まだ婚約者なのに、見事なくらいお揃い感満載でちょっと恥ずかしい。
差し出された手に私の手を重ねると、ウィルフレッド様の温もりを感じて胸がドキドキした。
ウィルフレッド様にエスコートされてダンスホールに出ると、レオナルド殿下がディアナ王女と、アマーリエ様がライリー様と踊っているのが見えた。
オリビア様はユラン様と踊っている。
仲良し三人娘とマチルダ様がお食事スペースで楽しそうに何か食べているのも見えた。
「シェリル、エルダーから手紙が来たんだって?」
ウィルフレッド様が踊りながら小さな声で聞いてきた。
「はい。来年の春には子供が生まれるって書いてありました。幸せそうで良かったです」
「う、うん」
エルダー様のことはみんながあまり教えてくれないから知らなかったけど、いつの間にやら結婚していたらしい。
シュトレ公爵家の血を絶やさないためと書いてあったけど、文面から奥さんを大切にしている様子が伺えた。
私のせいじゃないと分かってはいても、何となく罪悪感があったから、エルダー様が幸せそうで本当に良かったと思う。
「そ、それで、私達の結婚なんだけど…」
「それは三年後です。ウィル様も私も魔術師団の仕事に慣れてからです」
「う…うん」
私とウィルフレッド様の結婚は三年後に決まった。
ウィルフレッド様とアントレーネ様はもっと早くしたいみたいだけど、これは譲れない。
「結婚はまだですけど、魔術師団にはメーデイアのお屋敷から通うことになってるんですから、毎日一緒ですよ」
魔術師団にも寮はあるけど、今まで女性魔術師団員がいなかったので男の人ばかりなのだ。
それでもいいと言ったんだけど、ウィルフレッド様に猛反対されてしまった。
さらに、また誘拐されたら大変だから警備のしっかりしているメーデイア邸から通うようにとレオナルド殿下からお達しが出てしまった。
「それはそれで生殺しなんだけど…」
ウィルフレッド様がボソボソと呟いた。
「結婚は三年後です!」
ピシリと言い切った私を見ながら、ウィルフレッド様が切なげな溜息を吐いた。
ウィルフレッド様と二曲踊った後、レオナルド殿下と無理矢理踊らされ、続けてユラン様とも踊り、さらにライリー様に持ち上げられてグルングルン回された。
いや、何で?
「目…目が回る~」
フラフラとよろける私をガシッと支える手。
見るとアマーリエ様だった。
結構力強い。
「大丈夫?シェリル」
「大丈夫じゃありません~」
「もう!ライリー!何でシェリルを持ち上げてグルグル回ったりしたの!」
「すまん。領地の子供達があれやると喜ぶから、つい」
「シェリルは小さいけど子供じゃありませんわ!」
アマーリエ様、小さいは余計です。
って突っ込みたいけどそれどころじゃない。
世界が回ってる~~~。
「シェリル!」
ウィルフレッド様が慌てた様子で駆け付けてくれた。
「ああ、ウィル。悪いけどシェリルをそこのテラスで休ませてあげて頂戴」
「うん。シェリル大丈夫?」
「うっ…気持ち悪くなってきた」
思わず口元を抑えると、フワリと体が浮いて目の前にウィルフレッド様の黒い瞳があった。
「!!!」
お姫様抱っこだ!!!
「っ!ウィル様!下ろしてください!」
顔が近い!
「駄目だ」
ウィルフレッド様はすげなくそう言って、私を抱えたままテラスに向かう。
お姫様抱っこされた私に、周囲の生暖かい視線が降り注ぐ。
去年のサマーパーティーでもこんなことあったよね?
二年連続お姫様抱っことか恥ずかしすぎる。
顔が熱くなるのを感じて、思わずウィルフレッド様の胸に隠れるようにして目を閉じた。
「少し魔力を流そうか?」
テラスのベンチに私を下ろし、心配そうに私の顔を覗き込むウィルフレッド様。
「だっ駄目です!」
「え?どうして?」
慌てて拒否した私にウィルフレッド様が驚いた顔をする。
「最近変なんです」
「変って何が?」
「前はウィル様の魔力で気持ちよくなって眠くなったのに、最近は体が熱くなったり心臓がバクバクして息が苦しくなるんです」
「!!!」
そうじゃなくてもお姫様抱っこで顔が熱くてドキドキしてるのに、今ウィルフレッド様の魔力を流されたら、余計におかしくなりそうな気がする。
「あ…そ、そうなんだ。それは…えっと…」
「?」
何だかウィルフレッド様が挙動不審だ。
「の、飲み物持ってくる!」
そう言って挙動不審なウィルフレッド様がテラスから急ぎ足で去って行った。
その後ろ姿を見ながら私は溜息を吐いた。
ウィルフレッド様は積極的になった。
一年生の時からずっと私が好きだったと言うわりに、碌に話したこともなかったくらい見ていただけだったくせにだ。
さらに去年の合同遠征実習の後からやたら耳元で話しかけてきたり、手や頬に口付けをしてきたりするようになった。
最初は恥ずかしくて逃げてしまっていたけど、レオナルド殿下からそんなに逃げたらウィルが可哀想だと苦言を呈されてしまった。
それで頑張って耐えるようにしていたら、今年に入って壁ドンや顎クイをされるようになった。
さすがにおかしいと思って問い詰めたら、レオナルド殿下とアマーリエ様に余計なお世話な指導をされていたことが判明した。
暇なのかな?
レオナルド殿下もアマーリエ様も公務に学業にと忙しい筈なのに、従兄弟と婚約者の関係を指導する程暇なのかな?
兄妹揃って私を暇つぶしに巻き込まないで頂きたい。
フゥッともう一度溜息を吐くと、私は夜の空を見上げた。
ウィルフレッド様の髪のような深い藍色の夜の空に、白い星々がチラチラと瞬く。
もう世界は回って見えない。
顔の火照りや動悸もおさまった。
流石にこの顔の火照りと動悸が更年期の症状じゃないことは分かる。
前世ではあんなことやこんなこともすでに経験済みだったのに、今の私はウブウブな思春期乙女にまで退化してしまっているようだ。
いや、今の年齢的には思春期乙女で正解なんだけど。
何をされても恥ずかしい。
やたらと恥ずかしい。
ちょっとしたことで死ぬほどドキドキしてしまう。
でも……
嫌じゃない。
ウィルフレッド様に触られるのも、壁ドンされるのも嫌ではない。
恥ずかしいだけで。
むしろ……
「シェリル」
ウィルフレッド様が小さなガラスの器を持って戻ってきた。
「あ!アイス!」
「うん。クラスの女子が飲み物よりアイスの方がシェリルが喜ぶって」
「はい!嬉しいです!」
私が喜ぶ顔を見て、ウィルフレッド様がいそいそと隣りに座る。
器を受け取ろうと手を伸ばしたら、アイスが盛られたスプーンが口元に差し出された。
「え?」
「はい、あーん」
「ええ?」
いや、何ですか?!
「じ、自分で食べられます!」
「駄目」
「えええー?!」
有無を言わさぬ笑顔で私の口元にスプーンを押し付けるウィルフレッド様。
また誰かに変な入れ知恵されたんだろうか。
「くっ…あ、あ~~ん」
しかし、アイスの誘惑には勝てなかった。
パクンッとスプーンを口に入れると、冷たくて甘いミルクアイスが舌の上でトロンと溶けた。
「んんんんん~」
「美味しい?シェリル」
「美味しいです!」
「良かった。はい、あ~ん」
「あ~~~ん」
アイスの前では羞恥心なんてゴミ屑のようなものだ。
「そういえば、小さな氷の魔石に氷の魔術を付与したら、相乗効果で純度の高い氷の魔石と同じ効果が出せたと塔の魔術師が言っていた」
私はアイスを堪能しながら目を見開いた。
氷の魔石とはいえ、実際物を凍らせる程の力を持つのは純度が高い大きな魔石だけだし、何より貴重でお値段が高かった。
小さい氷の魔石はちょっと周りを冷んやりさせるだけで今まであまり使い道がないとされていたけど、それが純度の高い魔石と同じ効果を出せるとなれば……。
「じゃあ、これからはアイスがいっぱい食べられるようになりますね」
「ふふっ、そうだね」
私が笑顔でそう言うと、ウィルフレッド様も笑顔で私の口にアイスを運ぶ。
なんて素晴らしい!
氷の魔術を見つけてくれたウィルフレッド様に感謝だ。
ついでに海産物とか冷やして運べるようになれば、海から離れた王都でも燻製や塩漬けじゃない魚が食べられるようになるかもしれない。
そんなことを考えながら最後の一口になったアイスをもらおうと口を開けて待つ。
と、スプーンが私の前を素通りしてウィルフレッド様の口にパクンと入ってしまった。
「ええ?!最後のアイスー!」
ショックで呆然としていたら、ふいにウィルフレッド様の顔が近づいた。
「!!!」
ふにゅっと柔らかいものが私の唇に当たり、ニュルンと冷たくて甘い何かが口の中に入ってきた。
「~~~~~!!!」
つるんと出ていく何か。
いいいいい、今のナニ?!
見つめ合う目と目。
ウィルフレッド様の顔が赤く染まっていく。
多分私も赤くなっているだろう。
「あ、甘い…な」
「う…うん…」
目の前がチカチカするけど、落ち着け、私!
「シェリル」
そしてまた、ウィルフレッド様の顔がゆっくり近付いてきた。
「愛してる、シェリル……」
「!!!」
慌ててキュッと目を瞑ると、フニュンと柔らかいものが唇に押し当てられて……
甘いミルクの味がした。
過去も今も未来も繋がっている。
でも、辛かった過去の思いに囚われていたら先に進めない。
過去に受けた傷は消えないけど、私は前を向いて歩いて行こう。
私が進む道は、未来にあるのだから。
進もう
新しい道を探して
前に
前に………
fin
~~~~~~~~~~~~~~
これにて「王女様の暇つぶしに私を巻き込まないでください」は完結となります。
最後までお読み頂きありがとうございました。
お気に入り登録をして頂いた皆様、しおりをつけてくださった皆様、感想をくださった皆様、本当にありがとうございました。
初めての長編で体調的に辛いこともありましたが、こうして最後まで書き切ることが出来たのは皆様のおかげです。
一度ここで完結とさせて頂きますが、この後たぶん年明けに少しだけ、本編のあちこちでその存在だけをちらつかせていたヤツ視点のお話しを上げる予定でいます。
ちなみにざまぁではありません。
この段階で、チッと舌打ちが出た方は読まない方がいいかもしれません。
私自身も需要はあるのか?と疑問に思いつつ、伏線回収のためにこっそり上げようと思っているくらいです。
新しいお話しも考えていますので、またお読み頂けると嬉しいです。
本当に本当に、ありがとうございました✨✨✨
むとうみつき
54
あなたにおすすめの小説
精霊の森に捨てられた少女が、精霊さんと一緒に人の街へ帰ってきた
アイイロモンペ
ファンタジー
2020.9.6.完結いたしました。
2020.9.28. 追補を入れました。
2021.4. 2. 追補を追加しました。
人が精霊と袂を分かった世界。
魔力なしの忌子として瘴気の森に捨てられた幼子は、精霊が好む姿かたちをしていた。
幼子は、ターニャという名を精霊から貰い、精霊の森で精霊に愛されて育った。
ある日、ターニャは人間ある以上は、人間の世界を知るべきだと、育ての親である大精霊に言われる。
人の世の常識を知らないターニャの行動は、周囲の人々を困惑させる。
そして、魔力の強い者が人々を支配すると言う世界で、ターニャは既存の価値観を意識せずにぶち壊していく。
オーソドックスなファンタジーを心がけようと思います。読んでいただけたら嬉しいです。
婚約者を姉に奪われ、婚約破棄されたエリーゼは、王子殿下に国外追放されて捨てられた先は、なんと魔獣がいる森。そこから大逆転するしかない?怒りの
山田 バルス
ファンタジー
王宮の広間は、冷え切った空気に満ちていた。
玉座の前にひとり、少女が|跪い《ひざまず》ていた。
エリーゼ=アルセリア。
目の前に立つのは、王国第一王子、シャルル=レインハルト。
「─エリーゼ=アルセリア。貴様との婚約は、ここに破棄する」
「……なぜ、ですか……?」
声が震える。
彼女の問いに、王子は冷然と答えた。
「貴様が、カリーナ嬢をいじめたからだ」
「そ、そんな……! 私が、姉様を、いじめた……?」
「カリーナ嬢からすべて聞いている。お前は陰湿な手段で彼女を苦しめ、王家の威信をも|貶めた《おとし》さらに、王家に対する謀反を企てているとか」
広間にざわめきが広がる。
──すべて、仕組まれていたのだ。
「私は、姉様にも王家にも……そんなこと……していません……!」
必死に訴えるエリーゼの声は、虚しく広間に消えた。
「黙れ!」
シャルルの一喝が、広間に響き渡る。
「貴様のような下劣な女を、王家に迎え入れるわけにはいかぬ」
広間は、再び深い静寂に沈んだ。
「よって、貴様との婚約は破棄。さらに──」
王子は、無慈悲に言葉を重ねた。
「国外追放を命じる」
その宣告に、エリーゼの膝が崩れた。
「そ、そんな……!」
桃色の髪が広間に広がる。
必死にすがろうとするも、誰も助けようとはしなかった。
「王の不在時に|謀反《むほん》を企てる不届き者など不要。王国のためにもな」
シャルルの隣で、カリーナがくすりと笑った。
まるで、エリーゼの絶望を甘美な蜜のように味わうかのように。
なぜ。
なぜ、こんなことに──。
エリーゼは、震える指で自らの胸を掴む。
彼女はただ、幼い頃から姉に憧れ、姉に尽くし、姉を支えようとしていただけだったのに。
それが裏切りで返され、今、すべてを失おうとしている。
兵士たちが進み出る。
無骨な手で、エリーゼの両手を後ろ手に縛り上げた。
「離して、ください……っ」
必死に抵抗するも、力は弱い。。
誰も助けない。エリーゼは、見た。
カリーナが、微笑みながらシャルルに腕を絡め、勝者の顔でこちらを見下ろしているのを。
──すべては、最初から、こうなるよう仕組まれていたのだ。
重い扉が開かれる。
侯爵令嬢に転生したからには、何がなんでも生き抜きたいと思います!
珂里
ファンタジー
侯爵令嬢に生まれた私。
3歳のある日、湖で溺れて前世の記憶を思い出す。
高校に入学した翌日、川で溺れていた子供を助けようとして逆に私が溺れてしまった。
これからハッピーライフを満喫しようと思っていたのに!!
転生したからには、2度目の人生何がなんでも生き抜いて、楽しみたいと思います!!!
勇者パーティを追放された聖女ですが、やっと解放されてむしろ感謝します。なのにパーティの人たちが続々と私に助けを求めてくる件。
八木愛里
ファンタジー
聖女のロザリーは戦闘中でも回復魔法が使用できるが、勇者が見目麗しいソニアを新しい聖女として迎え入れた。ソニアからの入れ知恵で、勇者パーティから『役立たず』と侮辱されて、ついに追放されてしまう。
パーティの人間関係に疲れたロザリーは、ソロ冒険者になることを決意。
攻撃魔法の魔道具を求めて魔道具屋に行ったら、店主から才能を認められる。
ロザリーの実力を知らず愚かにも追放した勇者一行は、これまで攻略できたはずの中級のダンジョンでさえ失敗を繰り返し、仲間割れし破滅へ向かっていく。
一方ロザリーは上級の魔物討伐に成功したり、大魔法使いさまと協力して王女を襲ってきた魔獣を倒したり、国の英雄と呼ばれる存在になっていく。
これは真の実力者であるロザリーが、ソロ冒険者としての地位を確立していきながら、残念ながら追いかけてきた魔法使いや女剣士を「虫が良すぎるわ!」と追っ払い、入り浸っている魔道具屋の店主が実は憧れの大魔法使いさまだが、どうしても本人が気づかない話。
※11話以降から勇者パーティの没落シーンがあります。
※40話に鬱展開あり。苦手な方は読み飛ばし推奨します。
※表紙はAIイラストを使用。
白い結婚を言い渡されたお飾り妻ですが、ダンジョン攻略に励んでいます
時岡継美
ファンタジー
初夜に旦那様から「白い結婚」を言い渡され、お飾り妻としての生活が始まったヴィクトリアのライフワークはなんとダンジョンの攻略だった。
侯爵夫人として最低限の仕事をする傍ら、旦那様にも使用人たちにも内緒でダンジョンのラスボス戦に向けて準備を進めている。
しかし実は旦那様にも何やら秘密があるようで……?
他サイトでは「お飾り妻の趣味はダンジョン攻略です」のタイトルで公開している作品を加筆修正しております。
誤字脱字報告ありがとうございます!
【完結】断罪された悪役令嬢は、本気で生きることにした
きゅちゃん
ファンタジー
帝国随一の名門、ロゼンクロイツ家の令嬢ベルティア・フォン・ロゼンクロイツは、突如として公の場で婚約者であるクレイン王太子から一方的に婚約破棄を宣告される。その理由は、彼女が平民出身の少女エリーゼをいじめていたという濡れ衣。真実はエリーゼこそが王太子の心を奪うために画策した罠だったにも関わらず、ベルティアは悪役令嬢として断罪され、社交界からの追放と学院退学の処分を受ける。
全てを失ったベルティアだが、彼女は諦めない。これまで家の期待に応えるため「完璧な令嬢」として生きてきた彼女だが、今度は自分自身のために生きると決意する。軍事貴族の嫡男ヴァルター・フォン・クリムゾンをはじめとする協力者たちと共に、彼女は自らの名誉回復と真実の解明に挑む。
その過程で、ベルティアは王太子の裏の顔や、エリーゼの正体、そして帝国に忍び寄る陰謀に気づいていく。かつては社交界のスキルだけを磨いてきた彼女だが、今度は魔法や剣術など実戦的な力も身につけながら、自らの道を切り開いていく。
失われた名誉、隠された真実、そして予期せぬ恋。断罪された「悪役令嬢」が、自分の物語を自らの手で紡いでいく、爽快復讐ファンタジー。
【完結】 悪役令嬢が死ぬまでにしたい10のこと
淡麗 マナ
恋愛
2022/04/07 小説ホットランキング女性向け1位に入ることができました。皆様の応援のおかげです。ありがとうございます。
第3回 一二三書房WEB小説大賞の最終選考作品です。(5,668作品のなかで45作品)
※コメント欄でネタバレしています。私のミスです。ネタバレしたくない方は読み終わったあとにコメントをご覧ください。
原因不明の病により、余命3ヶ月と診断された公爵令嬢のフェイト・アシュフォード。
よりによって今日は、王太子殿下とフェイトの婚約が発表されるパーティの日。
王太子殿下のことを考えれば、わたくしは身を引いたほうが良い。
どうやって婚約をお断りしようかと考えていると、王太子殿下の横には容姿端麗の女性が。逆に婚約破棄されて傷心するフェイト。
家に帰り、一冊の本をとりだす。それはフェイトが敬愛する、悪役令嬢とよばれた公爵令嬢ヴァイオレットが活躍する物語。そのなかに、【死ぬまでにしたい10のこと】を決める描写があり、フェイトはそれを真似してリストを作り、生きる指針とする。
1.余命のことは絶対にだれにも知られないこと。
2.悪役令嬢ヴァイオレットになりきる。あえて人から嫌われることで、自分が死んだ時の悲しみを減らす。(これは実行できなくて、後で変更することになる)
3.必ず病気の原因を突き止め、治療法を見つけだし、他の人が病気にならないようにする。
4.ノブレス・オブリージュ 公爵令嬢としての責務をいつもどおり果たす。
5.お父様と弟の問題を解決する。
それと、目に入れても痛くない、白蛇のイタムの新しい飼い主を探さねばなりませんし、恋……というものもしてみたいし、矛盾していますけれど、友達も欲しい。etc.
リストに従い、持ち前の執務能力、するどい観察眼を持って、人々の問題や悩みを解決していくフェイト。
ただし、悪役令嬢の振りをして、人から嫌われることは上手くいかない。逆に好かれてしまう! では、リストを変更しよう。わたくしの身代わりを立て、遠くに嫁いでもらうのはどうでしょう?
たとえ失敗しても10のリストを修正し、最善を尽くすフェイト。
これはフェイトが、余命3ヶ月で10のしたいことを実行する物語。皆を自らの死によって悲しませない為に足掻き、運命に立ち向かう、逆転劇。
【注意点】
恋愛要素は弱め。
設定はかなりゆるめに作っています。
1人か、2人、苛立つキャラクターが出てくると思いますが、爽快なざまぁはありません。
2章以降だいぶ殺伐として、不穏な感じになりますので、合わないと思ったら辞めることをお勧めします。
【完結】立場を弁えぬモブ令嬢Aは、ヒロインをぶっ潰し、ついでに恋も叶えちゃいます!
MEIKO
ファンタジー
最近まで死の病に冒されていたランドン伯爵家令嬢のアリシア。十六歳になったのを機に、胸をときめかせながら帝都学園にやって来た。「病も克服したし、今日からドキドキワクワクの学園生活が始まるんだわ!」そう思いながら一歩踏み入れた瞬間浮かれ過ぎてコケた。その時、突然奇妙な記憶が呼び醒まされる。見たこともない子爵家の令嬢ルーシーが、学園に通う見目麗しい男性達との恋模様を繰り広げる乙女ゲームの場面が、次から次へと思い浮かぶ。この記憶って、もしかして前世?かつての自分は、日本人の女子高生だったことを思い出す。そして目の前で転んでしまった私を心配そうに見つめる美しい令嬢キャロラインは、断罪される側の人間なのだと気付く…。「こんな見た目も心も綺麗な方が、そんな目に遭っていいいわけ!?」おまけに婚約者までもがヒロインに懸想していて、自分に見向きもしない。そう愕然としたアリシアは、自らキャロライン嬢の取り巻きAとなり、断罪を阻止し婚約者の目を覚まさせようと暗躍することを決める。ヒロインのヤロウ…赦すまじ!
笑って泣けるコメディです。この作品のアイデアが浮かんだ時、男女の恋愛以外には考えられず、BLじゃない物語は初挑戦です。貴族的表現を取り入れていますが、あくまで違う世界です。おかしいところもあるかと思いますが、ご了承下さいね。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる