【完】悪女と呼ばれた悪役令息〜身代わりの花嫁〜

輝石玲

文字の大きさ
140 / 161
ただいま

138話 異例事態

しおりを挟む
アズへの気持ちを自覚してから、僕はずっと気怠げだった
本当に、結構辛いかもしれない
異性愛者を好きになるのは諦めるか我慢するかしか無いから辛い
いやまぁ、それを言うならハルの時もそうだったけどさ
ハルが僕を好きとか全く知らなかったし
心変わりして僕を好きになってくれたりしないかな
なんて思っても意味ないことくらい知ってるし
そもそもアズが僕を好きになる理由なんて無いだろうな
……自分で考えてショック受けるけど


「……で、なんで好きな人の事考えながら俺に抱きついてんの?それってすごい矛盾じゃない?」
「グドだからいいの。グドは僕のなんでしょ?それに…最早この程度くらいの付き合いになってるし」

既にキスもえっちなこともしておいて今更
ずっとグドがいなかった分、近くにいたいって思うのは当たり前だと思う
実際、グドが側にいないってだけでかなり心細かったし
安心感がまるで違う

「そう思ってもらえるのは妖精冥利に尽きるけど、お前に恋人が出来た時同じことしてたら浮気扱いだから気を付けなよ」
「恋人、ね……。本当に僕にできると思う?現状どうなってるか知ってるくせに」
「いや分かってないのは………」

分かってないのは…何?
僕はグドの心を読めないから、ちゃんと言って欲しいのに
しょっちゅうグドは何かを僕に隠す

「うーん……ま、面白そうだからいっか」
「グド?何を隠してるの?」
「さぁね♪頑張って自分で気付く事だ!」

遊ばれてる……のかな
まぁ、いつもの事だけど
こうなったらいくら言っても教えてくれないだろう
諦めることが1番いい選択だ



でも、何でアズは僕にキスなんか………

本当にそれだけが分からない
今までの行動は『専属魔法士だから』で通る行動だった
でも、あれだけそんな理由では無い事が確か
僕がディンに抱かれたことを被害だと思ったのだろうか
それなら…いや、筋は通らないな
僕が性被害に遭ったと思ってるならそんなことしないだろう
本当に僕のことを好きだとしか思えない

でも、アズが僕を好きになるなんてあり得ない
だって僕はアズに好かれるようなとこなんて無いし

「……グド、考えすぎて頭痛い……」
「嘘だろぉ…、アズ……可哀想に……ぷぷっ!」


だから何でグドは面白がって笑ってるの?
それに、アズが可哀想って…もしかして、僕がアズを好きだなんて迷惑だった?

「カメリア、別に好きだと思うだけでメーワク掛けるわけ無いじゃん。思うだけなら自由だ」
「そ…かな。もう分かんないよ………」


誰かを好きになる辛さは嫌ってほど思い知ってるのに、なんでまた誰かを好きになるんだろう
それも、今回は今までと全然違う
『一緒に居たい』以上に思ってる
既に主従関係になってしまっているから?
既に側にいるからこんなに我儘になるのかな


何だろう…頭の中がぐちゃぐちゃで泣きそうになる
しおりを挟む
感想 8

あなたにおすすめの小説

愛してやまなかった婚約者は俺に興味がない

了承
BL
卒業パーティー。 皇子は婚約者に破棄を告げ、左腕には新しい恋人を抱いていた。 青年はただ微笑み、一枚の紙を手渡す。 皇子が目を向けた、その瞬間——。 「この瞬間だと思った。」 すべてを愛で終わらせた、沈黙の恋の物語。   IFストーリーあり 誤字あれば報告お願いします!

悪役令息ですが破滅回避で主人公を無視したら、高潔な態度だと勘違いされて聖人認定。なぜか溺愛ルートに入りました

水凪しおん
BL
BL小説『銀の瞳の聖者』の悪役令息ルシアンに転生してしまった俺。 原作通りなら、主人公ノエルをいじめ抜き、最後は断罪されて野垂れ死ぬ運命だ。 「そんなの絶対にお断りだ! 俺は平和に長生きしたい!」 破滅フラグを回避するため、俺は決意した。 主人公ノエルを徹底的に避け、関わらず、空気のように生きることを。 しかし、俺の「無視」や「無関心」は、なぜかノエルにポジティブに変換されていく。 「他の人のように欲望の目で見ないなんて、なんて高潔な方なんだ……!」 いじめっ子を視線だけで追い払えば「影から守ってくれた」、雨の日に「臭いから近寄るな」と上着を投げつければ「不器用な優しさ」!? 全力で嫌われようとすればするほど、主人公からの好感度が爆上がりして、聖人認定されてしまう勘違いラブコメディ! 小心者の悪役令息×健気なポジティブ主人公の、すれ違い溺愛ファンタジー、ここに開幕!

悪役令息に転生して絶望していたら王国至宝のエルフ様にヨシヨシしてもらえるので、頑張って生きたいと思います!

梻メギ
BL
「あ…もう、駄目だ」プツリと糸が切れるように限界を迎え死に至ったブラック企業に勤める主人公は、目覚めると悪役令息になっていた。どのルートを辿っても断罪確定な悪役令息に生まれ変わったことに絶望した主人公は、頑張る意欲そして生きる気力を失い床に伏してしまう。そんな、人生の何もかもに絶望した主人公の元へ王国お抱えのエルフ様がやってきて───!? 【王国至宝のエルフ様×元社畜のお疲れ悪役令息】 ▼不定期連載となりました。 ▼この作品と出会ってくださり、ありがとうございます!初投稿になります、どうか温かい目で見守っていただけますと幸いです。 ▼こちらの作品はムーンライトノベルズ様にも投稿しております。

【完結】流行りの悪役転生したけど、推しを甘やかして育てすぎた。

時々雨
BL
前世好きだったBL小説に流行りの悪役令息に転生した腐男子。今世、ルアネが周りの人間から好意を向けられて、僕は生で殿下とヒロインちゃん(男)のイチャイチャを見たいだけなのにどうしてこうなった!? ※表紙のイラストはたかだ。様 ※エブリスタ、pixivにも掲載してます ◆この話のスピンオフ、兄達の話「偏屈な幼馴染み第二王子の愛が重すぎる!」もあります。そちらも気になったら覗いてみてください。 ◆2部は色々落ち着いたら…書くと思います

妹を救うためにヒロインを口説いたら、王子に求愛されました。

藤原遊
BL
乙女ゲームの悪役令息に転生したアラン。 妹リリィが「悪役令嬢として断罪される」未来を変えるため、 彼は決意する――ヒロインを先に口説けば、妹は破滅しない、と。 だがその“奇行”を見ていた王太子シリウスが、 なぜかアラン本人に興味を持ち始める。 「君は、なぜそこまで必死なんだ?」 「妹のためです!」 ……噛み合わないはずの会話が、少しずつ心を動かしていく。 妹は完璧令嬢、でも内心は隠れ腐女子。 ヒロインは巻き込まれて腐女子覚醒。 そして王子と悪役令息は、誰も知らない“仮面の恋”へ――。 断罪回避から始まる勘違い転生BL×宮廷ラブストーリー。 誰も不幸にならない、偽りと真実のハッピーエンド。

本当に悪役なんですか?

メカラウロ子
BL
気づいたら乙女ゲームのモブに転生していた主人公は悪役の取り巻きとしてモブらしからぬ行動を取ってしまう。 状況が掴めないまま戸惑う主人公に、悪役令息のアルフレッドが意外な行動を取ってきて… ムーンライトノベルズ にも掲載中です。

過労死転生した公務員、魔力がないだけで辺境に追放されたので、忠犬騎士と知識チートでざまぁしながら領地経営はじめます

水凪しおん
BL
過労死した元公務員の俺が転生したのは、魔法と剣が存在する異世界の、どうしようもない貧乏貴族の三男だった。 家族からは能無しと蔑まれ、与えられたのは「ゴミ捨て場」と揶揄される荒れ果てた辺境の領地。これは、事実上の追放だ。 絶望的な状況の中、俺に付き従ったのは、無口で無骨だが、その瞳に確かな忠誠を宿す一人の護衛騎士だけだった。 「大丈夫だ。俺がいる」 彼の言葉を胸に、俺は決意する。公務員として培った知識と経験、そして持ち前のしぶとさで、この最悪な領地を最高の楽園に変えてみせると。 これは、不遇な貴族と忠実な騎士が織りなす、絶望の淵から始まる領地改革ファンタジー。そして、固い絆で結ばれた二人が、やがて王国を揺るがす運命に立ち向かう物語。 無能と罵った家族に、見て見ぬふりをした者たちに、最高の「ざまぁ」をお見舞いしてやろうじゃないか!

この俺が正ヒロインとして殿方に求愛されるわけがない!

ゆずまめ鯉
BL
五歳の頃の授業中、頭に衝撃を受けたことから、自分が、前世の妹が遊んでいた乙女ゲームの世界にいることに気づいてしまったニエル・ガルフィオン。 ニエルの外見はどこからどう見ても金髪碧眼の美少年。しかもヒロインとはくっつかないモブキャラだったので、伯爵家次男として悠々自適に暮らそうとしていた。 これなら異性にもモテると信じて疑わなかった。 ところが、正ヒロインであるイリーナと結ばれるはずのチート級メインキャラであるユージン・アイアンズが熱心に構うのは、モブで攻略対象外のニエルで……!? ユージン・アイアンズ(19)×ニエル・ガルフィオン(19) 公爵家嫡男と伯爵家次男の同い年の乙女ゲー転生BLです。

処理中です...