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みえる少年編
第五話
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「虹雨、どした」
「由貴、お前こそ」
二人は周りを見渡した。先ほどとは人の入れ替わりはあるかもしれないがその人の中になにかがいる。
普通に幽霊や生き霊は二人にとっては日常茶飯事だがここまで大きく霊気を感じるのは相当強いものしかない。
「どうかされましたか? まさかこの市役所にまだいるのかな……」
洲崎は狼狽える。すると虹雨は笑った。
「まぁ今更恐れても前の時からこの市役所にはゴロゴロいろんなのいますから……なんなら洲崎さんにも……女性の生き霊が」
「フェッ!!!」
「しかも複数」
虹雨は洲崎のリアクションが面白く感じ
「肩」
「へぇっ」
「その右腕」
「ひょっ」
「あ、右足……」
「ひゃいっ!」
「虹雨、ちゃかすのはそこまでにしとけ。気がどこか移動したぞ」
「すまん……」
由貴に怒られ虹雨は我に帰る。そんな彼の右腕に洲崎がしがみつく。
「あ、あ、あのぉ……私にまとわりついた生き霊はどうすればいいのでしょうか」
「んー、それはまたご依頼ください。前みたいに真津探偵事務所まで。よろしくお願いします」
「いや、その、今すぐ!」
洲崎はもちろんみえないのだが心当たりがあるようだ。
虹雨はニヤッと笑った。
「……ちょっと強力すぎて軽くこの市役所一階吹き飛びますからね」
「ひぃ」
「またご検討してくださいね」
虹雨たちは洲崎の元から去り、美帆子に紹介を受けた人の元へ行く。
「なぁ虹雨、洲崎さん相当怯えてたで」
「事実伝えただけや。前に初めて会ったときに彼自身の除霊かと思ったくらいドス黒い霊気を纏ってたからな。そっちが気になっとったから花子さんが霞んでみえたくらいやわ」
「ははっ、でもさっきの霊気は……」
「なんだろうな、悪くは感じないが」
二人が着いた先はこども課。一斉に目線が向く。確かに全身黒尽くめ、色眼鏡、黒グローブはこども課だけでなく市役所にらかなり浮く。いくらネットでは有名であってもコアなファンに少し毛が生えたくらいくらい、知らない人がほとんどの中、針の筵である。
「……あの、何か御用でしょうか」
一人の中年男性が身構えながら対応する。
「えっとぉ、その……」
由貴は目線と気まずさから少し消極的になる。
「真津探偵事務所から来たもよですが」
と虹雨が名詞を差し出す。
「あ、美帆子社長のところの……」
事務所の名前が出たところで周りは安堵していつものように仕事を再開する。
「どんだけ俺ら警戒されてるんや」
「お前の格好やろ」
「お前がこれしろってゆうたからやろ」
また二人が小競り合いしてるところだった。
「あの、美帆子……さんから話は聞いてますよ」
メガネをかけた職員が二人の元にやってきた。
「由貴、お前こそ」
二人は周りを見渡した。先ほどとは人の入れ替わりはあるかもしれないがその人の中になにかがいる。
普通に幽霊や生き霊は二人にとっては日常茶飯事だがここまで大きく霊気を感じるのは相当強いものしかない。
「どうかされましたか? まさかこの市役所にまだいるのかな……」
洲崎は狼狽える。すると虹雨は笑った。
「まぁ今更恐れても前の時からこの市役所にはゴロゴロいろんなのいますから……なんなら洲崎さんにも……女性の生き霊が」
「フェッ!!!」
「しかも複数」
虹雨は洲崎のリアクションが面白く感じ
「肩」
「へぇっ」
「その右腕」
「ひょっ」
「あ、右足……」
「ひゃいっ!」
「虹雨、ちゃかすのはそこまでにしとけ。気がどこか移動したぞ」
「すまん……」
由貴に怒られ虹雨は我に帰る。そんな彼の右腕に洲崎がしがみつく。
「あ、あ、あのぉ……私にまとわりついた生き霊はどうすればいいのでしょうか」
「んー、それはまたご依頼ください。前みたいに真津探偵事務所まで。よろしくお願いします」
「いや、その、今すぐ!」
洲崎はもちろんみえないのだが心当たりがあるようだ。
虹雨はニヤッと笑った。
「……ちょっと強力すぎて軽くこの市役所一階吹き飛びますからね」
「ひぃ」
「またご検討してくださいね」
虹雨たちは洲崎の元から去り、美帆子に紹介を受けた人の元へ行く。
「なぁ虹雨、洲崎さん相当怯えてたで」
「事実伝えただけや。前に初めて会ったときに彼自身の除霊かと思ったくらいドス黒い霊気を纏ってたからな。そっちが気になっとったから花子さんが霞んでみえたくらいやわ」
「ははっ、でもさっきの霊気は……」
「なんだろうな、悪くは感じないが」
二人が着いた先はこども課。一斉に目線が向く。確かに全身黒尽くめ、色眼鏡、黒グローブはこども課だけでなく市役所にらかなり浮く。いくらネットでは有名であってもコアなファンに少し毛が生えたくらいくらい、知らない人がほとんどの中、針の筵である。
「……あの、何か御用でしょうか」
一人の中年男性が身構えながら対応する。
「えっとぉ、その……」
由貴は目線と気まずさから少し消極的になる。
「真津探偵事務所から来たもよですが」
と虹雨が名詞を差し出す。
「あ、美帆子社長のところの……」
事務所の名前が出たところで周りは安堵していつものように仕事を再開する。
「どんだけ俺ら警戒されてるんや」
「お前の格好やろ」
「お前がこれしろってゆうたからやろ」
また二人が小競り合いしてるところだった。
「あの、美帆子……さんから話は聞いてますよ」
メガネをかけた職員が二人の元にやってきた。
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