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みえる少年編
第四話
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「市役所に花子さんが出てくるだなんてすごく不思議なことですよ、本当に」
「俺もこんなところで出くわすとは思わなかったですよ……」
由貴はふとスマホを見て先日アップした市役所のトイレの花子さん除霊動画を見ると再生数、コメント数ともに過去一番反響が多く、いまだにじわじわ伸びているのである。
「一応聞いてみたんです……花子さんに何故市役所に来てしまったか」
「おや、それは動画ではカ語られていなかったことですね」
「まぁ、そうですね」
虹雨は思い出した。
市役所の奥にあるトイレの奥の個室で泣いていた少女の姿。市役所には似つかない少女の姿。市役所で女の鳴き声がすると聞いてきたものの何故子供が、と。
由貴の方が子供の扱いには慣れているため彼が声をかけるとその少女は何故かホッとして泣き止んだのだ。
「何故そこにいるんだって聞いたら、連れてきてもらったと」
「連れてきてもらった?」
洲崎は目を見開く。どうやらどこかの学校から流れ着いたトイレの花子さんだったのだ。
「前にいた学校のトイレが汚くて逃げたくて泣いていたらそこの生徒がここまで連れてきてくれたって。でもここにきても奥のトイレだから日当たりが悪いし人も少ないし……でも前の学校よりかはしっかり掃除されてるし、マシだったわって」
「マシって……一応市役所全館は古いですがちゃんと隅々きれいに掃除していただいていますから」
確かに市役所の職員、市民、警備員、そして清掃スタッフも何人かがいる。
「一体花子さんはいつころ来たんだろうか」
「泣き声は一年前からってことは一年前に近隣の小学生が来たというのは……」
洲崎はうーんと思い出す。
「まぁ市民の中で来る小学生は数知れずですが……毎年市内の小学生が見学に来ることはありますがこのご時世なので……」
と言った脇で近くにいた彼の部下が
「洲崎さん、そういえば一年前に一回だけ隣の小学校の人クラスが少人数で見学に来ませんでしたっけ」
と言う。
「あーそうでしたな。少人数であれば、と……それと」
「それと?」
「個別で職員のお子さんがお父さんお母さんの職場見学をしてレポート提出するってことで何人かはみてはいましたが」
「なるほど、その小学生の誰かが……連れてきた」
虹雨と由貴は目を合わせる。
「その子について来たって、僕らみたいにみえる子がいるってことか」
「やな、まぁ霊感のある人はゴロゴロいるが……幽霊を移動できる能力があるのは危ないぞ」
「そやな……」
その時、2人は同時に身震いをした。
「俺もこんなところで出くわすとは思わなかったですよ……」
由貴はふとスマホを見て先日アップした市役所のトイレの花子さん除霊動画を見ると再生数、コメント数ともに過去一番反響が多く、いまだにじわじわ伸びているのである。
「一応聞いてみたんです……花子さんに何故市役所に来てしまったか」
「おや、それは動画ではカ語られていなかったことですね」
「まぁ、そうですね」
虹雨は思い出した。
市役所の奥にあるトイレの奥の個室で泣いていた少女の姿。市役所には似つかない少女の姿。市役所で女の鳴き声がすると聞いてきたものの何故子供が、と。
由貴の方が子供の扱いには慣れているため彼が声をかけるとその少女は何故かホッとして泣き止んだのだ。
「何故そこにいるんだって聞いたら、連れてきてもらったと」
「連れてきてもらった?」
洲崎は目を見開く。どうやらどこかの学校から流れ着いたトイレの花子さんだったのだ。
「前にいた学校のトイレが汚くて逃げたくて泣いていたらそこの生徒がここまで連れてきてくれたって。でもここにきても奥のトイレだから日当たりが悪いし人も少ないし……でも前の学校よりかはしっかり掃除されてるし、マシだったわって」
「マシって……一応市役所全館は古いですがちゃんと隅々きれいに掃除していただいていますから」
確かに市役所の職員、市民、警備員、そして清掃スタッフも何人かがいる。
「一体花子さんはいつころ来たんだろうか」
「泣き声は一年前からってことは一年前に近隣の小学生が来たというのは……」
洲崎はうーんと思い出す。
「まぁ市民の中で来る小学生は数知れずですが……毎年市内の小学生が見学に来ることはありますがこのご時世なので……」
と言った脇で近くにいた彼の部下が
「洲崎さん、そういえば一年前に一回だけ隣の小学校の人クラスが少人数で見学に来ませんでしたっけ」
と言う。
「あーそうでしたな。少人数であれば、と……それと」
「それと?」
「個別で職員のお子さんがお父さんお母さんの職場見学をしてレポート提出するってことで何人かはみてはいましたが」
「なるほど、その小学生の誰かが……連れてきた」
虹雨と由貴は目を合わせる。
「その子について来たって、僕らみたいにみえる子がいるってことか」
「やな、まぁ霊感のある人はゴロゴロいるが……幽霊を移動できる能力があるのは危ないぞ」
「そやな……」
その時、2人は同時に身震いをした。
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