第4王子は中途半端だから探偵することにした

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第5回活動報告:仮想通貨の詐欺集団を捕まえろ

会社に提案しにいこう(その2)

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(12)会社に提案しにいこう <続き>

会議室に入ると、ホセたち役員3人と弁護士のビルが先に来ていた。ダニエルがはじめに会議室に入ったが、4人に特に驚いた様子はない。続いて、私、ロイとポールが部屋に入った。

ジャービット・エクスチェンジへの提案を始めるにあたって、先に用意した資料を配布した。ロイとポールが4人に資料を渡している間、私はホセたちの表情を覗っていたが、特に何事もない、いたって普通の反応しかしない。
ひょっとして、ダニエルが来ることを知っていたのだろうか?

私は我慢できなくなって、ジャービット・エクスチェンジの4人に聞いてみた。

「今日はダニエルと一緒にきましたが、特に驚かないのですね?」

「ええ特には。事前に当社に送付いただいた御社の登記簿謄本を見ていますから。会社の本店所在地(住所)が総務省と同じでしたので、そういうことかと思っていました。」とホセは答えた。

「えっ?」と思わず私は声を上げた。

「俺も知ってたよ。CA(守秘義務契約書)の内容をチェックしてくれって、ルイーズが持ってきた時、i5の住所が総務省だったもの。だから『バレてるだろうな~』と思ってた。」とダニエルも言った。

「なんでその時に教えてくれなかったの?」

「だって、登記簿謄本の本店所在地(住所)を変更しても、変更の履歴が表示されるでしょ。もし言ったら、i6を作るとか言い出しそうだから、言わなかった。」とダニエルは言った。

「ごめん。私も気づいてたんだ。だって、名刺の住所、電話番号、メールアドレスが全部総務省のだもの。」とロイが言う。

「すいません。」ポール、お前もか。

確か、i5を設立したのは、ジャービット・エクスチェンジの民事再生の適用申請よりもずっと前だ。
i2~i4の住所は総務省と同じだったので、i5の住所も総務省と同じにしたことは覚えている。自宅をi5の住所にすると登記簿謄本で公表されてしまうから、絶対に避けたい。他に場所を借りると費用が掛かるし。
それに、他の人がi5の住所を見ても、そこが総務省だと分からないと思っていた。

ダニエル、ロイ、ポールがi5の住所が総務省だと分かるのは、そこで働いているから当然だ。
総務省で働いていないホセたちは、なぜこの住所が総務省だと分かったのだろう?

私は自分の名刺に書いてある住所を見た。

“ジャービス市インペリアル・プレイス1丁目1番地”

やはり『1丁目1番地』は目立つのだろうか?
それとも、Google Mapに住所を打ち込んで検索したのだろうか?

分からない・・・。

なぜホセたちが分かったか聞いてみたいが、そこを詮索しても仕方ない。
なぜなら、私はスポンサーとしてジャービット・エクスチェンジに提案するために、ここに来ているのだ。

私は謎を突き止めるのを諦めて、ジャービット・エクスチェンジへの提案を始めることにした。

「これ以上この話をしても仕方ないので、会議を始めましょう。」と私は参加者全員に言った。

すると、きっと私に気を使っているのだろう。
全員黙ったまま頷いた。

みんないい人だ。

<続く>
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