徒然なる恋の話

焔 はる

文字の大きさ
上 下
206 / 617
六夜【求めよ、さらば救われん。】

6-8

しおりを挟む
「え?」

「初めましてから2回目だししょうがないけど、ずっと顔暗いからさ。桜太とはずっと幼馴染だったんだろ?それがカタチが変わって、まだ始まったばっかなんだから、もっと我儘言って、悪い女になったってあいつはそれも楽しむようなやつだよ、だからあんまり悩まないで困らせてやりゃいい。椎娜ちゃんが言う、それがカッコイイ男の余裕ってやつ。本命の我儘すら可愛いと思えねぇんなら、女と付き合うに値しねぇ男だ。」

当たり前に言い放つ岐津さんに呆気に取られて、けれど一瞬で、

「岐津さん・・・私の中での経験値が上がった気がします」

「やめて、経験値とか言うといかがわしい気がする」

「それはきっと気のせいです」

「(笑)そのままでいいと思うよ、言いたいことは桜太にぶつけてやりな。」


大人の余裕、アラフィフメンズすごい・・・

桜太を知っている異性からのアドバイスだからか、寂しさで悶々としていた心が驚くほど軽くなった。

「よし、じゃあ注文しよう。腹減ってきた?」

メニューを広げて見せてくれる。

ちなみに・・・

え・・・メニューに金額ない焼肉屋さんあるの・・・?

知らない世界怖い・・・

「あのさ、顔に物凄く出るんだね(笑)金額書いてないけど気にしないで好きなもの注文しなよ?遠慮しないで。」

・・・恥ずかしい・・・

思わず顔を両手で覆った。

「すいません・・・物凄くハズカシイです・・・」

「結構百面相してて面白いよね。表情読みにくいのかな、ってこないだは思ったけど、慣れてくるとめちゃくちゃ表情に出てる(笑)」

もう・・・ほんと、美人魔王、アラフィフメンズの威力すごい・・・。

岐津さんこそ、美人なだけあって喋らないととっつきにくいのかな、と思うけど、打ち解けてくるととても話しやすいことがわかる。

「肉は何が好き?」

「ホルモン、カルビ、タンが好きです」

「王道だな・・・(笑)そしたら・・・」

好みを聞きながら、岐津さんはおススメを選んで注文してくれた。


しおりを挟む

あなたにおすすめの小説

ママと中学生の僕

キムラエス
大衆娯楽
「ママと僕」は、中学生編、高校生編、大学生編の3部作で、本編は中学生編になります。ママは子供の時に両親を事故で亡くしており、結婚後に夫を病気で失い、身内として残された僕に精神的に依存をするようになる。幼少期の「僕」はそのママの依存が嬉しく、素敵なママに甘える閉鎖的な生活を当たり前のことと考える。成長し、性に目覚め始めた中学生の「僕」は自分の性もママとの日常の中で処理すべきものと疑わず、ママも戸惑いながらもママに甘える「僕」に満足する。ママも僕もそうした行為が少なからず社会規範に反していることは理解しているが、ママとの甘美な繋がりは解消できずに戸惑いながらも続く「ママと中学生の僕」の営みを描いてみました。

校長室のソファの染みを知っていますか?

フルーツパフェ
大衆娯楽
校長室ならば必ず置かれている黒いソファ。 しかしそれが何のために置かれているのか、考えたことはあるだろうか。 座面にこびりついた幾つもの染みが、その真実を物語る

隣の人妻としているいけないこと

ヘロディア
恋愛
主人公は、隣人である人妻と浮気している。単なる隣人に過ぎなかったのが、いつからか惹かれ、見事に関係を築いてしまったのだ。 そして、人妻と付き合うスリル、その妖艶な容姿を自分のものにした優越感を得て、彼が自惚れるには十分だった。 しかし、そんな日々もいつかは終わる。ある日、ホテルで彼女と二人きりで行為を進める中、主人公は彼女の着物にGPSを発見する。 彼女の夫がしかけたものと思われ…

これ以上ヤったら●っちゃう!

ヘロディア
恋愛
彼氏が変態である主人公。 いつも自分の部屋に呼んで戯れていたが、とうとう彼の部屋に呼ばれてしまい…

ミックスド★バス~家のお風呂なら誰にも迷惑をかけずにイチャイチャ?~

taki
恋愛
【R18】恋人同士となった入浴剤開発者の温子と営業部の水川。 お互いの部屋のお風呂で、人目も気にせず……♥ えっちめシーンの話には♥マークを付けています。 ミックスド★バスの第5弾です。

サディストの飼主さんに飼われてるマゾの日記。

恋愛
サディストの飼主さんに飼われてるマゾヒストのペット日記。 飼主さんが大好きです。 グロ表現、 性的表現もあります。 行為は「鬼畜系」なので苦手な人は見ないでください。 基本的に苦痛系のみですが 飼主さんとペットの関係は甘々です。 マゾ目線Only。 フィクションです。 ※ノンフィクションの方にアップしてたけど、混乱させそうなので別にしました。

小学生最後の夏休みに近所に住む2つ上のお姉さんとお風呂に入った話

矢木羽研
青春
「……もしよかったら先輩もご一緒に、どうですか?」 「あら、いいのかしら」 夕食を作りに来てくれた近所のお姉さんを冗談のつもりでお風呂に誘ったら……? 微笑ましくも甘酸っぱい、ひと夏の思い出。 ※性的なシーンはありませんが裸体描写があるのでR15にしています。 ※小説家になろうでも同内容で投稿しています。 ※2022年8月の「第5回ほっこり・じんわり大賞」にエントリーしていました。

隣の席の女の子がエッチだったのでおっぱい揉んでみたら発情されました

ねんごろ
恋愛
隣の女の子がエッチすぎて、思わず授業中に胸を揉んでしまったら…… という、とんでもないお話を書きました。 ぜひ読んでください。

処理中です...