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第6章 ケンジの新しい生産力!

25話 新たな仲間④

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 ケンジは計画通りナイトメアホースの眼前にウォールオヴストーンを唱えナイトメアホースが中心になる様に石の壁を丸く出現させたのだった。

 そして、ナイトメアの後方だけ逃げ道を作り空間を開けるのだった。いち早くそれにナイトメアホースは気づき後方に向かって駆けだし逃げ出そうとしたところその出口に、ハープを持ったシスティナが立ちはだかるのであった。

 システィナはナイトメアホースに向かって沈静化を使うがやっぱり効果が無かったのであった。それをいち早く察知したツバキは壁を器用に昇り粘着糸をナイトメアホースを狙って吹き出す。

 だが、ナイトメアホースは軽やかに粘着糸をかわし石壁の出口に向かって駆けだすのだった。その瞬間システィナはナイトメアホースに挑発を繰り出すのだった。

 ナイトメアホースは逃げ出す一手で出口に向かって走っていたが挑発にはかかったようで逃げ出す選択からシスティナに向かって攻撃する形になったのである。

 ナイトメアホースは逃げ出そうとしていた速度を利用し、システィナに向かって体当たりをしたのだった。

    ドゴーーーーーン!

 ナイトメアホースは全体重をシスティナにぶつけその衝撃音は凄まじい音が鳴り響くのだった。だがその体当たりをシスティナは平然と受け止め盾で防ぐのだった。

 その瞬間をツバキは見逃さなかったのである。

   ぷしゃあああああああ~~~!

 ツバキはナイトメアホースの4肢に粘着糸を絡ませてしまったのだった。こうなるとナイトメアホースでもそう簡単に振りほどくことは不可能になってしまうのだった。

   ドシーーーーン!

 ナイトメアホースは自分の体重を支え切れなくなり横に転倒してしまうのだった。それをみたギル達は結局今度も何もすることが無くなってしまいブチブチ文句を言うしかなかったのである。

「ツバキ~~~~張り切り過ぎだよ!あたし達の役目がなくなったじゃん!」

 ツバキはマイに文句を言われ困った顔をするしかなかったのだった。ケンジはマイ達にツバキを責めるんじゃないと注意するのだったがマイ達はやる事ないじゃんとケンジにも文句をいうしかなかった。

「おいおい・・・それで文句を言うのは間違っているぞ安全にナイトメアホースを生け捕りが出来たのはツバキのおかげなんだからさ・・・よくやったと褒めるのが本当だろ!」

「皆さんごめんなさい・・・」

「ほら見て見ろツバキが申し訳なく謝っているじゃないか。ツバキ謝る事はないぞ。お前はよくやったんだ。」

「ほら、お前達もいつまでも拗ねてないでツバキに謝るんだ。」

 ツバキが申し訳なさそうにギル達を見ていたが自分達が役に立てなかった事よりミッションが安全に成功したことを称えギル達は自分達が悪かったと謝ったのだった。

 横を見てみるとバタバタ暴れていたナイトメアホースにケンジはテイムを仕掛けるのだった。これもまた成功確率は低かったみたいで何回もケンジはナイトメアホースにしゃべりかけてやっとのことで成功したのだった。

 成功したらナイトメアホースは大人しくなり暴れれる事をしなくなり横に大人しくなっていたのだった。ケンジはツバキに粘着糸を取ってくれとお願いをして取ってもらったのだった。

「それにしてもお前むちゃしすぎだろ。前足が折れてるはずなのに全速力で逃げようとするなんて・・・」

「ひひ~~~ん!ぶるるる・・・」
(いきなり壁に囲まれたら誰だって逃げるよ・・・)

 ナイトメアホースはしゃべることはできないがケンジの言う事は理解できているようだった。ケンジはナイトメアホースに【グレーターヒール】をかけ骨折や怪我を治してあげるのだった。

「ひひひ~~~~~ん!」

 まるでケンジにお礼を言っているかのようだった。

「治って良かったな!お前はこれから俺達と一緒に来るんだぞ。ずっと仲間だ!」

 ナイトメアホースは同じ魔物の仲間に入れてもらえなかったからかケンジの言葉を理解し目から涙を流すのだった。

「ケンちゃん・・・この子の名前は何にするの?」

「決めてあるよ。」

「まさか・・・○王とかじゃないよね?」

「たしかに黒○もかっこいいけどな。違う名前でもっとコイツにピッタリの名前を考えたよ。」

「そのまえに、お前は雄だよな?」

「ぶるるるる・・・・」

 ナイトメアホースは首を縦に振るのだった。

「ならさっきの突進は凄く速くてカッコよかったからな!疾風(しっぷう)のように速く走っていたからその意味を込めて【疾風】ハヤテでどうだ?」

「主!それいいな!ピッタリの名前だと思うぞ。」

 マードックの言葉にナイトメアホースは前足を持ち上げ一鳴きすると身体が光り輝きネームドモンスターの魔物となったのだった。

名前  ハヤテ(4歳)
種族  ナイトメアバトルウォーホース族 レベル150
    ケンジの従属

ステータス
HP    6000
MP    6000
STR   3000
VIT   3000
INT   3000
MID   3000
DEX   3000
AGI   3000
LUK     53

パッシブスキル
魔法 闇邪  100.00
知識     100.00
戦術     100.00
耐性     100.00
  
アクティブスキル
突進         体重を込めて体当たり
後ろ蹴り       前足に体重を乗せ後ろを向き蹴り
蹄          後ろ脚に体重を乗せ身体を持ち上げ押しつぶし
噛みつき       牙で攻撃
眠りのブレス     ブレスで前方にいる敵全てにスリープ
デビルズムーブメント かけた相手の移動速度を25%にする。
キャンセル      かけた相手のバフを消滅
デビルズフィア    自分のまわり半径2mの敵対対象に恐怖を植えつけ退散させる。
           術者の半分のレベルの者はショック死。




 ケンジはハヤテを鑑定したらナイトメアホースからナイトメアバトルウォーホースになっていたのに驚いたのだった。これによりハヤテはSランクじゃなくSSランクの魔物となっていたのだった。これをみんなに伝えると口をあんぐり開け呆けていたのだった。

「主・・・ちょっと言いたいんだがいいか?」

「なんとなくわかるがなんだ?」
 
 ケンジはみんなのジト目をみながら額から汗を流すのだった。

「こんな強い魔物2体も手に入れたら俺達の意味がなくなるんじゃないのか?」

 マードックはケンジにつかみかかりありたっけの大声で文句を言うのだった。

「い・・・いや・・・そ、そんなことないぞ?」

「何で疑問形なのよ!」

「いや・・・マイも落ち着いて聞いてくれ・・・これから俺達はこのダンジョンを攻略することになるだろ?その為には俺でさえもっと強くならないのはわかるな?」

「それはそうだけど・・・」

「だったら、ツバキもハヤテも強力な仲間としていたほうが良いだろ?」

「そんなこと言って主はハヤテとツバキだけで攻略できると思っているだろ?」

 マードックはケンジに詰め寄るのだった。

「いや・・・そんなことは絶対無理だ!これは言い切れるぞ。」

「なんでわかるんですか?」

「いいか?このダンジョンは前のように戻ったのはわかるよな?」

 ケンジの言葉にマイたちは首を縦に振る。

「それにもかかわらず10階層でツバキとハヤテのような魔物がいるんだぞ?」

 ケンジの言葉にマードック達は希望があると明るい顔になるのだった。

「たしかにツバキとハヤテが居たらこのまま奥に行くことはできるが俺達も強くならないと頭打ちすることになることが容易に想像できるだろ?」

「「「「た、たしかに!」」」」

「それにツバキ達が居るだけで俺達は安全に強くなれることもわかるよな?」

 ケンジはみんなを説得するのに必死だった。このままではみんなが又拗ねたら大変なことになるからである。

「それにマイ達にはツバキの出してくれた糸で防具を作りさらに強くなれるんだぞ?」

 ケンジの説明にギル達も興奮しているようでさっきの事が嘘のようにみんな明るい顔でツバキとハヤテをかこんでいるのだった。





 その様子を見てケンジはフーっとため息をつき冷や汗をぬぐうのだった。






 そして、目的を果たしたケンジ達はダンジョンから脱出するのだった。


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