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第2章 魔界幻想
行方 1
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「時間だ! ……各隊! 一斉突入‼︎」
山間の一角に開けた土地には、いくつかのプレハブと最近整地が終わったばかりの、広い建設現場が見えた。
総勢、およそ三百名の捜査員らは、三隊にわかれ、先頭を行く、機動アンドロイド部隊を盾にしながら、その施設群を取り囲む山肌の斜面を、滑るように駆け下りる。
施設群への正面からの通行路も、既に警察が封鎖線を張っていた。何処から嗅ぎつけたのか、報道陣もチラホラ、集まってきている。
「これはこれは、警部補殿~~」
そこへ乗り付けた、上杉と葛城の姿を認めた刑事が、面倒そうな表情を隠しもせず、二人に声をかけてきた。
「おやおや、成田君、あなた方も?」
「えぇ、応援に行って来いって。こっちはこっちで別のヤマ張ってたってのに」成田の後ろから、彼の後輩、新見が顔を覗かせた。
「全く、今回もお手柄のようで」不貞腐れたように、成田は吐き捨てる。
「いえいえ、そんなことはありませんよ」上杉は成田の"嫌味"に全く反応しない。
「こっちの応援で、三日間の張り込みがパァになったもんだから……」歯軋りする成田をなだめながら、新見が葛城に、理解を求めるような目で訴える。葛城は、肩を竦めて見せた。
「ん……出てきましたよ」上杉の声に、三人の視線が、中央施設玄関に向く。玄関の上には
宗教法人 八百万神の国信教団
と銘打たれていた。
オモトワを運営していた会社、及びその主だった支社にも、緊急家宅捜査が入っていたが、どこも彼処ももぬけの殻となり、インナースペースを用いたメインサーバー、バックアップサーバーは尽く消去され、警察の捜査は空振りとなっていた。その報告もあって、IN-PSIDの捜査協力により、多発失踪事件に関与している可能性が浮かび上がった、この宗教団体への強制捜査に広域捜査課は総力を上げていた。(日本全国にある、この宗教団体の主だった他の施設にも同時刻で、捜査が開始されている)
施設玄関に現れた団体幹部らが、令状片手に押し入ろうとする警官らを必死に押し留めようとするも、数には敵わない。
一方、施設裏手の窓や勝手口から逃れようとする信徒らは、山手から下ってきた捜査官らに次々と取り押さえられていく。
「葛城くん、行きますよ」「えっ! あっ、はい!」
二人は封鎖線ロープを乗り越え、捜査員でごった返す施設へと駆け出す。「ちょっ……ちょっと‼︎」成田が制止の声を発するも、もはや二人には届かない。
「上杉さん、何故ここだと?」小走りのまま葛城が問いかける。
「あの写真ですよ」葛城は、今朝方訪問したオモトワの運営会社にあった写真をすぐに思い出した。
「あそこに写っていた宗教団体のここ一か月の情報を集めていたところ、八百万のこの本部で急な建設工事が開始されていましてね。近隣への説明もなかったことから、不安になったご近所から、警察の方にも相談があったようです。その段階では、大きなトラブルも無かったので、とりあえずおさまったようですが……」
「……それと、今回の件は?」
「IN-PSIDからの情報で、マップ上に示された"点"は、日本各地にある八百万の主だった施設の位置情報だと、すぐに分かりました。それで折り返し、捜査本部へ八百万の関与を連絡できたわけです」
あれを見ただけで? ……葛城は、上杉の洞察力に舌を巻く。
「さて、ここに関してですが、もし、今回の事件が、彼らの関わる大規模な"誘拐"であるなら……」
「被害者の受け入れ先が、急遽必要になった! それが、ここ⁉︎」「ええ」
「いたぞ‼︎」二人が、警官らと八百万の幹部らが衝突する、施設の玄関先に辿り着いた時、プレハブに突入した隊から声があがる。プレハブ棟は、全ての窓を塞がれ、入り口のドアも、チェーンで二重三重に締め付けられていた。警官らは、それらを打ち破った窓や扉などから、次々と囚われていた被害達を救い出していく。皆、衰弱し朦朧としたまま、警官らに誘導され、外に出てきた。
被害者の何人かは、すぐに身元が特定され、捜索対象者である事が確認される。その事実を突きつけられた幹部らは、観念したのか抵抗を止め、警官らにされるがまま、連行されていった。教団側の抵抗は、一気に弱まり、勢い付いた警官らが、中央施設へとなだれ込む。
上杉と葛城もそれに続く。地下へと続く階段を警官隊が駆け下りていくと、煌びやかな刺繍が織り込まれた狩衣を纏った白髪の男と、その男の側近らしき二人の男達と鉢合わせる。
「何の騒ぎぞ⁉︎」と発するや、教祖らしきその白髪の男と側近らは、突然の騒ぎに慌てふためき、咄嗟に奥へと踵を返す。
「何故ここが⁉︎ "報せ"は無かったのか⁉︎」
教祖らしき男は、警官隊の追跡を背に、側近の男達に、恨み節をぶちまけている。側近らはおどおどと、首を横にふるばかり。
……こんなはずでは……
この様な事態は、起きるはずはなかった。
……悪い夢だ、悪い夢だ! ……
彼らはそのまま、最奥の扉まで追い詰められた。
「早よ、早よせい‼︎」
教祖はヒステリックな甲高い声で、昔ながらの錠前を開けようと焦る側近を、罵り煽った。そうしている間に、警官隊は、彼らのすぐ背後に迫っていた。
「そこまでだ! 多数者の誘拐、及び監禁の容疑で、全員逮捕する!」
「あ……開いた」鍵が開く音とともに、警官隊が一斉に襲い掛かる。三人は、あっという間に取り押さえられた。
上杉と葛城は、激しく抵抗する教祖らと、警官隊の大捕物を横目に、彼らが逃げ込もうとした最奥の扉に向かう。
「下郎共が‼︎ 八百万の神々様のご聖殿を、汚すでない‼︎」警察隊にもみくちゃにされながら、教祖は枯れた声で叫ぶ。
「神罰が降るぞ!」教祖に続き、側近が声を上げる。鍵を開けた側近の一人は目を背け、身震いしていた。
上杉は、彼らを冷ややかに一瞥すると、葛城に扉を開け切るように促す。葛城はゆっくりと、その扉を押し開けた。
扉が開くや否や、鼻をつく異臭に、葛城は腕で顔を覆う。
部屋の暗闇の中で、微かに蠢く気配を感じる。間を置かず上杉、その後ろから警官隊も突入し、部屋を照らし出す。
「こ……これは‼︎」上杉は、思わず声を上げた。
葛城は、目の前に広がった光景に、思わず目を背ける。現場慣れした警官隊も、戦慄に打ち震えていた。
「……あなたたちは……何ということを……」上杉の鋭い眼光が、教祖を見据える。警官隊に激しく抵抗を示していた教祖も、この眼差しには、たじろがざるを得ない。
「か……神々の思し召しぞ! 我々は、神々の御業を具現したに過ぎぬ」
「八百万の神々が、この様な惨劇を望むものか! 連れて行け!」突入指揮にあたっていた巡査部長が、怒りを顕に命じる。拘束された教祖らは、警官隊に引きずられる様に連行されていく。
「愚かな人草に、神々のご意思など理解できぬわ。ははは! はははははは‼︎」狂気の入り混じる高笑いが、次第に遠のいていく。
拷問と殺戮の舞台と化した、地下の"聖堂"では、突入した警官隊らによって、まだ息のある被害者の救出と、遺体回収作業が始められた。
「上杉さん!」警官隊と共に、奥に踏み入っていた葛城の呼び声のする方へ、上杉は駆け寄る。
「しっかり! 救助に来ましたよ! わかりますか⁉︎」葛城は、発見した、まだ息のある三十代前後の女性に、必死に呼びかける。その細腕には、何度も繰り返し、薬物を投与された痕跡があった。
「上杉さん。この人は……」
二人はその女性の顔に見覚えがあった。
「……ま……な…………ごめ……ん……ね…………ま……な……」
女性は虚な瞳を泳がせながら、ひたすら"まな"と繰り返していた。
山間の一角に開けた土地には、いくつかのプレハブと最近整地が終わったばかりの、広い建設現場が見えた。
総勢、およそ三百名の捜査員らは、三隊にわかれ、先頭を行く、機動アンドロイド部隊を盾にしながら、その施設群を取り囲む山肌の斜面を、滑るように駆け下りる。
施設群への正面からの通行路も、既に警察が封鎖線を張っていた。何処から嗅ぎつけたのか、報道陣もチラホラ、集まってきている。
「これはこれは、警部補殿~~」
そこへ乗り付けた、上杉と葛城の姿を認めた刑事が、面倒そうな表情を隠しもせず、二人に声をかけてきた。
「おやおや、成田君、あなた方も?」
「えぇ、応援に行って来いって。こっちはこっちで別のヤマ張ってたってのに」成田の後ろから、彼の後輩、新見が顔を覗かせた。
「全く、今回もお手柄のようで」不貞腐れたように、成田は吐き捨てる。
「いえいえ、そんなことはありませんよ」上杉は成田の"嫌味"に全く反応しない。
「こっちの応援で、三日間の張り込みがパァになったもんだから……」歯軋りする成田をなだめながら、新見が葛城に、理解を求めるような目で訴える。葛城は、肩を竦めて見せた。
「ん……出てきましたよ」上杉の声に、三人の視線が、中央施設玄関に向く。玄関の上には
宗教法人 八百万神の国信教団
と銘打たれていた。
オモトワを運営していた会社、及びその主だった支社にも、緊急家宅捜査が入っていたが、どこも彼処ももぬけの殻となり、インナースペースを用いたメインサーバー、バックアップサーバーは尽く消去され、警察の捜査は空振りとなっていた。その報告もあって、IN-PSIDの捜査協力により、多発失踪事件に関与している可能性が浮かび上がった、この宗教団体への強制捜査に広域捜査課は総力を上げていた。(日本全国にある、この宗教団体の主だった他の施設にも同時刻で、捜査が開始されている)
施設玄関に現れた団体幹部らが、令状片手に押し入ろうとする警官らを必死に押し留めようとするも、数には敵わない。
一方、施設裏手の窓や勝手口から逃れようとする信徒らは、山手から下ってきた捜査官らに次々と取り押さえられていく。
「葛城くん、行きますよ」「えっ! あっ、はい!」
二人は封鎖線ロープを乗り越え、捜査員でごった返す施設へと駆け出す。「ちょっ……ちょっと‼︎」成田が制止の声を発するも、もはや二人には届かない。
「上杉さん、何故ここだと?」小走りのまま葛城が問いかける。
「あの写真ですよ」葛城は、今朝方訪問したオモトワの運営会社にあった写真をすぐに思い出した。
「あそこに写っていた宗教団体のここ一か月の情報を集めていたところ、八百万のこの本部で急な建設工事が開始されていましてね。近隣への説明もなかったことから、不安になったご近所から、警察の方にも相談があったようです。その段階では、大きなトラブルも無かったので、とりあえずおさまったようですが……」
「……それと、今回の件は?」
「IN-PSIDからの情報で、マップ上に示された"点"は、日本各地にある八百万の主だった施設の位置情報だと、すぐに分かりました。それで折り返し、捜査本部へ八百万の関与を連絡できたわけです」
あれを見ただけで? ……葛城は、上杉の洞察力に舌を巻く。
「さて、ここに関してですが、もし、今回の事件が、彼らの関わる大規模な"誘拐"であるなら……」
「被害者の受け入れ先が、急遽必要になった! それが、ここ⁉︎」「ええ」
「いたぞ‼︎」二人が、警官らと八百万の幹部らが衝突する、施設の玄関先に辿り着いた時、プレハブに突入した隊から声があがる。プレハブ棟は、全ての窓を塞がれ、入り口のドアも、チェーンで二重三重に締め付けられていた。警官らは、それらを打ち破った窓や扉などから、次々と囚われていた被害達を救い出していく。皆、衰弱し朦朧としたまま、警官らに誘導され、外に出てきた。
被害者の何人かは、すぐに身元が特定され、捜索対象者である事が確認される。その事実を突きつけられた幹部らは、観念したのか抵抗を止め、警官らにされるがまま、連行されていった。教団側の抵抗は、一気に弱まり、勢い付いた警官らが、中央施設へとなだれ込む。
上杉と葛城もそれに続く。地下へと続く階段を警官隊が駆け下りていくと、煌びやかな刺繍が織り込まれた狩衣を纏った白髪の男と、その男の側近らしき二人の男達と鉢合わせる。
「何の騒ぎぞ⁉︎」と発するや、教祖らしきその白髪の男と側近らは、突然の騒ぎに慌てふためき、咄嗟に奥へと踵を返す。
「何故ここが⁉︎ "報せ"は無かったのか⁉︎」
教祖らしき男は、警官隊の追跡を背に、側近の男達に、恨み節をぶちまけている。側近らはおどおどと、首を横にふるばかり。
……こんなはずでは……
この様な事態は、起きるはずはなかった。
……悪い夢だ、悪い夢だ! ……
彼らはそのまま、最奥の扉まで追い詰められた。
「早よ、早よせい‼︎」
教祖はヒステリックな甲高い声で、昔ながらの錠前を開けようと焦る側近を、罵り煽った。そうしている間に、警官隊は、彼らのすぐ背後に迫っていた。
「そこまでだ! 多数者の誘拐、及び監禁の容疑で、全員逮捕する!」
「あ……開いた」鍵が開く音とともに、警官隊が一斉に襲い掛かる。三人は、あっという間に取り押さえられた。
上杉と葛城は、激しく抵抗する教祖らと、警官隊の大捕物を横目に、彼らが逃げ込もうとした最奥の扉に向かう。
「下郎共が‼︎ 八百万の神々様のご聖殿を、汚すでない‼︎」警察隊にもみくちゃにされながら、教祖は枯れた声で叫ぶ。
「神罰が降るぞ!」教祖に続き、側近が声を上げる。鍵を開けた側近の一人は目を背け、身震いしていた。
上杉は、彼らを冷ややかに一瞥すると、葛城に扉を開け切るように促す。葛城はゆっくりと、その扉を押し開けた。
扉が開くや否や、鼻をつく異臭に、葛城は腕で顔を覆う。
部屋の暗闇の中で、微かに蠢く気配を感じる。間を置かず上杉、その後ろから警官隊も突入し、部屋を照らし出す。
「こ……これは‼︎」上杉は、思わず声を上げた。
葛城は、目の前に広がった光景に、思わず目を背ける。現場慣れした警官隊も、戦慄に打ち震えていた。
「……あなたたちは……何ということを……」上杉の鋭い眼光が、教祖を見据える。警官隊に激しく抵抗を示していた教祖も、この眼差しには、たじろがざるを得ない。
「か……神々の思し召しぞ! 我々は、神々の御業を具現したに過ぎぬ」
「八百万の神々が、この様な惨劇を望むものか! 連れて行け!」突入指揮にあたっていた巡査部長が、怒りを顕に命じる。拘束された教祖らは、警官隊に引きずられる様に連行されていく。
「愚かな人草に、神々のご意思など理解できぬわ。ははは! はははははは‼︎」狂気の入り混じる高笑いが、次第に遠のいていく。
拷問と殺戮の舞台と化した、地下の"聖堂"では、突入した警官隊らによって、まだ息のある被害者の救出と、遺体回収作業が始められた。
「上杉さん!」警官隊と共に、奥に踏み入っていた葛城の呼び声のする方へ、上杉は駆け寄る。
「しっかり! 救助に来ましたよ! わかりますか⁉︎」葛城は、発見した、まだ息のある三十代前後の女性に、必死に呼びかける。その細腕には、何度も繰り返し、薬物を投与された痕跡があった。
「上杉さん。この人は……」
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