65 / 66
La Madrugada 34 〔十架〕 # R18
しおりを挟む「……太陽十架?」
いつものように中庭に出て長い鎖に繋がれた時、中庭の片隅に、弟は、今までは無かった小さな太陽十架を見つけた。
弟は、その小さな太陽十字に、鎖が届くギリギリまで寄って行き、しゃがんで見た。
藍黒石に金や銀で象嵌されて造られていた、手のひら程の太陽十架は、美しかった。
「すごく綺麗……ーーだけれど」
これは碑……でなければ、奥つ城……。
「リシェ」
「兄さま……」
兄に腕を取られ立ち上がると、弟は自分から兄の頬に口づけた。それから唇に触れると、直ぐに兄に頭を引き寄せられ、濃厚な口づけを与えられた。
深く唇を合わせ、何度も舌を絡ませる。それだけで良く調教されている弟の身体は、簡単に火が着いた。
「それが、気になるか?」
「んっ……は……ぁ……」
背後にまわられた兄に耳を食まれ、胸の尖りを……口づけだけで、既に勃っている乳首を弾かれ、弟はあっという間に陥落する。
「その太陽十架は、兄の罪の刻印」
「あ…………や……ぁ、僕、の……」
「違う」
ーーこれは純然たる、兄自身の罪。
兄は、言いながら弟を苛んでいき、弟は立っているのも覚束なくなっていく。
「兄さま……ーーおね…が……、抱……て……くだ……い」
内腿が濡れた雫で、兄が、弟の肛門の縁をくるくる戯れで撫でる頃には、ツーーと、弟の頬を快感による生理的な涙が伝っていた。
「ーーここで? こんな明るい空の下で」
揶揄する兄の言葉に、素直に弟は頷いた。
「はい、兄……さま、ここで。ーー僕足……、開…く、から……抱いて……?」
兄は、弟の足を掬って横抱き、中庭に据え置いてある大きなソファへと歩み、弟を降ろした。
「何をそんな泣き出しそうな表情をしているんだ」
「だ…って……! 僕……初めて、“嫉妬”っていう言葉が……意味、を……」
ーー知った。
「何故……? そうだ、リシェが自分が言ったのだから……自分で足を抱えて大きく開いて見せなさい」
「んっ……、に…さま……」
頬に朱を刷いても、弟は、震える手で足を開く。
「さぁ、どんな恥ずかしいことを言わせようか……? それとも、自分で言うのか? リシェ」
「い…いつも……いつもたくさん、言っているのに……言…わなきゃ、駄目、なの……?」
くすくす笑って兄は、弟を促す。
「駄目だよ、リシェ。何回でも言わせると言ったろう? ーーそれに、……したいのだろう? ここで……明るいところで、恥ずかしいことが」
弟は、コク、と頷いた。
何回も口にした、恥ずかしい希いを今日も口にて、兄にねだる。
「あ……、僕、僕……ど…うか、この恥ずかしい恰好で、肛門……兄さま、僕の肛門を舐めて、くださ……い。に、さまの舌、尖らせて、僕の肛門、くにくにって……いっぱい、抉って、中まで、 濡らして……!! 僕……お尻……お尻を振りたい……! ぃあ……っ」
「兄さまが良い、と言う前にもう僕の尻は揺れている」
くちゅり……
「あ……にい、さま……どうか、ゆる……許して……」
くちゅ……くちゅ、ちゅぷ……っ……
「ひぁっ……あ……悦い……」
「もうひとつ。悦じめて欲しいところが
、……ある、だろう?」
兄は、焦らすように肛門をくすぐって、弟に嬌声を上げさせた。
「乳首っ……乳首を、一緒に苛めてくださいーーっ! はぅ……っ!!」
§
「あ……あぁ……っ、悦…………」
弟は兄の膝に座らされ、背を兄の胸に預けながら突き上げられていた。
キツく乳首を摘まむ、背後から回された兄の指に、弟も手を重ね、身悶えながら、腰を使った。
「何故……“嫉妬”を知った、と……?」
恍惚と、しながら揺さぶられている弟に、兄は囁いた。
「あ……ぅんっ……気持ち……悦ぃっ……! ーー……って、……ぃさま、あのコに……情を……かけた……でしょ……う? ひぅっ!」
「ーーあの子?」
「あの、十架の、コーーんっ!」
「…………」
「綺麗、だもの。ーーあの、十架……は……ぁっ……」
「兄さまの情は、お前だけのものだよ。ーーあれは、ただ一人だけの理解者。ーーそれでも、首を切った」
「そう…………あ、あ……もっ……と! もっと、男根突いてっ!! あ……ーーイく、イかせてにい、さま……あ……っ、ーー僕、ドライしちゃう……っ!!」
「良いよ、リシェ」
§
「ーーん………ぁ…………」
弟が、眼を開けると身体はゆったりと、揺れていて、肛門には兄の男根で貫かれたままだった。
「にいさま……」
「……リシェも兄さまに切られたかったか……?」
ぐりっと、男根が奥へ当たり、弟は、気持ち悦い……と、涙を零しながら、ふふっと花が綻ぶように笑う。
「は……ぁ…………悦ぃ……」
「リシェ……」
「兄さま……僕は、兄さまの重荷になるくらいなら、儚くなってしまいたかった」
ーーでも、と、弟は続ける
「でもね、僕……、兄さまが思うほど良い子じゃない……」
ーー罪深いのは、僕。
「リシェ……」
「兄さまが、僕を赦してくれるなら……。生きて、こうして……兄さまに可愛がってもらえる方が良い……。兄さま……助けてくれて、ありがとう。僕は、兄さまと生きたい……だから、兄さまの性奴隷でしかない身だけれど……どうか、罪は半分、僕にも負わせてください」
いつものように中庭に出て長い鎖に繋がれた時、中庭の片隅に、弟は、今までは無かった小さな太陽十架を見つけた。
弟は、その小さな太陽十字に、鎖が届くギリギリまで寄って行き、しゃがんで見た。
藍黒石に金や銀で象嵌されて造られていた、手のひら程の太陽十架は、美しかった。
「すごく綺麗……ーーだけれど」
これは碑……でなければ、奥つ城……。
「リシェ」
「兄さま……」
兄に腕を取られ立ち上がると、弟は自分から兄の頬に口づけた。それから唇に触れると、直ぐに兄に頭を引き寄せられ、濃厚な口づけを与えられた。
深く唇を合わせ、何度も舌を絡ませる。それだけで良く調教されている弟の身体は、簡単に火が着いた。
「それが、気になるか?」
「んっ……は……ぁ……」
背後にまわられた兄に耳を食まれ、胸の尖りを……口づけだけで、既に勃っている乳首を弾かれ、弟はあっという間に陥落する。
「その太陽十架は、兄の罪の刻印」
「あ…………や……ぁ、僕、の……」
「違う」
ーーこれは純然たる、兄自身の罪。
兄は、言いながら弟を苛んでいき、弟は立っているのも覚束なくなっていく。
「兄さま……ーーおね…が……、抱……て……くだ……い」
内腿が濡れた雫で、兄が、弟の肛門の縁をくるくる戯れで撫でる頃には、ツーーと、弟の頬を快感による生理的な涙が伝っていた。
「ーーここで? こんな明るい空の下で」
揶揄する兄の言葉に、素直に弟は頷いた。
「はい、兄……さま、ここで。ーー僕足……、開…く、から……抱いて……?」
兄は、弟の足を掬って横抱き、中庭に据え置いてある大きなソファへと歩み、弟を降ろした。
「何をそんな泣き出しそうな表情をしているんだ」
「だ…って……! 僕……初めて、“嫉妬”っていう言葉が……意味、を……」
ーー知った。
「何故……? そうだ、リシェが自分が言ったのだから……自分で足を抱えて大きく開いて見せなさい」
「んっ……、に…さま……」
頬に朱を刷いても、弟は、震える手で足を開く。
「さぁ、どんな恥ずかしいことを言わせようか……? それとも、自分で言うのか? リシェ」
「い…いつも……いつもたくさん、言っているのに……言…わなきゃ、駄目、なの……?」
くすくす笑って兄は、弟を促す。
「駄目だよ、リシェ。何回でも言わせると言ったろう? ーーそれに、……したいのだろう? ここで……明るいところで、恥ずかしいことが」
弟は、コク、と頷いた。
何回も口にした、恥ずかしい希いを今日も口にて、兄にねだる。
「あ……、僕、僕……ど…うか、この恥ずかしい恰好で、肛門……兄さま、僕の肛門を舐めて、くださ……い。に、さまの舌、尖らせて、僕の肛門、くにくにって……いっぱい、抉って、中まで、 濡らして……!! 僕……お尻……お尻を振りたい……! ぃあ……っ」
「兄さまが良い、と言う前にもう僕の尻は揺れている」
くちゅり……
「あ……にい、さま……どうか、ゆる……許して……」
くちゅ……くちゅ、ちゅぷ……っ……
「ひぁっ……あ……悦い……」
「もうひとつ。悦じめて欲しいところが
、……ある、だろう?」
兄は、焦らすように肛門をくすぐって、弟に嬌声を上げさせた。
「乳首っ……乳首を、一緒に苛めてくださいーーっ! はぅ……っ!!」
§
「あ……あぁ……っ、悦…………」
弟は兄の膝に座らされ、背を兄の胸に預けながら突き上げられていた。
キツく乳首を摘まむ、背後から回された兄の指に、弟も手を重ね、身悶えながら、腰を使った。
「何故……“嫉妬”を知った、と……?」
恍惚と、しながら揺さぶられている弟に、兄は囁いた。
「あ……ぅんっ……気持ち……悦ぃっ……! ーー……って、……ぃさま、あのコに……情を……かけた……でしょ……う? ひぅっ!」
「ーーあの子?」
「あの、十架の、コーーんっ!」
「…………」
「綺麗、だもの。ーーあの、十架……は……ぁっ……」
「兄さまの情は、お前だけのものだよ。ーーあれは、ただ一人だけの理解者。ーーそれでも、首を切った」
「そう…………あ、あ……もっ……と! もっと、男根突いてっ!! あ……ーーイく、イかせてにい、さま……あ……っ、ーー僕、ドライしちゃう……っ!!」
「良いよ、リシェ」
§
「ーーん………ぁ…………」
弟が、眼を開けると身体はゆったりと、揺れていて、肛門には兄の男根で貫かれたままだった。
「にいさま……」
「……リシェも兄さまに切られたかったか……?」
ぐりっと、男根が奥へ当たり、弟は、気持ち悦い……と、涙を零しながら、ふふっと花が綻ぶように笑う。
「は……ぁ…………悦ぃ……」
「リシェ……」
「兄さま……僕は、兄さまの重荷になるくらいなら、儚くなってしまいたかった」
ーーでも、と、弟は続ける
「でもね、僕……、兄さまが思うほど良い子じゃない……」
ーー罪深いのは、僕。
「リシェ……」
「兄さまが、僕を赦してくれるなら……。生きて、こうして……兄さまに可愛がってもらえる方が良い……。兄さま……助けてくれて、ありがとう。僕は、兄さまと生きたい……だから、兄さまの性奴隷でしかない身だけれど……どうか、罪は半分、僕にも負わせてください」
11
お気に入りに追加
71
あなたにおすすめの小説

飼われる側って案外良いらしい。
なつ
BL
20XX年。人間と人外は共存することとなった。そう、僕は朝のニュースで見て知った。
なんでも、向こうが地球の平和と引き換えに、僕達の中から選んで1匹につき1人、人間を飼うとかいう巫山戯た法を提案したようだけれど。
「まあ何も変わらない、はず…」
ちょっと視界に映る生き物の種類が増えるだけ。そう思ってた。
ほんとに。ほんとうに。
紫ヶ崎 那津(しがさき なつ)(22)
ブラック企業で働く最下層の男。悪くない顔立ちをしているが、不摂生で見る影もない。
変化を嫌い、現状維持を好む。
タルア=ミース(347)
職業不詳の人外、Swis(スウィズ)。お金持ち。
最初は可愛いペットとしか見ていなかったものの…?

王道学園の冷徹生徒会長、裏の顔がバレて総受けルート突入しちゃいました!え?逃げ場無しですか?
名無しのナナ氏
BL
王道学園に入学して1ヶ月でトップに君臨した冷徹生徒会長、有栖川 誠(ありすがわ まこと)。常に冷静で無表情、そして無言の誠を生徒達からは尊敬の眼差しで見られていた。
そんな彼のもう1つの姿は… どの企業にも属さないにも関わらず、VTuber界で人気を博した個人VTuber〈〈 アイリス 〉〉!? 本性は寂しがり屋の泣き虫。色々あって周りから誤解されまくってしまった結果アイリスとして素を出していた。そんなある日、生徒会の仕事を1人で黙々とやっている内に疲れてしまい__________
※
・非王道気味
・固定カプ予定は無い
・悲しい過去🐜のたまにシリアス
・話の流れが遅い
イケメン社長と私が結婚!?初めての『気持ちイイ』を体に教え込まれる!?
すずなり。
恋愛
ある日、彼氏が自分の住んでるアパートを引き払い、勝手に『同棲』を求めてきた。
「お前が働いてるんだから俺は家にいる。」
家事をするわけでもなく、食費をくれるわけでもなく・・・デートもしない。
「私は母親じゃない・・・!」
そう言って家を飛び出した。
夜遅く、何も持たず、靴も履かず・・・一人で泣きながら歩いてるとこを保護してくれた一人の人。
「何があった?送ってく。」
それはいつも仕事場のカフェに来てくれる常連さんだった。
「俺と・・・結婚してほしい。」
「!?」
突然の結婚の申し込み。彼のことは何も知らなかったけど・・・惹かれるのに時間はかからない。
かっこよくて・・優しくて・・・紳士な彼は私を心から愛してくれる。
そんな彼に、私は想いを返したい。
「俺に・・・全てを見せて。」
苦手意識の強かった『営み』。
彼の手によって私の感じ方が変わっていく・・・。
「いあぁぁぁっ・・!!」
「感じやすいんだな・・・。」
※お話は全て想像の世界のものです。現実世界とはなんら関係ありません。
※お話の中に出てくる病気、治療法などは想像のものとしてご覧ください。
※誤字脱字、表現不足は重々承知しております。日々精進してまいりますので温かく見ていただけると嬉しいです。
※コメントや感想は受け付けることができません。メンタルが薄氷なもので・・すみません。
それではお楽しみください。すずなり。
愛しの妻は黒の魔王!?
ごいち
BL
「グレウスよ、我が弟を妻として娶るがいい」
――ある日、平民出身の近衛騎士グレウスは皇帝に呼び出されて、皇弟オルガを妻とするよう命じられる。
皇弟オルガはゾッとするような美貌の持ち主で、貴族の間では『黒の魔王』と怖れられている人物だ。
身分違いの政略結婚に絶望したグレウスだが、いざ結婚してみるとオルガは見事なデレ寄りのツンデレで、しかもその正体は…。
魔法の国アスファロスで、熊のようなマッチョ騎士とツンデレな『魔王』がイチャイチャしたり無双したりするお話です。
表紙は豚子さん(https://twitter.com/M_buibui)に描いていただきました。ありがとうございます!
11/28番外編2本と、終話『なべて世は事もなし』に挿絵をいただいております! ありがとうございます!

ある日、人気俳優の弟になりました。
雪 いつき
BL
母の再婚を期に、立花優斗は人気若手俳優、橘直柾の弟になった。顔良し性格良し真面目で穏やかで王子様のような人。そんな評判だったはずが……。
「俺の命は、君のものだよ」
初顔合わせの日、兄になる人はそう言って綺麗に笑った。とんでもない人が兄になってしまった……と思ったら、何故か大学の先輩も優斗を可愛いと言い出して……?
平凡に生きたい19歳大学生と、24歳人気若手俳優、21歳文武両道大学生の三角関係のお話。

神官、触手育成の神託を受ける
彩月野生
BL
神官ルネリクスはある時、神託を受け、密かに触手と交わり快楽を貪るようになるが、傭兵上がりの屈強な将軍アロルフに見つかり、弱味を握られてしまい、彼と肉体関係を持つようになり、苦悩と悦楽の日々を過ごすようになる。
(誤字脱字報告不要)

甘すぎるドクターへ。どうか手加減して下さい。
海咲雪
恋愛
その日、新幹線の隣の席に疲れて寝ている男性がいた。
ただそれだけのはずだったのに……その日、私の世界に甘さが加わった。
「案外、本当に君以外いないかも」
「いいの? こんな可愛いことされたら、本当にもう逃してあげられないけど」
「もう奏葉の許可なしに近づいたりしない。だから……近づく前に奏葉に聞くから、ちゃんと許可を出してね」
そのドクターの甘さは手加減を知らない。
【登場人物】
末永 奏葉[すえなが かなは]・・・25歳。普通の会社員。気を遣い過ぎてしまう性格。
恩田 時哉[おんだ ときや]・・・27歳。医者。奏葉をからかう時もあるのに、甘すぎる?
田代 有我[たしろ ゆうが]・・・25歳。奏葉の同期。テキトーな性格だが、奏葉の変化には鋭い?
【作者に医療知識はありません。恋愛小説として楽しんで頂ければ幸いです!】

ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる