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第6章 お家へ帰ろう!

第29話 新作を書こう(続きもの)

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 読んでは感想を書いてばかりのひなに、モコりんは怒っています。

「ひな、商品が1つだけでいいの? 読んでばかりで書いてないのはどうかと思うよ」

 ひなはハッとしました。たしかに書いていません。かくよむ国に来てからもう2週間。童話1つしか書いていないではありませんか。

「小説作らなきゃ」

 ひなは机に向かって考えました。2時間たっても何もアイデアが浮かんで来ません。

「どうしよう、モコりん!」

「だから、ボクは小説の書き方は教えられないんだった」
「そこをなんとか……」
「システムだったら言えるけど……。童話じゃないほかのジャンルを探してみたら?」

 ひなは「そうか」と、ジャンルを見てみました。


 異世界ファンタジー 
 現代ファンタジー 
 SF 
 恋愛 
 ラブコメ 
 現代ドラマ 
 ホラー
 ミステリー
 エッセイ・ノンフィクション
 歴史・時代・伝奇
 創作論・評論
 詩・童話・その他



「今、私が書けそうなものは……。エッセイ! エッセイなら書けそう!」

「エッセイって何を書く気?」
「ここでのこと。今までの体験よ!」

「ふ~ん。いいんじゃない? 書いてみたら」
「でも、たくさんあるから長くなるかも」
「そんな時は、話数を増やせばいいんだよ!」

 モコりんはシステムの話になると喜んで説明を始めます。

「一話書いたら保存するんだ。そしてページを戻して……ここ、『次のエピソードを執筆』ここを押すと二話目が書けるようになるんだ。こうして続ければ、10話でも100話でも書き続けられるよ」

 ひなは書きました。1話目、女神さまにあった話。2話目、モコりんにあった話。3話目、初めてお話を食べた話。

 お話は、白・赤・黄色の金平糖になりました。

「ふ~ん。話数が増えれば増えるほど、色とりどりの金平糖ができるみたいだね。今後がたのしみだね」

 モコりんがそう言うと、ひなは嬉しくなりました。

「じゃあ、投稿するね」

「待って! 毎日一話づつ投稿した方がいいよ。その方が読者に期待を持ってもらえるから」
「そうなの?」

「それに書きたいことが増えた時、前の投稿より離れすぎると読んでもらいにくくなるよ。毎日少しづつ。それがいいよ」
「分かった。じゃあ、1話目投稿するね」

 ひなは1話目を投稿しました。モコりんが「じゃあ、2話目と3話目は予約投稿するといいよ」といいました。

「予約投稿?」

「ほら。公開ボタンを開くと、『時間を指定して公開』ってあるでしょ? そこを押して日にちと時間を指定すればいいよ。今は夕方の5時36分だから明日の17:36と明後日の17:36分にセットしてっと。はい、これで完成!」

 ひなは便利な機能に驚いています。

「時々、書けなくなる日もあるから、こうしておくと安心なんだ。ストックは必要だね」
「ストック?」
「ああ、ストックは在庫って意味だよ。投稿できる書きあがった原稿がいくつかあると余裕ができるからね」

 ひなは「なるほど」とうなづきました。

「じゃあ、今日はギルドに寄ってエッセイの自主企画を登録したらご飯に行こうよ。たまには企画以外の小説を読むことも大切だよ」

 モコりんの言葉に、そうねと思ったひなでした。今日はおいしい焼肉をたぺよう! 二人はそう決めました。
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