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第二章【青梅雨のアーチをくぐり抜け】
決まった未来②
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「真詞……?」
「……っ巡!」
待っている間に少し眠っていたようだった。声をかけられて急いで顔を上げた。
「巡……」
「どうしたの……? シャツ、汚れてるよ。それに顔色酷い。何かあったんだろ? 教えて」
巡が真剣な顔で見つめてくる。
その顔に岬が重なって、きつく結んだ唇が震える。自分が今、どんな感情でいるのか分からない。
苦しい。ただ、苦しかった。この苦しみから逃れたい。でも、逃げる当てなんてない。
「誰が……。誰が悪いわけでもないのに、いや、悪い相手は分かってるんだけど、その相手をどうにかしたところで、どう転んでも望まない状況になりそうなんだ。だから、結果は決まってるのに、踏みだせる気がしない」
「そう……」
真詞の話は随分と抽象的で分かりにくいものだったけど、何かを察したのか巡は真剣に聞いてくれる。
「それは、どうしても譲れないものなんだね? 他に方法はないの?」
「分からないけど、余り時間もないらしい……」
聞かれたことに頷いて静かに伝える。
「焦ってるんだ?」
「どうかな……。選択を迫られてる」
「どうして真詞が選ばなきゃいけないの?」
「分からない。いつの間にかそうなってた」
「まずは他の方法を試してみるのはどう?」
「他の方法……」
その言葉に眉をひそめる。他の方法を探すには余りにも情報が少なすぎる。しかも時間もないらしいと言う。
無視して情報収集をしていて、万が一間に合わなかったらどうすればいい。岬の状態は昨日会っただけでも良好には見えなかった。人一人の命を背負うなんてこと、ちょっと目と耳がいいだけの高校生には荷が重い。
「分からない……」
「そう……。分からないことが多いんだ?」
項垂れるように頷いた。
「じゃあ、分かることは何?」
「二者択一が苦しい。両方取りたい」
「そっか……苦しいね」
眉間の皺がさらに深くなる。ふと、疑問が湧いた。気付いたときには聞いていた。
「なぁ、巡。俺はいつまであんたに会えるんだ?」
「え……?」
「あ、いや……その……」
「長くはないよ」
どうせまた「分からない」と言われると思っていたのに、妙にはっきりとした口調で言われて目を瞬いた。
「巡……?」
「多分、ね。言おうと思ってたんだ。中々言えなくてごめんね」
「どういう、どういう……!」
「うまく言えない。真詞の言う勘? みたいな?」
「勘でそんな大事なことを言い切るな!」
「オレの勘だよ? 侮れないんじゃない?」
「お前、何か知ってるのか……?」
「ううん。知らないよ。でも、気付いただけ」
「何、に……」
「オレは誰かの神稚児なんだろ?」
「めぐ」
「真詞と会ってからね、楽しいって気持ちを知ったんだ。ずっと楽しいことを心待ちにしている五年間だった気がする。再会してからはね、時間について考えるようになった。君について色々と考える時間が増えた。そしたらね、君と会ってるときと待ってる間の時間に随分差があるように感じるようになった。素性法師ってところ? ああ……ほら、こんな風に。オレにはオレのものじゃない記憶が多すぎるっていうのも気付いた切っ掛けの一つだよ。時間だけはいっぱいあったからね。自分についても考えるようになった。色々な可能性を考えるようになった。そうして神稚児に行きついたんだ」
真詞は何も言えず、ぼんやりと遠くを見る巡を見つめた。
「神稚児のことも、他のことだって、思い出そうとすればするほど知らないはずの知識が出てくるんだ。自分に関することは何一つ知らないのに」
巡が「どう? あってる?」と言いたそうに顎を引いて見つめてくる。その表情が可愛くて、場違いにも胸が高鳴る。
年上なのに巡の――もしかしたら岬も――仕草が幼いのは、十六歳から成長できる機会が少なかったからかもしれない。
そう思うとまた苦しくなる。見ていられなくて目を斜め下へ逸らす。
「巡は、岬って人の神稚児の姿なんだそうだ」
「……会ったの?」
「会った。あんたと同じ顔してた」
「そう……。オレが神稚児になって、何年経つかは知ってる?」
「え、と、五年、だけど……」
「五年……。あ、じゃあ君と出会ったのは神稚児になってすぐの頃だったんだね。そっか。そっかぁ」
「巡?」
「オレの元の人は、かなり神力が強いか、体力があるみたいだね。オレの記憶通りなら、神稚児に選ばれて五年も器が持つなんてすごいことだよ」
きっと、岬が輝一郎の親族だからなのだろう。あんなに立派な家に住んでいるくらいだ。彼らは本当に神力とやらを使う一族なのだ。
「日柴喜って苗字だった。聞き覚えあるか?」
「日柴喜……。有名な一族だよ。そっか、オレはそこの人なんだね……」
「長くないって言ったな」
「うん」
「どのくらい……」
「オレがオレでいられる時間はね、器の体力と神力が持つ時間だと思ってくれていいよ。どうだろう? 下手したら、持ってあと数日じゃないかな? ここのところ、何だか急に体から力が抜け出てる感じがするんだ。……真詞から見て、器はどうだった? もう少し頑張れそうだった?」
「ガリガリにやせ細って、点滴を受けてた……」
「そう……。――ああ、もしかして、真詞の悩みって……」
逸らしていた視線を一度巡に向ける。穏やかな笑顔があって、また斜め下に戻した。
「あんたは、消えるって聞いた」
「そうだね。元々オレの存在は幻みたいなものだしね」
「なんで……。なんでっ!」
「真詞。ごめんね」
「謝るなっ!」
地面を睨みつけたまま、勢いのまま声を荒げる。
謝って欲しいわけじゃない。そもそも巡は何一つ悪いことなんてしていないのに。ただ、ただものすごく悔しくて、悲しくて仕方ない。視界が微かに揺れ歪むのを、必死に瞬きをして誤魔化す。
「あんたはっ! あんたはいいのかそれで! 消えてなくなるんだぞ! 何も残らない。岬さんだってあんたの記憶はない。俺しか、俺だけしかあんたをっ……!」
「仕方ないよ」
「巡っ!」
「オレは元々いない存在だから……。オレに選択権はないんだよ」
全てを諦めたような、妙に慈愛に満ちた表情だった。
「そのためなら! 俺とのことも! ――消せるのか……」
その程度のものだったのか? たった一ヶ月程度だったけど、同じ物を食べて、同じ物を見て、お互いの目を見て話をした時間は。記憶にない誰かのために消せるようなものなのか。
茫然自失。正にそんな状態で真詞はそう思った。
巡が何かに気づいたような顔をする。
「考えもしなかったか? 俺がどう思うかなんて」
「真詞、オレ……、そんなつもりは……」
「あんたが消えることを受け入れるってことは、俺はもう二度とあんたに会えなくなるってことなんだぞっ!」
「真詞……!」
言い切ると、真詞は踵を返して祠の前から走り去った。呼び止める声に振り返ることすらしなかった。
草むらの途中で立ち止まって振り返っても、後ろには誰もいない。当り前だ。巡はあの場所から離れることができない。
「なんなんだよ……。もう、滅茶苦茶だ……」
両手を強く握りしめる。
どうしたらいいのか、どうしたいのか。何もかも分からなくなってしまった。
「……っ巡!」
待っている間に少し眠っていたようだった。声をかけられて急いで顔を上げた。
「巡……」
「どうしたの……? シャツ、汚れてるよ。それに顔色酷い。何かあったんだろ? 教えて」
巡が真剣な顔で見つめてくる。
その顔に岬が重なって、きつく結んだ唇が震える。自分が今、どんな感情でいるのか分からない。
苦しい。ただ、苦しかった。この苦しみから逃れたい。でも、逃げる当てなんてない。
「誰が……。誰が悪いわけでもないのに、いや、悪い相手は分かってるんだけど、その相手をどうにかしたところで、どう転んでも望まない状況になりそうなんだ。だから、結果は決まってるのに、踏みだせる気がしない」
「そう……」
真詞の話は随分と抽象的で分かりにくいものだったけど、何かを察したのか巡は真剣に聞いてくれる。
「それは、どうしても譲れないものなんだね? 他に方法はないの?」
「分からないけど、余り時間もないらしい……」
聞かれたことに頷いて静かに伝える。
「焦ってるんだ?」
「どうかな……。選択を迫られてる」
「どうして真詞が選ばなきゃいけないの?」
「分からない。いつの間にかそうなってた」
「まずは他の方法を試してみるのはどう?」
「他の方法……」
その言葉に眉をひそめる。他の方法を探すには余りにも情報が少なすぎる。しかも時間もないらしいと言う。
無視して情報収集をしていて、万が一間に合わなかったらどうすればいい。岬の状態は昨日会っただけでも良好には見えなかった。人一人の命を背負うなんてこと、ちょっと目と耳がいいだけの高校生には荷が重い。
「分からない……」
「そう……。分からないことが多いんだ?」
項垂れるように頷いた。
「じゃあ、分かることは何?」
「二者択一が苦しい。両方取りたい」
「そっか……苦しいね」
眉間の皺がさらに深くなる。ふと、疑問が湧いた。気付いたときには聞いていた。
「なぁ、巡。俺はいつまであんたに会えるんだ?」
「え……?」
「あ、いや……その……」
「長くはないよ」
どうせまた「分からない」と言われると思っていたのに、妙にはっきりとした口調で言われて目を瞬いた。
「巡……?」
「多分、ね。言おうと思ってたんだ。中々言えなくてごめんね」
「どういう、どういう……!」
「うまく言えない。真詞の言う勘? みたいな?」
「勘でそんな大事なことを言い切るな!」
「オレの勘だよ? 侮れないんじゃない?」
「お前、何か知ってるのか……?」
「ううん。知らないよ。でも、気付いただけ」
「何、に……」
「オレは誰かの神稚児なんだろ?」
「めぐ」
「真詞と会ってからね、楽しいって気持ちを知ったんだ。ずっと楽しいことを心待ちにしている五年間だった気がする。再会してからはね、時間について考えるようになった。君について色々と考える時間が増えた。そしたらね、君と会ってるときと待ってる間の時間に随分差があるように感じるようになった。素性法師ってところ? ああ……ほら、こんな風に。オレにはオレのものじゃない記憶が多すぎるっていうのも気付いた切っ掛けの一つだよ。時間だけはいっぱいあったからね。自分についても考えるようになった。色々な可能性を考えるようになった。そうして神稚児に行きついたんだ」
真詞は何も言えず、ぼんやりと遠くを見る巡を見つめた。
「神稚児のことも、他のことだって、思い出そうとすればするほど知らないはずの知識が出てくるんだ。自分に関することは何一つ知らないのに」
巡が「どう? あってる?」と言いたそうに顎を引いて見つめてくる。その表情が可愛くて、場違いにも胸が高鳴る。
年上なのに巡の――もしかしたら岬も――仕草が幼いのは、十六歳から成長できる機会が少なかったからかもしれない。
そう思うとまた苦しくなる。見ていられなくて目を斜め下へ逸らす。
「巡は、岬って人の神稚児の姿なんだそうだ」
「……会ったの?」
「会った。あんたと同じ顔してた」
「そう……。オレが神稚児になって、何年経つかは知ってる?」
「え、と、五年、だけど……」
「五年……。あ、じゃあ君と出会ったのは神稚児になってすぐの頃だったんだね。そっか。そっかぁ」
「巡?」
「オレの元の人は、かなり神力が強いか、体力があるみたいだね。オレの記憶通りなら、神稚児に選ばれて五年も器が持つなんてすごいことだよ」
きっと、岬が輝一郎の親族だからなのだろう。あんなに立派な家に住んでいるくらいだ。彼らは本当に神力とやらを使う一族なのだ。
「日柴喜って苗字だった。聞き覚えあるか?」
「日柴喜……。有名な一族だよ。そっか、オレはそこの人なんだね……」
「長くないって言ったな」
「うん」
「どのくらい……」
「オレがオレでいられる時間はね、器の体力と神力が持つ時間だと思ってくれていいよ。どうだろう? 下手したら、持ってあと数日じゃないかな? ここのところ、何だか急に体から力が抜け出てる感じがするんだ。……真詞から見て、器はどうだった? もう少し頑張れそうだった?」
「ガリガリにやせ細って、点滴を受けてた……」
「そう……。――ああ、もしかして、真詞の悩みって……」
逸らしていた視線を一度巡に向ける。穏やかな笑顔があって、また斜め下に戻した。
「あんたは、消えるって聞いた」
「そうだね。元々オレの存在は幻みたいなものだしね」
「なんで……。なんでっ!」
「真詞。ごめんね」
「謝るなっ!」
地面を睨みつけたまま、勢いのまま声を荒げる。
謝って欲しいわけじゃない。そもそも巡は何一つ悪いことなんてしていないのに。ただ、ただものすごく悔しくて、悲しくて仕方ない。視界が微かに揺れ歪むのを、必死に瞬きをして誤魔化す。
「あんたはっ! あんたはいいのかそれで! 消えてなくなるんだぞ! 何も残らない。岬さんだってあんたの記憶はない。俺しか、俺だけしかあんたをっ……!」
「仕方ないよ」
「巡っ!」
「オレは元々いない存在だから……。オレに選択権はないんだよ」
全てを諦めたような、妙に慈愛に満ちた表情だった。
「そのためなら! 俺とのことも! ――消せるのか……」
その程度のものだったのか? たった一ヶ月程度だったけど、同じ物を食べて、同じ物を見て、お互いの目を見て話をした時間は。記憶にない誰かのために消せるようなものなのか。
茫然自失。正にそんな状態で真詞はそう思った。
巡が何かに気づいたような顔をする。
「考えもしなかったか? 俺がどう思うかなんて」
「真詞、オレ……、そんなつもりは……」
「あんたが消えることを受け入れるってことは、俺はもう二度とあんたに会えなくなるってことなんだぞっ!」
「真詞……!」
言い切ると、真詞は踵を返して祠の前から走り去った。呼び止める声に振り返ることすらしなかった。
草むらの途中で立ち止まって振り返っても、後ろには誰もいない。当り前だ。巡はあの場所から離れることができない。
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