ダークオベリオン ~剣と魔法が支配する世界~ 

詩樹

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第23章 潜入

デュランダル攻防戦

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その日、夕暮れがセネルの空を染め上げていた。
貴族たちがすべての処置を完了させた。
デュランダルの城下町の住人たちの安全のための強化。
フローレンシアは一瞬、仲間たちの顔を思い浮かべた。
彼らの無事を願いながら、デュランダルへの攻撃準備を進めるため、彼女の心は戦いの緊張感で満ちていた。
出撃したメンバーは全部で7人。
フローレンシアを筆頭に、デュランダルに詳しいアリシアに涼音。
そして精霊魔法を得意とするクレアに弓の名手のベルクールに雷の力と水の力を持つ二刀流のラルク。
そして和人に回復と援護のために精霊魔法を得意とするクレア。
フローレンシアが力強く言い放った。

「私たちの絆が試される時が来たわ!今回の作戦は国王の救出です。当然場内には4本腕のレイジース・レコードと大剣使いのゼルガディスがいると思います。二人を同時に相手にして勝てると言いきれるだけの勝算は残念ながらありません。ですが、深手を負わせることは可能だと思います。まずは自分のみを第1に考えること。第2に仲間の援護とします」

彼女はデュランダルへの攻撃計画を練りながら、仲間たちとの絆の強さを感じていた。
彼らとは数々の困難を乗り越えてきた仲間だ。そして今、その絆が試される時がやってきたのだ。

フローレンシアは仲間たちとの信頼関係を再確認しながら、勇気を湧き上がらせた。
彼女は自分の役割を果たすために、全力で戦う覚悟を決めた。

夜が更けるにつれ、フローレンシアたちはデュランダルの城へと忍び込んでいった。
彼女たちはクレアの精霊魔法で影となって城内を進み、敵を排除していく。
その一方でフローレンシアは、彼女の魔法の力を駆使しながら、仲間たちをサポートしていった。
場内の案内はすべてアリシアがした。

「みなさん、今回の作戦は国王救出作戦です。二手に分かれてアリシアさんに国王の寝室に道案内をお願いしましょう。メンバーは涼音さんとアリシアさんが国王の元へ向かってください。残りは私についてきてください。恐らくはレイジース・レコードとゼルガディスの二人を相手になることになると思います。ベルクールさんは後衛で弓を持って援護をお願いします。魔法で援護をお願いします。」

やがて、彼らはデュランダルのあ大広間まで辿り着いた。
彼女たちは団結力を持って立ち向かい、デュランダルとの最終決戦が始まるのだった。
フローレンシアは心を落ち着かせ、仲間たちと共に部屋に入った。
部屋の中にはデュランダルを掌握しているガルヴァーとランガスがいた。
後ろに控えるわ4本腕にのレイジース・レコードとゼルガディスの二人。
冷笑しながら立ち上がり、彼らを見つめた。

「身の程を知らずに来たか、愚か者たちよ、レイジース・レコードとゼルガディスを倒すことなどできるとでも思っているのか?やれ!」

そして、ガルヴァーとランガスの後ろに控えているレイジース・レコードとゼルガディスに向かって命令を下した。

「みなさん、聞いてください。レイジース・レコードの相手は私がします。ゼルガディスの相手はラルクさんとクレアさんでお願いします。和人さんとベルクールさんは戦況を見つつ援護をお願いします」

彼女の言葉に、仲間たちも一斉に返事をする。彼らの心には、絆と勇気が溢れていた。
それは、この戦いを勝ち抜く力となるのだろう。
フローレンシアは深呼吸をして、長剣を抜き魔法の力を解放した。
それに後押しされるようにそれぞれも剣を抜き魔法の力を剣に込めた。
ガルヴァーが命令を下すと、レイジース・レコードとゼルガディスがゆっくりと歩み寄ってきた。
レイジース・レコードは剣を抜くと2本は黒炎を纏った剣と紅蓮の炎を纏った剣を構えた。
一方、ゼルガディスは大剣にカゲロウの様な黒い靄が纏っている。
彼の声が響く中、フローレンシアは自信を持って答えた。

「私たちは絶対に諦めない。そして、あなたたちを倒すために全力で戦います!」

フローレンシアは凄まじい闘気を身にまとい威圧感をかけ、長剣に強い風と光の魔法を付与した。
ラルクは片方の剣に水の魔法をかけ、もう1本には雷の魔法を込めて、それをクレアの精霊魔法で威力を倍増し、自身には光の精霊を纏わせた。
和人はフローレンシアとラルクに風魔法をかけ自己加速術式をかけた。

「フローレンシア、ラルク!自己加速術式をかけた!剣速も上がるはずだ。俺は隙を見てレイジース・レコードとゼルガディスの動きを鈍くする魔法をかけてみる。効かないかもしれないから十分に気を付けてくれ」


和人が大地の魔法、グラビティーを発動して、レイジース・レコードとゼルガディスに重力をかけ動きを鈍くすると、それを確認するし、フローレンシアはレイジース・レコードにラルクはゼルガディスに一気に間を詰めて素早い剣速で一気に振りぬいた。
レイジース・レコードはかろうじて右腕2本で受け止めるが剣速と威力で跳ね返され、腕が上方へ行くと右側の隙がうまれ、フローレンシアはそれを見逃さずに上に振り上げた剣をレイジース・レコードの右の上の腕をめがけて一気に振り下げた。
激しい鮮血と共に腕が切り落とされ、無造作に地面に転がったが、それをもろともせずにフローレンシアの横っ腹を切りつけた。
間一髪、紙一重で避けるが、交わしきれずに剣先が当たり出血した。

一方でラルクは両方の剣を同時にゼルガディスめがけて振ると、かろうじて大剣で受け止めるがゼルガディスの身体に激しい電撃に包まれ、ラルクが一歩後方にバックステップを踏むと、それを逃さずに後方で控えていたベルクールが雷の魔法を付与した矢を3連続で撃ち放ち、ゼルガディスの首に突き刺さった。
レイジース・レコードとゼルガディスは苦痛の砲口を上げた。

「効いてる!フローレンシアの狙い通り、直接の魔法攻撃は効かなくても武器に魔法を込めると効果があるようだ。フローレンシア、剣をこっちに向けてくれ、更に強い光の魔法を付与する!クレアも頼む、ラルクの剣に精霊魔法を更に付与してくれ」

和人がそういうと、フローレンシアとラルクはいったん後退し、更に強い魔法を剣に付与した。剣は更に輝きを放ち、光の剣と化している。ラルクの方はクレアの精霊魔法により激しい電撃と激しい水の渦を纏っている。
その一瞬の間をついてレイジース・レコードは切り落とされた腕を拾いくっつけて再生を施した。

「なに?!再生能力を持っているのか!切り落とされる前よりも腕が強化しているだと・・・みんな聞いてくれ、にわか仕込みだが作戦がある。レイジース・レコードは倒せないと思う。そこでだ、クレアと俺で幻影魔法をかけて混乱させる。フローレンシアとラルクの二人でまずはゼルガディスを一斉攻撃をしてくれ・・・レイジース・レコードに幻影を見せながら、ゼルガディスにはグラビティーをかけて動きを鈍らせる。その隙にベルクールで先制して次に、ラルク、フローレンシアの全力攻撃をしてくれ・・・いくぞ!」

皆がうなずくと同時にレイジース・レコードに強い幻影を見せ闇雲に剣を振っている。
ゼルガディスは首に刺さった矢を抜き、再び構えるがグラビティーの効果で速度が落ち、動きが鈍くなっている。

「空間内の作用だから効いてる!全力で連撃してくれ!」

和人が叫ぶと、二人は頷き高速で連撃を当て続けている。
フローレンシアは上半身、ラルクは下半身に激しい攻撃を繰り出している。
ゼルガディスから激しい鮮血が飛び散る中、間髪入れずに鬼神のごとく連撃を繰り出してる。

「はぁー!旋風剣、一式・風なぎ!まだまだ・・・はぁー!二式・避雷針!・・・三式・火炎龍!」

フローレンシアは次々と技を繰り出して連撃を与えた。
ゼルガディスは、たまらず大剣を地面に落とした。

「俺も負けてられないぜ!食らえやー!雷と水の剣の合体技!流水の雷!」

ラルクは2本の剣を合わせて、水と電撃の力でゼルガディスの腰にめがけて横なぎをした。
第2波の攻撃により、ゼルガディスは膝をついて動きを止めた。
フローレンシアはそれを見逃さずに長剣を大きく振りかぶって首めがけて仕留めにかかった。

「これで最後よ!はぁー!奥義・光玉円斬」

長剣が眩いばかりの光に包まれると、身体を横一回転させ、大きく振りかぶった剣をゼルガディスの首を切り裂いた。
ゼルガディスは膝間づいたまま、首が地面に転がり落ちた。
それを見たガルヴァーとランガスは後ずさりし、レイジース・レコードの方に振り向いた。
幻影は打ち破られ仁王立ちしている。

「くそっ!まさかゼルガディスが倒されるなんて・・・いったん引くぞ」

ガルヴァーは懐から水晶みたいなものを取り出すとレイジース・レコードに下がるように命令し、水晶のようなものの力で姿を消した。
フローレンシアは地面に横たわり体力の限界を迎えていた。
同じくラルクも片膝をつき、二人とも息切れをしている。

「はぁはぁ・・・指一本動かせませんわ」

「今攻め込まれたら間違いなくやられていたな・・・なぜ退却したんだろうか。なんにしても命拾いしたな」

和人が二人に向けてそう言った。
その頃、アリシアと涼音は足早に国王の寝室へと向かい、扉の前に立つと、ゆっくりドアを開けると瘦せ細った国王が地面に座り込み積み木遊びをしている。
国王のその姿を見てアリシアは足早に近寄って話しかけた。

「国王陛下・・・ただいま戻りました。お身体は大丈夫でしょうか?」

「おお・・・アリシアではないか。どうかね、一緒に積み木で遊んでみては?」

国王の変わり果てた姿を見て、アリシアは涙した。
あんなにも力強くたくましかった国王が精神系の毒を盛られてこのような状態になっていたとは思いもよらなかった。
頬は痩せこけ、腕や指すらも骨と皮同然になってしまっている。
このままここにいては遅かれ早かれ死んでしまうと実感していた。
毒は魔法でもどうにもならない。
幼児帰りしてしまった精神も元には戻らない。

「涼音、お願い!手伝ってちょうだい・・・国王をここから連れ出してセネルに運びたいの。この状態だと歩けないわ。だから敵兵が来たら全て対処してくれないかしら?援護しながらの先頭になると思うから、かなりの負担になると思うけど、お願い・・・」

「アリシア・・・念のために聞くけど、デュランダルの国王の真意を聞かせて欲しいの。何のために戦争をし続けたのか・・・それは民を憂いてのため?それとも己がため?」

涼音は真剣な表情でアリシアに聞いた。

「国王陛下は、とても正義感の強いお方よ。戦争については何百年もの間続いてきたのだけれども、決して己がためではないわ。いつも民のことを考えていたわ。ヴァリアスの秘宝を奪って使う気だったのかまではわからないけど、悪人ではないことは私の命にかけて誓うわ・・・だからお願い!」

アリシアの熱意ある真剣な言葉に涼音は突き動かされた。

「わかったわ・・・私が先頭に立ってあなたたちを守り抜いて見せる。和人たちも心配だから最短のルートで案内してちょうだい」

アリシアは返事をすると国王を背負って道案内をしながら最短のルートで駆け抜けることにした。
涼音に合図しながら脱出用ルートを案内した。
しばらく進んでいると目の前に黒装束の一団が気配もなく現れた。

「止まって!何者かいるわ・・・黒装束?気配もなく現れるなんて・・・何者?」

敵は全部で5人。
いずれも気配を消して現れている。

「ただ者じゃあなさそうね。フローレンシアが言ってた暗殺集団かしら?ここから先へは行かせないわ。覚悟なさい」

涼音は剣に水の力を込めると居合の態勢をとり、訓練する前よりも素早い動きで一人目を瞬殺した。
4人は後ずさりをして、間合いを開けて防御の態勢をとった。

「命が惜しければ今すぐに引きなさい!命だけは助けてあげる」

それを無視して一人目が鎖鎌を投げつけてきて、涼音の剣に鎖を絡み付けた。
涼音は構わずに鎖が巻き付いた剣を鎖鎌を持った敵に高速移動して構わずに首を切り裂いた。

「あなたたち程度じゃ無駄なのがわからないのかしら?私は容赦しないわよ」

両手に短検を持った敵が一人は涼音の背後にいる。
攻めてくると、涼音は振り返りもせずにしゃがみ込むと後ろ回し蹴りをして足払いをして倒すと両腕を切り落とし、鮮血が飛び散った。

「まだやる気なのかしら?引きなさい!」

涼音の怒りの声が響き渡ると3人がスーッと暗闇に姿を消した。
両腕を切り落とした男に尋問すると、暗殺集団ニザールということが判明した。
だが雇い主の名は明かさなかったが、予想はついていた。

「アリシア、先を急ぎましょ。和人たちが心配だわ。レイジース・レコードとゼルガディスの二人を相手にして無傷でいられるはずはないわ。一刻も早く向かわないとならないわ」

「ええ、そうね。急ぎましょう」

アリシアたちは再び走り出し、なんとか国王の救出に成功した。

「アリシアは国王のそばにいて、私はみんなの加勢に向かうわ」

涼音はアリシアに教えてもらったルートでみんなの場所に向かうと静まり返っていた。
和人は涼音の方を向き。

「涼音、こっちはなんとか片が付いた。ゼルガディスは倒したがガルヴァーとランガスとレイジース・レコードは退却した。で、国王はどうだったんだ?毒を盛られていると聞いているけど大丈夫だったのか?」

「ええ、なんとか大丈夫だけど・・・残念ながら、あの様子だと元には戻らないだろうね。それよりも、よくあのゼルガディスを倒せたものね。驚いたわ。でも・・・さすがに無傷じゃあなさそうね」

「用が済んだら、こんなとこはさっさと出よう。追手が来る可能性がある。フローレンシアにラルクは戦えるほど体力はない」

そして、みんなはデュランダルの城を無事に抜け出し、セネルへと帰還していった。
この先、ガルヴァーとランガスがどんな手を使ってくるのか・・・
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