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第22章 新たなる動き
ヴァリアスとの共同戦線
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一報を受け、オルスターもヴァリアスへと帰還した。
それぞれのリーダーはエリスの案内で謁見間へと集合した。
集合したメンバーは、エリス・フローレンシア・和人・涼音・マーリン・アレフ・アリシア、そして、遅れてオルスターの8人が集結した。
国王と女王は、今回の戦の状況をエリスから伝えられ、続いてアリシアからもある程度の事情を把握した。
「なるほど・・・そういうことだったのか。デュランダルは自国の教会の信者と司教の魔力をすべて使い果たし、ゼルガディスという何者かを召喚した上に、魔法の聖地の住人を拘束、拉致して新たに魔法の聖地の住人の魔力を無理やり使わせて、新たな者を召喚したというのか・・・そして、国王は接近達に精神系の毒を盛られたというのか・・・聞きたいのだが、アリシアと申したな。これからいったいどうするつもりなのだ?」
アリシアは一歩前に出て膝間づいてこれからの方針を話し出した。
「これからの方針ですが、私はセネルの軍に入り、デュランダルと戦うつもりです。そして、もし可能ならば、デュランダルの国王を助け戦争のない世の中にしたいと思っております。セネル側にはすでに七賢人の秘宝は5つあるようです。デュランダルの国王の側近は更にマダスカスの力を使う可能性があります。国王陛下さえよろしければ、セネルとヴァリアスで共同戦線を結ぶ必要があると思います。今回の戦で思い知りました。デュランダルがマダスカスの力を使って召喚したと思われる4本腕の剣士の強さは格が違うほど強敵でした。フローレンシアさんがいなければ恐らくは全滅していたと思います」
和人が続いて口をはさんだ。
「今回の4本腕の敵以外に、もう一人強いのがいることが分かっている。大剣使いの化け物だ。どちらも魔法は効かない凄腕だ。その二人が同時に出てくるとなると・・・セネルだけでは手に余る。ヴァリアスの協力は絶対だ。もし、今後マダスカスの力を使うことを想定に入れると協力しなければどちらの国も滅びの道を歩むことになるだろう。俺たちはヴァリアスに敵意はない。協力してはくれないだろうか?」
しばらく沈黙が続くと、急にドアが開き、一人の兵士らしきものが国王の元にきた。
それはヴァリアスの隠密部隊の体調らしい。
密かにデュランダルへ忍び込ませて、内情を調べさせていたらしい。
国王陛下の前に膝間づくと、その隠密部隊からの調べの報告を話し出した。
「国王陛下、ただいま戻りました。内情は我らが調べてまいりました。どうやら国王に毒を盛ったのは確かでした。国王は精神が崩壊し、側近であるガルヴァーとランガスなるものに支配されておりました。そして、マダスカスの力を使ったのは事実でした。一人目の大剣使いの名はゼルガディス、そして、魔法の聖地で捕らえられて新たにマダスカスの力を使って呼びだした4本腕の剣士の名はレイジース・レコードという名らしいです。いずれも禍々しい力を感じました。報告は以上です」
国王が隠密部隊に下がるように言うと、玉座から立ち上がってキリっとした表情でフローレンシアを見ながら言った。
「深刻な状況にあるのは間違いないようだな。フローレンシアどのがセネルをまとめているのであれば安心だろう。我らヴァリアスはこれよりセネルと共に戦おうではないか。ヴァリアスの秘宝のディストラは・・・和人、そなたに預けよう。ヴァリアスの軍は・・・エリスに任せよう。そしてオルスターよ、そなたはヴァリアスに残り兵士たちの指南役をしてやってくれ。フローレンシアどのの強さはよく知っておる。それでも敵わぬ敵であれば協力せざるおえまい・・・」
そして、国王はゆっくり腰をかけて共同戦線を約束する書面を書きだし、フローレンシアに渡した。
こうしてセネル・ヴァリアスの協定が結ばれることとなった。
そして、オルスターと片腕を失ってしまったアレフはヴァリアスに残ることになった。
オルスターは魔法の指南を、そしてアレフは剣の指南役となることになった。
フローレンシアをはじめ、エリス・和人・涼音・アリシア・マーリンはセネルへと帰還した。
期間途中に話し合いをして、セネルにつき次第、今度の方針を決める会議を開くことにした。
セネルへ戻った一行は、すぐに城の広間に集まった。
フローレンシアが前に出て、みんなの視線を集める。
「私たちの行動が世界の運命を左右する。これからの戦いには、全員の力が必要だ」
と語り始めた。その瞬間、涼音が突然立ち上がり、「ちょっと待って!私には一つ提案があるわ」
と言葉を発した。
彼女の目は真剣そのもので、次の言葉に期待が寄せられた。
「私たちが戦いに臨む前に、私たちの力を合わせるための特訓が必要だわ。この間の戦いで思い知ったの。フローレンシアの強さは格が違うわ。それに近づけるくらいに腕を磨かないと・・・いずれは死ぬ」
と涼音は言った。一行の中には驚きの表情が広がったが、彼女の提案に賛同する声も聞こえた。
「特訓の場所は、私たちが最も強くなれると信じる聖なる森よ。聖なる森の場所はアリシアならわかると思いますが、デュランダル領土内にあります。当然、敵との遭遇も考えられるので危険を伴う恐れもあるわ。ただ、城からはだいぶ離れているから多少は安全な区域だと思うの」
と涼音は続けた。聖なる森は、古代の魔法の力が宿るとされ、力を引き出すための最適な場所だと言われていた。
聖なる森は気を練り上げてくれる特訓の場所として、一部の間では有名とされている。
神聖な大気が覆いかぶさっていて闘気を練り上げられると言い伝えがある。
魔物も大勢いて、実践的な訓練ができるとされている。
フローレンシアは考え込んだ後、頷いた。
「それなら、特訓のための準備を始めましょう。私は残ってセネルとヴァリアスの守りを固める必要があります。そうすると、人選は、剣術が得意な涼音・アリシア・風魔法が得意なレイピア使いのマーリン・2本のレイピアを操るソフィー・大鎌使いのクローム・エリーと一緒にケルビー・弓の名手のベルクールでしょうか・・・」
と言い、一行は聖なる森へと向かう準備を始めた。
向かうメンバーは和人は残して武器の使えるもののみとなった。
訓練をしている間のヴァリアスの守りとセネルの守りは全てフローレンシアを筆頭に行うことになった。
フローレンシアはヴァリアスの国王と話し合い、ヴァリアスの軍もフローレンシアの指揮下に入ることとなり、いつ攻め込まれても問題ないくらいの守りを敷き、商人を束ねる貴族のペールの命令で商人たちは建築に詳しい者たちを集め罠も多く仕掛けることが出来た。
そして、涼音たち一行は迂回しつつ聖なる森へと旅経つのだった。
それを見計らったかのようにデュランダルの軍が小規模だがヴァリアスへと向かい始め、それとほぼ同時にヴァリアスからの使者がセネルへ訪れた。
「フローレンシア様、デュランダルの軍がヴァリアスに向かいつつあります!いかがいたしましょう?数はおおよそ500人程度と思われます。国王陛下より、フローレンシア様に急ぎ伝える様にとのことでした」
「お使い、ご苦労様ね。ヴァリアスの陛下に伝えてください。そのデュランダルの軍はセネル側で処置すると言伝をお願いするわ」
フローレンスの指揮下の元、軍が編成され、陣営を組むこととなり、戦の準備を整えた。
ヴァリアスからも選りすぐりの魔法師が派遣されてきて、その中には片腕を失ったアレフの姿も見られた。
「アレフ、あなたも来たのですか?もう傷の方は大丈夫なのですか?」
「ああ、問題ない。腕は失っても戦える。オルスターというやつがいてな、そいつに魔法の訓練をしてもらって魔法も教わって剣に魔法を宿す指南を付けてもらった。それに、なんだか嫌な予感がしてな。小部隊で仕掛けてくるってが引っかかってな」
そうこう話しているうちにデュランダルの軍が見え始めた。
先頭には、あの大剣使いのゼルガディス。
ゼルガディスは罠をもろともせずに邪悪な闘気で進行してきている。
「フローレンシア、見えるか?あの先頭にいる大剣を持ったやつ。あいつはヤバい。がたいの割には素早い動きで涼音の背後に回り込んで、涼音の背中を切りつけたやつだ。おまけに魔法も効かないときたもんだ」
「では、こうしましょう。私があの大剣を持った男を引き付けて一騎打ちに誘い込むわ。軍の指揮はアレフさん、あなたにお願いするわ。では、行ってまいりますね」
そういうとフローレンシアは馬にまたがり単身で飛び出していった。
それと同時にアレフの指揮の元、魔法師部隊がデュランダルの後衛にいる部隊めがけて魔法を連打で繰り出した。
デュランダルの部隊は魔法攻撃でばらけ始め、罠にもハマって騒がれているようだが、ゼルガディスは微動だにせずに悠然と前進している。
フローレンシアが前に立ちはだかると、馬を降り、両者が同時に剣を抜いて構えた。
ゼルガディスの大剣からは黒い靄を帯びていておびただしい邪悪な闘気を発している。
対して、フローレンシアの長剣は光の靄を発して威圧感のある闘気をむき出しにした。
「あなたが何者なのかは分かりませんが、ここから先は通しませんよ。では、参ります!」
フローレンシアは長剣に強い光の魔力を込めて残像が見えるほどの速度で接近して、ゼルガディスの足をめがけて長剣を振りぬいた。
だが、ゼルガディスはその身のこなしに即座に対応して大剣で防ぎ、フローレンシアは剣を振りぬくと右に旋回して2連撃で今度は首をめがけて剣を横なぎした。
ゼルガディスはそれを右腕で受け止めると、長剣が腕にめり込むと、鮮血が飛び散り無理やりはねのけると、今度はゼルガディスが大剣を振りかざしてフローレンシアの首めがけて攻撃を仕掛けてきた。
フローレンシアは仰け反って交わすと同時に後ろに回転して足でゼルガディスのあごに命中させ、数メートル先へ吹き飛ぶと、素早く間を詰めると大剣の連撃を繰り出してきた。
剣と剣が何度もぶつかり合い火花を散らしながら両者の空間には闇の旋風と光の旋風で二人を囲うような領域が出来ていた。
剣風はかまいたちの様な現象が起こり、フローレンシアは紙一重で避けていながらも切り傷を受け何度も連撃を繰り出し、ゼルガディスの鎧も無数の切り傷を受けてボロボロになっていく。
やがてフローレンシアの息もあがり、いかんともしがたい差がうまれてきた。
互角の戦いを演じてはいるが、体力の差で徐々に押されていく形となっていった。
フローレンシアがバックステップを踏んだ瞬間、アレフはそれを見逃さず、教わった魔法を使い自己加速術式を使い、一気に間合いに入り、剣に強い風魔法を付与して、剣速を跳ね上げてゼルガディス横っ腹に切りつけた。
鎧が砕け散ると、それを見逃さずにフローレンシアの長剣が同じところを攻撃した。
ゼルガディスは一歩下がるが、長剣の間合いにあり、鮮血を噴出した。
ゼルガディスはたまらず片膝をつき、うめき声をあげ、闇の魔法を用いて闇の爆炎を上げて姿を消した。
フローレンシアは剣と地面に突き刺すと、旗膝をつき、息を上げていた。
「助かりましたわ。アレフさん。どうやらいなくなったようですね・・・はぁはぁ・・・デュランダルの兵士はどうなりましたか?」
「それなら問題ない。ほぼ壊滅状態で撤退していった。それよりも、傷だらけだけど・・・大丈夫なのか?」
「ええ、幸い深手は負っていませんわ・・・しかし、あのまま戦闘が続けば致命傷を受けていたかもしれませんわ。ただ、収穫はありました。あの大剣使いには弱点がありました。直接の魔法攻撃は効かないのは知っての通りですが、剣に魔力を込めて打ち込むことでダメージを与えられるということです。一人では到底かないませんわ。動きも早いうえに破壊力もかなりものです」
アレフは教わった治癒魔法をフローレンシアにかけたが、体力までは戻ることが出来ない。
こちら側の兵士の被害も相当なものだった。
アレフとフローレンシアと兵士は国王に戦況とゼルガディスの存在を知らせる為にヴァリアスに向かうこととなった。
フローレンシアの体力の消耗も相当なもので、ヴァリアスに着くなり、国王の命で丁重に扱われ、1日治療院で体を休めることとなった。
そして、翌日になり、フローレンシア・アレフ・状況把握のためにオルスターと国王に女王が謁見の間に集まった。
国王が女王と視線を合わすと国王が言葉を発した。
「なるほど・・・状況はわかった。アレフよ、よくやってくれた。礼を言う。それと、フローレンシアどの、その大剣使いとはそれほどの強さなのか?それと、魔法が効かない・・・ヴァリアスは魔法の国だ。そなたがいなければ壊滅したであろう。今後の対策を練らんといかんな。やはり、セネルとの協力は絶対ということか・・・」
「ええ、早急に手を打つべきかと存じますわ。今、仲間たちは聖なる森へと行き、それぞれの能力向上のために聖なる森へと訓練に行っています。私たちの仲間は魔法と剣を使いこなせます。個々の能力が向上すれば、戦力は格段に上がります。ヴァリアスと手を組むことで強大な戦力を作ることが出来ます。今後、デュランダル側では新たな敵が出る可能性も考慮に入れると、結束が得策だと思います。聖なる森へ行った仲間たちも時期に戻ってくると思います。そこで、今後の策を練ろうと考えております。4本腕の剣士と、今回の大剣使い・・・恐らくは新たなる強敵の出現も考えられます。私は一度、セネルへ戻ります。アレフさんをここに残しておきます。アレフさんは、オルスターさんのおかげで魔法も使える上に剣術も出来ます。道中、暗殺集団の一味も確認しています。ヴァリアスに送り込まれる可能性も考えられます。暗殺集団は、あの有名なニザールの一味でした。奇襲を受ければ魔法だけでは対抗できないと思います。」
そう告げると、フローレンシアは謁見の間を出て、急ぎセネルへと帰還した。
帰還途中に何度か暗殺集団と遭遇したが、これも撃破。
一報、聖なる森へと鍛錬に向かった仲間たちも同じしてセネルへと帰還していた。
そして、セネルで全員が集まると早速作戦会議が開かれることとなった。
フローレンシアはみんなを見ると飛躍的に強くなっていることを感じていた。
会議には、各貴族も集結してとり行われることになった。
「みなさん、まずは訓練お疲れさまでした。見る限り飛躍的に能力が向上していますね。さて、まずは状況の説明をします。私たちがヴァリアスに向かったときのお話からしましょう。国王と話し合った結果ですが、私たちはヴァリアスと共同戦線を組むことになりました。その際にデュランダルから小規模ながらヴァリアスへと進行をしていまして、私たちは軍を編成して戦うこととなりました。軍の指揮はヴァリアスの元で魔法を学んだアレフさんにお願いしました。私は大剣使いの名前はゼルガディスという禍々しい力を持った者と一騎打ちをしました。体力の差で最終的には私が押されてしまい、間一髪のところをアレフさんの援護でなんとか助かりました。逃げられてしまいましたが、一つ弱点を見つけることが出来ました。直接の魔法攻撃は一切効きませんが、剣に強い魔法を込めることでダメージを当てられる点です。ですが、あの大きな大剣を軽々と振り回す力と素早さには十分に気を付けなければなりません。一対一では勝つことは不可能でしょう」
「あの大剣使いね・・・以前、私は背後を取られて背中にダメージを受けたわ。あの強さと素早さは到底人間にはできないわ」
と、涼音は言った。
「そいつなら、俺もこの目で見た。闇の魔法を纏っているようにも見えたが、それが魔法が効かない効果を持っているのかなんなのかは不明だ。俺はみるだけで相手の魔法属性を判別できる」
和人はフローレンシアにそう伝えた。
「さて、今後の方針を話します。私たちとヴァリアスで手を組んで積極的にデュランダルに攻め込みます。強敵は今のところ2人ですね。4本腕の剣士のレイジース・レコードと大剣使いのゼルガディスという2人の存在です。その二人を同時に相手にしての勝算は申し訳ありませんがわかりません。積極的に攻め込むのには理由があってのことです。これ以上、デュランダルに隙を与えないことです。また新たに強敵が出たら今よりも困難になってしまいます。問題はデュランダルの城下町に住む住人の安全の確保です。これが一番困難です。デュランダルとも友好な関係のあるペールさん・・・あなたに積極的に動いていただきたいと思います。住人の安全確保を行っていただきたいと思っています。なぜペールさんなのかは商人を束ねているという点にあります。その商人たちを通じて建築家を動かし、城下町になるべく被害が起きないようにしていただきたいのです。私も積極的に戦場に出ることになると思いますので、その間のセネルの統制は政治や法律の豊富な知識のあるローレンスさんと人望も厚いルークさんにお任せしたいと思います。ミッチェルさんは自警団を使い治安維持に力を注いでください」
デュランダルに積極的に攻め込む前に真っ先に行うことをフローレンシアは話した。
一つはローレンスとミッチェルの手によってセネルの治安維持と統制。
もう一つはペールさんの手によって商人たちを通じて建築家を動かしデュランダルの城下町に住む住人たちの安全。
これが積極的にデュランダルに攻め込む前に真っ先にやることなった。
「それでは各自、行動をお願いします。それでは、今回の会議はこれにていったん終わりにします。連絡や連携が最も重要となります。何かありましたら、すぐに連絡して最善を尽くしましょう。では、解散します」
こうして、今後の方針を決める会議は終了し、各貴族は行動を開始したのだった。
会議終了後に、すぐさま会議の内容をヴァリアスに知らせる為に使者を出す算段になった。
それぞれのリーダーはエリスの案内で謁見間へと集合した。
集合したメンバーは、エリス・フローレンシア・和人・涼音・マーリン・アレフ・アリシア、そして、遅れてオルスターの8人が集結した。
国王と女王は、今回の戦の状況をエリスから伝えられ、続いてアリシアからもある程度の事情を把握した。
「なるほど・・・そういうことだったのか。デュランダルは自国の教会の信者と司教の魔力をすべて使い果たし、ゼルガディスという何者かを召喚した上に、魔法の聖地の住人を拘束、拉致して新たに魔法の聖地の住人の魔力を無理やり使わせて、新たな者を召喚したというのか・・・そして、国王は接近達に精神系の毒を盛られたというのか・・・聞きたいのだが、アリシアと申したな。これからいったいどうするつもりなのだ?」
アリシアは一歩前に出て膝間づいてこれからの方針を話し出した。
「これからの方針ですが、私はセネルの軍に入り、デュランダルと戦うつもりです。そして、もし可能ならば、デュランダルの国王を助け戦争のない世の中にしたいと思っております。セネル側にはすでに七賢人の秘宝は5つあるようです。デュランダルの国王の側近は更にマダスカスの力を使う可能性があります。国王陛下さえよろしければ、セネルとヴァリアスで共同戦線を結ぶ必要があると思います。今回の戦で思い知りました。デュランダルがマダスカスの力を使って召喚したと思われる4本腕の剣士の強さは格が違うほど強敵でした。フローレンシアさんがいなければ恐らくは全滅していたと思います」
和人が続いて口をはさんだ。
「今回の4本腕の敵以外に、もう一人強いのがいることが分かっている。大剣使いの化け物だ。どちらも魔法は効かない凄腕だ。その二人が同時に出てくるとなると・・・セネルだけでは手に余る。ヴァリアスの協力は絶対だ。もし、今後マダスカスの力を使うことを想定に入れると協力しなければどちらの国も滅びの道を歩むことになるだろう。俺たちはヴァリアスに敵意はない。協力してはくれないだろうか?」
しばらく沈黙が続くと、急にドアが開き、一人の兵士らしきものが国王の元にきた。
それはヴァリアスの隠密部隊の体調らしい。
密かにデュランダルへ忍び込ませて、内情を調べさせていたらしい。
国王陛下の前に膝間づくと、その隠密部隊からの調べの報告を話し出した。
「国王陛下、ただいま戻りました。内情は我らが調べてまいりました。どうやら国王に毒を盛ったのは確かでした。国王は精神が崩壊し、側近であるガルヴァーとランガスなるものに支配されておりました。そして、マダスカスの力を使ったのは事実でした。一人目の大剣使いの名はゼルガディス、そして、魔法の聖地で捕らえられて新たにマダスカスの力を使って呼びだした4本腕の剣士の名はレイジース・レコードという名らしいです。いずれも禍々しい力を感じました。報告は以上です」
国王が隠密部隊に下がるように言うと、玉座から立ち上がってキリっとした表情でフローレンシアを見ながら言った。
「深刻な状況にあるのは間違いないようだな。フローレンシアどのがセネルをまとめているのであれば安心だろう。我らヴァリアスはこれよりセネルと共に戦おうではないか。ヴァリアスの秘宝のディストラは・・・和人、そなたに預けよう。ヴァリアスの軍は・・・エリスに任せよう。そしてオルスターよ、そなたはヴァリアスに残り兵士たちの指南役をしてやってくれ。フローレンシアどのの強さはよく知っておる。それでも敵わぬ敵であれば協力せざるおえまい・・・」
そして、国王はゆっくり腰をかけて共同戦線を約束する書面を書きだし、フローレンシアに渡した。
こうしてセネル・ヴァリアスの協定が結ばれることとなった。
そして、オルスターと片腕を失ってしまったアレフはヴァリアスに残ることになった。
オルスターは魔法の指南を、そしてアレフは剣の指南役となることになった。
フローレンシアをはじめ、エリス・和人・涼音・アリシア・マーリンはセネルへと帰還した。
期間途中に話し合いをして、セネルにつき次第、今度の方針を決める会議を開くことにした。
セネルへ戻った一行は、すぐに城の広間に集まった。
フローレンシアが前に出て、みんなの視線を集める。
「私たちの行動が世界の運命を左右する。これからの戦いには、全員の力が必要だ」
と語り始めた。その瞬間、涼音が突然立ち上がり、「ちょっと待って!私には一つ提案があるわ」
と言葉を発した。
彼女の目は真剣そのもので、次の言葉に期待が寄せられた。
「私たちが戦いに臨む前に、私たちの力を合わせるための特訓が必要だわ。この間の戦いで思い知ったの。フローレンシアの強さは格が違うわ。それに近づけるくらいに腕を磨かないと・・・いずれは死ぬ」
と涼音は言った。一行の中には驚きの表情が広がったが、彼女の提案に賛同する声も聞こえた。
「特訓の場所は、私たちが最も強くなれると信じる聖なる森よ。聖なる森の場所はアリシアならわかると思いますが、デュランダル領土内にあります。当然、敵との遭遇も考えられるので危険を伴う恐れもあるわ。ただ、城からはだいぶ離れているから多少は安全な区域だと思うの」
と涼音は続けた。聖なる森は、古代の魔法の力が宿るとされ、力を引き出すための最適な場所だと言われていた。
聖なる森は気を練り上げてくれる特訓の場所として、一部の間では有名とされている。
神聖な大気が覆いかぶさっていて闘気を練り上げられると言い伝えがある。
魔物も大勢いて、実践的な訓練ができるとされている。
フローレンシアは考え込んだ後、頷いた。
「それなら、特訓のための準備を始めましょう。私は残ってセネルとヴァリアスの守りを固める必要があります。そうすると、人選は、剣術が得意な涼音・アリシア・風魔法が得意なレイピア使いのマーリン・2本のレイピアを操るソフィー・大鎌使いのクローム・エリーと一緒にケルビー・弓の名手のベルクールでしょうか・・・」
と言い、一行は聖なる森へと向かう準備を始めた。
向かうメンバーは和人は残して武器の使えるもののみとなった。
訓練をしている間のヴァリアスの守りとセネルの守りは全てフローレンシアを筆頭に行うことになった。
フローレンシアはヴァリアスの国王と話し合い、ヴァリアスの軍もフローレンシアの指揮下に入ることとなり、いつ攻め込まれても問題ないくらいの守りを敷き、商人を束ねる貴族のペールの命令で商人たちは建築に詳しい者たちを集め罠も多く仕掛けることが出来た。
そして、涼音たち一行は迂回しつつ聖なる森へと旅経つのだった。
それを見計らったかのようにデュランダルの軍が小規模だがヴァリアスへと向かい始め、それとほぼ同時にヴァリアスからの使者がセネルへ訪れた。
「フローレンシア様、デュランダルの軍がヴァリアスに向かいつつあります!いかがいたしましょう?数はおおよそ500人程度と思われます。国王陛下より、フローレンシア様に急ぎ伝える様にとのことでした」
「お使い、ご苦労様ね。ヴァリアスの陛下に伝えてください。そのデュランダルの軍はセネル側で処置すると言伝をお願いするわ」
フローレンスの指揮下の元、軍が編成され、陣営を組むこととなり、戦の準備を整えた。
ヴァリアスからも選りすぐりの魔法師が派遣されてきて、その中には片腕を失ったアレフの姿も見られた。
「アレフ、あなたも来たのですか?もう傷の方は大丈夫なのですか?」
「ああ、問題ない。腕は失っても戦える。オルスターというやつがいてな、そいつに魔法の訓練をしてもらって魔法も教わって剣に魔法を宿す指南を付けてもらった。それに、なんだか嫌な予感がしてな。小部隊で仕掛けてくるってが引っかかってな」
そうこう話しているうちにデュランダルの軍が見え始めた。
先頭には、あの大剣使いのゼルガディス。
ゼルガディスは罠をもろともせずに邪悪な闘気で進行してきている。
「フローレンシア、見えるか?あの先頭にいる大剣を持ったやつ。あいつはヤバい。がたいの割には素早い動きで涼音の背後に回り込んで、涼音の背中を切りつけたやつだ。おまけに魔法も効かないときたもんだ」
「では、こうしましょう。私があの大剣を持った男を引き付けて一騎打ちに誘い込むわ。軍の指揮はアレフさん、あなたにお願いするわ。では、行ってまいりますね」
そういうとフローレンシアは馬にまたがり単身で飛び出していった。
それと同時にアレフの指揮の元、魔法師部隊がデュランダルの後衛にいる部隊めがけて魔法を連打で繰り出した。
デュランダルの部隊は魔法攻撃でばらけ始め、罠にもハマって騒がれているようだが、ゼルガディスは微動だにせずに悠然と前進している。
フローレンシアが前に立ちはだかると、馬を降り、両者が同時に剣を抜いて構えた。
ゼルガディスの大剣からは黒い靄を帯びていておびただしい邪悪な闘気を発している。
対して、フローレンシアの長剣は光の靄を発して威圧感のある闘気をむき出しにした。
「あなたが何者なのかは分かりませんが、ここから先は通しませんよ。では、参ります!」
フローレンシアは長剣に強い光の魔力を込めて残像が見えるほどの速度で接近して、ゼルガディスの足をめがけて長剣を振りぬいた。
だが、ゼルガディスはその身のこなしに即座に対応して大剣で防ぎ、フローレンシアは剣を振りぬくと右に旋回して2連撃で今度は首をめがけて剣を横なぎした。
ゼルガディスはそれを右腕で受け止めると、長剣が腕にめり込むと、鮮血が飛び散り無理やりはねのけると、今度はゼルガディスが大剣を振りかざしてフローレンシアの首めがけて攻撃を仕掛けてきた。
フローレンシアは仰け反って交わすと同時に後ろに回転して足でゼルガディスのあごに命中させ、数メートル先へ吹き飛ぶと、素早く間を詰めると大剣の連撃を繰り出してきた。
剣と剣が何度もぶつかり合い火花を散らしながら両者の空間には闇の旋風と光の旋風で二人を囲うような領域が出来ていた。
剣風はかまいたちの様な現象が起こり、フローレンシアは紙一重で避けていながらも切り傷を受け何度も連撃を繰り出し、ゼルガディスの鎧も無数の切り傷を受けてボロボロになっていく。
やがてフローレンシアの息もあがり、いかんともしがたい差がうまれてきた。
互角の戦いを演じてはいるが、体力の差で徐々に押されていく形となっていった。
フローレンシアがバックステップを踏んだ瞬間、アレフはそれを見逃さず、教わった魔法を使い自己加速術式を使い、一気に間合いに入り、剣に強い風魔法を付与して、剣速を跳ね上げてゼルガディス横っ腹に切りつけた。
鎧が砕け散ると、それを見逃さずにフローレンシアの長剣が同じところを攻撃した。
ゼルガディスは一歩下がるが、長剣の間合いにあり、鮮血を噴出した。
ゼルガディスはたまらず片膝をつき、うめき声をあげ、闇の魔法を用いて闇の爆炎を上げて姿を消した。
フローレンシアは剣と地面に突き刺すと、旗膝をつき、息を上げていた。
「助かりましたわ。アレフさん。どうやらいなくなったようですね・・・はぁはぁ・・・デュランダルの兵士はどうなりましたか?」
「それなら問題ない。ほぼ壊滅状態で撤退していった。それよりも、傷だらけだけど・・・大丈夫なのか?」
「ええ、幸い深手は負っていませんわ・・・しかし、あのまま戦闘が続けば致命傷を受けていたかもしれませんわ。ただ、収穫はありました。あの大剣使いには弱点がありました。直接の魔法攻撃は効かないのは知っての通りですが、剣に魔力を込めて打ち込むことでダメージを与えられるということです。一人では到底かないませんわ。動きも早いうえに破壊力もかなりものです」
アレフは教わった治癒魔法をフローレンシアにかけたが、体力までは戻ることが出来ない。
こちら側の兵士の被害も相当なものだった。
アレフとフローレンシアと兵士は国王に戦況とゼルガディスの存在を知らせる為にヴァリアスに向かうこととなった。
フローレンシアの体力の消耗も相当なもので、ヴァリアスに着くなり、国王の命で丁重に扱われ、1日治療院で体を休めることとなった。
そして、翌日になり、フローレンシア・アレフ・状況把握のためにオルスターと国王に女王が謁見の間に集まった。
国王が女王と視線を合わすと国王が言葉を発した。
「なるほど・・・状況はわかった。アレフよ、よくやってくれた。礼を言う。それと、フローレンシアどの、その大剣使いとはそれほどの強さなのか?それと、魔法が効かない・・・ヴァリアスは魔法の国だ。そなたがいなければ壊滅したであろう。今後の対策を練らんといかんな。やはり、セネルとの協力は絶対ということか・・・」
「ええ、早急に手を打つべきかと存じますわ。今、仲間たちは聖なる森へと行き、それぞれの能力向上のために聖なる森へと訓練に行っています。私たちの仲間は魔法と剣を使いこなせます。個々の能力が向上すれば、戦力は格段に上がります。ヴァリアスと手を組むことで強大な戦力を作ることが出来ます。今後、デュランダル側では新たな敵が出る可能性も考慮に入れると、結束が得策だと思います。聖なる森へ行った仲間たちも時期に戻ってくると思います。そこで、今後の策を練ろうと考えております。4本腕の剣士と、今回の大剣使い・・・恐らくは新たなる強敵の出現も考えられます。私は一度、セネルへ戻ります。アレフさんをここに残しておきます。アレフさんは、オルスターさんのおかげで魔法も使える上に剣術も出来ます。道中、暗殺集団の一味も確認しています。ヴァリアスに送り込まれる可能性も考えられます。暗殺集団は、あの有名なニザールの一味でした。奇襲を受ければ魔法だけでは対抗できないと思います。」
そう告げると、フローレンシアは謁見の間を出て、急ぎセネルへと帰還した。
帰還途中に何度か暗殺集団と遭遇したが、これも撃破。
一報、聖なる森へと鍛錬に向かった仲間たちも同じしてセネルへと帰還していた。
そして、セネルで全員が集まると早速作戦会議が開かれることとなった。
フローレンシアはみんなを見ると飛躍的に強くなっていることを感じていた。
会議には、各貴族も集結してとり行われることになった。
「みなさん、まずは訓練お疲れさまでした。見る限り飛躍的に能力が向上していますね。さて、まずは状況の説明をします。私たちがヴァリアスに向かったときのお話からしましょう。国王と話し合った結果ですが、私たちはヴァリアスと共同戦線を組むことになりました。その際にデュランダルから小規模ながらヴァリアスへと進行をしていまして、私たちは軍を編成して戦うこととなりました。軍の指揮はヴァリアスの元で魔法を学んだアレフさんにお願いしました。私は大剣使いの名前はゼルガディスという禍々しい力を持った者と一騎打ちをしました。体力の差で最終的には私が押されてしまい、間一髪のところをアレフさんの援護でなんとか助かりました。逃げられてしまいましたが、一つ弱点を見つけることが出来ました。直接の魔法攻撃は一切効きませんが、剣に強い魔法を込めることでダメージを当てられる点です。ですが、あの大きな大剣を軽々と振り回す力と素早さには十分に気を付けなければなりません。一対一では勝つことは不可能でしょう」
「あの大剣使いね・・・以前、私は背後を取られて背中にダメージを受けたわ。あの強さと素早さは到底人間にはできないわ」
と、涼音は言った。
「そいつなら、俺もこの目で見た。闇の魔法を纏っているようにも見えたが、それが魔法が効かない効果を持っているのかなんなのかは不明だ。俺はみるだけで相手の魔法属性を判別できる」
和人はフローレンシアにそう伝えた。
「さて、今後の方針を話します。私たちとヴァリアスで手を組んで積極的にデュランダルに攻め込みます。強敵は今のところ2人ですね。4本腕の剣士のレイジース・レコードと大剣使いのゼルガディスという2人の存在です。その二人を同時に相手にしての勝算は申し訳ありませんがわかりません。積極的に攻め込むのには理由があってのことです。これ以上、デュランダルに隙を与えないことです。また新たに強敵が出たら今よりも困難になってしまいます。問題はデュランダルの城下町に住む住人の安全の確保です。これが一番困難です。デュランダルとも友好な関係のあるペールさん・・・あなたに積極的に動いていただきたいと思います。住人の安全確保を行っていただきたいと思っています。なぜペールさんなのかは商人を束ねているという点にあります。その商人たちを通じて建築家を動かし、城下町になるべく被害が起きないようにしていただきたいのです。私も積極的に戦場に出ることになると思いますので、その間のセネルの統制は政治や法律の豊富な知識のあるローレンスさんと人望も厚いルークさんにお任せしたいと思います。ミッチェルさんは自警団を使い治安維持に力を注いでください」
デュランダルに積極的に攻め込む前に真っ先に行うことをフローレンシアは話した。
一つはローレンスとミッチェルの手によってセネルの治安維持と統制。
もう一つはペールさんの手によって商人たちを通じて建築家を動かしデュランダルの城下町に住む住人たちの安全。
これが積極的にデュランダルに攻め込む前に真っ先にやることなった。
「それでは各自、行動をお願いします。それでは、今回の会議はこれにていったん終わりにします。連絡や連携が最も重要となります。何かありましたら、すぐに連絡して最善を尽くしましょう。では、解散します」
こうして、今後の方針を決める会議は終了し、各貴族は行動を開始したのだった。
会議終了後に、すぐさま会議の内容をヴァリアスに知らせる為に使者を出す算段になった。
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