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2章 魔法使いのウィザード様
嗚呼、私のウィザードさま 「名誉の永在ウィザード様」
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翌朝
マリアが外に出て玄関に鍵を閉めながら思う
(お母さんは いつも通り 行ったのかな?私が起きた時には もう居なかったけど…)
マリアが向き直り空を見上げて言う
「今日も雨かぁ… リア・サインさん どうしているのかな?ちゃんと 自分のウィザード様に…」
マリアが言いながら傘を開いて歩き出すと レイの声が聞こえる
「マリアー!」
レイがマリアに抱き付いて言う
「お早う!マリア!昨日は良く眠れたか?俺は マリアの言う通り あのままちゃんと帰って 改めて昼寝したお陰で 今日も いつも通り 良い調子だよ~?」
マリアが苦笑して言う
「お早う御座います ウィザード様 私は慣れないお昼寝に 翻弄されちゃいましたが… あっ そうだっ!ウィザード様っ!大変ですよ!」
レイが言う
「ん?どうしたんだ?マリア?」
マリアが言う
「”お母さんのウィザード様”がっ ウィザードを辞めるってっ!」
レイが言う
「ああ そっか!やっぱり辞めるのか!残念だったな?折角 本物のウィザードだったのにさ?大灯魔台の灯魔儀式なんて やってるからだな?」
マリアが苦笑して言う
「そ、それは… どう言う意味で?あ、しかし 今はその 大灯魔台の灯魔儀式で ウィザードが不足しているので 保留になっているそうですが」
レイが言う
「え?保留って?」
マリアが言う
「奉者協会が もう少し ウィザードのままで待って欲しいと 杖の返納を拒んだそうです」
レイが言う
「へぇ?そうなのか?」
マリアが言う
「はい でも…」
マリアが思う
(例え 杖の返納を拒んで 姿だけのウィザードを続けさせても それじゃ 意味が無いんじゃないのかな…?結局 本人のやる気が 無くなっちゃったんなら… 過酷な修行を続けるなんて事は 出来ないだろうし…)
マリアが苦笑して言う
「別の ウィザードが 現れるまでの 時間稼ぎみたいなものでしょうか?本人のやる気が無いんじゃ… 魔力を上げる為の修行も 出来ないですよね?」
レイが言う
「さぁ どうだろうな?俺は元々修行なんて してないからな?」
マリアが衝撃を受けて言う
「えっ?」
レイが言う
「だから ウィザードは 他の奴に修行なんて教えられないんだよ 自分がやりたい事を やってるだけなんだから」
マリアが言う
「自分のやりたい事をって…?でも!?先日ウィザード様には 火の魔法を得意とするウィザード様への 効果的な修行方法を 教えて頂きましたよね!?」
レイが言う
「ああ、あれはさ?普段やっている中で 見付けただけの事だよ?時間的な事って言うのは 偶然見付けるかどうか って事だからさ?俺はそれを教えただけだよ?」
マリアが言う
「で、では…っ ウィザード様は 修行はしていないんですか!?それで どうやって 魔力を高めているんですか!?」
レイが言う
「俺はただ 自然の力を感じているだけだよ 自然の力は 無償の力なんだから ウィザードの力は それをどれだけ感じて 借りられるかって事だからさ?だから 俺にとっては ただ 飛び回っている事が 修行になるんだよ 後は… 風が良く通る所で のんびりしていたりな?だけど そうすると たまに気が緩んで 落っこちたりするから 困るんだけどさ?ははっ!」
マリアが衝撃を受けて言う
「だから この前 木の上から 落ちてきたんですね!?」
レイが言う
「そうそう!」
マリアが思う
(そうだったんだ…っ)
レイが言う
「だから 自然の中の そう言う力を感じられない奴は 元々ウィザードになんか なれないんだよ」
マリアが言う
「そう… なんですか…?」
レイが言う
「うん!」
マリアが思う
(自然の力を感じる事で 自然の力を使えるようになる …って事なのかな?それって 難しい事?ウィザード様が言うと 簡単な事の様に 聞こえちゃうんだけど…)
レイが言う
「だから 余計 属性って奴が 重要なんだよな?自然の力には性質があるからさ?その力を使うウィザードにも それと同じ性質っていうか …性格がないと 上手く力を同調させられないからな!」
マリアが気付いて思う
(あ、それじゃ 昨日お母さんが言っていた…)
マリアが言う
「自然の力にある その性質が ウィザードの性格とも 関係すると言う事は…?」
レイが言う
「ああ、簡単に言っちゃえば 火なら 強さ 水は 静けさ 土は 優しさ 雷はちょっと難しいな?瞬発的な何かか?風はやっぱり 自由奔放!」
マリアが衝撃を受けて思う
(お似合いです…)
レイが言う
「言葉で言っちゃえば簡単だけどさ?いくら性格だけ 似せたとしても 実際に その自然の力が分かるとは 限らない だから 誰に教わる訳じゃなくて それこそ 自然に分からないと 使いこなせる様にはならないんだ けど、それには 時間や人工物に追われているようじゃ 難しいと思うんだよな?」
マリアが苦笑して言う
「確かにそうですね?時間や 人工物に… はっ!?」
マリアが衝撃を受け時計を見て言う
「ああっ!ほ、ホントに 時間がっ!」
レイが言う
「大丈夫だって!マリア!」
レイとマリアが風に消える
会社
マリアが席に付いて 息を吐いて思う
(はぁ~… 今日は プロジェクトの前日だから 余裕を持って出社する 練習をしようと思っていたのに… おまけに 主任になったのに 相変わらずで…)
課長が咳払いをする
「う、うんっ!」
マリアが衝撃を受け思う
(すみません…)
マリアが気持ちを切り替え言う
「よしっ」
マリアが思う
(ここからは 気持ちを切り替えてっ!)
昼休憩
マリアが窓の外を見てから言う
「今日も雨だから 社内で食べるしかないなぁ…?」
マリアが思う
(マキにも しばらく会ってないけど… 元気かな?)
マリアが手作り弁当を食べつつ 書類を見ながら思う
(話し相手は居ないけど 折角 主任になったんだし プロジェクトの企画に参加出来るようにもなったんだから やっぱり ちょっと お勉強しておかないと)
後輩たちが部署に帰って来て 遠くで言う
「あ、ねぇ?お昼 マリア先輩も 誘わない?」
「そうだね!…ん?でも なんか お仕事中みたいじゃない?」
「ホントだ プロジェクトが何とかって言ってたから 忙しいのかも?」
「そっかぁ~ 残念」
マリアが書類を見ながら思う
(なるほど… ただ企画を考えるだけじゃなくて 他社の同事業なんかも 気に掛けないといけないんだ… それはそうよね 新事業を始めようと言うんだから 出来るだけ 競争相手が 少ない方が良い訳だし…)
マリアが書類をめくりながら思う
(あれ?この会社… ミッシェルリング社 …凄いなぁ 新会社なのに 凄い業績… …あ、なるほど?自社だけじゃなくて 公共事業と共同で出資して 利益の半分は収める代わりに 出資金も… だから こんな短期間に こんなに沢山の事業を…)
後輩たちが小音量でTVを付けて言う
「あ、ホントだ」
「でしょ?今朝 危ないなぁって思って 気になってたの」
「どうなるんだろう…?大丈夫なのかなぁ …心配」
マリアが気付き振り向いて思う
(ん?今なにか…?あ、皆 帰ってたんだ?仕事 大丈夫かな?昨日は 課長に任せちゃったし?)
マリアが微笑し立ち上がって思う
(一応 様子を 確認しておこうかな?)
マリアが言う
「お疲れ様~ 昨日は皆どうだった?大丈夫だった?」
後輩たちが振り返り言う
「あ、マリア先輩 お仕事中だと思って声掛けなかったんですけど お疲れ様です」
「昨日は大丈夫でしたよ!課長にも これなら大丈夫だって マリア先輩に教わった書類作成も ちゃんと出来てるって」
マリアが言う
「それなら 良かった」
後輩たちが笑って言う
「マリア先輩のお陰ですぅ~ 有難う御座いますぅ!」
マリアが微笑して言う
「いえいえ!」
後輩1が言う
「課長が言ってましたぁ~ 皆 しっかり マリア主任を 見習うようにってー あ、その代わり 遅刻癖とボーっと癖は 見習わなくて良いからってー?」
マリアが呆気に取られた後 笑って言う
「…もぉ~ 酷~い!」
後輩たちが笑う マリアが笑っていると TVからレポーターが言う
『…ザード様へも 依頼をしたとの事ですが!残念ながら もはや打つ手は無いと言う事で!後はもう 村が濁流に飲まれる その時を ここで只 見つめるしかないと!』
マリアが気付いてTVを見て言う
「何かあったの?」
後輩たちが言う
「あ、なんか 今朝のニュースで ポルト村のダムが もう限界だって言ってたんで ちょっと 気になっちゃって」
「ダムに亀裂が入ってて 決壊は時間の問題だとか」
マリアが驚いて言う
「えっ そうなのっ!?」
後輩2が言う
「村人は もう全員 高台へ避難しているそうなので 大丈夫でしょうけど」
マリアが言う
「避難は済んでいるんだ?それなら …え?それじゃ 村の方は?」
後輩3が言う
「ダムが決壊したら 村は濁流に飲まれちゃうだろうって そうなれば 家も畑も 全部流されちゃうって話です」
マリアが言う
「え…っ?そんな…っ」
マリアが思う
(”リア・サインさんのウィザード様”は 水の魔力の怒りを 静める事は出来なかったのかな?それさえ出来れば 雨は止んで ダムが決壊することなんて 無かっただろうに…)
マリアがTVを見て思う
(それか やっぱり ウィザード様に お願いしてみる?別の町の事でもって… でも… ウィザード様は 俺はウィザードじゃないって言ってたっけ…?けど 私がお願いしたら?それでも やっぱり…)
TVからレポーターが言う
『あ、今入った情報です!先ほどまで お伝えしておりました 奉者協会に依頼した レンデン町のウィザード様への依頼は却下されてしましたが 代わって 別のウィザード様が 対処をされるとっ たった今!』
マリアが言う
「別のウィザード様?」
後輩たちが疑問して言う
「ウィザード様って?」
「魔法使いじゃないの?もっと上の人だっけ?」
「え?そうなんだ?それじゃ 魔法使いより凄い人?」
マリアが見詰める先 TVの映像に 車から降りたソニアの姿が映る
マリアが驚いて言う
「お母さんっ!?」
後輩たちが驚いて言う
「え!?」
「お母さんってっ!?」
「こ、この女性が マリア先輩のお母さんですかぁ!?」
マリアが思う
(お母さんが車から降りて…っ!?それじゃ ”別のウィザード様”って まさかっ!?)
マリアがTVの映像に驚く
後輩たちが言う
「この人が ウィザード様?」
「へぇ… なんか 凄い人だね…?」
「マリア先輩のお母さん この人と 何か関わりがあるんですかぁ?」
マリアが呆気に取られて言う
「やっぱり…」
マリアがTVを見詰めて思う
(”お母さんのウィザード様”が 来てくれた…っ!でも、どうするんだろう?だって 今更 雨を止めたって 川の増水は止められない… それじゃ やっぱり ダムの決壊は止められないっ それなのに!?)
後輩たちがマリアを見てからTVへ視線を向ける
ポルト村
ソニアが言う
「ダムには亀裂が入っていて 決壊は間近だそうです 奉者協会の方からは 村さえ守ってもらえれば 他はどうなっても構わないと」
ウィザードが言う
「心配ない 目的は あのダムを取り除く事の様だ 村へ危害を加えようなどとは思っては居ない 手を貸す程度で十分だろう」
ソニアがウィザードを見て言う
「では…?」
ウィザードが微笑して言う
「君はここで 待って居てくれ」
ソニアが微笑して言う
「はい」
ウィザードが村へ向き周囲を軽く見た後 杖を傾ける ウィザードが風に消える
会社
後輩が言う
「えっ!?」
後輩たちが驚いてTVに注目する
TVからレポーターが言う
『き、消えてしまいました…!?…あ!いえっ!居ましたっ!あちらに!む、村の方に居ます!今さっきまで この高台の上に居た ウィザード様が 村の川辺にっ!』
後輩が驚いて言う
「いつの間に あんな所へっ!」
「どうやって移動したの!?一瞬で?」
「あっ!もしかしてっ!?マリア先輩の 彼氏さんみたいな 魔法ですかねっ!?」
マリアが言う
「うん そうだね… 風の… え?だ、だからっ 違うったらっ!あの魔法使いさんはっ!彼氏さん なんかじゃっ!」
後輩が言う
「て、言うか あんな川の近くに居たら あの人 危ないじゃない?どうして あんな場所に?」
マリアがハッとしてTVへ向き映像を見ると言う
「…あ、分かった」
マリアが思う
(”お母さんのウィザード様”… 受け止める気だわ! あの大灯魔台の灯魔儀式と同じ様にっ …でもっ!?)
マリアが言う
「あのダムが決壊して その威力を全部1人でだなんて… 大丈夫かな…?」
後輩たちがマリアを見て言う
「え…?」
ポルト村
ウィザードが杖を構え魔力を収集する 高台の上で人々が見つめている 村人たちが祈るように言う
「どうか 神様… ウィザード様… 先祖代々の村を守っておくんなませ~…っ」
「大丈夫だよ 婆ちゃん きっと 大丈夫…っ」
村人がダムを指差して言う
「ダムが… 決壊するぞっ!」
人々が息を飲む ウィザードが風魔法で結界を張った所へ ダムが決壊し 濁流が川を押し広げて向かって来る ウィザードが杖を掴み一振りすると 濁流がウィザードの作った風の壁によって 村を避け 川を急流して行く 人々が驚き言葉を失う
会社
後輩たちが呆気に取られて言う
「嘘…っ?」
「し、信じられない… あれが 魔法なの?あんな事が出来るなんて…っ」
「それも たった1人で!?」
マリアがホッとして言う
「流石 ”ウィザード様の先輩”」
マリアが苦笑して思う
(”お母さんのウィザード様”…)
TVからレポーターが言う
『ま… ま、守られましたっ!ダムが決壊すれば その濁流に 飲み込まれると思われていたっ 村はっ!たった今っ!ウィザード様の お力によって 守られましたっ!』
後輩1がホッとして言う
「良かったぁ…」
マリアが苦笑して言う
「うん 本当に 良かった…」
TVの映像に ソニアと共に去って行くウィザードの姿が映されている
――…
会社 外
マリアが遠くの空に現れ始めた星空を見上げ微笑する
レイの声が聞こえる
「マリアー!」
レイがマリアの横に到着して言う
「お仕事 お疲れ様ー!マリア!」
マリアが言う
「お疲れ様です ウィザード様!雨 上がりましたね?」
レイが言う
「ああ、そうだな!水の魔力の怒りも やっと終わったみたいだな!」
マリアが言う
「あの… もしかして 今回もまた ウィザード様が お手伝いをしたんですか?風の魔法で?」
レイが疑問して言う
「ん?お手伝い?今回もって?何か あったのか?」
マリアが思う
(この様子だと…)
マリアが言う
「ポルト村にあった ダムが決壊したんです… ご存じないですか?」
レイが言う
「その ポルト村って言うのは 何処にあるんだ?この町か?」
マリアが呆気に取られて思う
(どうやら 本当に知らないみたい…)
マリアが苦笑して言う
「ずっと雨続きだった レンデン町にある ポルト村です 今日そのダムが決壊して 危うく村が飲み込まれちゃう所だったんですが そこに 隣町から お母さんと ”お母さんのウィザード様”が来て 魔法で村を守ってくれたんですよ!」
レイが言う
「へぇ~ そうだったのか?やっぱ 先輩は 本物のウィザードだな!元々ウィザードって言うのは そう言った森羅万象の異変を収める為に 力を与えられた奴だって言うのに 何だか勘違いしてる連中が多過ぎて …ま、俺には関係ないけど」
マリアが言う
「森羅万象の異変を収める為に 力を与えられた…?」
マリアが思う
(確かそれって 昔の書物にあるもので… でも 今は…)
マリアが言う
「それでは 神様に選ばれる為に修行をする ウィザードとは違うんですか?」
レイが言う
「そうだな?その辺が 何で ゴチャゴチャになってるんだか 分からないけどさ?お陰で良い事もあるし!まぁ 気にしなくて良よ!どうせ本物には 分かるからな?」
マリアが疑問して言う
「本物には分かる… 本当に そんな曖昧で 大丈夫なんですか?」
マリアが思う
(ただでさえ ウィザードの能力低下が 取り立たされているのに…)
レイが言う
「大丈夫だって!マリアには 俺が付いているんだから!何があっても 心配ないよ!それよりさ?今なら まだ マリアのお母さんも居ないし 早く家に帰ろう!マリア!」
マリアが言う
「え?お母さんは まだ帰って居ないんですか?」
マリアが思う
(それじゃ どうなったんだろう?大体 ウィザードを辞めるって言った人が 他の町のウィザードに代わって 村を守っただなんて… それって 許されるのかな?)
レイが言う
「マーリアー?」
マリアが苦笑して言う
「分かりました 早くしないと 食堂の時間が 終わっちゃいますもんね?」
レイが言う
「うん!そうだな!それに 俺も眠くなっちゃうからな!」
マリアが苦笑する レイとマリアが風に消える
自宅
マリアが玄関の鍵を開け玄関に入ると レイが抱き付いてきて言う
「マリアー!」
マリアが苦笑して思う
(ウィザード様って どうしても これがしたいのね?…まぁ 移動のお世話もしてもらってるし しょうがないけど… でも…)
レイが言う
「なぁ マリア?」
マリアが思う
(今日は お母さんが居なかったから 家の中まで入られたけど… これからは もしかしたら そうじゃなくなるって 可能性もあるし…)
マリアが言う
「何ですか?ウィザード様?」
レイが言う
「俺 思ったんだけどさ?」
マリアが思う
(そうなると やっぱり 家の外や中で マリアーじゃなくて 何か他で 良い案が無いかを 考えていたんだけど …)
レイが言う
「マリアと俺ってさ?朝はマリアの会社の時間 夜は俺の食堂の時間を気にすると お茶所か 話をする時間すら あんまり無いだろう?」
マリアが言う
「はい… そうですね」
マリアが思う
(そうなのよね… 折角 移動のお世話をしてもらっているのに ちょっと失礼かなって 思ってはいたんだけど…)
レイが言う
「だから 俺考えたんだけど」
マリアが思う
(ウィザード様も やっぱり考えていたんだ…)
レイが言う
「どうせ朝も夜も この家の前で会うんだからさ?」
マリアが思う
(そうよね 朝も夜も それこそ 私の為にって 飛んで来てくれてるんだから…)
マリアが言う
「はい、そうですね?」
レイが言う
「うん!だから 俺さ?」
マリアが思う
(それなら それなりの… 何かお礼を…)
レイが言う
「この家に住んじゃえば 良いんじゃないかなって?」
マリアが一瞬呆気に取られた後 衝撃を受けて言う
「…って? はいっ!?」
レイが言う
「な?良い案だろ?」
マリアが言う
「い、良い案ってっ!?」
マリアが思う
(それは…っ!?)
マリアが慌てて言う
「な、何言ってるんですかっ!?ウィザード様っ!?そんなのっ 駄目に 決まってるじゃないですかっ!?」
マリアが思う
(相変わらず この人は…っ それなりのお礼所か とんでもない事をっ!?)
レイが疑問して言う
「え?何で?」
マリアが言う
「な、何でって…っ!?」
マリアが思う
(何でって!?そんなの 理由なんて…っ!!)
マリアが言う
「り、理由なんて有りませんよっ!?駄目なものは 駄目です!だ、大体っ この家は 私とお母さんの家でっ」
レイが言う
「うん、けどさ?この家の大きさなら もう1人くらい増えたって 大丈夫だろう?」
マリアが思う
(それはもちろん 元々 お父さんも居て 3人で暮らしてて …って …そうじゃなくて!?)
マリアが言う
「そ、そう言う問題ではなくてっ!」
レイが言う
「じゃぁ どう言う問題なんだ?」
マリアが言う
「ど、どう言う って…っ!?」
マリアが思う
(え!?どうしてっ!?これって 常識じゃないのっ!?あぁ… でも ある意味 この人たちに 常識は通じないと言うのも 分からなくは無いけど …って!そうじゃなくて!?)
マリアが言う
「そうじゃなくてっ!とにかく駄目ですっ!あ、ほらっ 夜になれば お母さんも帰って来ますし!そうなれば ”お母さんのウィザード様”が 怒るじゃないですかっ!?それこそ ポルト村のダムのごとく 決壊して お得意の水の魔法で この家ごと ウィザード様も流しちゃったら どうするんですか!?」
レイが言う
「ああ!大丈夫だよ マリア!そんな時は 風の魔法で 結界を張って防げば良いから!水には風の防御が 何よりだからな!」
マリアが思う
(そうだったっ!!…じゃなくてっ!?)
マリアが言う
「そうではなくてっ!この家はもちろんっ 周囲の民家も流されちゃっては大変… とかもうっ そう言う事は この際どうでも良くて!食堂の時間が 迫っているんじゃないですかっ!?ウィザード様っ!?」
レイが衝撃を受けて言う
「あっ そうだった!それじゃ とりあえず 俺 帰るな!マリア!」
マリアが玄関を開けて言う
「はいっ!帰って下さいっ!そのまま 今日は寝ちゃって下さいっ!」
レイが言う
「ああ!そうだな!それじゃ お休みー!マリアー!」
マリアが言う
「お休みなさいっ!」
レイが風に消える
マリアがホッとして言う
「もう… 本当に 自由奔放なんだから…」
マリアが開け放たれた玄関のドアを閉めて 家に上がる
マリアの部屋
マリアが着替えを終え軽く息を吐いて思う
「ふぅ~ さて…?」
マリアが部屋を出て移動しながら思う
(明日からは プロジェクトの企画制作が始まる… どんな感じなんだろう?大きな会議に出席するのは初めてで 今日の内に 一通りの資料は見たから 一応 話には付いていけるだろうけど…)
マリアがキッチンに入り 料理の仕度をしながら思う
(…とは言っても 初めての参加だから 今回は周囲に合わせる程度かな…?そうよね いくら 主任に昇格して 参加出来るようになったって言っても きっとその程度で)
マリアが窓の外を見てから苦笑して言う
「それより 雨が上がったから 明日は お昼に マキに会えるかな…?」
マリアが微笑して思う
(そうしたら 主任になった事 伝えちゃおうかな?マキ… 驚くかな?一緒に喜んでくれるかな?”流っ石 マリア大先輩ー!”なんて 言ってくれたりして?)
マリアが軽く笑う
「ふふ…っ」
マリアが料理を作りながら思う
(明日はなるべく早く起きて それで いつも通り… きっと ウィザード様が 迎えに来てくれるだろうから…)
マリアが衝撃を受けて言う
「あっ…」
マリアが困って思う
(それで… 『やっぱり俺この家に住む!』とか 言われたらどうしよう!?う、う~ん… ただ普通に考えたら 確かに良い案って言えば そうなんだろうけど… でも、いくら 神聖なウィザード様でも 男の人である事は変わりないし… それに… だ、)
マリアが言う
「大体っ!この家は 私とお母さんの家でっ!」
玄関からソニアの声がする
「ただいまー」
マリアが衝撃を受け言う
「あっ!お母さんっ!?お帰りなさい!?」
ソニアがリビングに入る マリアが小走りに来て言う
「お母さんっ 今日 TVで見てたよ!?」
ソニアが疑問して言う
「え?」
マリアが微笑して言う
「今日のあの!ポルト村のダムの決壊から 村を守ったの!会社で 後輩たちがダムを心配して お昼休みに会社のTVを付けてて それで偶然!私、ビックリしちゃった!だって 急にTVに お母さんが映ったから!」
ソニアが呆気に取られてから苦笑して言う
「あら やだ… お母さんまで映っちゃってたの?TVのカメラがあるとは思っていたけど 自分が映されちゃっていたなんて 気が付かなかったわ?…うふっ 恥ずかしいっ」
マリアが言う
「恥ずかしくなんて無いよ!とっても素敵だったよ!お母さん いつも あの大灯魔台の時もそうだけど 奉者として 誇りを持ってるって感じで 私、凄く素敵だと思う!」
ソニアが軽く笑って言う
「あらあら?そうなの?お世辞でも 嬉しいわ?」
マリアが言う
「お世辞なんかじゃないったら!…あ、それで ”お母さんのウィザード様”は レンデン町の担当じゃないのに どうして今日は?」
ソニアが言う
「ええ、今日 奉者協会から 依頼があったの そのレンデン町のウィザード様じゃ 能力が足りないって 昨日の大灯魔台の灯魔儀式にも出てたから 魔力も戻って居ないからって」
マリアが呆気に取られて言う
「え?でも 昨日の 大灯魔台の灯魔儀式に出たのは ”お母さんのウィザード様”も 一緒なのに?」
ソニアが苦笑して言う
「そうよね?だけど あの大灯魔台の灯魔儀式を見た 奉者協会の人から 能力はもちろん 疲れもなさそうだったし …そもそも ダムの決壊から村を守れるほどの ウィザードは 彼しか居ないんじゃないかって 連絡があったの それで 本人に聞いてみたら 大丈夫だって仰ったから」
マリアが言う
「そうだったんだ… あ、それで 結局…?」
マリアが思う
(ウィザードを 辞めるって言ったのは… どうなったんだろう?やっぱり 続ける… とか?でも 保留とは言え 一度は 退任を申請したんだし…)
ソニアが言う
「それでね?今日のその ダムの事も有ったし ウィザード不足とウィザードの能力低下の 件もあって 協会の方で話し合われて… どうにか 現状のままウィザードを 続けてもらえないかって 話になって」
マリアが反応して言う
「うん… それで?」
マリアが思う
(でも 本人は 辞めたいって言ったんだし それを 他人が お願いしたって… 修行を続ける事も 大変だろうし… どんな修行かは知らないけど)
ソニアが言う
「何より どうして ここまで上り詰めたウィザード様が 神に選ばれるのを目前に 辞めようと言うのか 奉者協会の人に その理由を お母さん聞かれて… だから 答えたの」
マリアが言う
「何て?」
マリアが思う
(そう言えば それが一番の問題かも?)
ソニアが言う
「私の仕えるウィザード様は ”神に選ばれる事を望んでいません” って」
マリアが驚いて思う
(そ、それって…っ!)
ソニアが言う
「そうしたら 協会の人たちも驚いていたけど でも、そんな状態で 今まで ウィザードを続けていたのなら もしかして ”永在ウィザード様”としてなら これからも ウィザードを続けてもらえないかって」
マリアが驚いて言う
「え、”永在ウィザード様”って!神の審判を経て その神に選ばれなかった…っ 不合格だった ウィザードって事でしょうっ!?」
マリアが思う
(そんな ”不名誉な称号”を与えて ウィザードで居させようだなんて!?なんて 失礼なっ!?)
ソニアが言う
「うふふっ そうよね?今までそんな称号を得て ウィザードを続けた人なんて それこそ居ないのに …なのにね?本人は ”光栄だ” ですって?」
マリアが衝撃を受けて言う
「えぇっ!?」
ソニアが言う
「あの人 ウィザードの修行をしていても 神様の下へ行くんじゃなくて この世界に留まって居たいらしいの …うふふっ ホントに 可笑しなウィザード様よね?」
マリアが呆気に取られて思う
(”私のウィザード様”と言い ”お母さんのウィザード様”と言い…)
マリアが言う
「分からない人たち…」
ソニアが笑って言う
「ええ、分からない人たち よね?本当に… うふふっ」
マリアがソニアの様子に苦笑して思う
(でも… 良かった…)
マリアとソニアが笑う
マリアが外に出て玄関に鍵を閉めながら思う
(お母さんは いつも通り 行ったのかな?私が起きた時には もう居なかったけど…)
マリアが向き直り空を見上げて言う
「今日も雨かぁ… リア・サインさん どうしているのかな?ちゃんと 自分のウィザード様に…」
マリアが言いながら傘を開いて歩き出すと レイの声が聞こえる
「マリアー!」
レイがマリアに抱き付いて言う
「お早う!マリア!昨日は良く眠れたか?俺は マリアの言う通り あのままちゃんと帰って 改めて昼寝したお陰で 今日も いつも通り 良い調子だよ~?」
マリアが苦笑して言う
「お早う御座います ウィザード様 私は慣れないお昼寝に 翻弄されちゃいましたが… あっ そうだっ!ウィザード様っ!大変ですよ!」
レイが言う
「ん?どうしたんだ?マリア?」
マリアが言う
「”お母さんのウィザード様”がっ ウィザードを辞めるってっ!」
レイが言う
「ああ そっか!やっぱり辞めるのか!残念だったな?折角 本物のウィザードだったのにさ?大灯魔台の灯魔儀式なんて やってるからだな?」
マリアが苦笑して言う
「そ、それは… どう言う意味で?あ、しかし 今はその 大灯魔台の灯魔儀式で ウィザードが不足しているので 保留になっているそうですが」
レイが言う
「え?保留って?」
マリアが言う
「奉者協会が もう少し ウィザードのままで待って欲しいと 杖の返納を拒んだそうです」
レイが言う
「へぇ?そうなのか?」
マリアが言う
「はい でも…」
マリアが思う
(例え 杖の返納を拒んで 姿だけのウィザードを続けさせても それじゃ 意味が無いんじゃないのかな…?結局 本人のやる気が 無くなっちゃったんなら… 過酷な修行を続けるなんて事は 出来ないだろうし…)
マリアが苦笑して言う
「別の ウィザードが 現れるまでの 時間稼ぎみたいなものでしょうか?本人のやる気が無いんじゃ… 魔力を上げる為の修行も 出来ないですよね?」
レイが言う
「さぁ どうだろうな?俺は元々修行なんて してないからな?」
マリアが衝撃を受けて言う
「えっ?」
レイが言う
「だから ウィザードは 他の奴に修行なんて教えられないんだよ 自分がやりたい事を やってるだけなんだから」
マリアが言う
「自分のやりたい事をって…?でも!?先日ウィザード様には 火の魔法を得意とするウィザード様への 効果的な修行方法を 教えて頂きましたよね!?」
レイが言う
「ああ、あれはさ?普段やっている中で 見付けただけの事だよ?時間的な事って言うのは 偶然見付けるかどうか って事だからさ?俺はそれを教えただけだよ?」
マリアが言う
「で、では…っ ウィザード様は 修行はしていないんですか!?それで どうやって 魔力を高めているんですか!?」
レイが言う
「俺はただ 自然の力を感じているだけだよ 自然の力は 無償の力なんだから ウィザードの力は それをどれだけ感じて 借りられるかって事だからさ?だから 俺にとっては ただ 飛び回っている事が 修行になるんだよ 後は… 風が良く通る所で のんびりしていたりな?だけど そうすると たまに気が緩んで 落っこちたりするから 困るんだけどさ?ははっ!」
マリアが衝撃を受けて言う
「だから この前 木の上から 落ちてきたんですね!?」
レイが言う
「そうそう!」
マリアが思う
(そうだったんだ…っ)
レイが言う
「だから 自然の中の そう言う力を感じられない奴は 元々ウィザードになんか なれないんだよ」
マリアが言う
「そう… なんですか…?」
レイが言う
「うん!」
マリアが思う
(自然の力を感じる事で 自然の力を使えるようになる …って事なのかな?それって 難しい事?ウィザード様が言うと 簡単な事の様に 聞こえちゃうんだけど…)
レイが言う
「だから 余計 属性って奴が 重要なんだよな?自然の力には性質があるからさ?その力を使うウィザードにも それと同じ性質っていうか …性格がないと 上手く力を同調させられないからな!」
マリアが気付いて思う
(あ、それじゃ 昨日お母さんが言っていた…)
マリアが言う
「自然の力にある その性質が ウィザードの性格とも 関係すると言う事は…?」
レイが言う
「ああ、簡単に言っちゃえば 火なら 強さ 水は 静けさ 土は 優しさ 雷はちょっと難しいな?瞬発的な何かか?風はやっぱり 自由奔放!」
マリアが衝撃を受けて思う
(お似合いです…)
レイが言う
「言葉で言っちゃえば簡単だけどさ?いくら性格だけ 似せたとしても 実際に その自然の力が分かるとは 限らない だから 誰に教わる訳じゃなくて それこそ 自然に分からないと 使いこなせる様にはならないんだ けど、それには 時間や人工物に追われているようじゃ 難しいと思うんだよな?」
マリアが苦笑して言う
「確かにそうですね?時間や 人工物に… はっ!?」
マリアが衝撃を受け時計を見て言う
「ああっ!ほ、ホントに 時間がっ!」
レイが言う
「大丈夫だって!マリア!」
レイとマリアが風に消える
会社
マリアが席に付いて 息を吐いて思う
(はぁ~… 今日は プロジェクトの前日だから 余裕を持って出社する 練習をしようと思っていたのに… おまけに 主任になったのに 相変わらずで…)
課長が咳払いをする
「う、うんっ!」
マリアが衝撃を受け思う
(すみません…)
マリアが気持ちを切り替え言う
「よしっ」
マリアが思う
(ここからは 気持ちを切り替えてっ!)
昼休憩
マリアが窓の外を見てから言う
「今日も雨だから 社内で食べるしかないなぁ…?」
マリアが思う
(マキにも しばらく会ってないけど… 元気かな?)
マリアが手作り弁当を食べつつ 書類を見ながら思う
(話し相手は居ないけど 折角 主任になったんだし プロジェクトの企画に参加出来るようにもなったんだから やっぱり ちょっと お勉強しておかないと)
後輩たちが部署に帰って来て 遠くで言う
「あ、ねぇ?お昼 マリア先輩も 誘わない?」
「そうだね!…ん?でも なんか お仕事中みたいじゃない?」
「ホントだ プロジェクトが何とかって言ってたから 忙しいのかも?」
「そっかぁ~ 残念」
マリアが書類を見ながら思う
(なるほど… ただ企画を考えるだけじゃなくて 他社の同事業なんかも 気に掛けないといけないんだ… それはそうよね 新事業を始めようと言うんだから 出来るだけ 競争相手が 少ない方が良い訳だし…)
マリアが書類をめくりながら思う
(あれ?この会社… ミッシェルリング社 …凄いなぁ 新会社なのに 凄い業績… …あ、なるほど?自社だけじゃなくて 公共事業と共同で出資して 利益の半分は収める代わりに 出資金も… だから こんな短期間に こんなに沢山の事業を…)
後輩たちが小音量でTVを付けて言う
「あ、ホントだ」
「でしょ?今朝 危ないなぁって思って 気になってたの」
「どうなるんだろう…?大丈夫なのかなぁ …心配」
マリアが気付き振り向いて思う
(ん?今なにか…?あ、皆 帰ってたんだ?仕事 大丈夫かな?昨日は 課長に任せちゃったし?)
マリアが微笑し立ち上がって思う
(一応 様子を 確認しておこうかな?)
マリアが言う
「お疲れ様~ 昨日は皆どうだった?大丈夫だった?」
後輩たちが振り返り言う
「あ、マリア先輩 お仕事中だと思って声掛けなかったんですけど お疲れ様です」
「昨日は大丈夫でしたよ!課長にも これなら大丈夫だって マリア先輩に教わった書類作成も ちゃんと出来てるって」
マリアが言う
「それなら 良かった」
後輩たちが笑って言う
「マリア先輩のお陰ですぅ~ 有難う御座いますぅ!」
マリアが微笑して言う
「いえいえ!」
後輩1が言う
「課長が言ってましたぁ~ 皆 しっかり マリア主任を 見習うようにってー あ、その代わり 遅刻癖とボーっと癖は 見習わなくて良いからってー?」
マリアが呆気に取られた後 笑って言う
「…もぉ~ 酷~い!」
後輩たちが笑う マリアが笑っていると TVからレポーターが言う
『…ザード様へも 依頼をしたとの事ですが!残念ながら もはや打つ手は無いと言う事で!後はもう 村が濁流に飲まれる その時を ここで只 見つめるしかないと!』
マリアが気付いてTVを見て言う
「何かあったの?」
後輩たちが言う
「あ、なんか 今朝のニュースで ポルト村のダムが もう限界だって言ってたんで ちょっと 気になっちゃって」
「ダムに亀裂が入ってて 決壊は時間の問題だとか」
マリアが驚いて言う
「えっ そうなのっ!?」
後輩2が言う
「村人は もう全員 高台へ避難しているそうなので 大丈夫でしょうけど」
マリアが言う
「避難は済んでいるんだ?それなら …え?それじゃ 村の方は?」
後輩3が言う
「ダムが決壊したら 村は濁流に飲まれちゃうだろうって そうなれば 家も畑も 全部流されちゃうって話です」
マリアが言う
「え…っ?そんな…っ」
マリアが思う
(”リア・サインさんのウィザード様”は 水の魔力の怒りを 静める事は出来なかったのかな?それさえ出来れば 雨は止んで ダムが決壊することなんて 無かっただろうに…)
マリアがTVを見て思う
(それか やっぱり ウィザード様に お願いしてみる?別の町の事でもって… でも… ウィザード様は 俺はウィザードじゃないって言ってたっけ…?けど 私がお願いしたら?それでも やっぱり…)
TVからレポーターが言う
『あ、今入った情報です!先ほどまで お伝えしておりました 奉者協会に依頼した レンデン町のウィザード様への依頼は却下されてしましたが 代わって 別のウィザード様が 対処をされるとっ たった今!』
マリアが言う
「別のウィザード様?」
後輩たちが疑問して言う
「ウィザード様って?」
「魔法使いじゃないの?もっと上の人だっけ?」
「え?そうなんだ?それじゃ 魔法使いより凄い人?」
マリアが見詰める先 TVの映像に 車から降りたソニアの姿が映る
マリアが驚いて言う
「お母さんっ!?」
後輩たちが驚いて言う
「え!?」
「お母さんってっ!?」
「こ、この女性が マリア先輩のお母さんですかぁ!?」
マリアが思う
(お母さんが車から降りて…っ!?それじゃ ”別のウィザード様”って まさかっ!?)
マリアがTVの映像に驚く
後輩たちが言う
「この人が ウィザード様?」
「へぇ… なんか 凄い人だね…?」
「マリア先輩のお母さん この人と 何か関わりがあるんですかぁ?」
マリアが呆気に取られて言う
「やっぱり…」
マリアがTVを見詰めて思う
(”お母さんのウィザード様”が 来てくれた…っ!でも、どうするんだろう?だって 今更 雨を止めたって 川の増水は止められない… それじゃ やっぱり ダムの決壊は止められないっ それなのに!?)
後輩たちがマリアを見てからTVへ視線を向ける
ポルト村
ソニアが言う
「ダムには亀裂が入っていて 決壊は間近だそうです 奉者協会の方からは 村さえ守ってもらえれば 他はどうなっても構わないと」
ウィザードが言う
「心配ない 目的は あのダムを取り除く事の様だ 村へ危害を加えようなどとは思っては居ない 手を貸す程度で十分だろう」
ソニアがウィザードを見て言う
「では…?」
ウィザードが微笑して言う
「君はここで 待って居てくれ」
ソニアが微笑して言う
「はい」
ウィザードが村へ向き周囲を軽く見た後 杖を傾ける ウィザードが風に消える
会社
後輩が言う
「えっ!?」
後輩たちが驚いてTVに注目する
TVからレポーターが言う
『き、消えてしまいました…!?…あ!いえっ!居ましたっ!あちらに!む、村の方に居ます!今さっきまで この高台の上に居た ウィザード様が 村の川辺にっ!』
後輩が驚いて言う
「いつの間に あんな所へっ!」
「どうやって移動したの!?一瞬で?」
「あっ!もしかしてっ!?マリア先輩の 彼氏さんみたいな 魔法ですかねっ!?」
マリアが言う
「うん そうだね… 風の… え?だ、だからっ 違うったらっ!あの魔法使いさんはっ!彼氏さん なんかじゃっ!」
後輩が言う
「て、言うか あんな川の近くに居たら あの人 危ないじゃない?どうして あんな場所に?」
マリアがハッとしてTVへ向き映像を見ると言う
「…あ、分かった」
マリアが思う
(”お母さんのウィザード様”… 受け止める気だわ! あの大灯魔台の灯魔儀式と同じ様にっ …でもっ!?)
マリアが言う
「あのダムが決壊して その威力を全部1人でだなんて… 大丈夫かな…?」
後輩たちがマリアを見て言う
「え…?」
ポルト村
ウィザードが杖を構え魔力を収集する 高台の上で人々が見つめている 村人たちが祈るように言う
「どうか 神様… ウィザード様… 先祖代々の村を守っておくんなませ~…っ」
「大丈夫だよ 婆ちゃん きっと 大丈夫…っ」
村人がダムを指差して言う
「ダムが… 決壊するぞっ!」
人々が息を飲む ウィザードが風魔法で結界を張った所へ ダムが決壊し 濁流が川を押し広げて向かって来る ウィザードが杖を掴み一振りすると 濁流がウィザードの作った風の壁によって 村を避け 川を急流して行く 人々が驚き言葉を失う
会社
後輩たちが呆気に取られて言う
「嘘…っ?」
「し、信じられない… あれが 魔法なの?あんな事が出来るなんて…っ」
「それも たった1人で!?」
マリアがホッとして言う
「流石 ”ウィザード様の先輩”」
マリアが苦笑して思う
(”お母さんのウィザード様”…)
TVからレポーターが言う
『ま… ま、守られましたっ!ダムが決壊すれば その濁流に 飲み込まれると思われていたっ 村はっ!たった今っ!ウィザード様の お力によって 守られましたっ!』
後輩1がホッとして言う
「良かったぁ…」
マリアが苦笑して言う
「うん 本当に 良かった…」
TVの映像に ソニアと共に去って行くウィザードの姿が映されている
――…
会社 外
マリアが遠くの空に現れ始めた星空を見上げ微笑する
レイの声が聞こえる
「マリアー!」
レイがマリアの横に到着して言う
「お仕事 お疲れ様ー!マリア!」
マリアが言う
「お疲れ様です ウィザード様!雨 上がりましたね?」
レイが言う
「ああ、そうだな!水の魔力の怒りも やっと終わったみたいだな!」
マリアが言う
「あの… もしかして 今回もまた ウィザード様が お手伝いをしたんですか?風の魔法で?」
レイが疑問して言う
「ん?お手伝い?今回もって?何か あったのか?」
マリアが思う
(この様子だと…)
マリアが言う
「ポルト村にあった ダムが決壊したんです… ご存じないですか?」
レイが言う
「その ポルト村って言うのは 何処にあるんだ?この町か?」
マリアが呆気に取られて思う
(どうやら 本当に知らないみたい…)
マリアが苦笑して言う
「ずっと雨続きだった レンデン町にある ポルト村です 今日そのダムが決壊して 危うく村が飲み込まれちゃう所だったんですが そこに 隣町から お母さんと ”お母さんのウィザード様”が来て 魔法で村を守ってくれたんですよ!」
レイが言う
「へぇ~ そうだったのか?やっぱ 先輩は 本物のウィザードだな!元々ウィザードって言うのは そう言った森羅万象の異変を収める為に 力を与えられた奴だって言うのに 何だか勘違いしてる連中が多過ぎて …ま、俺には関係ないけど」
マリアが言う
「森羅万象の異変を収める為に 力を与えられた…?」
マリアが思う
(確かそれって 昔の書物にあるもので… でも 今は…)
マリアが言う
「それでは 神様に選ばれる為に修行をする ウィザードとは違うんですか?」
レイが言う
「そうだな?その辺が 何で ゴチャゴチャになってるんだか 分からないけどさ?お陰で良い事もあるし!まぁ 気にしなくて良よ!どうせ本物には 分かるからな?」
マリアが疑問して言う
「本物には分かる… 本当に そんな曖昧で 大丈夫なんですか?」
マリアが思う
(ただでさえ ウィザードの能力低下が 取り立たされているのに…)
レイが言う
「大丈夫だって!マリアには 俺が付いているんだから!何があっても 心配ないよ!それよりさ?今なら まだ マリアのお母さんも居ないし 早く家に帰ろう!マリア!」
マリアが言う
「え?お母さんは まだ帰って居ないんですか?」
マリアが思う
(それじゃ どうなったんだろう?大体 ウィザードを辞めるって言った人が 他の町のウィザードに代わって 村を守っただなんて… それって 許されるのかな?)
レイが言う
「マーリアー?」
マリアが苦笑して言う
「分かりました 早くしないと 食堂の時間が 終わっちゃいますもんね?」
レイが言う
「うん!そうだな!それに 俺も眠くなっちゃうからな!」
マリアが苦笑する レイとマリアが風に消える
自宅
マリアが玄関の鍵を開け玄関に入ると レイが抱き付いてきて言う
「マリアー!」
マリアが苦笑して思う
(ウィザード様って どうしても これがしたいのね?…まぁ 移動のお世話もしてもらってるし しょうがないけど… でも…)
レイが言う
「なぁ マリア?」
マリアが思う
(今日は お母さんが居なかったから 家の中まで入られたけど… これからは もしかしたら そうじゃなくなるって 可能性もあるし…)
マリアが言う
「何ですか?ウィザード様?」
レイが言う
「俺 思ったんだけどさ?」
マリアが思う
(そうなると やっぱり 家の外や中で マリアーじゃなくて 何か他で 良い案が無いかを 考えていたんだけど …)
レイが言う
「マリアと俺ってさ?朝はマリアの会社の時間 夜は俺の食堂の時間を気にすると お茶所か 話をする時間すら あんまり無いだろう?」
マリアが言う
「はい… そうですね」
マリアが思う
(そうなのよね… 折角 移動のお世話をしてもらっているのに ちょっと失礼かなって 思ってはいたんだけど…)
レイが言う
「だから 俺考えたんだけど」
マリアが思う
(ウィザード様も やっぱり考えていたんだ…)
レイが言う
「どうせ朝も夜も この家の前で会うんだからさ?」
マリアが思う
(そうよね 朝も夜も それこそ 私の為にって 飛んで来てくれてるんだから…)
マリアが言う
「はい、そうですね?」
レイが言う
「うん!だから 俺さ?」
マリアが思う
(それなら それなりの… 何かお礼を…)
レイが言う
「この家に住んじゃえば 良いんじゃないかなって?」
マリアが一瞬呆気に取られた後 衝撃を受けて言う
「…って? はいっ!?」
レイが言う
「な?良い案だろ?」
マリアが言う
「い、良い案ってっ!?」
マリアが思う
(それは…っ!?)
マリアが慌てて言う
「な、何言ってるんですかっ!?ウィザード様っ!?そんなのっ 駄目に 決まってるじゃないですかっ!?」
マリアが思う
(相変わらず この人は…っ それなりのお礼所か とんでもない事をっ!?)
レイが疑問して言う
「え?何で?」
マリアが言う
「な、何でって…っ!?」
マリアが思う
(何でって!?そんなの 理由なんて…っ!!)
マリアが言う
「り、理由なんて有りませんよっ!?駄目なものは 駄目です!だ、大体っ この家は 私とお母さんの家でっ」
レイが言う
「うん、けどさ?この家の大きさなら もう1人くらい増えたって 大丈夫だろう?」
マリアが思う
(それはもちろん 元々 お父さんも居て 3人で暮らしてて …って …そうじゃなくて!?)
マリアが言う
「そ、そう言う問題ではなくてっ!」
レイが言う
「じゃぁ どう言う問題なんだ?」
マリアが言う
「ど、どう言う って…っ!?」
マリアが思う
(え!?どうしてっ!?これって 常識じゃないのっ!?あぁ… でも ある意味 この人たちに 常識は通じないと言うのも 分からなくは無いけど …って!そうじゃなくて!?)
マリアが言う
「そうじゃなくてっ!とにかく駄目ですっ!あ、ほらっ 夜になれば お母さんも帰って来ますし!そうなれば ”お母さんのウィザード様”が 怒るじゃないですかっ!?それこそ ポルト村のダムのごとく 決壊して お得意の水の魔法で この家ごと ウィザード様も流しちゃったら どうするんですか!?」
レイが言う
「ああ!大丈夫だよ マリア!そんな時は 風の魔法で 結界を張って防げば良いから!水には風の防御が 何よりだからな!」
マリアが思う
(そうだったっ!!…じゃなくてっ!?)
マリアが言う
「そうではなくてっ!この家はもちろんっ 周囲の民家も流されちゃっては大変… とかもうっ そう言う事は この際どうでも良くて!食堂の時間が 迫っているんじゃないですかっ!?ウィザード様っ!?」
レイが衝撃を受けて言う
「あっ そうだった!それじゃ とりあえず 俺 帰るな!マリア!」
マリアが玄関を開けて言う
「はいっ!帰って下さいっ!そのまま 今日は寝ちゃって下さいっ!」
レイが言う
「ああ!そうだな!それじゃ お休みー!マリアー!」
マリアが言う
「お休みなさいっ!」
レイが風に消える
マリアがホッとして言う
「もう… 本当に 自由奔放なんだから…」
マリアが開け放たれた玄関のドアを閉めて 家に上がる
マリアの部屋
マリアが着替えを終え軽く息を吐いて思う
「ふぅ~ さて…?」
マリアが部屋を出て移動しながら思う
(明日からは プロジェクトの企画制作が始まる… どんな感じなんだろう?大きな会議に出席するのは初めてで 今日の内に 一通りの資料は見たから 一応 話には付いていけるだろうけど…)
マリアがキッチンに入り 料理の仕度をしながら思う
(…とは言っても 初めての参加だから 今回は周囲に合わせる程度かな…?そうよね いくら 主任に昇格して 参加出来るようになったって言っても きっとその程度で)
マリアが窓の外を見てから苦笑して言う
「それより 雨が上がったから 明日は お昼に マキに会えるかな…?」
マリアが微笑して思う
(そうしたら 主任になった事 伝えちゃおうかな?マキ… 驚くかな?一緒に喜んでくれるかな?”流っ石 マリア大先輩ー!”なんて 言ってくれたりして?)
マリアが軽く笑う
「ふふ…っ」
マリアが料理を作りながら思う
(明日はなるべく早く起きて それで いつも通り… きっと ウィザード様が 迎えに来てくれるだろうから…)
マリアが衝撃を受けて言う
「あっ…」
マリアが困って思う
(それで… 『やっぱり俺この家に住む!』とか 言われたらどうしよう!?う、う~ん… ただ普通に考えたら 確かに良い案って言えば そうなんだろうけど… でも、いくら 神聖なウィザード様でも 男の人である事は変わりないし… それに… だ、)
マリアが言う
「大体っ!この家は 私とお母さんの家でっ!」
玄関からソニアの声がする
「ただいまー」
マリアが衝撃を受け言う
「あっ!お母さんっ!?お帰りなさい!?」
ソニアがリビングに入る マリアが小走りに来て言う
「お母さんっ 今日 TVで見てたよ!?」
ソニアが疑問して言う
「え?」
マリアが微笑して言う
「今日のあの!ポルト村のダムの決壊から 村を守ったの!会社で 後輩たちがダムを心配して お昼休みに会社のTVを付けてて それで偶然!私、ビックリしちゃった!だって 急にTVに お母さんが映ったから!」
ソニアが呆気に取られてから苦笑して言う
「あら やだ… お母さんまで映っちゃってたの?TVのカメラがあるとは思っていたけど 自分が映されちゃっていたなんて 気が付かなかったわ?…うふっ 恥ずかしいっ」
マリアが言う
「恥ずかしくなんて無いよ!とっても素敵だったよ!お母さん いつも あの大灯魔台の時もそうだけど 奉者として 誇りを持ってるって感じで 私、凄く素敵だと思う!」
ソニアが軽く笑って言う
「あらあら?そうなの?お世辞でも 嬉しいわ?」
マリアが言う
「お世辞なんかじゃないったら!…あ、それで ”お母さんのウィザード様”は レンデン町の担当じゃないのに どうして今日は?」
ソニアが言う
「ええ、今日 奉者協会から 依頼があったの そのレンデン町のウィザード様じゃ 能力が足りないって 昨日の大灯魔台の灯魔儀式にも出てたから 魔力も戻って居ないからって」
マリアが呆気に取られて言う
「え?でも 昨日の 大灯魔台の灯魔儀式に出たのは ”お母さんのウィザード様”も 一緒なのに?」
ソニアが苦笑して言う
「そうよね?だけど あの大灯魔台の灯魔儀式を見た 奉者協会の人から 能力はもちろん 疲れもなさそうだったし …そもそも ダムの決壊から村を守れるほどの ウィザードは 彼しか居ないんじゃないかって 連絡があったの それで 本人に聞いてみたら 大丈夫だって仰ったから」
マリアが言う
「そうだったんだ… あ、それで 結局…?」
マリアが思う
(ウィザードを 辞めるって言ったのは… どうなったんだろう?やっぱり 続ける… とか?でも 保留とは言え 一度は 退任を申請したんだし…)
ソニアが言う
「それでね?今日のその ダムの事も有ったし ウィザード不足とウィザードの能力低下の 件もあって 協会の方で話し合われて… どうにか 現状のままウィザードを 続けてもらえないかって 話になって」
マリアが反応して言う
「うん… それで?」
マリアが思う
(でも 本人は 辞めたいって言ったんだし それを 他人が お願いしたって… 修行を続ける事も 大変だろうし… どんな修行かは知らないけど)
ソニアが言う
「何より どうして ここまで上り詰めたウィザード様が 神に選ばれるのを目前に 辞めようと言うのか 奉者協会の人に その理由を お母さん聞かれて… だから 答えたの」
マリアが言う
「何て?」
マリアが思う
(そう言えば それが一番の問題かも?)
ソニアが言う
「私の仕えるウィザード様は ”神に選ばれる事を望んでいません” って」
マリアが驚いて思う
(そ、それって…っ!)
ソニアが言う
「そうしたら 協会の人たちも驚いていたけど でも、そんな状態で 今まで ウィザードを続けていたのなら もしかして ”永在ウィザード様”としてなら これからも ウィザードを続けてもらえないかって」
マリアが驚いて言う
「え、”永在ウィザード様”って!神の審判を経て その神に選ばれなかった…っ 不合格だった ウィザードって事でしょうっ!?」
マリアが思う
(そんな ”不名誉な称号”を与えて ウィザードで居させようだなんて!?なんて 失礼なっ!?)
ソニアが言う
「うふふっ そうよね?今までそんな称号を得て ウィザードを続けた人なんて それこそ居ないのに …なのにね?本人は ”光栄だ” ですって?」
マリアが衝撃を受けて言う
「えぇっ!?」
ソニアが言う
「あの人 ウィザードの修行をしていても 神様の下へ行くんじゃなくて この世界に留まって居たいらしいの …うふふっ ホントに 可笑しなウィザード様よね?」
マリアが呆気に取られて思う
(”私のウィザード様”と言い ”お母さんのウィザード様”と言い…)
マリアが言う
「分からない人たち…」
ソニアが笑って言う
「ええ、分からない人たち よね?本当に… うふふっ」
マリアがソニアの様子に苦笑して思う
(でも… 良かった…)
マリアとソニアが笑う
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