【完】大きな俺は小さな彼に、今宵もアブノーマルに抱かれる

唯月漣

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5)何故、そんな話に?*

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 由岐の柔らかな髪が太腿の内側に擦れて、僅かにくすぐったかった。だがそんな感覚は、一瞬で由岐に与えられる強烈な快楽に飲み込まれる。
 

「はぁっ……う……っ、んん……」


 舌の表面で竿をねっとりと舐め上げた由岐は、舌の先で鈴口から溢れ出た蜜をチロチロと散らす。そのまま先端を軽く吸われて、今度は深く喉奥まで由岐の中へ迎え入れられた。口腔の粘膜を密着させるようにしながら、何度もいやらしい抜き差しを繰り返される。

 由岐の口元から卑猥な水音が響くたび、俺は眉根を寄せて耐えた。耐えきれずに僅かに漏れる声が、バスルームの中で甘く響く。
 ユウキとした拙いそれなど、もはや比べ物にならなかった。
 俺はみるみる昂ぶる自身に半ば戸惑いながら、思い出の中のユウキの笑顔が、快楽に霞むのを感じた。


「あっ……、で、出そう……っ」

  
 俺が小声でそう呟くと、由岐は唇を離して俺を見上げた。


「イカせてほしいですか?」
「あ……えっ……、んんっ……」


 ゆるゆるとペニスを手で扱きながら、由岐が俺にそう問う。当然イカせてもらえるものだと思いこんでいた自分が恥ずかしくなって、俺は視線をそらした。
 限界まで張り詰めた俺の性器が、由岐に焦らされて震えている。
 こんな少年にそのようなことをねだるなんて……。
 そう一瞬躊躇ったが、よく考えれば既に恥ずかしいことなど散々している。そう思い直した俺は、己の中の羞恥心を無理矢理説き伏せて言った。
 

「いっ………かせ、て……っ。由岐の口で、イカ……せてほし……っ」
「ふふ。いいでしょう」


 由岐はそう答えると、再び俺の性器に舌を這わせた。再び温かな口腔内に迎え入れられたそれは、僅か数回のピストンであっさり果てた。

 初対面のこの少年の口腔内に性を注ぎ込みながら、俺は罪悪感と羞恥心、そして強烈な快楽を体いっぱいに感じていた。


「いっぱい出ましたね」


 由岐は口の中の白濁を手の平に吐き出しながら、俺に向かってそう言った。
 口でイカせてほしいとは言ったけれど、まさか口で受け止めてくれるなんて……。

 俺は倦怠感に後ろ髪を引かれながら、側に落ちていたシャワーヘッドを拾って由岐に渡した。
 由岐はシャワーヘッドを受け取ると立ち上がって、精を吐き出した手をシャワーの湯で洗い流した。
 湯を止めるため立ち上がった由岐の細い腰が視界に入ると、俺はすっかり濡れてしまった由岐のズボンに手をかける。


「……っ、俺も……して、いいか?」
「えっ……? ちょっ……」
「初めてだから、多分上手くはないけど」


 俺は紅潮する頬を自覚しながらそう言って、由岐を目の前に立たせた。由岐の穿いていたズボンを少しだけずり下ろす。僅かに驚いた表情の由岐を尻目に、俺は中で半勃ちになっていた彼のものを見つめて、ゴクリと唾を飲み込んだ。

 目の前にいるのは、今日出会ったばかりの由岐という少年。
 最愛のユウキの顔が、チラリと脳裏に浮かぶ。
 俺を裏切って、女を抱いたユウキ……。俺に何も言わずに女を孕ませて、いつの間にか結婚までして。

 だったら俺が由岐と何をしようとも、文句を言われる筋合いはないはずだ。
 黒いもやもやした感情を打ち消すように、俺は身をかがめてそれを口に含んだ。


「んっ……は……っ」

 
 由岐が僅かに切ない吐息を漏らす。
 脳裏に浮かぶ親友とまだ見ぬその妻の影をかき消すように、俺は目を閉じて夢中でそれをしゃぶった。
 初めての慣れないその行為。
 由岐のペニスの先端が喉奥に当たってしまい、俺は何度もえずいた。
 それでも俺は涙目になりながら、深くそれを咥え込む。
 頭上に聞こえる由岐の吐息が徐々に乱れて、俺の口の中のものが固さを増していく。

 俺の行為に由岐が感じてくれている。そう思うと、不思議と体の内側からふつふつと淫靡な火照りが湧き上がる。胸も喉も明らかに苦しいのに、不思議とその行為にもっと没頭してしまいたくなる。

 しばらくの間リズミカルにピストンを繰り返すと、由岐は不意に俺の頭を軽く掴んで引き剥がした。


「えっ……!? あ……、んん……っ」


 一瞬の間を挟んで、由岐のモノの先端から熱い白濁が飛び散った。とろりとしたそれを俺は頭や額で受け止めて、互いにはぁはぁと乱れた呼吸を整える。白濁はとろりと俺の鼻や頬を流れ落ち、同時に堪らないほどの高揚感が俺の背筋を駆け抜けた。

 由岐は精液のかかってしまった俺の顔をうっとりと見つめて、優しく俺をぎゅっと抱きしめてくれた。


「口を犯されて興奮する翔李さん、やっぱりすごく可愛いです。ね……翔李さん。僕と本当にセフレになってくれませんか。じゃないと僕、今すぐ翔李さんを犯してしまいそうです」
「なっ…………!」


 由岐の腕の中で、俺はピクリと体を震わせる。決して上手いとは言えなかったであろう、俺の口淫。
 それだけに由岐の台詞はあまりに唐突で、俺を驚かせるには十分だった。


「駄目ですか? 大切にしますから……」


 脅されたかと思えば、そう甘い言葉で請われる。
 由岐というこの少年の思考回路は、一体とうなっているのだろう?
 ーーーーけれど。


「ーー……セフレになってもいいよ。……連絡先、交換しよう」


 由岐の放つ甘い言葉が、由岐の腕の温もりが…………頭を真っ白にしてくれる、その淫らな行為が。
 今の俺には、たまらなく心地良かったのだ。
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