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お祝いからの②
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違う、体積が増したんじゃない。アリスの毛並みに氷の塊が張り付いている。いくらもふもふでも、あれじゃ風邪をひくっ。
「アリスッ、今、氷を取るけんねっ」
慌てて駆け寄るが、当のアリスは平常運転。
「わふん」
大丈夫、と言うように、なにやら集中すると、しゅー、とアリスから煙があがる。すると、張り付いていた氷がするする落ちる。よく見たら、白い身体に赤いラインが入ってる。あ、もしかして、火の属性魔法の戦闘モード? 熱を発して溶かしているんやな。すべての氷が落ちるのに時間はかからず。〆にぶるぶる、ひーっ、冷たっ。
『主よー、だいたい溶けたのだー』
呑気な厄災クラスのアレスが、とことこ出てきた。わっふ、アリス以上に氷が張り付いている。
「アレス、氷、大丈夫ね?」
『ん? 今、外すのだ』
「あんた、火の魔法使えんやろ?」
『風で粉砕するのだ』
と、言うと、ぶわぶわぶわっ、と氷が削り出される。まるで、高級かき氷みたいなふわふわ。食べないけどね。で、ぶるぶる、ひーっ、冷たっ。ハンカチでふきふき、と。
「ところで、何が出たん? あんたが出らんといかんような魔物やったんやろ?」
『そうなのだな』
私の言葉に、色んな人達が集中。
『妻とは相性悪いやつなのだ。アシッドスライムのクラウンスライムサイズだったのだ』
アシッド? なんやろ?
本職冒険者の皆さんに確認。
「「「「「えっ?」」」」」
一斉にそんな反応。反応したのは中堅以上の冒険者の皆さん。そして、ざわざわ。
「アシッドスライムなんて、冷蔵庫ダンジョンに出たか?」
「聞いたことないぞ」
「スライムダンジョンにいるのは聞いたが………」
ざわざわ。
「あ、あのホークさん」
「はい、ユイさん」
ウインディが氷が落ちたアリスにすり寄ってる。
「アシッドスライムって」
「酸性の強いスライムですね。小さくても凄く厄介なスライムですよ」
普通は滅多に遭遇しないそうだ。
スライムってのは大なり小なり、酸性の攻撃をする。いつもプチプチしているスライムも、プチプチした後の体液をずっと触ると、爛れたりする。
で、このアシッドスライムっていうのは、超強力な酸性。金属の剣で切り裂けば、刃をダメにし、体液が当たれば大火傷。目なんてあたると一発で失明ものだそうだ。しかも、下手に攻撃したら異臭を放ち、頭痛と目眩を起こす。
「火の魔法なんて使ったら、鼻が曲がるような激臭なんですよ」
と、エドワルドさん。しみじみ言ってる。
なんや、実感の沸くような言い方。
「しかもクラウンスライムサイズなんて、まず逃げます」
ユリアレーナ最強の冒険者が逃げますって。
「攻撃手段がうちにはありませんから」
って。
いや、近隣諸国最強のパーティーがそう言うとは。
後でどうやって倒したか聞くかね。
スライム部屋を確認。
……………………コア、多すぎ。
私は緊急募集をかける。
「スライムコアを拾うのにご協力頂いたパーティーに、お礼としてスライムコア10個、ポーション1本提供します。これは口約束です」
「「「はいっ」」」
並んでいた3つのパーティーが手を挙げた。
「これ、何?」
「スライムのコアでしょうね」
と、エドワルドさんが驚きもせずに言ってる。もう、驚きません、みたいな感じ。
あの王冠、クラウンスライムのゴルフボールサイズではない。なんとネーブルサイズ。
幾らになるんやろ? クラウンスライムのコアでも20万やったけど。
あ、いけん、拾うのに協力してくれたパーティーに配布。
パーティーリーダーさん達に、スライムコア10個、私のアイテムボックスからポーションを出して渡す。皆さんニコニコ。普通、スライム部屋に挑んだら、スライムコアが2個、宝箱もポーションくらい。うちはレベルの高いメンバーが開けるので、稼ぎいいだけ。本来ならスライム部屋はお小遣い稼ぎの部屋だ。
スライムコアは102個、クラウンスライムコアは3個、ネーブルサイズ1個、魔石は4個。宝箱はアリスが罠を解除して出てきたのは、真珠が一粒。いくらやろ? タージェルさんに見てもらおう。
『主よー、次はいつなのだー、我は腹も減ったのだー』
巨大な尻尾ぷりぷりアレス。
ビアンカやルージュが開ける場合の倍以上なんやけど。
これが厄災クラスなんだよね。なんだかなあ。
もう、お昼やし、ご飯にするかね。
少し離れた場所でいつものシートを敷いて、お昼ご飯や。母に持たされたお弁当に、シャケを使用した石狩鍋風のお味噌汁付き。シルフィ達の離乳食も無事に済んだし。ふうっ、温かい。まだまだ寒いからね。石狩鍋風のお味噌汁に、ほっとしている。
美味しかった。大量に作って来たはずの石狩鍋風お味噌汁、なくなってしまった。アレスが洗わなくてもいいくらいに綺麗に舐めてる。
「ねえアレス」
『ペロペロ、なんなのだ?』
「さっきのアシッドスライム、どうやって倒したん? なんでアリスは相性悪いん?」
『臭いなのだ』
「臭い?」
『そうなのだ』
ぺろり、と口を舐めるアレス。
『部屋の向こうから漂う臭いが、酸性がきつかったのだ。妻でも倒せるレベルなのだが、一撃でも当てたら、あいつらの放つ臭いで鼻と目がやられると思ったのだ。シルフィもいたのだ』
ちらり、とシルフィを見る。満腹で寝ている。
『まだ幼いシルフィでは防ぎ切れない異臭のはずなのだ。だから、我が異臭を放たせずに倒したのだ』
「どうやって?」
『魔力の氷で覆って、芯まで凍らせて、中のコアを破壊したのだ』
ちなみにアリスの場合は、圧縮した闇魔法で槍を作ってコアを貫通させるそうだが、そうなると問題の体液や異臭を放つそうだ。
スライム部屋に飛び込んだシルフィをアリスが抱き込み守り、アレスが氷の魔法で倒したんやな。シルフィの為にね、ちゃんとお父さんやん。
しかし、クラウンスライムサイズを氷漬けして倒すってすごかね。
「エドワルドさん出来ます?」
「ご冗談を、普通サイズをそれで倒せても、1、2匹が限界ですよ」
単に薄皮一枚、表面を凍らせるならできるが、あのでっかいサイズのスライムを芯まで凍らせるなんて、エドワルドさんにはとてもじゃないが無理なんだって。アレスの魔力の量ってどのくらいなんやろ?
視界の端で、アリスにすりすりしているアレス。
アリスや、ビアンカ、ルージュ、シルフィ達に仔達にはでれでれやけど、やっぱり厄災クラスなんやなあ。
「アリスッ、今、氷を取るけんねっ」
慌てて駆け寄るが、当のアリスは平常運転。
「わふん」
大丈夫、と言うように、なにやら集中すると、しゅー、とアリスから煙があがる。すると、張り付いていた氷がするする落ちる。よく見たら、白い身体に赤いラインが入ってる。あ、もしかして、火の属性魔法の戦闘モード? 熱を発して溶かしているんやな。すべての氷が落ちるのに時間はかからず。〆にぶるぶる、ひーっ、冷たっ。
『主よー、だいたい溶けたのだー』
呑気な厄災クラスのアレスが、とことこ出てきた。わっふ、アリス以上に氷が張り付いている。
「アレス、氷、大丈夫ね?」
『ん? 今、外すのだ』
「あんた、火の魔法使えんやろ?」
『風で粉砕するのだ』
と、言うと、ぶわぶわぶわっ、と氷が削り出される。まるで、高級かき氷みたいなふわふわ。食べないけどね。で、ぶるぶる、ひーっ、冷たっ。ハンカチでふきふき、と。
「ところで、何が出たん? あんたが出らんといかんような魔物やったんやろ?」
『そうなのだな』
私の言葉に、色んな人達が集中。
『妻とは相性悪いやつなのだ。アシッドスライムのクラウンスライムサイズだったのだ』
アシッド? なんやろ?
本職冒険者の皆さんに確認。
「「「「「えっ?」」」」」
一斉にそんな反応。反応したのは中堅以上の冒険者の皆さん。そして、ざわざわ。
「アシッドスライムなんて、冷蔵庫ダンジョンに出たか?」
「聞いたことないぞ」
「スライムダンジョンにいるのは聞いたが………」
ざわざわ。
「あ、あのホークさん」
「はい、ユイさん」
ウインディが氷が落ちたアリスにすり寄ってる。
「アシッドスライムって」
「酸性の強いスライムですね。小さくても凄く厄介なスライムですよ」
普通は滅多に遭遇しないそうだ。
スライムってのは大なり小なり、酸性の攻撃をする。いつもプチプチしているスライムも、プチプチした後の体液をずっと触ると、爛れたりする。
で、このアシッドスライムっていうのは、超強力な酸性。金属の剣で切り裂けば、刃をダメにし、体液が当たれば大火傷。目なんてあたると一発で失明ものだそうだ。しかも、下手に攻撃したら異臭を放ち、頭痛と目眩を起こす。
「火の魔法なんて使ったら、鼻が曲がるような激臭なんですよ」
と、エドワルドさん。しみじみ言ってる。
なんや、実感の沸くような言い方。
「しかもクラウンスライムサイズなんて、まず逃げます」
ユリアレーナ最強の冒険者が逃げますって。
「攻撃手段がうちにはありませんから」
って。
いや、近隣諸国最強のパーティーがそう言うとは。
後でどうやって倒したか聞くかね。
スライム部屋を確認。
……………………コア、多すぎ。
私は緊急募集をかける。
「スライムコアを拾うのにご協力頂いたパーティーに、お礼としてスライムコア10個、ポーション1本提供します。これは口約束です」
「「「はいっ」」」
並んでいた3つのパーティーが手を挙げた。
「これ、何?」
「スライムのコアでしょうね」
と、エドワルドさんが驚きもせずに言ってる。もう、驚きません、みたいな感じ。
あの王冠、クラウンスライムのゴルフボールサイズではない。なんとネーブルサイズ。
幾らになるんやろ? クラウンスライムのコアでも20万やったけど。
あ、いけん、拾うのに協力してくれたパーティーに配布。
パーティーリーダーさん達に、スライムコア10個、私のアイテムボックスからポーションを出して渡す。皆さんニコニコ。普通、スライム部屋に挑んだら、スライムコアが2個、宝箱もポーションくらい。うちはレベルの高いメンバーが開けるので、稼ぎいいだけ。本来ならスライム部屋はお小遣い稼ぎの部屋だ。
スライムコアは102個、クラウンスライムコアは3個、ネーブルサイズ1個、魔石は4個。宝箱はアリスが罠を解除して出てきたのは、真珠が一粒。いくらやろ? タージェルさんに見てもらおう。
『主よー、次はいつなのだー、我は腹も減ったのだー』
巨大な尻尾ぷりぷりアレス。
ビアンカやルージュが開ける場合の倍以上なんやけど。
これが厄災クラスなんだよね。なんだかなあ。
もう、お昼やし、ご飯にするかね。
少し離れた場所でいつものシートを敷いて、お昼ご飯や。母に持たされたお弁当に、シャケを使用した石狩鍋風のお味噌汁付き。シルフィ達の離乳食も無事に済んだし。ふうっ、温かい。まだまだ寒いからね。石狩鍋風のお味噌汁に、ほっとしている。
美味しかった。大量に作って来たはずの石狩鍋風お味噌汁、なくなってしまった。アレスが洗わなくてもいいくらいに綺麗に舐めてる。
「ねえアレス」
『ペロペロ、なんなのだ?』
「さっきのアシッドスライム、どうやって倒したん? なんでアリスは相性悪いん?」
『臭いなのだ』
「臭い?」
『そうなのだ』
ぺろり、と口を舐めるアレス。
『部屋の向こうから漂う臭いが、酸性がきつかったのだ。妻でも倒せるレベルなのだが、一撃でも当てたら、あいつらの放つ臭いで鼻と目がやられると思ったのだ。シルフィもいたのだ』
ちらり、とシルフィを見る。満腹で寝ている。
『まだ幼いシルフィでは防ぎ切れない異臭のはずなのだ。だから、我が異臭を放たせずに倒したのだ』
「どうやって?」
『魔力の氷で覆って、芯まで凍らせて、中のコアを破壊したのだ』
ちなみにアリスの場合は、圧縮した闇魔法で槍を作ってコアを貫通させるそうだが、そうなると問題の体液や異臭を放つそうだ。
スライム部屋に飛び込んだシルフィをアリスが抱き込み守り、アレスが氷の魔法で倒したんやな。シルフィの為にね、ちゃんとお父さんやん。
しかし、クラウンスライムサイズを氷漬けして倒すってすごかね。
「エドワルドさん出来ます?」
「ご冗談を、普通サイズをそれで倒せても、1、2匹が限界ですよ」
単に薄皮一枚、表面を凍らせるならできるが、あのでっかいサイズのスライムを芯まで凍らせるなんて、エドワルドさんにはとてもじゃないが無理なんだって。アレスの魔力の量ってどのくらいなんやろ?
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