【実話】私は人生を諦めた〜教育委員会の対応〜

やっと迎えた夏休み

地獄のような日々。寝不足で倒れそうな毎日。そんな日常で癒しだったのは生徒との触れあいでした。

生徒との関係は良好で、真面目な生徒や不真面目な生徒でも、授業の前後には雑談をしに話しかけてくれる。授業中でも、サポートをしながら生徒の笑顔を多く見れた。それだけが幸せを感じられる時間だった。

なんとか耐えて耐えて、とうとう夏休みを迎える事ができた。生徒にとっての長期休暇。それは非常勤講師も同じ事。

私は嬉しくて嬉しくて、解放感を満喫しました。明日から罵倒される事はない。こそこそと仕事をする必要もない。寝不足も解消できる。

そんな気持ちで一学期の最終日を終えた私。夏休みに突入して、リフレッシュをする日々をイメージしていたが、現実は異なっていた。

明日からは早起きをしなくても良い。授業準備もとりあえずは休んでみよう。しかし、眠る事ができない。上手く入眠できない。

何とか気が付いたら眠っていた。しかし、睡眠時間は3時間くらいで休めた気がしない。まだ心が緊張しているのか。気晴らしに都合が良い友人と遊びに出掛けたりもする。体は疲れていても、眠れない日々が続く。

そう。既に3か月程度と言う短い月日の中で、私の心は壊れていたのだと、今となっては思う。

毎日、授業の事を考えては不安になり、遠い二学期に怯えて眠れない。授業準備をしようと夜中でも必死になって資料を読み漁る。そして、指導案を作成していく。しかし、どれだけ授業展開を良いものと思える仕上がりにしても、罵倒されるのだろう。そんな事を思っては憂鬱になる。

眠れない中、夏休みと言う事もあり、少しくらいは遊んでも良いだろう。そう思い、外出もそれなりにしていた。しかし、心身が休まる時はない。

非常勤講師なので、夏休みはあれども収入はない。出費がなくなる訳ではないため、口座のお金も減っていく。精神的に追い込まれていた。

二学期が近づくと、どんどん体調は悪くなっていく。それでも授業を行うために、無給で指導案を作成していく。眠れたら良いのだが、不安感に襲われて眠れない。

非常勤講師の夏休み。それは楽なものではなく、将来を悩ませる日々だった。

いつ正規採用される？休んでいる間にもお金は減る。教員採用試験の勉強をしなければ。授業の準備もしなければ。周囲はもう就職して社会人として働いているのに。

そうして、心が不健康のまま、二学期を迎える事になる。