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第25話
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「……笑えませんね。まさかこんなことをなさるとは…。」
「黙れ無能が。…っと、君の前で実の姉に向かってすまないミフェラ。」
「構いませんわ。お姉様が無能なのは事実ですもの。」
……色々と突っ込みどころ満載だが、ここは無視しておくのが良いだろう。
私より無能な人は貴方の隣に居ますよ、とは言えない。というか面倒なので言いたくはない。
「…それで、無能に何か用ですか?」
「ああ、そうだったな。先も言った通り、お前には私やミフェラの仕事を代わりにしてもらう。無能でもそれくらいは出来るだろう。」
「……先程は助力を願っていたのでは…。」
「何か言ったか?」
「いいえ何も。しかし本当によろしいのですか?」
「問題ないと言っている。」
「そうですか。」
王城に着けば、すぐにお義父様へ連絡がいくだろう。既に問題行動は起こしてくれているので、あとは時を待つのみだ。
今回のヴィアルスの行動は誘拐と同義。そして貴族だけでなく平民達もその瞬間を目撃している。噂が回るのはすぐだろう。ルーズフィルト公爵領だけではなく国内中に広まるはず。その前に国王陛下が手を打つかもしれないが…、その時はその時だ。
「着いたぞ。さっさと歩け!」
「……。」
扱いが奴隷のようだ…。
今は強気だが、私がルーズフィルト公爵様の義娘だと知った時、どのような反応をするのか楽しみだ。公爵令嬢を誘拐、それもルーズフィルト公爵様の義娘となれば、問題にならないはずがない。
そしてメアは今、公爵家の使用人達に伝えている頃だろう。
「この部屋で仕事をしておけ。生活も全てここでしろ。食事も持ってこさせるとしよう。」
「仕事は私が1日に2回、運びに来ますわ。お姉様は王城に居ないことになっていますから、私が全てしたということにしておきますわね。あ、それと…、今は私の方が身分が上なので敬語を使って下さいね?」
「……。」
どこまでいっても最低な妹である。私がした仕事を全て自分の手柄にし、信頼回復と評価の向上を狙っているのが見え見えだ。
それにこの部屋で生活も全てしろとは、軟禁して逃がさないつもりだろう。
とりあえず私は机に置かれた書類を片付けていく。1週間以上の量があるようだが、数時間あれば片付く。
終わった頃にミフェラが夕食を持って部屋に入ってきたと思えば、書類を回収して出ていった。
こんなことを続ければ、本当に評価が戻るとでも思っているのだろうか…。いや、思っているからこそやっているのだろう。
「計画通りに進めば、明日には公爵家に戻れるわね。それと同時にヴィアルスは……、ふふっ。楽しみね。……本当に、楽しみね──
「黙れ無能が。…っと、君の前で実の姉に向かってすまないミフェラ。」
「構いませんわ。お姉様が無能なのは事実ですもの。」
……色々と突っ込みどころ満載だが、ここは無視しておくのが良いだろう。
私より無能な人は貴方の隣に居ますよ、とは言えない。というか面倒なので言いたくはない。
「…それで、無能に何か用ですか?」
「ああ、そうだったな。先も言った通り、お前には私やミフェラの仕事を代わりにしてもらう。無能でもそれくらいは出来るだろう。」
「……先程は助力を願っていたのでは…。」
「何か言ったか?」
「いいえ何も。しかし本当によろしいのですか?」
「問題ないと言っている。」
「そうですか。」
王城に着けば、すぐにお義父様へ連絡がいくだろう。既に問題行動は起こしてくれているので、あとは時を待つのみだ。
今回のヴィアルスの行動は誘拐と同義。そして貴族だけでなく平民達もその瞬間を目撃している。噂が回るのはすぐだろう。ルーズフィルト公爵領だけではなく国内中に広まるはず。その前に国王陛下が手を打つかもしれないが…、その時はその時だ。
「着いたぞ。さっさと歩け!」
「……。」
扱いが奴隷のようだ…。
今は強気だが、私がルーズフィルト公爵様の義娘だと知った時、どのような反応をするのか楽しみだ。公爵令嬢を誘拐、それもルーズフィルト公爵様の義娘となれば、問題にならないはずがない。
そしてメアは今、公爵家の使用人達に伝えている頃だろう。
「この部屋で仕事をしておけ。生活も全てここでしろ。食事も持ってこさせるとしよう。」
「仕事は私が1日に2回、運びに来ますわ。お姉様は王城に居ないことになっていますから、私が全てしたということにしておきますわね。あ、それと…、今は私の方が身分が上なので敬語を使って下さいね?」
「……。」
どこまでいっても最低な妹である。私がした仕事を全て自分の手柄にし、信頼回復と評価の向上を狙っているのが見え見えだ。
それにこの部屋で生活も全てしろとは、軟禁して逃がさないつもりだろう。
とりあえず私は机に置かれた書類を片付けていく。1週間以上の量があるようだが、数時間あれば片付く。
終わった頃にミフェラが夕食を持って部屋に入ってきたと思えば、書類を回収して出ていった。
こんなことを続ければ、本当に評価が戻るとでも思っているのだろうか…。いや、思っているからこそやっているのだろう。
「計画通りに進めば、明日には公爵家に戻れるわね。それと同時にヴィアルスは……、ふふっ。楽しみね。……本当に、楽しみね──
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