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ヨウルプッキと空の旅
8.ヨウルプッキと空の旅
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「これがわしの新しい橇じゃ」
ログハウス横のガレージへトゥーリとヌーッティを案内したヨウルプッキは、一台の大きな木製の橇を2人に見せた。それはとても年季の入った濃い茶色の橇であった。
「新しい? 古いヌー」
ヌーッティが首を捻った。
「見た目は今までと変わりはない。じゃが、イロがいくつかの機能を実装してくれたんじゃ。さてと、動かす準備をするかのう」
そう言ってヨウルプッキは両手を叩き、
「みな、集まってくれんか! 試運転をするから橇の準備を!」
ガレージの中に響くように呼びかけた。
すると、誰もいなかったはずのガレージに何人ものヨウルトントゥが姿を現した。
ヨウルトントゥたちはトゥーリに挨拶をすると、ヨウルプッキの指示で橇の準備をし始める。
「どこに隠れてたヌー⁈」
「どこにも隠れてなかったよ。ヌーッティだけ気がつかなかったんだよ」
ヌーッティの疑問に答えたのはトゥーリであった。
「魔術ヌー?」
トゥーリは首を横に振った。
「トントゥだけが持っている能力だよ」
トゥーリとヌーッティが話しているうちに、トントゥたちは要領よく橇の準備を整えた。
やがて橇の準備ができると、橇をガレージの外へ出した。橇を出した後、4名のトントゥがガレージの裏手側へ行くと、トントゥの何倍もある大きな体で大きな角を2本生やしたトナカイを2匹連れて戻って来た。
トントゥたちによって連れて来られたトナカイたちは橇の前方に横並びに立った。そして、いつの間にか赤いゆったりとしたローブを身に纏ったヨウルプッキがガレージから出てくると、2匹のトナカイのそばに寄り、彼らの首筋を優しく撫でた。
そうこうしているうちに、あっという間に出発の準備が整った。
ヨウルプッキが橇に乗り込むと、トゥーリとヌーッティを手招きした。2人は橇に駆け寄り、飛び乗った。
トゥーリはヨウルプッキの右肩に、ヌーッティは左肩の上にそれぞれ腰掛けた。
「では、ゆくぞ」
ヨウルプッキが握っている手綱でトナカイたちに指示を送る。
それに応えて、トナカイたちがゆっくりと歩き出す。
ヌーッティが振り返って後ろを見ると、トントゥたちが手を振って見送っていた。
橇はヨウルプッキの自宅の大きな庭から、雪で装飾された森の中へ入って行く。
トナカイたちは徐々に速度を上げて走り出す。
前方に森の出口が見え始めた時、ヨウルプッキが歌を歌い出す。
Tunnen tuulen syntysanat
ーーわれは知る、風の誕生を
Tiedän tuulisen alusta
われは知る、風の始まりを
ヨウルプッキの歌で風の流れが変わり始める。
Tellervo, Tapion neito,
テッレルヴォ、森の主タピオの乙女よ、
Anna tuulia tykömme!
われの前に風を起こせ!
Avaa portti metsässäsi!
森の出口を開け!
風が巻き起こり橇を包むと、森の木々が橇を避けるように出口の方を示す。
Näytä tietä taivaan maille!
われらに空への道を示せ!
橇はぐんぐん勢いを増して一気に森を抜ける。そして、
「Hyppää ilmaan! ーー飛べ! 大空へ!」
ヨウルプッキの言葉に応じて橇は崖の上から空へ飛び立った。
空には星が散りばめられ、月が淡い光を放っていた。
トゥーリとヌーッティはその光景に息を呑んだ。
「では、新しい機能を使ってみるとするかのう」
ヨウルプッキは白い息を吐きながら呟いた。
「その新しい機能ってなんだヌー?」
ヌーッティはヨウルプッキへ問いかけた。
「わしも知らんのじゃが、イロが言うには画期的な機能らしいぞ」
ヨウルプッキのその発言を聞いたトゥーリは嫌な予感を覚えた。
「その新しい機能のこと詳しく知らないの?」
トゥーリはヨウルプッキに尋ねた。
「大丈夫じゃ、ここに説明書がある!」
言いながらローブの中へ手を潜らせて一枚の紙を取り出した。
「それ、今初めて読むわけじゃないよね?」
トゥーリは疑念の面持ちでヨウルプッキを見る。ヨウルプッキの表情が変わった。それを見逃すほどトゥーリは鈍くない。
「初めて読むんだね?」
トゥーリに問われたヨウルプッキは冷や汗を流し、口笛を吹いて誤魔化した。
「と、とりあえずこのレバーを引いてみようではないか」
言うが早いかヨウルプッキは右側面にある木製のレバーを引いた。
すると同時に橇が急加速した。
ヌーッティとヨウルプッキの絶叫が夜空に響き渡った。
慌てたヨウルプッキが目に入った3つ並んだボタンの左側を押した。
何も起こらなかった。急いで真ん中のボタンを押した。急滑空した。
急いでトゥーリがヨウルプッキの肩から腕を伝って降りると、もう一度真ん中のボタンを押した。
滑空が止まった。
けれども速度は依然速いままであった。
そこで、トゥーリはレバーを元の位置に戻した。
速度ががくんと落ちて前面に身体が押しやられた。
「だからいつも説明書は動かす前にちゃんと読んでって言ってるでしょ!」
トゥーリに怒られたヨウルプッキは、
「そんなに怒らんでもよかろうに。わしのせいではないもん。イロが悪いんじゃ」
頬を膨らませてそっぽを向いた。
「ヌーッティ」
トゥーリはヨウルプッキの肩に乗っているヌーッティに呼びかけた。
「わかってるヌー」
そう答えて、ヨウルプッキの頬を思いっきり引っ張った。
ヨウルプッキは言葉にならない声を上げた。
「ちゃんと無事にアキのところまで送っていって!」
トゥーリはヨウルプッキに念押しした。
しかし、その後もヨウルプッキは新しい機能を使ってから説明書を読んだ。そのたびにトゥーリはヨウルプッキを助け、注意した。それがヘルシンキ上空に到達するまで続いた。ヘルシンキ中心街が見える頃には3人ともへとへとになっていた。
やがて、アキの自宅が見えると、ヨウルプッキは橇に昔から付いていた機能を使って人間たちに見つからないようにし、アキの家の屋根の上で停車した。
「な、なんとか無事に戻ってこられたヌー」
よろよろとしながらヌーッティは屋根の上に降り立った。
先に降りていたトゥーリが、
「あ! 忘れるところだった」
背中の荷物の中から一通の手紙を取り出した。
「これ、アキがヨウルプッキに渡してって」
ヨウルプッキはトゥーリから差し出された手紙を受け取ると、封を開けて読んだ。
「なんて書いてあるヌー?」
ヌーッティが目尻をさげたヨウルプッキの顔を見た。
「ヌーッティとトゥーリのことじゃよ」
「ヌーッティのことヌー⁈ 読んで欲しいヌー!」
ヌーッティにせがまれたヨウルプッキは丁寧にアキの書いた手紙を読み上げた。
ヨウルプッキへ
今年もヌーッティはいたずらばかりしていましたが、いつもトゥーリや僕を助けてくれています。決して悪いことをしているわけではありません。なので、どうかヌーッティにもクリスマスプレゼントをあげてください。
アキより
追伸:トゥーリはいつも良い子なのですが、元気すぎるところがあります。けれども、とても楽しくうちで暮らしています。心配しないでください。お時間があるときはいつでもトゥーリを訪ねて来てください。
「アキにほめられたヌー!」
その内容を知ったヌーッティは喜びはしゃいだ。トゥーリはというと、はにかんだ表情を浮かべていた。
そんな2人をヨウルプッキは柔らかい目で見ると、
「今年は特別じゃぞ」
そう言って、ローブに片手を入れ中から小さなギフト箱を2つ取り出した。
ヨウルプッキはかがみ込み、足元にいりトゥーリとヌーッティにそれを手渡した。
ヌーッティは頬を赤く染め、目を輝かせ喜んだ。
「ありがとうだヌー!」
トゥーリも嬉しそうな表情でヨウルプッキを見つめると、
「ありがとう」
満面の笑みを感謝に添えた。
その時、上空からちらちらと雪が舞い始めた。
「さてと、わしは帰るとするかのう」
ヨウルプッキは橇に乗り込み、手綱でトナカイへ指示を送った。
「ヨウルプッキ! 暇なとき遊びに来てね!」
トゥーリの言葉を聞いたヨウルプッキは優しい笑をトゥーリに向ける。
「ありがとう、トゥーリ。また会おう!」
ヨウルプッキの乗った橇が雪の降る夜空を駆け出す。
トゥーリとヌーッティの2人は手を振って、ヨウルプッキの姿が空に溶けるまで見送っていた。
ログハウス横のガレージへトゥーリとヌーッティを案内したヨウルプッキは、一台の大きな木製の橇を2人に見せた。それはとても年季の入った濃い茶色の橇であった。
「新しい? 古いヌー」
ヌーッティが首を捻った。
「見た目は今までと変わりはない。じゃが、イロがいくつかの機能を実装してくれたんじゃ。さてと、動かす準備をするかのう」
そう言ってヨウルプッキは両手を叩き、
「みな、集まってくれんか! 試運転をするから橇の準備を!」
ガレージの中に響くように呼びかけた。
すると、誰もいなかったはずのガレージに何人ものヨウルトントゥが姿を現した。
ヨウルトントゥたちはトゥーリに挨拶をすると、ヨウルプッキの指示で橇の準備をし始める。
「どこに隠れてたヌー⁈」
「どこにも隠れてなかったよ。ヌーッティだけ気がつかなかったんだよ」
ヌーッティの疑問に答えたのはトゥーリであった。
「魔術ヌー?」
トゥーリは首を横に振った。
「トントゥだけが持っている能力だよ」
トゥーリとヌーッティが話しているうちに、トントゥたちは要領よく橇の準備を整えた。
やがて橇の準備ができると、橇をガレージの外へ出した。橇を出した後、4名のトントゥがガレージの裏手側へ行くと、トントゥの何倍もある大きな体で大きな角を2本生やしたトナカイを2匹連れて戻って来た。
トントゥたちによって連れて来られたトナカイたちは橇の前方に横並びに立った。そして、いつの間にか赤いゆったりとしたローブを身に纏ったヨウルプッキがガレージから出てくると、2匹のトナカイのそばに寄り、彼らの首筋を優しく撫でた。
そうこうしているうちに、あっという間に出発の準備が整った。
ヨウルプッキが橇に乗り込むと、トゥーリとヌーッティを手招きした。2人は橇に駆け寄り、飛び乗った。
トゥーリはヨウルプッキの右肩に、ヌーッティは左肩の上にそれぞれ腰掛けた。
「では、ゆくぞ」
ヨウルプッキが握っている手綱でトナカイたちに指示を送る。
それに応えて、トナカイたちがゆっくりと歩き出す。
ヌーッティが振り返って後ろを見ると、トントゥたちが手を振って見送っていた。
橇はヨウルプッキの自宅の大きな庭から、雪で装飾された森の中へ入って行く。
トナカイたちは徐々に速度を上げて走り出す。
前方に森の出口が見え始めた時、ヨウルプッキが歌を歌い出す。
Tunnen tuulen syntysanat
ーーわれは知る、風の誕生を
Tiedän tuulisen alusta
われは知る、風の始まりを
ヨウルプッキの歌で風の流れが変わり始める。
Tellervo, Tapion neito,
テッレルヴォ、森の主タピオの乙女よ、
Anna tuulia tykömme!
われの前に風を起こせ!
Avaa portti metsässäsi!
森の出口を開け!
風が巻き起こり橇を包むと、森の木々が橇を避けるように出口の方を示す。
Näytä tietä taivaan maille!
われらに空への道を示せ!
橇はぐんぐん勢いを増して一気に森を抜ける。そして、
「Hyppää ilmaan! ーー飛べ! 大空へ!」
ヨウルプッキの言葉に応じて橇は崖の上から空へ飛び立った。
空には星が散りばめられ、月が淡い光を放っていた。
トゥーリとヌーッティはその光景に息を呑んだ。
「では、新しい機能を使ってみるとするかのう」
ヨウルプッキは白い息を吐きながら呟いた。
「その新しい機能ってなんだヌー?」
ヌーッティはヨウルプッキへ問いかけた。
「わしも知らんのじゃが、イロが言うには画期的な機能らしいぞ」
ヨウルプッキのその発言を聞いたトゥーリは嫌な予感を覚えた。
「その新しい機能のこと詳しく知らないの?」
トゥーリはヨウルプッキに尋ねた。
「大丈夫じゃ、ここに説明書がある!」
言いながらローブの中へ手を潜らせて一枚の紙を取り出した。
「それ、今初めて読むわけじゃないよね?」
トゥーリは疑念の面持ちでヨウルプッキを見る。ヨウルプッキの表情が変わった。それを見逃すほどトゥーリは鈍くない。
「初めて読むんだね?」
トゥーリに問われたヨウルプッキは冷や汗を流し、口笛を吹いて誤魔化した。
「と、とりあえずこのレバーを引いてみようではないか」
言うが早いかヨウルプッキは右側面にある木製のレバーを引いた。
すると同時に橇が急加速した。
ヌーッティとヨウルプッキの絶叫が夜空に響き渡った。
慌てたヨウルプッキが目に入った3つ並んだボタンの左側を押した。
何も起こらなかった。急いで真ん中のボタンを押した。急滑空した。
急いでトゥーリがヨウルプッキの肩から腕を伝って降りると、もう一度真ん中のボタンを押した。
滑空が止まった。
けれども速度は依然速いままであった。
そこで、トゥーリはレバーを元の位置に戻した。
速度ががくんと落ちて前面に身体が押しやられた。
「だからいつも説明書は動かす前にちゃんと読んでって言ってるでしょ!」
トゥーリに怒られたヨウルプッキは、
「そんなに怒らんでもよかろうに。わしのせいではないもん。イロが悪いんじゃ」
頬を膨らませてそっぽを向いた。
「ヌーッティ」
トゥーリはヨウルプッキの肩に乗っているヌーッティに呼びかけた。
「わかってるヌー」
そう答えて、ヨウルプッキの頬を思いっきり引っ張った。
ヨウルプッキは言葉にならない声を上げた。
「ちゃんと無事にアキのところまで送っていって!」
トゥーリはヨウルプッキに念押しした。
しかし、その後もヨウルプッキは新しい機能を使ってから説明書を読んだ。そのたびにトゥーリはヨウルプッキを助け、注意した。それがヘルシンキ上空に到達するまで続いた。ヘルシンキ中心街が見える頃には3人ともへとへとになっていた。
やがて、アキの自宅が見えると、ヨウルプッキは橇に昔から付いていた機能を使って人間たちに見つからないようにし、アキの家の屋根の上で停車した。
「な、なんとか無事に戻ってこられたヌー」
よろよろとしながらヌーッティは屋根の上に降り立った。
先に降りていたトゥーリが、
「あ! 忘れるところだった」
背中の荷物の中から一通の手紙を取り出した。
「これ、アキがヨウルプッキに渡してって」
ヨウルプッキはトゥーリから差し出された手紙を受け取ると、封を開けて読んだ。
「なんて書いてあるヌー?」
ヌーッティが目尻をさげたヨウルプッキの顔を見た。
「ヌーッティとトゥーリのことじゃよ」
「ヌーッティのことヌー⁈ 読んで欲しいヌー!」
ヌーッティにせがまれたヨウルプッキは丁寧にアキの書いた手紙を読み上げた。
ヨウルプッキへ
今年もヌーッティはいたずらばかりしていましたが、いつもトゥーリや僕を助けてくれています。決して悪いことをしているわけではありません。なので、どうかヌーッティにもクリスマスプレゼントをあげてください。
アキより
追伸:トゥーリはいつも良い子なのですが、元気すぎるところがあります。けれども、とても楽しくうちで暮らしています。心配しないでください。お時間があるときはいつでもトゥーリを訪ねて来てください。
「アキにほめられたヌー!」
その内容を知ったヌーッティは喜びはしゃいだ。トゥーリはというと、はにかんだ表情を浮かべていた。
そんな2人をヨウルプッキは柔らかい目で見ると、
「今年は特別じゃぞ」
そう言って、ローブに片手を入れ中から小さなギフト箱を2つ取り出した。
ヨウルプッキはかがみ込み、足元にいりトゥーリとヌーッティにそれを手渡した。
ヌーッティは頬を赤く染め、目を輝かせ喜んだ。
「ありがとうだヌー!」
トゥーリも嬉しそうな表情でヨウルプッキを見つめると、
「ありがとう」
満面の笑みを感謝に添えた。
その時、上空からちらちらと雪が舞い始めた。
「さてと、わしは帰るとするかのう」
ヨウルプッキは橇に乗り込み、手綱でトナカイへ指示を送った。
「ヨウルプッキ! 暇なとき遊びに来てね!」
トゥーリの言葉を聞いたヨウルプッキは優しい笑をトゥーリに向ける。
「ありがとう、トゥーリ。また会おう!」
ヨウルプッキの乗った橇が雪の降る夜空を駆け出す。
トゥーリとヌーッティの2人は手を振って、ヨウルプッキの姿が空に溶けるまで見送っていた。
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