93 / 184
第二部 ダンジョン攻略編
第93話 私は規則通りにやっているだけです
しおりを挟む
クレイ 「話が面倒だ。サイモンはいつ帰ってくるんだ?」
受付嬢 「予定では…」
クレイ 「予定では?」
受付嬢 「確か…」
クレイ 「確か?」
受付嬢 「一ヶ月後、あるいはもっとかかるかも知れないと言っていました」
クレイ 「ガクッ! サイモンは一体どこに行ったんだ?」
受付嬢 「そんな事、あなたに教える必要はありません」
クレイ 「やれやれ。仕方ない、じゃぁ一ヶ月後にまた来るよ」
受付嬢 「逃しませんよ」
いつのまに合図を出したのか、気がつくと、クレイはいつの間にか冒険者達に囲まれていた。
クレイ 「俺は逃げも隠れもする気はない。と言っても、信用しないって顔だな? どうするんだ、サイモンが帰ってくるまで俺を捕らえて牢屋にでも入れておくつもりか?」
受付嬢 「それしかないですね。幸い、ギルドの地下には留置場がありますから寝泊まりも可能ですよ」
クレイ 「何が幸いなんだ。だいたい、サイモンが帰ってくれば俺の無実は証明されるんだぞ? 無実の人間を一ヶ月も拘束しておいて、ごめんなさい間違いでしたでは済まないぞ? どう責任を取るつもりだ?」
受付嬢 「仕方ありません、私はルールに従っているだけですから。ギルドカードの不正使用は重罪です、問答無用で拘束して審議に掛ける事になっています。もし無罪となったら、謝罪はギルドから行われると思います」
クレイ 「その審議は、ギルドマスター不在のままできるのか?」
受付嬢 「いいえ、ギルドマスターが帰ってくるまで待つ事になりますね」
クレイ 「だから、それまで俺に留置場で過ごせと? そんなの納得が行くか!」
受付嬢 「仕方がないでしょう、そういう規則ですから。私は規則通りやってるだけです。悪いことをするほうが悪い」
クレイ 「さっきから規則規則と言ってるが、その規則には、ギルドカードの読み取り機にエラーが出たら、即不正を疑えと書いてあるのか?」
受付嬢 「え、それは…」
クレイ 「エラーが出ているというが、別の部分なんじゃないのか? エラーの内容とその原因はちゃんと理解しているのか?」
受付嬢 「それは…」
クレイ 「読み取り機の不具合という可能性はあるんじゃないのか?」
受付嬢 「それは……」
クレイ 「魔力紋が一致しなかったのなら不正を疑うのは分かる。だが、一致したんだろう? 一致してもエラーがあったら不正と判断しろと、規則には書いてあるのか? どうなんだ?」
受付嬢 「それは…ないですけど……屁理屈です!」
クレイ 「規則通りにやっているといいはったのはお前だろう? 規則に書いてないことを勝手に判断して、その責任を問われるのはお前だぞ? もう一度言うが、俺は不正など一切行っていない。ギルドマスターが帰ってくればそれはハッキリする事だ。其の場合、謝罪だけでは済ます気はないぞ? どうやって償うつもりだ?」
だんだん弱気になっていく受付嬢。
受付嬢 (まさか…、本当にギルマスの知り合い?! いや、名前くらい調べれば分かるわ。私の勘ではコイツはアヤシイ。負けるなアタシ!)
その時、冒険者の一人が言った。
冒険者A 「ギルドマスターが居ないんだったら、サブマスターの判断を仰ぐのがルールじゃないのか?」
そう言われてハッとする受付嬢。
受付嬢 「そうだった、サブマスが居る……って、駄目だった、サブマスターは重要な会議中で邪魔をするなと言われてるんだった」
冒険者A 「会議が終わるのを待てばいいじゃねぇか。それなら一ヶ月も待つ必要はないだろう?」
受付嬢 「そ、そうですね、それくらいなら待てますよね?」
クレイ 「…サブマスター? 誰だ?」
受付嬢 「サブマスはゴ……、あれ、ギルドマスターは知っていたのに、サブマスターはご存知ないんですか? やっぱりあやしいですよね?」
クレイ 「あやしいってなんだ? 別に、サイモンとは知り合いだが他のギルド職員まで知らんだけだ、アンタの事も知らないしな。だいたい、俺はそのサブマスターのゴなんちゃらという人物に心当たりがない。俺と面識がないなら、待ってても俺の無実を証明する役には立たないだろうさ」
受付嬢 「少なくとも私の責任ではなくなるわ」
クレイ 「やれやれ、勝手だな。言っとくが、無実が証明されたら、お前の責任も必ず追求するからな? 逃げられると思うなよ?」
受付嬢 「逃げられないのはあなたのほうでは?」
クレイ 「別に、その気になったらここから逃げ出すのはわけもないが…」
冒険者B 「おいおい、俺達が居るのに逃がすと思うか?」
クレイ(ぐるりと囲む冒険者達の顔を眺めてから) 「特に難しいとは思えないが?」
冒険者C 「てめぇ、痛い目を見ないと分からんようだなぁ?」
冒険者A 「待て待て。こんなところで暴れるな。
――なぁ、お前。聞けば、元冒険者だそうだが、随分と腕に自信があるようだな? 裏の訓練場で俺と模擬戦やらないか? 俺は強い奴と戦うのが大好きなんだ。もし勝てたら……いや、勝てとは言わん、元冒険者である実力をちゃんと示すことができたら、信じてやるよ。ああ、俺はラルク、Aランクの剣士だ。お前は?」
クレイ 「クレイだ、Cランクの認定まではとった」
ラルク 「じゃぁ、模擬戦で実力を示せたら、Cランクで登録を認めてやろう」
受付嬢 「ちょっと、勝手な事!」
ラルク 「いいじゃねぇか、俺が責任を取る。俺からギルマスにちゃんと言ってやるからよ?」
受付嬢 「それなら……ああ、駄目。それでも無理よ、仮に認めたとしても、エラーが起きてる以上そのギルドカードはもう使えない。ギルドカードの再発行にはギルマスの許可がいるわ」
ラルク 「じゃぁ、新規登録なら?」
受付嬢 「それなら可能だけど…Fランクスタートになるわ」
ラルク 「とりあえず、Fランクでもいいよなクレイ? とりあえず、登録しないと不便だろう? 後でギルマスが帰ってきたら、ランクは書き換えてもらえばいい」
クレイ 「…まぁ別にFランクでもいいけどな」
受付嬢 「ラルクに勝てたらの話だけどね。負けたら留置場で一ヶ月過ごしてもらうわよ?」
受付嬢 (そっちの獣人の二人はともかくとして、コイツはあまり強そうには見えないしね…」
クレイ 「声に出てるぞ?」
ラルク 「だから勝つ必要はねえって、仮にも俺はAランクだぞ、Cランクに負けるわけねぇだろ?」
受付嬢 「予定では…」
クレイ 「予定では?」
受付嬢 「確か…」
クレイ 「確か?」
受付嬢 「一ヶ月後、あるいはもっとかかるかも知れないと言っていました」
クレイ 「ガクッ! サイモンは一体どこに行ったんだ?」
受付嬢 「そんな事、あなたに教える必要はありません」
クレイ 「やれやれ。仕方ない、じゃぁ一ヶ月後にまた来るよ」
受付嬢 「逃しませんよ」
いつのまに合図を出したのか、気がつくと、クレイはいつの間にか冒険者達に囲まれていた。
クレイ 「俺は逃げも隠れもする気はない。と言っても、信用しないって顔だな? どうするんだ、サイモンが帰ってくるまで俺を捕らえて牢屋にでも入れておくつもりか?」
受付嬢 「それしかないですね。幸い、ギルドの地下には留置場がありますから寝泊まりも可能ですよ」
クレイ 「何が幸いなんだ。だいたい、サイモンが帰ってくれば俺の無実は証明されるんだぞ? 無実の人間を一ヶ月も拘束しておいて、ごめんなさい間違いでしたでは済まないぞ? どう責任を取るつもりだ?」
受付嬢 「仕方ありません、私はルールに従っているだけですから。ギルドカードの不正使用は重罪です、問答無用で拘束して審議に掛ける事になっています。もし無罪となったら、謝罪はギルドから行われると思います」
クレイ 「その審議は、ギルドマスター不在のままできるのか?」
受付嬢 「いいえ、ギルドマスターが帰ってくるまで待つ事になりますね」
クレイ 「だから、それまで俺に留置場で過ごせと? そんなの納得が行くか!」
受付嬢 「仕方がないでしょう、そういう規則ですから。私は規則通りやってるだけです。悪いことをするほうが悪い」
クレイ 「さっきから規則規則と言ってるが、その規則には、ギルドカードの読み取り機にエラーが出たら、即不正を疑えと書いてあるのか?」
受付嬢 「え、それは…」
クレイ 「エラーが出ているというが、別の部分なんじゃないのか? エラーの内容とその原因はちゃんと理解しているのか?」
受付嬢 「それは…」
クレイ 「読み取り機の不具合という可能性はあるんじゃないのか?」
受付嬢 「それは……」
クレイ 「魔力紋が一致しなかったのなら不正を疑うのは分かる。だが、一致したんだろう? 一致してもエラーがあったら不正と判断しろと、規則には書いてあるのか? どうなんだ?」
受付嬢 「それは…ないですけど……屁理屈です!」
クレイ 「規則通りにやっているといいはったのはお前だろう? 規則に書いてないことを勝手に判断して、その責任を問われるのはお前だぞ? もう一度言うが、俺は不正など一切行っていない。ギルドマスターが帰ってくればそれはハッキリする事だ。其の場合、謝罪だけでは済ます気はないぞ? どうやって償うつもりだ?」
だんだん弱気になっていく受付嬢。
受付嬢 (まさか…、本当にギルマスの知り合い?! いや、名前くらい調べれば分かるわ。私の勘ではコイツはアヤシイ。負けるなアタシ!)
その時、冒険者の一人が言った。
冒険者A 「ギルドマスターが居ないんだったら、サブマスターの判断を仰ぐのがルールじゃないのか?」
そう言われてハッとする受付嬢。
受付嬢 「そうだった、サブマスが居る……って、駄目だった、サブマスターは重要な会議中で邪魔をするなと言われてるんだった」
冒険者A 「会議が終わるのを待てばいいじゃねぇか。それなら一ヶ月も待つ必要はないだろう?」
受付嬢 「そ、そうですね、それくらいなら待てますよね?」
クレイ 「…サブマスター? 誰だ?」
受付嬢 「サブマスはゴ……、あれ、ギルドマスターは知っていたのに、サブマスターはご存知ないんですか? やっぱりあやしいですよね?」
クレイ 「あやしいってなんだ? 別に、サイモンとは知り合いだが他のギルド職員まで知らんだけだ、アンタの事も知らないしな。だいたい、俺はそのサブマスターのゴなんちゃらという人物に心当たりがない。俺と面識がないなら、待ってても俺の無実を証明する役には立たないだろうさ」
受付嬢 「少なくとも私の責任ではなくなるわ」
クレイ 「やれやれ、勝手だな。言っとくが、無実が証明されたら、お前の責任も必ず追求するからな? 逃げられると思うなよ?」
受付嬢 「逃げられないのはあなたのほうでは?」
クレイ 「別に、その気になったらここから逃げ出すのはわけもないが…」
冒険者B 「おいおい、俺達が居るのに逃がすと思うか?」
クレイ(ぐるりと囲む冒険者達の顔を眺めてから) 「特に難しいとは思えないが?」
冒険者C 「てめぇ、痛い目を見ないと分からんようだなぁ?」
冒険者A 「待て待て。こんなところで暴れるな。
――なぁ、お前。聞けば、元冒険者だそうだが、随分と腕に自信があるようだな? 裏の訓練場で俺と模擬戦やらないか? 俺は強い奴と戦うのが大好きなんだ。もし勝てたら……いや、勝てとは言わん、元冒険者である実力をちゃんと示すことができたら、信じてやるよ。ああ、俺はラルク、Aランクの剣士だ。お前は?」
クレイ 「クレイだ、Cランクの認定まではとった」
ラルク 「じゃぁ、模擬戦で実力を示せたら、Cランクで登録を認めてやろう」
受付嬢 「ちょっと、勝手な事!」
ラルク 「いいじゃねぇか、俺が責任を取る。俺からギルマスにちゃんと言ってやるからよ?」
受付嬢 「それなら……ああ、駄目。それでも無理よ、仮に認めたとしても、エラーが起きてる以上そのギルドカードはもう使えない。ギルドカードの再発行にはギルマスの許可がいるわ」
ラルク 「じゃぁ、新規登録なら?」
受付嬢 「それなら可能だけど…Fランクスタートになるわ」
ラルク 「とりあえず、Fランクでもいいよなクレイ? とりあえず、登録しないと不便だろう? 後でギルマスが帰ってきたら、ランクは書き換えてもらえばいい」
クレイ 「…まぁ別にFランクでもいいけどな」
受付嬢 「ラルクに勝てたらの話だけどね。負けたら留置場で一ヶ月過ごしてもらうわよ?」
受付嬢 (そっちの獣人の二人はともかくとして、コイツはあまり強そうには見えないしね…」
クレイ 「声に出てるぞ?」
ラルク 「だから勝つ必要はねえって、仮にも俺はAランクだぞ、Cランクに負けるわけねぇだろ?」
12
あなたにおすすめの小説
バーンズ伯爵家の内政改革 ~10歳で目覚めた長男、前世知識で領地を最適化します
namisan
ファンタジー
バーンズ伯爵家の長男マイルズは、完璧な容姿と神童と噂される知性を持っていた。だが彼には、誰にも言えない秘密があった。――前世が日本の「医師」だったという記憶だ。
マイルズが10歳となった「洗礼式」の日。
その儀式の最中、領地で謎の疫病が発生したとの凶報が届く。
「呪いだ」「悪霊の仕業だ」と混乱する大人たち。
しかしマイルズだけは、元医師の知識から即座に「病」の正体と、放置すれば領地を崩壊させる「災害」であることを看破していた。
「父上、お待ちください。それは呪いではありませぬ。……対処法がわかります」
公衆衛生の確立を皮切りに、マイルズは領地に潜む様々な「病巣」――非効率な農業、停滞する経済、旧態依然としたインフラ――に気づいていく。
前世の知識を総動員し、10歳の少年が領地を豊かに変えていく。
これは、一人の転生貴族が挑む、本格・異世界領地改革(内政)ファンタジー。
悪役令息、前世の記憶により悪評が嵩んで死ぬことを悟り教会に出家しに行った結果、最強の聖騎士になり伝説になる
竜頭蛇
ファンタジー
ある日、前世の記憶を思い出したシド・カマッセイはこの世界がギャルゲー「ヒロイックキングダム」の世界であり、自分がギャルゲの悪役令息であると理解する。
評判が悪すぎて破滅する運命にあるが父親が毒親でシドの悪評を広げたり、関係を作ったものには危害を加えるので現状では何をやっても悪評に繋がるを悟り、家との関係を断って出家をすることを決意する。
身を寄せた教会で働くうちに評判が上がりすぎて、聖女や信者から崇められたり、女神から一目置かれ、やがて最強の聖騎士となり、伝説となる物語。
狼になっちゃった!
家具屋ふふみに
ファンタジー
登山中に足を滑らせて滑落した私。気が付けば何処かの洞窟に倒れていた。……しかも狼の姿となって。うん、なんで?
色々と試していたらなんか魔法みたいな力も使えたし、此処ってもしや異世界!?
……なら、なんで私の目の前を通る人間の手にはスマホがあるんでしょう?
これはなんやかんやあって狼になってしまった私が、気まぐれに人間を助けたりして勝手にワッショイされるお話である。
ネグレクトされていた四歳の末娘は、前世の経理知識で実家の横領を見抜き追放されました。これからはもふもふ聖獣と美食巡りの旅に出ます。
旅する書斎(☆ほしい)
ファンタジー
アークライト子爵家の四歳の末娘リリアは、家族から存在しないものとして扱われていた。食事は厨房の残飯、衣服は兄姉のお下がりを更に継ぎ接ぎしたもの。冷たい床で眠る日々の中、彼女は高熱を出したことをきっかけに前世の記憶を取り戻す。
前世の彼女は、ブラック企業で過労死した経理担当のOLだった。
ある日、父の書斎に忍び込んだリリアは、ずさんな管理の家計簿を発見する。前世の知識でそれを読み解くと、父による悪質な横領と、家の財産がすでに破綻寸前であることが判明した。
「この家は、もうすぐ潰れます」
家族会議の場で、リリアはたった四歳とは思えぬ明瞭な口調で破産の事実を突きつける。激昂した父に「疫病神め!」と罵られ家を追い出されたリリアだったが、それは彼女の望むところだった。
手切れ金代わりの銅貨数枚を握りしめ、自由を手に入れたリリア。これからは誰にも縛られず、前世で夢見た美味しいものをたくさん食べる生活を目指す。
【㊗️受賞!】神のミスで転生したけど、幼児化しちゃった!〜もふもふと一緒に、異世界ライフを楽しもう!〜
一ノ蔵(いちのくら)
ファンタジー
※第18回ファンタジー小説大賞にて、奨励賞を受賞しました!投票して頂いた皆様には、感謝申し上げますm(_ _)m
✩物語は、ゆっくり進みます。冒険より、日常に重きありの異世界ライフです。
【あらすじ】
神のミスにより、異世界転生が決まったミオ。調子に乗って、スキルを欲張り過ぎた結果、幼児化してしまった!
そんなハプニングがありつつも、ミオは、大好きな異世界で送る第二の人生に、希望いっぱい!
事故のお詫びに遣わされた、守護獣神のジョウとともに、ミオは異世界ライフを楽しみます!
カクヨム(吉野 ひな)にて、先行投稿しています。
神々に見捨てられし者、自力で最強へ
九頭七尾
ファンタジー
三大貴族の一角、アルベール家の長子として生まれた少年、ライズ。だが「祝福の儀」で何の天職も授かることができなかった彼は、『神々に見捨てられた者』と蔑まれ、一族を追放されてしまう。
「天職なし。最高じゃないか」
しかし彼は逆にこの状況を喜んだ。というのも、実はこの世界は、前世で彼がやり込んでいたゲーム【グランドワールド】にそっくりだったのだ。
天職を取得せずにゲームを始める「超ハードモード」こそが最強になれる道だと知るライズは、前世の知識を活かして成り上がっていく。
勇者パーティーにダンジョンで生贄にされました。これで上位神から押し付けられた、勇者の育成支援から解放される。
克全
ファンタジー
エドゥアルには大嫌いな役目、神与スキル『勇者の育成者』があった。力だけあって知能が低い下級神が、勇者にふさわしくない者に『勇者』スキルを与えてしまったせいで、上級神から与えられてしまったのだ。前世の知識と、それを利用して鍛えた絶大な魔力のあるエドゥアルだったが、神与スキル『勇者の育成者』には逆らえず、嫌々勇者を教育していた。だが、勇者ガブリエルは上級神の想像を絶する愚者だった。事もあろうに、エドゥアルを含む300人もの人間を生贄にして、ダンジョンの階層主を斃そうとした。流石にこのような下劣な行いをしては『勇者』スキルは消滅してしまう。対象となった勇者がいなくなれば『勇者の育成者』スキルも消滅する。自由を手に入れたエドゥアルは好き勝手に生きることにしたのだった。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる