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第一部 転生編
第19話 魔導銃開発の道のり(1)
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最初の魔導銃は、曽祖父の遺品の中にあった玩具の銃がベースであった。
これは、地球の銃と同じ方式で、薬莢に火薬の代わりに魔石が詰められており、そこに蓄積された魔力を瞬間的に放出する事で弾を押し出す。
ただ、魔力の膨張では火薬の爆発ほどの瞬発力は出せず。射出された弾丸の威力はせいぜい人が全力で殴るのと同程度であった。
それでも当たりどころによっては効果がありそうなものだが、魔力による身体強化が主流のこの世界の人間相手ではオモチャと同じ扱いをされてしまったのであった。
開発したのが誰なのかは分からないが、前文明の遺物というわけではないらしい。どうやら製作者は武器として開発したらしいのだが、結局開発を断念、それを曽祖父が手に入れたらしい。
クレイは、その銃の強化を考えた。
構造的に、まずは爆発力を高める必要がある。最初、火薬を探そうかと思ったクレイであったが、どうやらこの世界には火薬は発見されていないらしい。火魔法がある世界では必要はなかったのだろう。実は火薬があったとしても、この世界の魔法による防御と身体強化の前では期待するような効果は得られなかったはずなのだが、この時点ではクレイはまだ、この世界の魔法の強さをよく知らなかったのだ。
火薬が手に入らないなら、次は魔力の爆発力を高める事を考える事になる。というわけで、クレイは薬莢の魔法陣のソースコードを解析。
どうやら魔法陣は、
「魔石内部の魔力をできるだけ多く保持しておく」
「魔力を爆発前に一度圧縮する」
「魔力を短時間で一気に放出する」
「破損しないように弾莢を強化する」
「内部の魔力を反射させ、放出する魔力に方向性を与える」
「暴発しないように特定の波長の魔力でしか撃発しないようにする」
など、多数の機能が組みこまれている事が分かってきた。
こんな小さな弾丸に、これだけの機能を有する魔法陣を書き込んである事にクレイは驚嘆する。
ただ、魔法陣のコードとしてはそれほど複雑なものではなかったので、クレイはなんとか爆発力を高めるようにパラメータを書き換えながら繰り返し試したところ、かなりのパワーアップを成し遂げる事ができた。
圧縮率を上げ、魔力の放出効率を最適化、さらに多重化し、爆発と言えるくらいには威力が上がってきた。
この過程で、それまで使い捨てであった魔石を充填式にして再利用できるようにもなっていた。これはこの世界ではかなり革命的な発明なのだが、クレイの発明というわけではなく、曽祖父の遺品の中にあった前文明の遺物の中に、ごく小さなモノであったが、魔力を蓄積し再充填も可能な魔導具があったので、それを解析・利用することができたためである。
ただ、そこからクレイは魔力の再充填用のソースコードを弄り、容量の限界を越えて無理やり大量の魔力を注ぎ込む魔改造をした。無理に詰め込もうとしても溢れてしまうが、魔導銃に使われていた魔力を封じ方向性を保つ魔法陣を充填式魔石の外側に組み込み、無理やり高圧な魔力を保持する事に成功したのである。(その代わり、充填式の魔石の寿命が短くなってしまう事が後に判明したのだが。)
魔導銃の薬莢部分にこの技術を使い、さらに強力な弾丸の射出能力を得る事ができた。
だが、これが限界であった。
無理に魔力を高圧で圧縮しようとすると、ある時点で魔石が崩壊して魔力をまったく蓄積できなくなってしまう事が分かったのである。
もっと高純度の魔石を使えばまた違うかも知れないが、そのような魔石は非常に危険度の高い魔物からしか採れないので、なかなか手に入らない。
クレイは父に頼んでそのような高価な魔石を手に居れ、薬莢に加工したのだが……
狙い通り、従来よりも遥かに高い圧力で魔力を蓄積する事ができたのだが、なんと、今度はそれを発射する銃のほうが爆発力に耐えられず、割れてしまったのであった。
強化の魔法陣を刻んで弾倉を強化する事は既に実行済みである。オウリハルコななる伝説級の金属もあると聞いたが、さすがにそのような素材はクレイの父程度では入手できないのであった。
爆発力を高めるのは限界に達してしまった。
(まぁこれでも十分な威力が出せる領域にはなっていたのだが。)
そこで一旦爆発力を高める研究は中断し、射出する弾丸に回転を与える方法をクレイは考えた。弾丸が回転していないと、弾が空中で横を向いてしまったりしてうまく飛ばないのは地球では有名な話である。
地球の銃のように銃身内に螺旋状に溝を刻む事も考えたが、ふと、溝とは違う方法で弾丸に回転を与えられないかと考えたのだ。
そう考えたきっかけは例によって曽祖父の遺した遺品の中にあった玩具である。風もないのにくるくると飾りが回るだけの、子供をあやすための玩具である。(これは武器として開発されたのではなく、本当にただの玩具であったらしい。)
ただ、その回転を生み出すパーツに小さな魔法陣が刻まれていたのを発見したのだ。
これを銃身の内外に刻めば、ライフリングがなくても弾丸を回転させる事ができるのではないか? と考えたのである。そもそも、ライフリングによって余計な摩擦抵抗が生じれば弾速が落ちる事になるのでは? とクレイは考えた。
クレイは、地球の銃はわざとゆっくりと燃焼する火薬を使い、銃身の内部で燃焼しながら弾丸を押し出す推力としていると聞いた事があったのだ。魔力を如何に高速で膨張(=爆発)させるかと考えていた魔導銃とは仕組みそのものが違うのだ。
これは、地球の銃と同じ方式で、薬莢に火薬の代わりに魔石が詰められており、そこに蓄積された魔力を瞬間的に放出する事で弾を押し出す。
ただ、魔力の膨張では火薬の爆発ほどの瞬発力は出せず。射出された弾丸の威力はせいぜい人が全力で殴るのと同程度であった。
それでも当たりどころによっては効果がありそうなものだが、魔力による身体強化が主流のこの世界の人間相手ではオモチャと同じ扱いをされてしまったのであった。
開発したのが誰なのかは分からないが、前文明の遺物というわけではないらしい。どうやら製作者は武器として開発したらしいのだが、結局開発を断念、それを曽祖父が手に入れたらしい。
クレイは、その銃の強化を考えた。
構造的に、まずは爆発力を高める必要がある。最初、火薬を探そうかと思ったクレイであったが、どうやらこの世界には火薬は発見されていないらしい。火魔法がある世界では必要はなかったのだろう。実は火薬があったとしても、この世界の魔法による防御と身体強化の前では期待するような効果は得られなかったはずなのだが、この時点ではクレイはまだ、この世界の魔法の強さをよく知らなかったのだ。
火薬が手に入らないなら、次は魔力の爆発力を高める事を考える事になる。というわけで、クレイは薬莢の魔法陣のソースコードを解析。
どうやら魔法陣は、
「魔石内部の魔力をできるだけ多く保持しておく」
「魔力を爆発前に一度圧縮する」
「魔力を短時間で一気に放出する」
「破損しないように弾莢を強化する」
「内部の魔力を反射させ、放出する魔力に方向性を与える」
「暴発しないように特定の波長の魔力でしか撃発しないようにする」
など、多数の機能が組みこまれている事が分かってきた。
こんな小さな弾丸に、これだけの機能を有する魔法陣を書き込んである事にクレイは驚嘆する。
ただ、魔法陣のコードとしてはそれほど複雑なものではなかったので、クレイはなんとか爆発力を高めるようにパラメータを書き換えながら繰り返し試したところ、かなりのパワーアップを成し遂げる事ができた。
圧縮率を上げ、魔力の放出効率を最適化、さらに多重化し、爆発と言えるくらいには威力が上がってきた。
この過程で、それまで使い捨てであった魔石を充填式にして再利用できるようにもなっていた。これはこの世界ではかなり革命的な発明なのだが、クレイの発明というわけではなく、曽祖父の遺品の中にあった前文明の遺物の中に、ごく小さなモノであったが、魔力を蓄積し再充填も可能な魔導具があったので、それを解析・利用することができたためである。
ただ、そこからクレイは魔力の再充填用のソースコードを弄り、容量の限界を越えて無理やり大量の魔力を注ぎ込む魔改造をした。無理に詰め込もうとしても溢れてしまうが、魔導銃に使われていた魔力を封じ方向性を保つ魔法陣を充填式魔石の外側に組み込み、無理やり高圧な魔力を保持する事に成功したのである。(その代わり、充填式の魔石の寿命が短くなってしまう事が後に判明したのだが。)
魔導銃の薬莢部分にこの技術を使い、さらに強力な弾丸の射出能力を得る事ができた。
だが、これが限界であった。
無理に魔力を高圧で圧縮しようとすると、ある時点で魔石が崩壊して魔力をまったく蓄積できなくなってしまう事が分かったのである。
もっと高純度の魔石を使えばまた違うかも知れないが、そのような魔石は非常に危険度の高い魔物からしか採れないので、なかなか手に入らない。
クレイは父に頼んでそのような高価な魔石を手に居れ、薬莢に加工したのだが……
狙い通り、従来よりも遥かに高い圧力で魔力を蓄積する事ができたのだが、なんと、今度はそれを発射する銃のほうが爆発力に耐えられず、割れてしまったのであった。
強化の魔法陣を刻んで弾倉を強化する事は既に実行済みである。オウリハルコななる伝説級の金属もあると聞いたが、さすがにそのような素材はクレイの父程度では入手できないのであった。
爆発力を高めるのは限界に達してしまった。
(まぁこれでも十分な威力が出せる領域にはなっていたのだが。)
そこで一旦爆発力を高める研究は中断し、射出する弾丸に回転を与える方法をクレイは考えた。弾丸が回転していないと、弾が空中で横を向いてしまったりしてうまく飛ばないのは地球では有名な話である。
地球の銃のように銃身内に螺旋状に溝を刻む事も考えたが、ふと、溝とは違う方法で弾丸に回転を与えられないかと考えたのだ。
そう考えたきっかけは例によって曽祖父の遺した遺品の中にあった玩具である。風もないのにくるくると飾りが回るだけの、子供をあやすための玩具である。(これは武器として開発されたのではなく、本当にただの玩具であったらしい。)
ただ、その回転を生み出すパーツに小さな魔法陣が刻まれていたのを発見したのだ。
これを銃身の内外に刻めば、ライフリングがなくても弾丸を回転させる事ができるのではないか? と考えたのである。そもそも、ライフリングによって余計な摩擦抵抗が生じれば弾速が落ちる事になるのでは? とクレイは考えた。
クレイは、地球の銃はわざとゆっくりと燃焼する火薬を使い、銃身の内部で燃焼しながら弾丸を押し出す推力としていると聞いた事があったのだ。魔力を如何に高速で膨張(=爆発)させるかと考えていた魔導銃とは仕組みそのものが違うのだ。
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