17 / 184
第一部 転生編
第17話 後衛職は模擬戦は不要ですよね?
しおりを挟む
冒険者A 「一体どんな武器なんだよォ? 見たところ何も持っていないように見えるがァ?」
クレイ 「それは…」
ニヤリと笑うクレイ。
冒険者A 「それは…?」
クレイ 「秘密だよ」
ずっこける冒険者A。
冒険者A 「てめぇ、ふざけた野郎だなおい?」
クレイ 「冒険者はそう簡単に手の内を明かさない。そんなの常識だろう?」
『まあ、それはそうだが、実力が分からないなら合格も出せんぞ』
クレイの背後にヌッと現れた大男がそう言った。
受付嬢 「マスター、おかえりなさい、早かったですね」
ギルマス 「俺は仕事が速いんでな。え~っと、クレイ、か」
クレイの提出した書類を確認すると、ギルマスはクレイに向き直って言った。
ギルマス 「俺はここのギルドのマスター、サイモンだ。よろしくな」
クレイ 「まだよろしくは早いんじゃないか? 試験に落ちたら冒険者にはなれないんだろう?」
サイモン 「何か強力な武器を持っているそうじゃないか」
冒険者A 「ハッタリだよ、魔剣とかならまだしも、魔導具がそんな強いわけがない。模擬戦をしたくないから誤魔化そうとしてるんだろ」
そう言った冒険者をジロリと睨むサイモン。さすがに冒険者もギルマスに睨まれて少しばつが悪そうである。
サイモン 「魔剣など、特殊な武器を持っている奴は、その武器込みで実力が評価される事もある。まぁ、どんな武器なのか分からんのでは評価しようがないがな?」
クレイは肩を竦め、マジックポーチから魔導ライフルを出して見せた。
サイモン 「……妙な形の槍だな?」
実は、クレイはライフルの銃身の先に短剣を取り付けたのだ。いわゆる銃剣というものである。最悪弾切れになったときに剣を使って攻撃できるし、弱い魔物相手なら弾丸の節約になるかと考えたのだ。(弾を作るのも結構手間なのである。)それに、今のように槍と勘違いさせて油断させる効果もある。
クレイ 「槍ではない、まぁそういう使い方もできるけどな。これは弾丸を…と言っても分からんか。弓の魔導具みたいなものだと思ってくれればいい。魔導具なので矢を射出するのに弦が必要ないのさ」
サイモン 「なるほど、遠隔攻撃がメインの後衛職というわけか」
クレイ 「弓士とか、魔術士とか、近接戦闘が得意でない冒険者も居るはずだ、そういう者も試験で近接戦闘やらせるのか?」
サイモン 「そうだな、弓士などは、また違う試験の仕方をする。的を射てもらうとかな」
クレイ 「じゃぁ俺もそれで頼むよ」
冒険者A 「後衛職だってある程度近接戦闘能力は必要だろォがァ? ギルマスだっていつも言ってるじゃァねェカ?」
サイモン 「うむ、そうだな、冒険者Aのいう事も一理はある……。今回はやはり、近接戦闘の模擬戦もやってもらう事にしようか! という事で、ピカキン、お前が試験官やれ!」
クレイ 「マジかよ、そりゃないだろう…」
サイモン 「悪いが、魔力量の測定結果を見たら、試験は厳しくせざるを得ない。簡単に死なれてもこちらも困るんでな。
なに、勝てとは言わん。ハンデもつけてやる。ある程度戦える事を見せてくれればいい。いくら後衛だと言っても、魔物に攻撃されて瞬殺されてしまうレベルでは、冒険者はできんぞ?」
クレイ 「まぁそりゃあな……」
ピカキン 「ハンデってなんだよォ?」
サイモン 「ピカキンは木剣のみ、攻撃系の魔法は禁止。クレイは自分の武器を使っていいし、魔法など、何を使ってもいい。それでどうだ?」
ピカキン 「ちょっ、それは酷いんじゃないか?」
サイモン 「お前だってDランクの冒険者だろう。初心者相手に余裕で捌けないようでは引退を考えたほうがいいんじゃないか?」
ピカキン 「ぐぅ……身体強化は使っていいのか?」
サイモン 「そうだな、身体強化と防御系魔法は使ってもいい」
ピカキン 「それなら、まぁ…やってもいいかァ」
サイモン 「言っておくが相手を殺したり、回復不能な怪我をさせたりするのは禁止だぞ? 多少の怪我なら、ギルドが回復薬を出してやる」
ピカキン 「へっへっへっ、多少ね…」
クレイ 「おい、勝手に決めるなよ。俺はそんな条件じゃ受ける気はないぞ?」
サイモン 「受けないなら不合格として、冒険者登録は認めん」
クレイ 「言ったろ? 俺の武器は強い、そいつが死ぬ事になるぞ?」
サイモン 「まぁ模擬戦の前に、その武器の威力を見せてもらおうか。射的の試験だ。模擬戦をするかどうかはそれを見てから考えよう」
・
・
・
サイモンとクレイ、ピカキンと受付嬢は裏手にある訓練場に移動した。
後からパラパラと野次馬も数人入ってくる。ギルド併設の酒場で昼間から仕事もせずに酒を飲んでいた冒険者達である。
訓練場に向かいながら、クレイはちょっと失敗したと思っていた。試験があると知っていたら、それ用の武器を作ってくればよかった。今更その時間はないので、手持ちの武器で、模擬戦に使えそうな物を思い浮かべてみる。
もちろんライフルはダメだ。改良を重ね、今ではジャクリンと戦った時より遥かに強力になっている。これまでのクレイの研究成果の粋を詰め込んで作り上げたのだ。そんな物を使えば間違いなく相手を殺してしまう。
そういえば、初期の頃に作った、相手を殺さずに封じる方向の武器があった事を思い出した。(ジャクリンに通用しなかったのでその方向の開発はあまりしていなかったので、大した進歩はしていない。)だが、それらの武器が冒険者相手に通用するかどうかは分からない。ジャクリン同様、通用しない可能性も十分ある。
まぁ、まずは射的である。これは、最強の武器を使っても問題ないだろう。
それに、銃の威力を見せれば模擬戦を思いとどまってくれるかも知れないとクレイは考えた。
クレイ 「それは…」
ニヤリと笑うクレイ。
冒険者A 「それは…?」
クレイ 「秘密だよ」
ずっこける冒険者A。
冒険者A 「てめぇ、ふざけた野郎だなおい?」
クレイ 「冒険者はそう簡単に手の内を明かさない。そんなの常識だろう?」
『まあ、それはそうだが、実力が分からないなら合格も出せんぞ』
クレイの背後にヌッと現れた大男がそう言った。
受付嬢 「マスター、おかえりなさい、早かったですね」
ギルマス 「俺は仕事が速いんでな。え~っと、クレイ、か」
クレイの提出した書類を確認すると、ギルマスはクレイに向き直って言った。
ギルマス 「俺はここのギルドのマスター、サイモンだ。よろしくな」
クレイ 「まだよろしくは早いんじゃないか? 試験に落ちたら冒険者にはなれないんだろう?」
サイモン 「何か強力な武器を持っているそうじゃないか」
冒険者A 「ハッタリだよ、魔剣とかならまだしも、魔導具がそんな強いわけがない。模擬戦をしたくないから誤魔化そうとしてるんだろ」
そう言った冒険者をジロリと睨むサイモン。さすがに冒険者もギルマスに睨まれて少しばつが悪そうである。
サイモン 「魔剣など、特殊な武器を持っている奴は、その武器込みで実力が評価される事もある。まぁ、どんな武器なのか分からんのでは評価しようがないがな?」
クレイは肩を竦め、マジックポーチから魔導ライフルを出して見せた。
サイモン 「……妙な形の槍だな?」
実は、クレイはライフルの銃身の先に短剣を取り付けたのだ。いわゆる銃剣というものである。最悪弾切れになったときに剣を使って攻撃できるし、弱い魔物相手なら弾丸の節約になるかと考えたのだ。(弾を作るのも結構手間なのである。)それに、今のように槍と勘違いさせて油断させる効果もある。
クレイ 「槍ではない、まぁそういう使い方もできるけどな。これは弾丸を…と言っても分からんか。弓の魔導具みたいなものだと思ってくれればいい。魔導具なので矢を射出するのに弦が必要ないのさ」
サイモン 「なるほど、遠隔攻撃がメインの後衛職というわけか」
クレイ 「弓士とか、魔術士とか、近接戦闘が得意でない冒険者も居るはずだ、そういう者も試験で近接戦闘やらせるのか?」
サイモン 「そうだな、弓士などは、また違う試験の仕方をする。的を射てもらうとかな」
クレイ 「じゃぁ俺もそれで頼むよ」
冒険者A 「後衛職だってある程度近接戦闘能力は必要だろォがァ? ギルマスだっていつも言ってるじゃァねェカ?」
サイモン 「うむ、そうだな、冒険者Aのいう事も一理はある……。今回はやはり、近接戦闘の模擬戦もやってもらう事にしようか! という事で、ピカキン、お前が試験官やれ!」
クレイ 「マジかよ、そりゃないだろう…」
サイモン 「悪いが、魔力量の測定結果を見たら、試験は厳しくせざるを得ない。簡単に死なれてもこちらも困るんでな。
なに、勝てとは言わん。ハンデもつけてやる。ある程度戦える事を見せてくれればいい。いくら後衛だと言っても、魔物に攻撃されて瞬殺されてしまうレベルでは、冒険者はできんぞ?」
クレイ 「まぁそりゃあな……」
ピカキン 「ハンデってなんだよォ?」
サイモン 「ピカキンは木剣のみ、攻撃系の魔法は禁止。クレイは自分の武器を使っていいし、魔法など、何を使ってもいい。それでどうだ?」
ピカキン 「ちょっ、それは酷いんじゃないか?」
サイモン 「お前だってDランクの冒険者だろう。初心者相手に余裕で捌けないようでは引退を考えたほうがいいんじゃないか?」
ピカキン 「ぐぅ……身体強化は使っていいのか?」
サイモン 「そうだな、身体強化と防御系魔法は使ってもいい」
ピカキン 「それなら、まぁ…やってもいいかァ」
サイモン 「言っておくが相手を殺したり、回復不能な怪我をさせたりするのは禁止だぞ? 多少の怪我なら、ギルドが回復薬を出してやる」
ピカキン 「へっへっへっ、多少ね…」
クレイ 「おい、勝手に決めるなよ。俺はそんな条件じゃ受ける気はないぞ?」
サイモン 「受けないなら不合格として、冒険者登録は認めん」
クレイ 「言ったろ? 俺の武器は強い、そいつが死ぬ事になるぞ?」
サイモン 「まぁ模擬戦の前に、その武器の威力を見せてもらおうか。射的の試験だ。模擬戦をするかどうかはそれを見てから考えよう」
・
・
・
サイモンとクレイ、ピカキンと受付嬢は裏手にある訓練場に移動した。
後からパラパラと野次馬も数人入ってくる。ギルド併設の酒場で昼間から仕事もせずに酒を飲んでいた冒険者達である。
訓練場に向かいながら、クレイはちょっと失敗したと思っていた。試験があると知っていたら、それ用の武器を作ってくればよかった。今更その時間はないので、手持ちの武器で、模擬戦に使えそうな物を思い浮かべてみる。
もちろんライフルはダメだ。改良を重ね、今ではジャクリンと戦った時より遥かに強力になっている。これまでのクレイの研究成果の粋を詰め込んで作り上げたのだ。そんな物を使えば間違いなく相手を殺してしまう。
そういえば、初期の頃に作った、相手を殺さずに封じる方向の武器があった事を思い出した。(ジャクリンに通用しなかったのでその方向の開発はあまりしていなかったので、大した進歩はしていない。)だが、それらの武器が冒険者相手に通用するかどうかは分からない。ジャクリン同様、通用しない可能性も十分ある。
まぁ、まずは射的である。これは、最強の武器を使っても問題ないだろう。
それに、銃の威力を見せれば模擬戦を思いとどまってくれるかも知れないとクレイは考えた。
1
お気に入りに追加
1,172
あなたにおすすめの小説

今さら言われても・・・私は趣味に生きてますので
sherry
ファンタジー
ある日森に置き去りにされた少女はひょんな事から自分が前世の記憶を持ち、この世界に生まれ変わったことを思い出す。
早々に今世の家族に見切りをつけた少女は色んな出会いもあり、周りに呆れられながらも成長していく。
なのに・・・今更そんなこと言われても・・・出来ればそのまま放置しといてくれません?私は私で気楽にやってますので。
※魔法と剣の世界です。
※所々ご都合設定かもしれません。初ジャンルなので、暖かく見守っていただけたら幸いです。

捨てられた転生幼女は無自重無双する
紅 蓮也
ファンタジー
スクラルド王国の筆頭公爵家の次女として生を受けた三歳になるアイリス・フォン・アリステラは、次期当主である年の離れた兄以外の家族と兄がつけたアイリスの専属メイドとアイリスに拾われ恩義のある専属騎士以外の使用人から疎まれていた。
アイリスを疎ましく思っている者たちや一部の者以外は知らないがアイリスは転生者でもあった。
ある日、寝ているとアイリスの部屋に誰かが入ってきて、アイリスは連れ去られた。
アイリスは、肌寒さを感じ目を覚ますと近くにその場から去ろうとしている人の声が聞こえた。
去ろうとしている人物は父と母だった。
ここで声を出し、起きていることがバレると最悪、殺されてしまう可能性があるので、寝たふりをして二人が去るのを待っていたが、そのまま本当に寝てしまい二人が去った後に近づいて来た者に気づくことが出来ず、また何処かに連れていかれた。
朝になり起こしに来た専属メイドが、アイリスがいない事を当主に報告し、疎ましく思っていたくせに当主と夫人は騒ぎたて、当主はアイリスを探そうともせずに、その場でアイリスが誘拐された責任として、専属メイドと専属騎士にクビを言い渡した。
クビを言い渡された専属メイドと専属騎士は、何も言わず食堂を出て行き身支度をして、公爵家から出ていった。
しばらく歩いていると、次期当主であるカイルが後を追ってきて、カイルの腕にはいなくなったはずのアイリスが抱かれていた。
アイリスの無事に安心した二人は、カイルの話を聞き、三人は王城に向かった。
王城で、カイルから話を聞いた国王から広大なアイリス公爵家の領地の端にあり、昔の公爵家本邸があった場所の管理と魔の森の開拓をカイルは、国王から命られる。
アイリスは、公爵家の目がなくなったので、無自重でチートし続け管理と開拓を命じられた兄カイルに協力し、辺境の村々の発展や魔の森の開拓をしていった。
※諸事情によりしばらく連載休止致します。
※小説家になろう様、カクヨム様でも掲載しております。

貴族に生まれたのに誘拐され1歳で死にかけた
佐藤醤油
ファンタジー
貴族に生まれ、のんびりと赤ちゃん生活を満喫していたのに、気がついたら世界が変わっていた。
僕は、盗賊に誘拐され魔力を吸われながら生きる日々を過ごす。
魔力枯渇に陥ると死ぬ確率が高いにも関わらず年に1回は魔力枯渇になり死にかけている。
言葉が通じる様になって気がついたが、僕は他の人が持っていないステータスを見る力を持ち、さらに異世界と思われる世界の知識を覗ける力を持っている。
この力を使って、いつか脱出し母親の元へと戻ることを夢見て過ごす。
小さい体でチートな力は使えない中、どうにか生きる知恵を出し生活する。
------------------------------------------------------------------
お知らせ
「転生者はめぐりあう」 始めました。
------------------------------------------------------------------
注意
作者の暇つぶし、気分転換中の自己満足で公開する作品です。
感想は受け付けていません。
誤字脱字、文面等気になる方はお気に入りを削除で対応してください。

魔力ゼロの忌み子に転生してしまった最強の元剣聖は実家を追放されたのち、魔法の杖を「改造」して成り上がります
月ノ@最強付与術師の成長革命/発売中
ファンタジー
小説家になろうでジャンル別日間ランキング入り!
世界最強の剣聖――エルフォ・エルドエルは戦場で死に、なんと赤子に転生してしまう。
美少女のように見える少年――アル・バーナモントに転生した彼の身体には、一切の魔力が宿っていなかった。
忌み子として家族からも見捨てられ、地元の有力貴族へ売られるアル。
そこでひどい仕打ちを受けることになる。
しかし自力で貴族の屋敷を脱出し、なんとか森へ逃れることに成功する。
魔力ゼロのアルであったが、剣聖として磨いた剣の腕だけは、転生しても健在であった。
彼はその剣の技術を駆使して、ゴブリンや盗賊を次々にやっつけ、とある村を救うことになる。
感謝されたアルは、ミュレットという少女とその母ミレーユと共に、新たな生活を手に入れる。
深く愛され、本当の家族を知ることになるのだ。
一方で、アルを追いだした実家の面々は、だんだんと歯車が狂い始める。
さらに、アルを捕えていた貴族、カイベルヘルト家も例外ではなかった。
彼らはどん底へと沈んでいく……。
フルタイトル《文字数の関係でアルファポリスでは略してます》
魔力ゼロの忌み子に転生してしまった最強の元剣聖は実家を追放されたのち、魔法の杖を「改造」して成り上がります~父が老弱して家が潰れそうなので戻ってこいと言われてももう遅い~新しい家族と幸せに暮らしてます
こちらの作品は「小説家になろう」にて先行して公開された内容を転載したものです。
こちらの作品は「小説家になろう」さま「カクヨム」さま「アルファポリス」さまに同時掲載させていただいております。

クラス転移したけど、皆さん勘違いしてません?
青いウーパーと山椒魚
ファンタジー
加藤あいは高校2年生。
最近ネット小説にハマりまくっているごく普通の高校生である。
普通に過ごしていたら異世界転移に巻き込まれた?
しかも弱いからと森に捨てられた。
いやちょっとまてよ?
皆さん勘違いしてません?
これはあいの不思議な日常を書いた物語である。
本編完結しました!
相変わらず話ごちゃごちゃしていると思いますが、楽しんでいただけると嬉しいです!
1話は1000字くらいなのでササッと読めるはず…

最低最悪の悪役令息に転生しましたが、神スキル構成を引き当てたので思うままに突き進みます! 〜何やら転生者の勇者から強いヘイトを買っている模様
コレゼン
ファンタジー
「おいおい、嘘だろ」
ある日、目が覚めて鏡を見ると俺はゲーム「ブレイス・オブ・ワールド」の公爵家三男の悪役令息グレイスに転生していた。
幸いにも「ブレイス・オブ・ワールド」は転生前にやりこんだゲームだった。
早速、どんなスキルを授かったのかとステータスを確認してみると――
「超低確率の神スキル構成、コピースキルとスキル融合の組み合わせを神引きしてるじゃん!!」
やったね! この神スキル構成なら処刑エンドを回避して、かなり有利にゲーム世界を進めることができるはず。
一方で、別の転生者の勇者であり、元エリートで地方自治体の首長でもあったアルフレッドは、
「なんでモブキャラの悪役令息があんなに強力なスキルを複数持ってるんだ! しかも俺が目指してる国王エンドを邪魔するような行動ばかり取りやがって!!」
悪役令息のグレイスに対して日々不満を高まらせていた。
なんか俺、勇者のアルフレッドからものすごいヘイト買ってる?
でもまあ、勇者が最強なのは検証が進む前の攻略情報だから大丈夫っしょ。
というわけで、ゲーム知識と神スキル構成で思うままにこのゲーム世界を突き進んでいきます!
愛されない皇妃~最強の母になります!~
椿蛍
ファンタジー
愛されない皇妃『ユリアナ』
やがて、皇帝に愛される寵妃『クリスティナ』にすべてを奪われる運命にある。
夫も子どもも――そして、皇妃の地位。
最後は嫉妬に狂いクリスティナを殺そうとした罪によって処刑されてしまう。
けれど、そこからが問題だ。
皇帝一家は人々を虐げ、『悪逆皇帝一家』と呼ばれるようになる。
そして、最後は大魔女に悪い皇帝一家が討伐されて終わるのだけど……
皇帝一家を倒した大魔女。
大魔女の私が、皇妃になるなんて、どういうこと!?
※表紙は作成者様からお借りしてます。
※他サイト様に掲載しております。

【完結】悪役令嬢に転生したけど、王太子妃にならない方が幸せじゃない?
みちこ
ファンタジー
12歳の時に前世の記憶を思い出し、自分が悪役令嬢なのに気が付いた主人公。
ずっと王太子に片思いしていて、将来は王太子妃になることしか頭になかった主人公だけど、前世の記憶を思い出したことで、王太子の何が良かったのか疑問に思うようになる
色々としがらみがある王太子妃になるより、このまま公爵家の娘として暮らす方が幸せだと気が付く
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる