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プールとか海で人がいっぱいの状態を『イモ洗い』と言う
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さて、テンションあげあげのトシヤとマサオ、そしてトシヤに見せる初の水着姿が嬉し恥ずかしのハルカだが、ルナはと言えばどうなのだろう? マサオが気にして様子を覗うが、ルナはトシヤやマサオの様に無駄にテンションを上げることも無く、また、ハルカと違ってトシヤとマサオに水着姿を披露することについて別にどうとも思っていないみたいだ。
恐らくこれはルナがマサオに対して特別な感情を抱いていないということだろう。だとすればかわいそうなマサオ……いやいや、これぐらいでメゲるマサオでは無い。今は特別な感情を抱いてもらえていないかもしれないが、いつか振り向いてもらえる日を夢見て頑張る。それがマサオという男なのだ。
夏の昼下がりだけあってプールは結構な賑わいだ。身動きが取れないとまではいかないが、泳げる様なスペースは無い。もっとも遊園地のプールでガチ泳ぎするヤツなどあまりいないだろうけど。だがしかし、大人しく水に浸かっているだけでは面白くも無いというものだ。
「チャプチャプしてるだけじゃ面白くないよー」
「じゃあ、ウォータースライダーでも行くか?」
文句を言い出したハルカに提案したのはマサオだ。するとトシヤが困った顔で言った。
「俺、ロッカーにサイフ置いてきちまったぜ」
「私もー」
ハルカもトシヤに呼応するかの様に言った。そう、子供用の『滑り台』は無料だが、大人用の『ウォータースライダー』は有料なのだ。
「そうね、じゃあ一旦お財布取りに行きましょうか」
ルナが打開策的なことを言った時、マサオが水着のポケットから何やら取り出し、得意気な顔で言った。
「心配ご無用、そこは抜かり無いっすよ」
マサオがポケットから取り出したのはフリーザーバッグに入った三つ折りの一万円札だった。
「マサオ君、お金出してくれるの? やったー、太っ腹ぁ!」
「ハルカちゃん、なに厚かましいこと言ってるの! ごめんねマサオ君、後でちゃんとお金返すから」
目を輝かせて厚かましいことを言うハルカにルナは困った顔だが、それはマサオの想定の範囲内だ。
「いやいや、これぐらいどーってこと無いっすよ」
マサオは本気で言っている。しかしルナは頑としてそれを良しとしない。
「ダメよ。マサオ君はいつもそうなんだから」
もちろんコレもマサオの想定内だ。
「そーっすか。じゃあ、気持ちだけでも貰っといて下さいな」
マサオは格好良く言ったつもりなのだろうが『気持ちだけ貰っておく』というのは『貰う側』が言う言葉で、間違っても『あげる側』が言う言葉では無い。覚えたての言葉を使おうするからこうなる……実に残念な男だ。とは言え今は国語の勉強をしているのでは無い。ルナは突っ込むなんて野暮なことはせず、「そうね、ありがとう」と笑顔で答えるとマサオに背を向け、プールの縁に手をかけた。そう、プールから上がろうとしているのだ。
そうなるとマサオの取るべき行動はルナのお尻をローアングルで至近距離から凝視する……って、違う! それは寧ろ絶対やっちゃダメな事だ。いくらマサオでもそれぐらいは分かるらしい。ルナの後ろに待機するのでは無く、素早い動作でルナよりも先にプールから上がった。そして驚くべき行動に出た。
「ルナ先輩、どうぞ」
言ったかと思うと恥ずかしげもなくルナに向かって手を差し出したのだ。
「あ……ありがとう」
ルナは感謝の言葉を口にしてマサオの手に掴まったのだが、コレは本当に感謝していたのだろうか? それともコレを拒絶するわけにはいかないと思い、空気を読んだのだろうか? まあ、それは深く考えないことにしよう。どちらにしてもその答えはルナしか知らないし、その答えが公表されることはおそらく無い。それになんと言っても当事者のマサオがそれはもう幸せそうな顔をしているのだから……まあ、繋がれた手はルナがプールから上がればすぐに離されてしまうのだろうけれども。
恐らくこれはルナがマサオに対して特別な感情を抱いていないということだろう。だとすればかわいそうなマサオ……いやいや、これぐらいでメゲるマサオでは無い。今は特別な感情を抱いてもらえていないかもしれないが、いつか振り向いてもらえる日を夢見て頑張る。それがマサオという男なのだ。
夏の昼下がりだけあってプールは結構な賑わいだ。身動きが取れないとまではいかないが、泳げる様なスペースは無い。もっとも遊園地のプールでガチ泳ぎするヤツなどあまりいないだろうけど。だがしかし、大人しく水に浸かっているだけでは面白くも無いというものだ。
「チャプチャプしてるだけじゃ面白くないよー」
「じゃあ、ウォータースライダーでも行くか?」
文句を言い出したハルカに提案したのはマサオだ。するとトシヤが困った顔で言った。
「俺、ロッカーにサイフ置いてきちまったぜ」
「私もー」
ハルカもトシヤに呼応するかの様に言った。そう、子供用の『滑り台』は無料だが、大人用の『ウォータースライダー』は有料なのだ。
「そうね、じゃあ一旦お財布取りに行きましょうか」
ルナが打開策的なことを言った時、マサオが水着のポケットから何やら取り出し、得意気な顔で言った。
「心配ご無用、そこは抜かり無いっすよ」
マサオがポケットから取り出したのはフリーザーバッグに入った三つ折りの一万円札だった。
「マサオ君、お金出してくれるの? やったー、太っ腹ぁ!」
「ハルカちゃん、なに厚かましいこと言ってるの! ごめんねマサオ君、後でちゃんとお金返すから」
目を輝かせて厚かましいことを言うハルカにルナは困った顔だが、それはマサオの想定の範囲内だ。
「いやいや、これぐらいどーってこと無いっすよ」
マサオは本気で言っている。しかしルナは頑としてそれを良しとしない。
「ダメよ。マサオ君はいつもそうなんだから」
もちろんコレもマサオの想定内だ。
「そーっすか。じゃあ、気持ちだけでも貰っといて下さいな」
マサオは格好良く言ったつもりなのだろうが『気持ちだけ貰っておく』というのは『貰う側』が言う言葉で、間違っても『あげる側』が言う言葉では無い。覚えたての言葉を使おうするからこうなる……実に残念な男だ。とは言え今は国語の勉強をしているのでは無い。ルナは突っ込むなんて野暮なことはせず、「そうね、ありがとう」と笑顔で答えるとマサオに背を向け、プールの縁に手をかけた。そう、プールから上がろうとしているのだ。
そうなるとマサオの取るべき行動はルナのお尻をローアングルで至近距離から凝視する……って、違う! それは寧ろ絶対やっちゃダメな事だ。いくらマサオでもそれぐらいは分かるらしい。ルナの後ろに待機するのでは無く、素早い動作でルナよりも先にプールから上がった。そして驚くべき行動に出た。
「ルナ先輩、どうぞ」
言ったかと思うと恥ずかしげもなくルナに向かって手を差し出したのだ。
「あ……ありがとう」
ルナは感謝の言葉を口にしてマサオの手に掴まったのだが、コレは本当に感謝していたのだろうか? それともコレを拒絶するわけにはいかないと思い、空気を読んだのだろうか? まあ、それは深く考えないことにしよう。どちらにしてもその答えはルナしか知らないし、その答えが公表されることはおそらく無い。それになんと言っても当事者のマサオがそれはもう幸せそうな顔をしているのだから……まあ、繋がれた手はルナがプールから上がればすぐに離されてしまうのだろうけれども。
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