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陰陽寮のひと時
プロットBL宮中物語☆野薔薇の妄想
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「薫くん薫くん!読んでくださいでつ!」
野薔薇は学校帰りで伝統衛士の仕事をする前の薫を捕まえて満面の笑みだ。
「新作書いてみました!」
野薔薇はBL小説を書くのが趣味だ。
「どれどれ?今回もおもしれぇの書いたのか?」
薫は嫌がらず野薔薇の趣味を受け入れている。
薫はBLを爆笑する対象で現実では有り得なく面白く感じる。
野薔薇もそれがわかっているので薫に見せて爆笑させられるようなものをわざと書いたようだ。
純愛ものはバカにされるのは嫌なのでみせないけれど、これはモデルが薫の父の瑠香だった。
「あっりえねぇぇぇえええ!」
「そうでつかぁ?」
「お前ら静かにしろ。」
薫が腹を抱えて爆笑してしまった所に晴房が来て檜扇で二人の頭を軽く叩いて注意をする。
「ここは宮中なのだからな。仕事場なのだ。あまりはしゃいでは他のものに……とくに、李流に説教をくらうぞ……」
こそこそ話をするように檜扇で口元を隠しながら二人に言う。
陰陽寮長で責任者なのは晴房だが、今や李流の方が厳しく目を光らせて仕事中は気を休める事が出来ない。
昨日、ケータイで雪とメールをしていたら一時間以上説教されたのだった。
「野薔薇、また新作書いたのか?」
晴房は長官として職員のすべての趣味を理解している。
寛容に受け入れているところはすごいと思うし、寮長と部下は互いに尊重しているために緩みが出てくることは仕方の無いことだった。
そこを李流が目を光らせているために規律ができていた。
「これは…………」
内容は、親友の父(瑠香)と陰陽師の青年(李流)は恋愛未満の関係で寮長(晴房)が中に入って意地悪をして揉め事を起こす度に絆が強まるというものだった。
小説の内容は在り来りだけれど今の現状そのままだった。
「私と李流が恋敵の設定なのだな。そのあと、恋敵の私と李流が仲良くなるのはどうだろうな?」
継父関係が少し上手くいかないのでフィクションの関係だけでも上手くいったら楽しいだろうな……と思ってアドバイスをする。
「それも面白い展開でつね……やりまつね、ハル様」
「親父がそれじゃ可哀想だから、宮様と、くっつけさせるか?ぶはっ」
薫は自分で言ってて吹き出し笑いをした。
「いやいや、意外と李流は曲者で
宮にも愛されるのだ。その度に私がヤキモキすることに……」
「それは、ハル様の、実体験だろ。」
三人、廊下でしゃがんで野薔薇の作品の今後を話し合う。
「薫、そろそろ衛士の仕事の時間だよ」
と、後ろから李流が覗き込んで言ってきた。
「ひっ!」
ワイワイ騒いで李流が来ていたことを忘れていた。
「聞いてましたか?」
野薔薇は青ざめて李流に聞く。
「聞いてましたけど……所詮フィクションでしょ?仕事時間以外で楽しくしてくださいね……」
李流の笑顔が怖かった。
「お、俺ちょっくら、いってくら!またなっ!」
薫はそう言って妖力を使って飛び跳ねて舎人寮へ逃げた。
「李流くん!ご、ごめんなさいでつ!」
野薔薇は李流を、ネタに小説を書いたことを謝った。
「……想像の出来事でしょう?怒ってませんよ。ただ宮中は陛下のために心を尽くし仕事をする所を忘れないでくださいね。」
「はい……」
野薔薇はしょぼんとする。
「では、仕事が終わったらみんなで楽しく李流と私の恋物語を妄想しようではないか、良いよな?瑠香」
「まぁ。かまわないけどな」
晴房は局で様子を見守ってた瑠香に話しかけた。
「瑠香様がいうなら仕方ありませんね……」
李流は瑠香に甘い……というか、弱い……ちょっと、気に食わないと、晴房は思うが今回は助かった。
(まるでトランプみたいな関係でつね……これも、ほかの作品でのネタになりまつね、うひひ)
と、野薔薇の毎日は常に妄想を繰り返して楽しんでいるのだった。
野薔薇は学校帰りで伝統衛士の仕事をする前の薫を捕まえて満面の笑みだ。
「新作書いてみました!」
野薔薇はBL小説を書くのが趣味だ。
「どれどれ?今回もおもしれぇの書いたのか?」
薫は嫌がらず野薔薇の趣味を受け入れている。
薫はBLを爆笑する対象で現実では有り得なく面白く感じる。
野薔薇もそれがわかっているので薫に見せて爆笑させられるようなものをわざと書いたようだ。
純愛ものはバカにされるのは嫌なのでみせないけれど、これはモデルが薫の父の瑠香だった。
「あっりえねぇぇぇえええ!」
「そうでつかぁ?」
「お前ら静かにしろ。」
薫が腹を抱えて爆笑してしまった所に晴房が来て檜扇で二人の頭を軽く叩いて注意をする。
「ここは宮中なのだからな。仕事場なのだ。あまりはしゃいでは他のものに……とくに、李流に説教をくらうぞ……」
こそこそ話をするように檜扇で口元を隠しながら二人に言う。
陰陽寮長で責任者なのは晴房だが、今や李流の方が厳しく目を光らせて仕事中は気を休める事が出来ない。
昨日、ケータイで雪とメールをしていたら一時間以上説教されたのだった。
「野薔薇、また新作書いたのか?」
晴房は長官として職員のすべての趣味を理解している。
寛容に受け入れているところはすごいと思うし、寮長と部下は互いに尊重しているために緩みが出てくることは仕方の無いことだった。
そこを李流が目を光らせているために規律ができていた。
「これは…………」
内容は、親友の父(瑠香)と陰陽師の青年(李流)は恋愛未満の関係で寮長(晴房)が中に入って意地悪をして揉め事を起こす度に絆が強まるというものだった。
小説の内容は在り来りだけれど今の現状そのままだった。
「私と李流が恋敵の設定なのだな。そのあと、恋敵の私と李流が仲良くなるのはどうだろうな?」
継父関係が少し上手くいかないのでフィクションの関係だけでも上手くいったら楽しいだろうな……と思ってアドバイスをする。
「それも面白い展開でつね……やりまつね、ハル様」
「親父がそれじゃ可哀想だから、宮様と、くっつけさせるか?ぶはっ」
薫は自分で言ってて吹き出し笑いをした。
「いやいや、意外と李流は曲者で
宮にも愛されるのだ。その度に私がヤキモキすることに……」
「それは、ハル様の、実体験だろ。」
三人、廊下でしゃがんで野薔薇の作品の今後を話し合う。
「薫、そろそろ衛士の仕事の時間だよ」
と、後ろから李流が覗き込んで言ってきた。
「ひっ!」
ワイワイ騒いで李流が来ていたことを忘れていた。
「聞いてましたか?」
野薔薇は青ざめて李流に聞く。
「聞いてましたけど……所詮フィクションでしょ?仕事時間以外で楽しくしてくださいね……」
李流の笑顔が怖かった。
「お、俺ちょっくら、いってくら!またなっ!」
薫はそう言って妖力を使って飛び跳ねて舎人寮へ逃げた。
「李流くん!ご、ごめんなさいでつ!」
野薔薇は李流を、ネタに小説を書いたことを謝った。
「……想像の出来事でしょう?怒ってませんよ。ただ宮中は陛下のために心を尽くし仕事をする所を忘れないでくださいね。」
「はい……」
野薔薇はしょぼんとする。
「では、仕事が終わったらみんなで楽しく李流と私の恋物語を妄想しようではないか、良いよな?瑠香」
「まぁ。かまわないけどな」
晴房は局で様子を見守ってた瑠香に話しかけた。
「瑠香様がいうなら仕方ありませんね……」
李流は瑠香に甘い……というか、弱い……ちょっと、気に食わないと、晴房は思うが今回は助かった。
(まるでトランプみたいな関係でつね……これも、ほかの作品でのネタになりまつね、うひひ)
と、野薔薇の毎日は常に妄想を繰り返して楽しんでいるのだった。
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