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性欲の廃墟篇2
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結論から言うと店には僕の期待した光景は無かった。
長年放置された店内は埃が積もり、かび臭かった。
とても店の体を成してないので、どこに性欲のかけらを
見つけるかも難しかった。
一応裸電球が生きていたので、店内を眺めまわしてみる。
気付かなかったのだが、奥の光の当たらない部分に
何やら人影があった。
「私の名はペローリ。お主は性欲を感じに来たのかえ?」
ベレー帽をかぶり、眼はぎょろつき、ギラついている。
鼻は鷲鼻で魔女の様だ。噛み締めた歯が見える。
唇の端からは唾が泡を吹き垂れている。
髪は7:3で白髪。長さはヘルメットを被った様なシルエットくらい。
見るからに、関わりたくない感じだが、
風俗という特殊な空間ではこういう奇妙な風貌の人の方が
なぜか安心する。
所謂、玄人。変人であっても、この空間では秀でた尊敬に値する
人物である可能性がある。
「この通り、店はかつての趣をすっかり失っておる。
しかし、その片鱗はそこかしこにあるぞよ。」
そう言われて、何かそんな気がしてきた。
流石、老師。
位置だけは何年も変わってない古ぼけたテーブルにそっと触れてみた。
その時だった。物凄い映像が頭に流れ込んできた。
そう、このテーブルに刻まれた記憶だ。
今僕は時間を逆流していた。
まだこの店が繁栄していた頃の記憶。
いつの間にか僕は同じ店内だが
埃など無く、綺麗で今も営業中の場所に居た。
そう、過去のこの店に来たのだ。時空を超えて。
自分では吸わないタバコの臭いが立ち込めるー・・
不思議と不快な感じがしない。
そう、これ、これなんだよ。風俗の待合室というのは……。
長年放置された店内は埃が積もり、かび臭かった。
とても店の体を成してないので、どこに性欲のかけらを
見つけるかも難しかった。
一応裸電球が生きていたので、店内を眺めまわしてみる。
気付かなかったのだが、奥の光の当たらない部分に
何やら人影があった。
「私の名はペローリ。お主は性欲を感じに来たのかえ?」
ベレー帽をかぶり、眼はぎょろつき、ギラついている。
鼻は鷲鼻で魔女の様だ。噛み締めた歯が見える。
唇の端からは唾が泡を吹き垂れている。
髪は7:3で白髪。長さはヘルメットを被った様なシルエットくらい。
見るからに、関わりたくない感じだが、
風俗という特殊な空間ではこういう奇妙な風貌の人の方が
なぜか安心する。
所謂、玄人。変人であっても、この空間では秀でた尊敬に値する
人物である可能性がある。
「この通り、店はかつての趣をすっかり失っておる。
しかし、その片鱗はそこかしこにあるぞよ。」
そう言われて、何かそんな気がしてきた。
流石、老師。
位置だけは何年も変わってない古ぼけたテーブルにそっと触れてみた。
その時だった。物凄い映像が頭に流れ込んできた。
そう、このテーブルに刻まれた記憶だ。
今僕は時間を逆流していた。
まだこの店が繁栄していた頃の記憶。
いつの間にか僕は同じ店内だが
埃など無く、綺麗で今も営業中の場所に居た。
そう、過去のこの店に来たのだ。時空を超えて。
自分では吸わないタバコの臭いが立ち込めるー・・
不思議と不快な感じがしない。
そう、これ、これなんだよ。風俗の待合室というのは……。
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