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トランキル帝国編
試しに作ってみよう!
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構えや攻撃を見てて彼が空や距離に対して弱いことがわかった。なら、それを補う武器を作るべきだろう。
あれがいいと思った。でも扱いが難しい筈……よーし。
「ルビーくん。手伝って」
ーー作る武器、決めたんか?
「うん。でも、扱えるか分からないから持ち込んでくれたこれは使わない」
ーー使わへんの?
「うん。扱いが難しいらしいから」
私が作るのは棍だ。
ただの棒じゃないかと思われる事もあるけれど、棒術は槍や剣、薙刀等の長物と呼ばれる武器を扱うための基本とされて重視されていたはずだ。
その総てが柄であり総てが刃となる、棒という武器の特質は、彼の戦闘スタイルにもあうだろう。
武器自体に魔力を浸透させてレグルスの魔法を武器にも纏わせる事ができるようになれば、攻撃範囲を広げることにも繋がる。
素材は……ミスリルがいいかな?
ミスリルは別名魔法銀と呼ばれるぐらい魔法との相性がいいし、鉄よりも硬い。
素材を倉庫から取ってきて、半透明の板の項目ー棍に触れる。
以前は念じれば出てきた炎はルビーくんが来てからというもの彼の力を浸透させた炎へと変わった。
メラメラと燃える炎の輝きは何度見ても綺麗だ。そこに素材となるミスリルを放り込む。
じっと見つめているとピカッと雷のような煌きが走った。
このタイミングでミスリルを取り出すと、既にミスリルの形は赤く染まった長細い棒へと変わっている。
何を作りたいかを決めるだけで、不思議なことにこの炉がそれに合わせた形へと変化させているのだ。
でも、このままだと完成はしない。
これを私が叩くことで素材の強さとかが決まる。私がずっとやっていたゲームそのままのシステム。
眷属のみんなにも見えない叩く場所の示す光。タイミングも大切だ。
強い光の時ほど、いいものが作れる。初めて物を作った時はそのタイミングが分かりにくくてよく失敗したんだよね。
ーカンッ!
先ほどまでとは明らかに違う、高い音。
仕上げの合図だ!!
明らかに水の入ったバケツに入らないその大きさを見てフローが水溜りを作ってくれる。
「ありがとう、フロー」
ーーこれで入るよね?
「うん!!」
ジュジュジューーーーーー金属に触れた水が蒸発する音と完成を知らせる煌めき。
「ふぅ……完成っと」
出来上がったその時、レグルスとニハルが店内へと駆け込んできた。
随分と慌てた様子だけど……どうしたのだろう?
ニハルの耳がピンと立っていて、辺りを警戒しているようにも見える。
「今の音は?!」
「え、音??」
「今、カンカンジューーーって!!」
「ああ、それはこれを作っていたんだよ」
ニハルが私に尋ねる。鍛治の音を聞いたことないのかな?
そう思って安心させる意味も込めて笑って完成した棍を見せる。
それに反応したのはレグルスの方だった。
「これは……」
「棍だよ。私は武術には詳しくないけれど、さっきの様子でレグルスに必要のは距離を縮めることの出来る武器だと思う。とりあえず、試しに使ってもらおうと思ってミスリルで作ってみたの」
「ミスリル……」
「さっき、魔法で両手両足に氷を纏わせてたでしょう?それを棍でも出来るようにしたの。試してみて」
「ああ」
レグルスが私から棍を困惑気味に受け取るとその重みを確認するように持ち上げた。
「あ!外でやってね!!」
いけない、いけない。
ここでやらせたら、家が崩壊しちゃうよ……
あれがいいと思った。でも扱いが難しい筈……よーし。
「ルビーくん。手伝って」
ーー作る武器、決めたんか?
「うん。でも、扱えるか分からないから持ち込んでくれたこれは使わない」
ーー使わへんの?
「うん。扱いが難しいらしいから」
私が作るのは棍だ。
ただの棒じゃないかと思われる事もあるけれど、棒術は槍や剣、薙刀等の長物と呼ばれる武器を扱うための基本とされて重視されていたはずだ。
その総てが柄であり総てが刃となる、棒という武器の特質は、彼の戦闘スタイルにもあうだろう。
武器自体に魔力を浸透させてレグルスの魔法を武器にも纏わせる事ができるようになれば、攻撃範囲を広げることにも繋がる。
素材は……ミスリルがいいかな?
ミスリルは別名魔法銀と呼ばれるぐらい魔法との相性がいいし、鉄よりも硬い。
素材を倉庫から取ってきて、半透明の板の項目ー棍に触れる。
以前は念じれば出てきた炎はルビーくんが来てからというもの彼の力を浸透させた炎へと変わった。
メラメラと燃える炎の輝きは何度見ても綺麗だ。そこに素材となるミスリルを放り込む。
じっと見つめているとピカッと雷のような煌きが走った。
このタイミングでミスリルを取り出すと、既にミスリルの形は赤く染まった長細い棒へと変わっている。
何を作りたいかを決めるだけで、不思議なことにこの炉がそれに合わせた形へと変化させているのだ。
でも、このままだと完成はしない。
これを私が叩くことで素材の強さとかが決まる。私がずっとやっていたゲームそのままのシステム。
眷属のみんなにも見えない叩く場所の示す光。タイミングも大切だ。
強い光の時ほど、いいものが作れる。初めて物を作った時はそのタイミングが分かりにくくてよく失敗したんだよね。
ーカンッ!
先ほどまでとは明らかに違う、高い音。
仕上げの合図だ!!
明らかに水の入ったバケツに入らないその大きさを見てフローが水溜りを作ってくれる。
「ありがとう、フロー」
ーーこれで入るよね?
「うん!!」
ジュジュジューーーーーー金属に触れた水が蒸発する音と完成を知らせる煌めき。
「ふぅ……完成っと」
出来上がったその時、レグルスとニハルが店内へと駆け込んできた。
随分と慌てた様子だけど……どうしたのだろう?
ニハルの耳がピンと立っていて、辺りを警戒しているようにも見える。
「今の音は?!」
「え、音??」
「今、カンカンジューーーって!!」
「ああ、それはこれを作っていたんだよ」
ニハルが私に尋ねる。鍛治の音を聞いたことないのかな?
そう思って安心させる意味も込めて笑って完成した棍を見せる。
それに反応したのはレグルスの方だった。
「これは……」
「棍だよ。私は武術には詳しくないけれど、さっきの様子でレグルスに必要のは距離を縮めることの出来る武器だと思う。とりあえず、試しに使ってもらおうと思ってミスリルで作ってみたの」
「ミスリル……」
「さっき、魔法で両手両足に氷を纏わせてたでしょう?それを棍でも出来るようにしたの。試してみて」
「ああ」
レグルスが私から棍を困惑気味に受け取るとその重みを確認するように持ち上げた。
「あ!外でやってね!!」
いけない、いけない。
ここでやらせたら、家が崩壊しちゃうよ……
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