記憶喪失の転生幼女、ギルドで保護されたら最強冒険者に溺愛される

マー子

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第ニ章 記憶喪失の転生幼女〜幼女×モフモフは最強説!?

閑話 シロちゃん

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※シロちゃん視点のお話です。





僕が生まれた時、パパは側にいなかった。
ママに聞いたら、僕がまだママのお腹にいる時に、悪い奴らに捕まってしまって離れ離れにされたんだって。
パパは悪い奴らから僕達を守って戦ってくれてたけど、臨月に入って動けなくなったママを守る為に、囮になって捕まっちゃったんだって。

パパが身を挺して守ってくれたから、ママは僕を産むことが出来たんだ。
ママが聖獣だから、その子供の僕を悪い奴らが連れて行こうとしているって聞いて、僕がいなかったらママとパパは一緒にいれたのかな?って、悲しくなって泣いちゃったの。
そしたらママは僕を腕の中に包んでくれて「ママもパパも、貴方が大好きなの。貴方が元気に育ってくれる事が一番の幸せなのよ」って言ってくれた。

僕も、パパにはまだ会ったことないけどママと同じくらい大好きなの。だから早く大きくなって、今度は僕がパパを助けに行くって決めたんだ!


それから暫くママと二人で洞窟の奥に作った巣穴で過ごしていたけど、ママは段々と元気がなくなって弱っていった。
僕もママの為に何かしてあげたくって、まだ一人で外に出ちゃ駄目だって言われてたけど、ママを助ける為に薬草を探しに行ったんだ。

でも初めて外に出て嬉しくなっちゃって、薬草を集めながらついつい色んなものに目移りしちゃって。
気付いたら道に迷っちゃったの⋯

沢山歩いてたら、草の影になってた崖に気付かなくて落ちちゃって、気付いたら全身ボロボロで足も怪我してた。
僕は疲れてたし足は痛いし⋯急に寂しくなって泣いてたんだ。

でも、きっと誰も助けてなんてくれない。今までも誰も助けてくれなかったから⋯


そう思ってたら、近くの草がガサガサッて動いて、僕は怖くて身を隠すように体を丸めたんだ。

「あっ、いたのー!!」

そしたら元気な女の子の声が聞こえた。⋯人間だ。

どうしよう、見つかっちゃった!?
怖くて震えてしまう。


「どうちたのー?こわくにゃいよー?」

優しい声で、僕を心配してくれてる?

そっと顔を上げて、女の子を見つめた。
不思議な気配を持った可愛い女の子だった。

後から来た二人にちょっと怒られてたけど⋯僕の足の怪我に気付いて、怪我を治したいって言ってくれてた。

僕を助けてくれるの?

僕はアイリと呼ばれた女の子が出してくれた水を飲むと、さっきまでの疲れも取れて身体の内側から元気になっていくのが分かった。

それからまた人が沢山やってきて、お爺ちゃんが僕の怪我を見てくれた。
それが終わると、今度はアイリが僕の怪我した足に触れて、温かい魔力が流れ込んできて痛いのも怪我もキレイに治っちゃった。

僕はアイリの手をペロッと舐めてお礼を伝えると、ママに心配かけちゃうから巣穴に帰ったんだ。
でもまたアイリに会いたいな。

帰るとママが凄く心配してて、怒られちゃった。そう言えばアイリも怒られてたけど、あの人達もアイリのことを心配してたんだね!

僕は怪我しちゃった事、それを人間に見つかっちゃった事、でもアイリは僕を治してくれて優しくしてくれた事をママに話した。
僕のパパは人間に連れて行かれたから、僕が人間に見つかったって聞いてママはとても驚いてたけど、アイリはただ怪我した僕を治してくれただけだよって話したら、ホッとしてた。
それに、とても温かくて優しい魔力だった。お水もとっても美味しかったの。


僕は取ってきた薬草をママにあげたけど、少しだけ元気になってまた寝たまんまになっちゃった。
アイリならママを治してくれるかもしれない。前に僕にくれたお水を、ママも飲んだらきっと元気になると思う。

僕はアイリを探しに行きたいってママにお願いしたの。
ママは僕の好きにしていいって言ってくれて、僕はアイリを探しに森に出たんだ。


アイリの魔力の気配を探ってたら、丁度森にきてたみたいで思ったよりも近くに気配を感じた。
他にも何か変な気配があるけど、特に気にする程の魔力じゃないし、いっか。

僕はアイリ目指して森の中を駆けると、暫くしてアイリとあの時もう一人いた男の子と、僕の怪我を見てくれたお爺ちゃんがいた。
周りが騒がしかったけど、アイリが僕に気付いてくれたみたいで、僕は嬉しくなってアイリに駆け寄ったんだ。

そしたら、アイリが吃驚した表情で僕に向かって叫んだ。

あぶにゃいのーー!」

その瞬間、僕の中で何かがカチッって音を立ててアイリと繋がったのを感じた。
アイリの温かい魔力が大量に流れ込んできて、力が全身をかけ巡る。

隣からオークが飛び掛かってきてたけど、さっきよりも凄くちっちゃく見えた。
僕は邪魔だなぁ~と思って軽く手で払い除けたんだけど⋯⋯すっごく遠くまで飛んでいった。
オークってこんな弱いの?
そう思ってたら、アイリの声が届いた。

「しゅごーい!シロちゃん、ちゅよいのー!!」

僕、アイリに褒められた!!嬉しい!
他にもいるけど、全部倒したらもっと褒めて貰えるかな?

『僕もあいつらやっつけるよ!(キューン、キューン!)』

「えっ?シロちゃんもいっちょにたおちてくれるの?」

『任せてっ!(キュウーン!)』

「ありがとぉー、シロちゃん。」

アイリと会話ができる!嬉しい♪
きっとさっき名前を付けてもらえたから、アイリと契約できたんだ。

僕はアイリにいい所見せたくて、次々やってくるオークの群れをビシバシ叩き飛ばしていった。
僕が全部倒すと、アイリがギューってして褒めてくれた。嬉しい。アイリ大好き。

それからアイリと一緒にいたルークって人がアイリの保護者ってことや、他にもいた人達は皆冒険者ってやつだと教えてくれた。皆優しい人間だった。


ママの所に連れて行った時も、僕達の事情を聞いてパパの事を助けてくれるって言ってくれたし、ママのことももっと安全な所で保護してくれるって。
僕もママと一緒にいることも出来るって言われたけど、僕はパパを助けに行くんだ!それに、アイリを守るのも僕の役目だから!

ママにもそう言ったら、嬉しそうに、でもちょっぴり寂しそうな顔で「貴方を応援してるわ。気を付けて。」って優しく抱き締めてくれた。


それから人間や獣人や亜人の王様達が話し合いして、パパを助け出す為に協力してくれる事になった。

話し合いの後、ルークが僕に話してくれたんだ。
悪い人間が攫ったパパのことは同じ人間のルーク達がやっつけて、絶対に助け出すって。だから僕の役目は、自分の身を守ることと、悪い奴らからアイリを守ることだって言われた。
ルークは僕の事もアイリと同じ家族だって言ってくれたから、ルークの事を信じるよ。

『わかった!アイリの事は僕が守るから!パパの事は任せるからねっ!』

僕の首輪とアイリとルークの腕輪には同じ魔導具が使われてて、これで僕達は繋がってるからどこに居ても分かるんだって。
僕は魔力の気配で何となく皆の居場所わかるけどって言ったら、人間にはそれは難しいんだって。
(でも、シークもアイリも出来るって言ってたけど⋯ま、いっか。)


それから獣人の冒険者達が隣国からやって来るって聞いて、ルーク達は何か心配してたけど、アイリが獣人から傷付けられたり嫌われたりする事はまず無いと思うよ。ついでにシークも。
だって『聖獣の加護』を受けてる者に、獣人は本能的に守護反応を表すんだ。

⋯でも、正直アイリには必要なかったと思う。ママの加護のせいで、獣人達過剰な反応になっちゃってるし⋯

アイリは僕の大きくなったモフモフ姿も好きって言ってたから、きっと獣人達も受け入れるんだろうな~とは思ってたけど。けどね?

獣型になった獣人に囲まれて嬉しそうにしてるアイリにちょっぴり嫉妬しちゃう。

僕がいるのに⋯⋯そう思ってたら、アイリがデュランに抱き着いた時にピリッとした殺気を感じて、直ぐにルークがアイリを抱き上げた。


「アイリ、急に抱き着くと驚くだろう?あと、シロがヤキモチを焼くぞ?」

ん?僕??

「シロちゃんもだいしゅきだよー。おいでー。」

そう言ってアイリに抱っこされたら勿論嬉しいんだけど。チラッとルークを見ると、ニコニコして見てた。


後から獣人達とも話したんだけど、アイリが喜ぶからまた獣型になってあげようって事になった。
あの時一瞬殺気を感じて、皆僕が怒ってたと思ってたみたいなんだけど、ハッキリ言ってアレは僕じゃない。


ルーク、自分のヤキモチをちゃっかり僕のせいにしないでよね!!







※いつもご覧頂きありがとうございます♪
更新が分かりにくくなっていたようで、アドバイスを頂き番外編の位置を移動させて頂きました。
またお気付きの点や改善できる事があれば教えて下さい♪
いつもありがとうございます(⁎ᴗ͈ˬᴗ͈⁎)
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