男爵令嬢が『無能』だなんて一体誰か言ったのか。 〜誰も無視できない小国を作りましょう。〜

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第四章:お披露目の日がやってきました。

第45話 強硬策を取る気なら、その喧嘩買いましょう。

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「そもそももしそんな事をしていなければ、我が国は貴国の領地である内にこの品種改良は成功していた事でしょう。その様に我が領地の発展を邪魔しておいて、その支配から解き放たれたお陰で得た利を今更欲しいと言うなんて、盗人猛々しいにも程があると思いませんか?」

 私が失笑気味にそう言い切れば、彼は声を荒げました。

「せっかくこの俺が無許可の独立を許容するという寛大さを見せてやったっていうのに、それをこんな暴言で返すとは……こちらは最悪打って出る用意だって――」
「ならばそうなされば良い。こちらも応戦するだけです」

 彼の言葉は間違いなく、戦争を示唆するものでした。
 だから私は言い返したのです。
 やれるものならやってみろ、と。

 
 私のその言葉に、会場中が騒めきました。
 この驚きは、物理的な敵対を口にした殿下に対してなのか、それともそれに応じる姿勢を見せた私になのか。
 ……いえ、もしかしたら両方に対するものだったのかもしれません。
 
 しかし、どうやら驚いている方ばかりでもないようです。

 視界の端に映っているのは「やっちまえ!」というお顔をしたジェイン様。
 ロザリアの国王様は何度も頷いていらっしゃるし……あぁ、クーベルから来た私の友人伯爵はちょっと頭を抱えていますね、頭でも痛いのでしょうか。
 それから後は――。

 という感じで、考えは様々なそうです。


 そんな中、殿下はおそらくこうして脅せば下ると思っていたのでしょう。
 最初はまるで「何を言われたのか理解できない」様な顔でフリーズしていましたが、やがてハッとしてこう言ってきます。

「ふんっ、どうせ口だけで大した戦力もないくせに!」
「いえ、ありますよ。我が家が元々、一体何だったと思っているのですか」
「何って、ただの貧乏男爵家だろうが!」

 そう言った彼に私は思わず笑ってしまいます。

 そうですか、やはりそういう認識ですよね。
 良いでしょう。
 ならばコテンパンにしてあげます。
 私今、ちょっと怒っていますからね。

「我が領地は、以前は貴国の最南端に位置していました。当然他国に面している土地ですが、一体どうやってその進軍を牽制してきたとお思いで?」
「何を言ってる、進軍などそもそも無い――」
「おかしなことを言いますね、日常茶飯事でしたよ? そんなもの」

 私はサラリと言いました。

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