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旅路〜デザリア・ダンジョン〜
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ー願いが叶う鳥ー
ある貧しい家の兄妹は毎日、隣の裕福な家庭を羨んでいました。
そんな兄妹を老婆が訪ねました。
《自分の娘の病気が治るように願いの叶う青い鳥を探してきてほしい。》
そんな素晴らしい鳥がいるのなら《自分達も幸せになりたい》と兄妹は老婆の願いを叶える為に旅に出ます。
青い鳥を見つけたと思っても、すぐに黒くなってしまう青い鳥。
兄妹は何カ国も旅をしましたが見つけられません。
ヘトヘトになって帰って来た兄妹が眠りにつき朝になると、優しいお母さんの声がしました。
目が覚めた兄妹の目の前には、なんと籠に入った青い鳥がいました。
探していた幸せとは身近にあったのです。
ーーーーーーーーーーー
ナギが絵本を閉じるとアレックスとロジャーは「へー。」と感心したようだった。
「そう。
その話に幼い姫様は興味を持たれたのだ。
《願いの叶う鳥を探して来い》と騎士をダンジョンに向かわせた。」
苦渋な表情のシモン・ヤティムにイオリは眉を下げた。
「何故にダンジョンなんです?」
「伝説なのだ。
“余慶のダンジョン”には神が送りし鳥がいると・・・。
しかし誰も見つけた事はない。
伝説はあくまでも伝説だ。
たとえ存在したとしても、神が送りし神獣を捕まえるなど出来る訳がない。
姫は父王の怒りを買い、現在は塔にて幽閉中だ。
事件が解決しなければ出てくる事は出来ないだろう。」
確かに神獣は捕まえる事は出来ない。
ゼンを気遣うように撫でると、手に頬を擦り付けてきた。
「ハンっ!
幽閉されて当然なんだ!
コレまでだって、姫の我が儘に周りが振り回されて来ただろうが!」
騎士だけじゃなく、冒険者も被害に遭っているとあって、ギルマス・ウェッジの姫への怒りは収まっていないらしい。
「他の我が儘って?」
イオリが尋ねるとウェッジは呆れたように溜息を吐いた。
「何だったか。
珍しい花を見つけろってギルドにも依頼が来たな?」
「“ガラスの花”を見つけろだろう。
ご自分が目にした“ガラスの花”を探し出せと騎士達に命じられたんだ。
ガラスの花なぞ、誰も見た事がない。
冒険者ギルドに依頼し捜索範囲を広げたが無駄だった。」
シモン・ヤティムが難しい顔をしているとウェッジは鼻で笑った。
「嘘だよ。
あの姫さんは周りの気を引きたくて嘘を言ったんだ!
それに巻き込まれた人間は溜まったもんじゃない。」
「ガラスの花か・・・。」
イオリが呟くのをゼンとヒューゴだけが聞いていた。
シモン・ヤティムの話はまだ続いていた。
「火の国の巫女に会いたいとも仰られた事がある。
アレにはスルターンも驚かれていた。
どんな人間かも分からない為に、さすがのスルターンも諦めさせたのだが姫は癇癪を起こして部屋に2週間も閉じこもってしまわれた事もあった。」
「「火の国の巫女。」」
それにはイオリとヒューゴが反応した。
「知っておるのか?」
「・・・聞いた事がある程度です。」
イオリの表情が読み取れないとばかりにシモン・ヤティムは不思議そうに首を傾げた。
「依頼をお受けしましょう。」
突然の承諾にギルマスもサブマスも筆頭魔法使いも驚いた顔をした。
「行ってくれるのか?!」
「元々、ダンジョンには行く予定だったんです。
それが入れないとなると、こっちが困るんですよ。
それじゃ、行きますか。」
「今から行くのか??」
「善は急げと言いますから。」
驚くギルマスにニッコリと微笑むとイオリは立ち上がった。
ある貧しい家の兄妹は毎日、隣の裕福な家庭を羨んでいました。
そんな兄妹を老婆が訪ねました。
《自分の娘の病気が治るように願いの叶う青い鳥を探してきてほしい。》
そんな素晴らしい鳥がいるのなら《自分達も幸せになりたい》と兄妹は老婆の願いを叶える為に旅に出ます。
青い鳥を見つけたと思っても、すぐに黒くなってしまう青い鳥。
兄妹は何カ国も旅をしましたが見つけられません。
ヘトヘトになって帰って来た兄妹が眠りにつき朝になると、優しいお母さんの声がしました。
目が覚めた兄妹の目の前には、なんと籠に入った青い鳥がいました。
探していた幸せとは身近にあったのです。
ーーーーーーーーーーー
ナギが絵本を閉じるとアレックスとロジャーは「へー。」と感心したようだった。
「そう。
その話に幼い姫様は興味を持たれたのだ。
《願いの叶う鳥を探して来い》と騎士をダンジョンに向かわせた。」
苦渋な表情のシモン・ヤティムにイオリは眉を下げた。
「何故にダンジョンなんです?」
「伝説なのだ。
“余慶のダンジョン”には神が送りし鳥がいると・・・。
しかし誰も見つけた事はない。
伝説はあくまでも伝説だ。
たとえ存在したとしても、神が送りし神獣を捕まえるなど出来る訳がない。
姫は父王の怒りを買い、現在は塔にて幽閉中だ。
事件が解決しなければ出てくる事は出来ないだろう。」
確かに神獣は捕まえる事は出来ない。
ゼンを気遣うように撫でると、手に頬を擦り付けてきた。
「ハンっ!
幽閉されて当然なんだ!
コレまでだって、姫の我が儘に周りが振り回されて来ただろうが!」
騎士だけじゃなく、冒険者も被害に遭っているとあって、ギルマス・ウェッジの姫への怒りは収まっていないらしい。
「他の我が儘って?」
イオリが尋ねるとウェッジは呆れたように溜息を吐いた。
「何だったか。
珍しい花を見つけろってギルドにも依頼が来たな?」
「“ガラスの花”を見つけろだろう。
ご自分が目にした“ガラスの花”を探し出せと騎士達に命じられたんだ。
ガラスの花なぞ、誰も見た事がない。
冒険者ギルドに依頼し捜索範囲を広げたが無駄だった。」
シモン・ヤティムが難しい顔をしているとウェッジは鼻で笑った。
「嘘だよ。
あの姫さんは周りの気を引きたくて嘘を言ったんだ!
それに巻き込まれた人間は溜まったもんじゃない。」
「ガラスの花か・・・。」
イオリが呟くのをゼンとヒューゴだけが聞いていた。
シモン・ヤティムの話はまだ続いていた。
「火の国の巫女に会いたいとも仰られた事がある。
アレにはスルターンも驚かれていた。
どんな人間かも分からない為に、さすがのスルターンも諦めさせたのだが姫は癇癪を起こして部屋に2週間も閉じこもってしまわれた事もあった。」
「「火の国の巫女。」」
それにはイオリとヒューゴが反応した。
「知っておるのか?」
「・・・聞いた事がある程度です。」
イオリの表情が読み取れないとばかりにシモン・ヤティムは不思議そうに首を傾げた。
「依頼をお受けしましょう。」
突然の承諾にギルマスもサブマスも筆頭魔法使いも驚いた顔をした。
「行ってくれるのか?!」
「元々、ダンジョンには行く予定だったんです。
それが入れないとなると、こっちが困るんですよ。
それじゃ、行きますか。」
「今から行くのか??」
「善は急げと言いますから。」
驚くギルマスにニッコリと微笑むとイオリは立ち上がった。
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