地球上で、密かに最強決定戦の幕が上がる。

久遠 れんり

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第二章 チーム戦?

第36話 ついに認める?

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 そんな、一美は総達を獲物を見つけた。そして身に宿る獣の力。
 暗闇の中を、移動しながら、その姿を視界の中心から外さない。

 その脇で、自分にも見せたことのないような、媚びた笑みをこぼす友人。
 それに対し、美人で派手な子が、明らかに卑猥な言動を平気でして、なにがなんでも総の目を向けようと頑張る。
 その脇では、ちょっとおとなしそうな子と、中学生くらいの子が固めている。

 その後ろには、仏頂面した女の子と、前に逃げられた獲物の男。

 後ろの2人は別にいい。
 問題は、総よ。
 こうして追いかけているのに、完全に気がついている。
 いつから? いや最初っから?

 どうして、足がすくむの? どうしたのこれは?

 すると総が、隣に居る中学生に何かを言うと、恐怖が消えた。

 あの子も、能力者?
 でも感じない。
 はっ。前に奏が言っていた言葉。能力の隠蔽と、能力者の実力が大きすぎると理解できない。
 そんな。私は、獣の力。
 昆虫みたいな非力じゃない。

 きっと隠蔽ね。
 私は強いもの、ほら軟派目当てで、声をかける三人組だって瞬殺よ。

 やがて、彼らは参拝を済ませ、そのまま山側の公園へと向かっていく。

 彼らに、誰かが声をかける。
「あれ、前田や浅井? 偶然だな。今年はこっちで見るのか?」
「黒瀬?」
 花蓮が気がついたが、くみは嫌そうな顔をする。

「ああ。おひさ」
 花蓮も、気がついたのか嫌そうな、顔になる。

「ちょっと見ないうちに、雰囲気が変わったね」
 そうこいつは、今現在。力を使って、何かをしている。
「まあ色々あってね。もう高校生だし。知らなかった事も覚えて、少し大人になったのさ」
 そんなことを言っているが、力が効かないことに気がついた。

「おまえらなんで、力を感じないのに」
 目を見ると、何かを出しているのか怪しく目が光っている。

 奏が教えてくれる。
「何か音が聞こえる。とても不快。対象を操るのかもしれない」
 そう言っている奏も、力を使っていて。周囲から、急速に人気がなくなる。

「畜生」
 そう言って、逃げようとするが、明智と安田さんにぶつかる。

 花蓮に向いて聞く。
「良いのか?」
「うんまあ。力を使ってきたなら敵よ」
 皆が、一蹴りする。

 その中で一人。怖くて震えている人間がいた。その異様な雰囲気の中、安田千夏ちゃんは力を持っていない。
 当然理解ができず。ただただ、異様な雰囲気。
 頭の中ではパニックだ。
 自身がスカートで、地面に座り込み。皆に中身を見せていることなど、全く気にならない。

 いや、気にしている余裕がない。
 そして目の前で、もがきながらさっきの男が、闇へと沈む。
 なにが起こっているの?
 そう考え、隣の明智を見ると、嬉しそうな顔だった。
 同時に、自分にも何かが流れ込んでくる。

 そして、目を開ける。
 自分の前に居る化け物と、手を繋ぐ化け物。その強さに気がつく。
 そう。今の一瞬で、光あふれる世界で何かを捕まえてきた。

 足が震える。
 足が震えるが、本能が勝つ。
 光を……。

「あっ」
 発しようとした刹那。頭を掴まれる。
 ついでに、明智も。総に捕まり浸食される。

「命令。仲良くして」
「「はい」」

「あーあ。したくはなかったが。しちゃったか」
 だが、束縛は弱くしてある。

 くみ達のときとは違い。力もコントロールできるようになっているし、今は彼女を求めていない。
 うまく、コントロールが出来たようだ。


 そしてそれを見ていた、一美。
 ふらふらと、出てきて。
 力なくぽすぽすと、攻撃をする。
 そして、食われるではなく、浸食を受ける。

 子供のときから、守り。ふがいない姿を見て、いじめもしたが。
 総を一美は好きだった。
 そのために空手まで習って、頑張った。
 その頼りない姿を見たくなくて離れたが、ずっと。
 そんな気持ちが、急にわき上がってくる。


 一美は、総にすがりつき告白をする。
「総。私のことを好きになっても良いのよ。許してあげる」
 そう言った瞬間。周りの目は剣呑になる。
「あん?何だそれ」
 総は、つい返す。
 一美は周りの空気が変わったことを、当然理解する。

 あわあわしながらも、口をついて出る言葉は、能力による束縛を振り切り攻撃的台詞ばかり。
「どうして、分かってくれないのよ」

 そう言っても、一美の口から吐かれる台詞は、すべて上から。
 なにを分かれと?

 そうして。やっと、素直に言うことを心に決めた一美は、口を開く。
 するとお約束の、花火の轟音。

「うわあ綺麗」
 すでに皆は、花火が見える方へと移動。

 それから数日後。一美は総の家に泣きながらやって来た。
 眷属としての、上の者からの受容。
 そう。接触し力を分けてもらえないと、肉体的飢餓がくる。

「総。何でもするから頂戴」
 そんなことを言いながら、来たようだが。そこには奏が座っていた。
 きちんと、礼儀よく頂くもの。
 そんな、誰が決めたか分からない説教をくらい。泣く羽目になる。
 そうして、グループにおいて最下層に収まった。
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