上 下
125 / 297
第七局【新人王編】

12巡目◉富士2号店

しおりを挟む

 マナミは首位をキープ。カオリは少し減らしたが、それでも4位と昇級圏内を維持。そして6位にミサト。9位にメグミという結果でリーグ戦第2節は終了した。ちなみにC2リーグへの昇級は7位まででマナミ達が現在いるリーグはC3リーグ。これを半年間戦って上位7名になれればC2の下位7名と入れ替わるという仕組みである。

 そして次はいよいよ新人王戦。




 一方その頃、佐藤スグルの勤める雀荘『富士』は日暮里にある2号店にばかりマサルをとられていた。2号店の店主は萬屋マサルなのである。そのため、スグルが富士の遅番の唯一の責任者になっていた。
 やりがいはあるがマサルがいないとなると社長が来る日しか休みは取れず、ほぼ毎日働いた。人員が少ないとそういう時もあるのが社員というものであるがこの頃はとくに辛かった。
 最も信頼できる人がいなくなってしまったのだからキツイなんてもんじゃなかった。それでも、スグルは会社に必要とされていると思えば頑張れたし、何事も経験だと考えてこの厳しい労働環境を耐えた。
(マサルさんは今もっと大変なはずだからオレも頑張ろう! マサルさんの築いたこの『富士遅番の時間帯』を守るんだ)という思いで文句ひとつ言わず、平社員の給料で、カズオなどを上手に扱いながらスグルは必死に頑張るのであった。
しおりを挟む

あなたにおすすめの小説

ママと中学生の僕

キムラエス
大衆娯楽
「ママと僕」は、中学生編、高校生編、大学生編の3部作で、本編は中学生編になります。ママは子供の時に両親を事故で亡くしており、結婚後に夫を病気で失い、身内として残された僕に精神的に依存をするようになる。幼少期の「僕」はそのママの依存が嬉しく、素敵なママに甘える閉鎖的な生活を当たり前のことと考える。成長し、性に目覚め始めた中学生の「僕」は自分の性もママとの日常の中で処理すべきものと疑わず、ママも戸惑いながらもママに甘える「僕」に満足する。ママも僕もそうした行為が少なからず社会規範に反していることは理解しているが、ママとの甘美な繋がりは解消できずに戸惑いながらも続く「ママと中学生の僕」の営みを描いてみました。

小学生最後の夏休みに近所に住む2つ上のお姉さんとお風呂に入った話

矢木羽研
青春
「……もしよかったら先輩もご一緒に、どうですか?」 「あら、いいのかしら」 夕食を作りに来てくれた近所のお姉さんを冗談のつもりでお風呂に誘ったら……? 微笑ましくも甘酸っぱい、ひと夏の思い出。 ※性的なシーンはありませんが裸体描写があるのでR15にしています。 ※小説家になろうでも同内容で投稿しています。 ※2022年8月の「第5回ほっこり・じんわり大賞」にエントリーしていました。

闇メン【エキスパート裏メンバー派遣会社 】~牌戦士シリーズepisode2~

彼方
大衆娯楽
 雀荘で働く従業員にはいくつかのタイプがある。  まず、一般的なのは『メンバー』。あえて言うなら『表メン』という立場の普通の従業員。  はっきり言ってこれが一番大変なのだが。なにせ、接客からお茶汲みから掃除から雑用まで全てやる。休みはだいたいは週に一回だけだし1日の労働時間は12時間が原則だ。それでいて麻雀も打つのだからとんでもない仕事である。しかし、慣れてしまえばそれもどうと言う事はないのだが、慣れないうちに辞める人は数知れず。この仕事は新人が続かない仕事ランキング1位かもしれない。  それに対して、そんなことやってらんねーよ。でも麻雀打って金欲しーってヤツがやる仕事が『裏メンバー』。要するにサクラで通称『裏メン』と呼ばれる。  この裏メンの扱いは大抵雑で店側に隠そうとする意識があまりなくて常連客にはサクラだとバッチリバレてるのがほとんど。あ、サクラがいるからって別に店とグルになって素人客からむしろうって訳じゃないから安心して欲しい。そもそも給料が良くないので自分の麻雀に必死なのが裏メンのほとんどだろう。給料はよくないが麻雀してるだけでいいので腕とスタミナに自信があるならこっちの仕事を選んだ方がいい。表メンとは給料に大差がつきがちだが。そこは能力給でまかなえばよし。  よく知られているのはこのメンバーと裏メンの2種だけなのだが、世の中の知る人の少ない職種のさらに知られていない役割を持つ者たちがいる。  それが、店のオーナーしかその存在を知り得ない身内すら欺く裏メン。通称『闇メン』だ。  ここは『渡邉クリエイター派遣会社』  渡邉クリエイター派遣会社はいわゆる『闇メン』を契約して派遣する麻雀専門家派遣会社。そこに登録してある打ち手達は超一流の雀士だけ。  この物語は、その渡邉クリエイター派遣会社でも最年少にしてトップの打ち手となる伝説的『闇メン』のストーリーである。  彼の名は椎名。  通称『韋駄天のシーナ』 【登場人物紹介】 椎名良祐 しいなりょうすけ 主人公。礼儀正しく清潔で爽やかな青年。 堅苦しい性格ではなく、場面場面での使い分けが上手いだけ。基本的には気さくな人間である。 渡邉クリエイター派遣会社社員。 渡邉二郎 わたなべじろう 椎名の勤務する会社を設立した社長。 人を見る目があり一目でその人の人となりを見極める。麻雀はそんなに上手くはない。 福島社 ふくしまやしろ 表の顔は喫茶店の気さくで優しい美人ウェイトレス。 しかし、ひとたび卓に着くと人が変わる。知る人ぞ知る凄腕雀士。勝つためにはあまり手段を選ばない。勝利こそ正義という女性には珍しいタイプ。 工藤強 くどうつよし 元競技麻雀プロの雀ゴロ。 面倒見がよくプロをやめた今でも弟子が多い。

同僚くすぐりマッサージ

セナ
大衆娯楽
これは自分の実体験です

女子高生は卒業間近の先輩に告白する。全裸で。

矢木羽研
恋愛
図書委員の女子高生(小柄ちっぱい眼鏡)が、卒業間近の先輩男子に告白します。全裸で。 女の子が裸になるだけの話。それ以上の行為はありません。 取って付けたようなバレンタインネタあり。 カクヨムでも同内容で公開しています。

女子バスケットボール部キャプテン同士の威信を賭けた格闘

ヒロワークス
大衆娯楽
女子大同士のバスケットボールの試合後、キャプテンの白井有紀と岡本彩花が激しい口論に。 原因は、試合中に彩花が有紀に対して行ったラフプレーの数々だった。 怒った有紀は、彩花に喧嘩同然の闘いを申し込み、彩花も売り言葉に買い言葉で受ける。 2人は、蒸し暑い柔道場で、服をはぎ取り合いながら、激しい闘いを繰り広げる。

ようこそ、悲劇のヒロインへ

一宮 沙耶
大衆娯楽
女性にとっては普通の毎日のことでも、男性にとっては知らないことばかりかも。 そんな世界を覗いてみてください。

鐘ヶ岡学園女子バレー部の秘密

フロイライン
青春
名門復活を目指し厳しい練習を続ける鐘ヶ岡学園の女子バレー部 キャプテンを務める新田まどかは、身体能力を飛躍的に伸ばすため、ある行動に出るが…

処理中です...