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第七局【新人王編】
12巡目◉富士2号店
しおりを挟むマナミは首位をキープ。カオリは少し減らしたが、それでも4位と昇級圏内を維持。そして6位にミサト。9位にメグミという結果でリーグ戦第2節は終了した。ちなみにC2リーグへの昇級は7位まででマナミ達が現在いるリーグはC3リーグ。これを半年間戦って上位7名になれればC2の下位7名と入れ替わるという仕組みである。
そして次はいよいよ新人王戦。
一方その頃、佐藤スグルの勤める雀荘『富士』は日暮里にある2号店にばかりマサルをとられていた。2号店の店主は萬屋マサルなのである。そのため、スグルが富士の遅番の唯一の責任者になっていた。
やりがいはあるがマサルがいないとなると社長が来る日しか休みは取れず、ほぼ毎日働いた。人員が少ないとそういう時もあるのが社員というものであるがこの頃はとくに辛かった。
最も信頼できる人がいなくなってしまったのだからキツイなんてもんじゃなかった。それでも、スグルは会社に必要とされていると思えば頑張れたし、何事も経験だと考えてこの厳しい労働環境を耐えた。
(マサルさんは今もっと大変なはずだからオレも頑張ろう! マサルさんの築いたこの『富士遅番の時間帯』を守るんだ)という思いで文句ひとつ言わず、平社員の給料で、カズオなどを上手に扱いながらスグルは必死に頑張るのであった。
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