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第8章 彼女と空
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「廉ちゃん、暇ついでに勉強教えてよ。」
「・・・。今日はヤダ。」
不機嫌なんだぞ!って態度で示す。
「百々が再来年なくは目になってもいいの?」
「・・・。自分の人生自分で頑張れ。」
「何名言みたいな言い方。」
ガシャーン!!としたから何かが壊れる音がした。
ビクッとなる。百々もさすがにやばいと思ったのか直人さんに電話をかけている。
「廉ちゃん、直人さんが代わってって。」
「ん。」
『もしもし?廉くん?体調はどう?大丈夫かな?』
「ん。」
『今日は廉くん、百々ちゃんは病院にお泊りしようか。』
「・・・いい。家にいる。ボス一人になる。」
『夜、百合さんはいるけど、僕も翔も今日は病院だけど寝れる?』
「寝れる。」
『よし、到着。今からお家はいるからね。下来ちゃだめだよ?』
どうやら状況を聞いて俺の意識が下に行かないようにしていたようだ。
ボスはドアを手で開けろとカリカリし始めたし・・・やっぱり下に行くべきだと思うんだよね。
「廉ちゃん、ダメ。わかってるんだからね!」
「行く。」
「夜寝れなくなるよ!」
「大丈夫!」
「大丈夫じゃないからいってんの!!」
もう何言っても無駄だからね!と思いながらボスを抱き上げてドアを開けた。
大きな地団駄を踏むような足音もする。
どうして1年の最後の日にこんなことになっているのだろうか・・・。
「ちょっと、落ち着いてください。」
直人さんの声が聞こえる。
「落ち着いてるわよ!!その人がわけわかんないこと言うから!!」
「さっきも言ったけど、翔君はあなたと付き合ってなんかないって。こんな年末に親子で迷惑だと思わないんですか?」
さっき大声を出した女性の声と母親の冷静な声も聞こえた。
「申し訳ございません。大晦日なんて日に来てしまって。ただ娘が納得しないと大変で・・・。」
この女性何か精神的なものがあるのかな?
階段で座って話を盗み聞きする。
百々も結局俺の横に座っているし・・・。
「あー早く帰らないかな。このバカ親子。百々はママと早くおせち作り始めたいのにさ!普通年末に来ないでしょ。バカなの!?」
といっている百々・・・。
俺より百々の方が実は下に降りるの我慢してたのかな?
「廉ちゃん寒いでしょ。はい、カイロ。」
階段は確かに少し寒い。
「ありがと。」
お腹部分はボスがいるからあったかいんだけどね。代わりにかなり重いけど。なんせ大型犬の子犬だから。
「とにかく翔が帰ってくるまでここにいるから!!」
俺はスっと階段を立ってリビングのドアを開けた。
「迷惑だから帰って。娘の気持ちがすっきりしないと大変だとかさ、知るかよ。大晦日に他所の家に迷惑かける女を翔さんが好きになるわけないだろ。とにかく帰って。邪魔。警察呼ぶよ。」
パニックになりかねない状況で俺が淡々と吐いた言葉に母親も直人さんも驚いていた。
「・・・。今日はヤダ。」
不機嫌なんだぞ!って態度で示す。
「百々が再来年なくは目になってもいいの?」
「・・・。自分の人生自分で頑張れ。」
「何名言みたいな言い方。」
ガシャーン!!としたから何かが壊れる音がした。
ビクッとなる。百々もさすがにやばいと思ったのか直人さんに電話をかけている。
「廉ちゃん、直人さんが代わってって。」
「ん。」
『もしもし?廉くん?体調はどう?大丈夫かな?』
「ん。」
『今日は廉くん、百々ちゃんは病院にお泊りしようか。』
「・・・いい。家にいる。ボス一人になる。」
『夜、百合さんはいるけど、僕も翔も今日は病院だけど寝れる?』
「寝れる。」
『よし、到着。今からお家はいるからね。下来ちゃだめだよ?』
どうやら状況を聞いて俺の意識が下に行かないようにしていたようだ。
ボスはドアを手で開けろとカリカリし始めたし・・・やっぱり下に行くべきだと思うんだよね。
「廉ちゃん、ダメ。わかってるんだからね!」
「行く。」
「夜寝れなくなるよ!」
「大丈夫!」
「大丈夫じゃないからいってんの!!」
もう何言っても無駄だからね!と思いながらボスを抱き上げてドアを開けた。
大きな地団駄を踏むような足音もする。
どうして1年の最後の日にこんなことになっているのだろうか・・・。
「ちょっと、落ち着いてください。」
直人さんの声が聞こえる。
「落ち着いてるわよ!!その人がわけわかんないこと言うから!!」
「さっきも言ったけど、翔君はあなたと付き合ってなんかないって。こんな年末に親子で迷惑だと思わないんですか?」
さっき大声を出した女性の声と母親の冷静な声も聞こえた。
「申し訳ございません。大晦日なんて日に来てしまって。ただ娘が納得しないと大変で・・・。」
この女性何か精神的なものがあるのかな?
階段で座って話を盗み聞きする。
百々も結局俺の横に座っているし・・・。
「あー早く帰らないかな。このバカ親子。百々はママと早くおせち作り始めたいのにさ!普通年末に来ないでしょ。バカなの!?」
といっている百々・・・。
俺より百々の方が実は下に降りるの我慢してたのかな?
「廉ちゃん寒いでしょ。はい、カイロ。」
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「ありがと。」
お腹部分はボスがいるからあったかいんだけどね。代わりにかなり重いけど。なんせ大型犬の子犬だから。
「とにかく翔が帰ってくるまでここにいるから!!」
俺はスっと階段を立ってリビングのドアを開けた。
「迷惑だから帰って。娘の気持ちがすっきりしないと大変だとかさ、知るかよ。大晦日に他所の家に迷惑かける女を翔さんが好きになるわけないだろ。とにかく帰って。邪魔。警察呼ぶよ。」
パニックになりかねない状況で俺が淡々と吐いた言葉に母親も直人さんも驚いていた。
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