嵐は突然やってくる

白うさぎ

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第六章 ぼくは君を許さない。

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「少しだけ鼓動が早いからまだ安静にね。お薬はなしでいいでしょう。」
「・・・。」内心喜んでいるが我慢。
「よかったね、廉ちゃん。」
「文房具。」
「あー・・・。もう少し後で持って上がろうか。」
「なんで・・・?」
「・・・ほら、みんな寝てるしね。」
「百々が取ってこようか?」
「百々ちゃん」そう言って首を振っている直人さん。
どういうことだろ?
「わかったよ。じゃあ今は廉ちゃん百々に勉強教えなさい!」
「教えてもらうほうが偉そうな態度だな・・・。」
「え?なんか言った?」
「・・・。」
「兄妹げんかしないよ。」
直人さんに言われて二人してプイッと外を向く。
丁度直人さんの携帯が鳴り直人さんが廊下に出た。
「廉ちゃん、今日一緒に寝る?」
「お断りします。」
「映画久々に見ないのぉ?」
「俺は別に・・・。」
「クリスマス近いし、あの洋画の季節だよ?」
いたずらっ子のクリスマスの洋画は毎年クリスマス前に二人で見ている。
よく飽きずに繰り返し見てるなって思うけど。
「今日じゃなくていい・・・。」
「今日みる!」
「やだ。」
百々と小競り合いをしていると扉が開いて直人さんが顔を出した。
「廉くん、百々ちゃん僕はちょっとお出かけしてくるから。」
「どこに?」
「うーん、ちょっとね。」
「やだ。」
「廉くん?」
「行っちゃダメ・・・。」
「どうしたの?廉ちゃん。」
百々が不思議そうに俺を見る。
「ちょっとしたら戻ってくるよ?」
「ヤダ・・・。」
「翔、寝てるとこ悪いんだけど、廉くんお願い。」
「ん・・・・?廉くん?なんかあった?」
「行ったらダメ・・・。」
「ごめんね。ちょっと行ってくる。」
結局どこに行くか言わずに直人さんはお出かけしていった。
「親父どこ行ったんだろ。」
「わかんない。スマホに電話かかってきてたけど。」
「あー。なんとなくわかった気もしなくもない。」
母親はまだ一人爆睡している。
百々と母親は本当にメンタルが強いと思う。
俺に分けてほしいよ、そのメンタルを・・・。
その時チャイムが鳴った。
「ん~・・・百々ちゃんでなくていいからね~・・・。」
「百合さん寝てるんだか起きてるんだか」
翔さんが目を瞑ったまましゃべった母親に笑っている。
もう一度チャイムが鳴るがみんな無視をする。
今度はドンドンドン!!!と激しくドアを叩く音に変わった・・・。
「廉くん、おいで。」
血の気が下がってきたのを感じてはいたけれど、顔色も悪くなったようで百々にも心配され始めた。
「廉ちゃん?大丈夫?真っ青・・・。」

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