嵐は突然やってくる

白うさぎ

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第二章 翔の仕事

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「翔さん、廉ちゃんいびられたの?」
「あー。俺を好いてるって誰でもわかる奴がいてね。」
「モテ男のパワーワード・・・。」
「その子がどうやら初日から廉くんに意地悪なこと言ったみたい。」
「でも、デザインの人が優しくしてくれたから平気。」
「あの二人は優しいから、安心して大丈夫なんだけど販売チームがな~。うちはノルマとか設けなくてもオンラインで十分利益だしてるから正直アパレルにしてはホワイト企業でストレス少ないと思うんだけど。」
「アパレルそれでやっていけるの?」
「あー、うちヨーロッパで結構なぜか売れてるんだよ。なんでかはわかんないんだけどね。だから利益すごいの。発送業務で正直一日がほぼ終わりそうなんだけどね。日本でも名前が広がってきてるし。」
「すっご・・・」
「その意地悪した子実は他の子にも意地悪な発言して前に注意したこともあるんだよ。」
「問題ありなんだ。」
「その時は収まったんだけど、結局被害者の子は辞めちゃった」
「そっか・・・。やっぱり廉ちゃん百々行こうか。」
「やめて、これ以上事を大きくしないで」

母の鯖の味噌煮はやっぱりおいしいな。とのん気なことを考えていたがふと頭に百々の進路がよぎった。
「百々、夏休みあと5日で終わりますが宿題は?」
「あ・・・えっとワークが20ページと自主ノートが6ページ」
「あらら」
「やれ。食べたらすぐに!!!」
久々に百々に雷を落とした。
「看護師なりたいならすぐに終わらせないとね、百々ちゃん」
「わかってる!廉ちゃん勉強付き合って!!」
「ったく。」
「廉君は9/25からだっけ?」
「はい。」
「じゃぁ、その間に冬服の撮影いけるかな」
「撮影・・・はい」
「また決まったら伝えるね!」
「はい」
「焼き鳥おいしい~!!」
「百々かわいく食べて!品がないよ!」
「いいよ!・・・ほら!どぉ!?かわいい?」
「・・・一人で宿題終わらせろよ。」
「む・・・。かわいい妹のためにつきあってくれないの?」
「俺、甘やかさないんで。」

結局その日の夜から3日間百々に付き合い俺も徹夜で大学の勉強をした。


「廉ちゃん、百々本気で国立看護大合格するからね!!」
「ふーん。百々の本気はいつまで続くかな。」
「百々の本気を廉ちゃんは知らないからな。いつまでそんなこと言えるかな」
「百々が飽き性なのは俺が一番知ってますけどね。」
「ふん!」
「あ、俺寝ちゃお。夜更かしはお肌に悪いし。」
「いつも夜更かししてるくせに!!」
「百々、そろそろ謝ったほうがいいよ」
「む。ゴメンネ!!!」
「いいよ、ほら、早く今日のノルマ分終わらせな。」
「へーい。」

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