【完結】ざまぁは待ってちゃ始まらない!

紫蘇

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ざまぁなど知らぬ!

飛び火

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ミリエッタさんが人権のあり方をプレゼンした日からしばらく。

「もうすぐ国際会議ですね、お兄様」
「そうだな…何とか感謝祭的装置も出来たし、セジュールやパン爺のお陰で貴族名鑑も頭に入った。
 後は本番までに議題をまとめないとな」

現場で次から次へ議題が出てきても困る。
すぐに回答出来ないことが多すぎると、やった意味も無くなるし…。

とまあ、そんな事を考えていると、セジュールが言いづらそうに言った。

「ところでお兄様、最近気になる噂が…」
「……うん、あれだろ?
 ミリエッタさんが俺を押しのけて王妃の座に収まろうとしてるってやつ」
「……そうなんです」

ミリエッタさんを悪く言う奴もいるし、わざわざ呼び出して悪い事をしようとした奴もいる。
セジュールが何とかフォローに回ってるみたいだけど、ミリエッタさんが『私の事よりお兄様の事をご優先くださいませ』って言うんだって。

「彼女もそのリスクも込みで上奏したとは思うんだけど…困ったね」
「その、王妃様が女性なので、王子にも女性を…という声があったり、その…」
「うん、ミリエッタさんの方が俺より王妃に相応しいって話はよく聞くよ」
「……そうでしたか」

セジュールはどうやら、俺が悪く言われてる事も気になるらしい。
そんなの俺くらいのスルースキルがあればどってことないんだけどな…。

「確かにしっかり自分の意見を持ってる芯の強い子だから、そのあたりもカリーナ様と似てるしね…。
 だけど、心配だよね」
「はい…」
「……そんな時にはこちら!はいドン!
 護身用アクセサリー3点セット!」
「……えっ?」

俺は自分のポッケから箱を取り出し、セジュールに中身を見せる。

ミリエッタさんは女の子だし、魔法が使えるとはいえ…乱暴されたら抵抗できないかもしれない。
だからミリエッタさんを守らなきゃいけないけど、彼女は誰かに守ってもらいたいわけじゃない。
だから作った。

俺は長崎の佐世保からお送りされるあの番組よろしくハイテンションで商品を紹介する。

「まずはこのペンダント!危険を感じた時、このペンダントトップを強く握れば、なんと!
 物理&魔法無効の結界が展開、相手を寄せ付けません!
 もちろん繰り返し使えて、卒業までの保証付!」
「………えっ」
「それから、このイヤーカフ!
 これを相手に投げつければ、電撃、その後麻痺の魔法も展開され、相手を簡単に制圧可能!」
「……すごい」
「しかも両耳分あるので、2回分!
 1個失敗しても、これなら安心ですね~!」
「お、おお……!」
「今回特別!
 最初にご紹介させて頂きましたペンダントとこちらのイヤーカフ、3点合わせてお届けです!」

セジュールの目がキラキラと輝く。
ふふ、お兄様は全て分かっているのです!

「それでね、セジュール。
 これを明日、ミリエッタさんに渡してくれる?
 俺が行ければ良いんだけど、会場の準備で忙しくて…、感謝祭的装置がちゃんと機能するかの最終調整とかあるからさ」
「これを、僕が?」
「うん、よろしくね」

俺はアクセサリーボックスを閉じてセジュールに手渡す。
見てたと思うけど、ペンダントトップの石の色をセジュールの目の色にしておいたよ!
本来の宝石の色を変えるの、苦労したんだから。

「さてと、明日も早いしお風呂に入って寝よう」
「……あっ、はい、お兄様!」

ふふっ、セジュールったら、照れちゃって!

あー、明日が楽しみだな~!

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