嫁が可愛いので今夜は寝ない

あかね

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12月・嫁が可愛いのでどんな夜も燃える

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 12月最初の日曜。
 
 その夜、郊外のマンションの一室でとある会合が開かれていた。

 お馴染みメンバーによる忘年会と黒物コーナー長・ゆいの誕生会、そしてじきに臨月を迎える法人所長・清里きよさとじゅんの壮行会を兼ねた女子会である。


「頑張ってなぁ、ジュン」

「うん、がんばる」

「にしても、本当に3ヶ月で帰ってくるつもり?大丈夫?」

「うん、主人が家で見てくれるから。無事に生まれれば、の話だけどね」

 口々に労いの言葉をかける中、唯一の経験者である未来みらい

「所長ほんま、気ぃつけてな、出産は何があるか分からへんから…うー、うちも赤ちゃん欲しい…」

とアドバイスし、自身の出産時を思い出したのもあり瞳をうるうるとさせて丸い腹を優しく撫でる。

「2人目ですか?いいですね」

「うん、頑張ってんねんけどー…、生理来てまうんよね…所長、妊娠菌ちょうだい…」

 彼女が腹へすりすりと頬を付けると、

「よしよし…ミライさんの所にも赤ちゃんが来ますように…」

と潤はその頭を撫でて、念を送ってくれた。

「頑張るってのはなんやエロい表現やな」

「ちょっとユイちゃん、もう酔ったの?」

「呑んでへんよ、平常運転やん」


 照れの無い唯とそれを嗜める美月みつき、しかし女同士なら照れない未来は正直に返す。

「んー、そのままの意味よ。頑張ってんのよ…うち、スるのあんま好きやないねん。パパの事はもちろん好きなんやけどね」

未来は歳の近い同僚に、珍しく性の話を打ち明けた。

「そうなんですか?」

「うん、あんまりええ感じせんのよ…」


 数時間にわたるガールズトーク、宿泊組は酒も入っていい気分になり、会の終盤にはもっと下世話な話題もちらほらと出ていた。

 その中で未来は、『パートナーを悦ばせる方法』なる情報を土産に、家族が待つ家へ帰って行く。
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