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一章 大川
第26話
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マンションの駐車場に大型の車を停車させ、物資をひたすらに積み込む。この大型車は、バイクで走行しているときに発見した掘り出し物だ。山の山道で放置されていたのを回収し、ここまで運転してきた。後部のスペースがかなり広く、俺が乗っていたバイクをそのまま収納してもまだまだ余裕がある。
鍵が付いた状態で、運転席付近に大量の血痕が残っていたので、元のドライバーは死んでいると思う。なので俺がこうして有効活用しているというわけだ。この車は物資の運搬用にでも使おうと思っている。
しっかりと車を施錠し、マンションの自室に帰った。ソファーに横になったことで、一気に疲れが襲ってくる。
「...ヤバい。めっちゃ腹が減った」
とりあえず何か食べないとな...。倉庫からレトルトカレーと豚汁を取り出し、電子レンジにぶち込んだ。そういえば、まだ電気は使えてるんだよな。まあ、いつ止まるかは分からないが、そのときはガスコンロでも使うか。
「しっかし、まさか銃が手に入るとはな」
ソファーに座りながら、戦利品を確認する。5連発式リボルバー。銃弾の数にも余裕がある。
「これなら、多少の無茶もできるかもな~」
銃のシリンダーを回転させながら、今後の予定を考える。車も銃も手に入れた。
それに、この超パワーもある。そうなると、何か今までできなかった大規模な事をしたくなるのが人間だ。
「そうだ!あの大型のショッピングモールに行ってみるか?」
大型の商業施設に行けば、珍しい食糧が手に入る。新しい武器なんかも入手できるかもしれない。
「今後の事も考えると、やっぱ食料は大量に確保したいよな~」
この体、あまり燃費が良くない。普通に生活してる分にはとくに問題は無いんだが、今回みたいに無茶な力を使うとかなり腹が減る。世の中ってやつは中々に上手く出来ている。
「リスク有りのスーパーパワー。テンションが上がるぜ」
食事を終わらせ、今後の方針を決定した。どうせ一度死んでるんだ。色々とやっておかないと人生がもったいない。俺はこの大胆な計画を実行に移す事にした。
「よし!行くか。ショッピングモールへ」
「...私も行く」
「ああん?」
そんな寝言を言いながら、完全武装した山田が部屋に入ってきた。そして俺が常備していたリンゴを勝手に食べ始める。最近分かってきたんだが、こいつ、仲良くなると急に図太くなるタイプだな。
「...ダメに決まってんだろうが」
「...聞いてほしい。私は死にかけの大川を1週間も看病した。...私、命の恩人。だから大川は私のお願いを聞く義務があると思う。...OK?」
「.........ああ!分かったよ!連れていきゃいいんだろ、連れてけば!!その代わり死んでも文句言うなよ。何かあっても見捨てるからな!」
「...大丈夫。私、結構強いから」
面倒だが、こいつが言っている通り、確かに義理はある。認めたくはないが、まあ、一応、本当に一応、こいつは恩人のようなものだ。俺は恩には恩で報いる男。これぐらいのワガママは、海のような広い心で許してやろう。
「...大川。私も豚汁が食べたい。作って」
...訂正する。やっぱこいつ、邪悪な人間だ。
鍵が付いた状態で、運転席付近に大量の血痕が残っていたので、元のドライバーは死んでいると思う。なので俺がこうして有効活用しているというわけだ。この車は物資の運搬用にでも使おうと思っている。
しっかりと車を施錠し、マンションの自室に帰った。ソファーに横になったことで、一気に疲れが襲ってくる。
「...ヤバい。めっちゃ腹が減った」
とりあえず何か食べないとな...。倉庫からレトルトカレーと豚汁を取り出し、電子レンジにぶち込んだ。そういえば、まだ電気は使えてるんだよな。まあ、いつ止まるかは分からないが、そのときはガスコンロでも使うか。
「しっかし、まさか銃が手に入るとはな」
ソファーに座りながら、戦利品を確認する。5連発式リボルバー。銃弾の数にも余裕がある。
「これなら、多少の無茶もできるかもな~」
銃のシリンダーを回転させながら、今後の予定を考える。車も銃も手に入れた。
それに、この超パワーもある。そうなると、何か今までできなかった大規模な事をしたくなるのが人間だ。
「そうだ!あの大型のショッピングモールに行ってみるか?」
大型の商業施設に行けば、珍しい食糧が手に入る。新しい武器なんかも入手できるかもしれない。
「今後の事も考えると、やっぱ食料は大量に確保したいよな~」
この体、あまり燃費が良くない。普通に生活してる分にはとくに問題は無いんだが、今回みたいに無茶な力を使うとかなり腹が減る。世の中ってやつは中々に上手く出来ている。
「リスク有りのスーパーパワー。テンションが上がるぜ」
食事を終わらせ、今後の方針を決定した。どうせ一度死んでるんだ。色々とやっておかないと人生がもったいない。俺はこの大胆な計画を実行に移す事にした。
「よし!行くか。ショッピングモールへ」
「...私も行く」
「ああん?」
そんな寝言を言いながら、完全武装した山田が部屋に入ってきた。そして俺が常備していたリンゴを勝手に食べ始める。最近分かってきたんだが、こいつ、仲良くなると急に図太くなるタイプだな。
「...ダメに決まってんだろうが」
「...聞いてほしい。私は死にかけの大川を1週間も看病した。...私、命の恩人。だから大川は私のお願いを聞く義務があると思う。...OK?」
「.........ああ!分かったよ!連れていきゃいいんだろ、連れてけば!!その代わり死んでも文句言うなよ。何かあっても見捨てるからな!」
「...大丈夫。私、結構強いから」
面倒だが、こいつが言っている通り、確かに義理はある。認めたくはないが、まあ、一応、本当に一応、こいつは恩人のようなものだ。俺は恩には恩で報いる男。これぐらいのワガママは、海のような広い心で許してやろう。
「...大川。私も豚汁が食べたい。作って」
...訂正する。やっぱこいつ、邪悪な人間だ。
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