11 / 27
第1章
第10話 契約
しおりを挟む
「そうか。いいんじゃないか?」
魔王の娘が握り締めている杖を見て、武器屋は頷いた。
「じゃあ、試してみるね!」
そう言うと魔王の娘は右手で杖を支え、語りかけた。
魔法使いと杖の契約が始まる。
「私は魔王の娘。貴方は私の杖になってくれますか?」
魔王の娘が呟くと、杖は静かに白く光り始めた。
その光を見て微笑んだ魔王の娘は、ゆっくりと目を閉じ、再び語りかけた。
「ありがとう。それでは貴方に能力を授けましょう」
魔王の娘は杖を支えている右手に左手を添えた。
すると、白い光はだんだんと大きくなっていき、魔王の娘の体を包み込んだ。
「……すごい」
一連の様子を側で見守っていたニートは、思わず呟いていた。
「お前は初めて見たのか?」
同じく隣にいた武器屋がニートに声をかけた。
「うん。……考えてみたらボク、ちゃんと魔法を見たことがなかったな。凄いね、魔法使いって!」
ニートは目の前で行われた魔法使いと杖の契約を見て、 かなり興奮したようだ。
「そうだろ!魔法使いは凄いんだぞ~!」
武器屋も魔法を褒められて嬉しいようだ。
「二人とも、契約終わったよ~!」
杖と契約を済ませた魔王の娘は、先程までの真剣な表情ではなく、いつもの笑顔に戻っていた。
「おお、きっとそいつも喜んでるだろう。お嬢ちゃん、大事にしてやってくれ!」
「もちろんだよ~!この子はもうお友達なんだから!」
そう言うと魔王の娘はもぞもぞと懐を探った。
懐から出したのは、指揮棒くらいの長さの飾り気のない茶色い杖であった。
魔法使いは基本、魔法使いになるときに、自分の杖を一本作ることになっている。
王立魔法教会の魔法使いたちは、仕事で派遣される場合、自分の杖の他にもう一本、派遣先の武器屋で杖を新調することが決められている。
「貴方たち、これから仲良くするんだよ!よろしくね!」
二本の杖たちは、それぞれ白い光と青い光を放った。
魔王の娘が握り締めている杖を見て、武器屋は頷いた。
「じゃあ、試してみるね!」
そう言うと魔王の娘は右手で杖を支え、語りかけた。
魔法使いと杖の契約が始まる。
「私は魔王の娘。貴方は私の杖になってくれますか?」
魔王の娘が呟くと、杖は静かに白く光り始めた。
その光を見て微笑んだ魔王の娘は、ゆっくりと目を閉じ、再び語りかけた。
「ありがとう。それでは貴方に能力を授けましょう」
魔王の娘は杖を支えている右手に左手を添えた。
すると、白い光はだんだんと大きくなっていき、魔王の娘の体を包み込んだ。
「……すごい」
一連の様子を側で見守っていたニートは、思わず呟いていた。
「お前は初めて見たのか?」
同じく隣にいた武器屋がニートに声をかけた。
「うん。……考えてみたらボク、ちゃんと魔法を見たことがなかったな。凄いね、魔法使いって!」
ニートは目の前で行われた魔法使いと杖の契約を見て、 かなり興奮したようだ。
「そうだろ!魔法使いは凄いんだぞ~!」
武器屋も魔法を褒められて嬉しいようだ。
「二人とも、契約終わったよ~!」
杖と契約を済ませた魔王の娘は、先程までの真剣な表情ではなく、いつもの笑顔に戻っていた。
「おお、きっとそいつも喜んでるだろう。お嬢ちゃん、大事にしてやってくれ!」
「もちろんだよ~!この子はもうお友達なんだから!」
そう言うと魔王の娘はもぞもぞと懐を探った。
懐から出したのは、指揮棒くらいの長さの飾り気のない茶色い杖であった。
魔法使いは基本、魔法使いになるときに、自分の杖を一本作ることになっている。
王立魔法教会の魔法使いたちは、仕事で派遣される場合、自分の杖の他にもう一本、派遣先の武器屋で杖を新調することが決められている。
「貴方たち、これから仲良くするんだよ!よろしくね!」
二本の杖たちは、それぞれ白い光と青い光を放った。
応援ありがとうございます!
0
お気に入りに追加
1
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる