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「ちぃょぉっとまったああああぁぁぁぁぁ!!」

 喉を掴まれて感覚がおかしくなっていたのか、ちょっとばかしおかしな声が出てしまったが、それはご愛嬌だ。

「は?なんで旦那さまがいるの?仕事は?戦争は?というか、今何時?」
「ぶっ、はは!はははっ!!ここで時間を聞くとか、お前はアホか」
「なっ!お時間は大事です」
「なら、報連相も大事にしろ」
「ほうれん草?」
「報連相。報告、連絡、相談」
「あぁ。報連相。必要ですか?」
「………必要に決まっているだろう………………」

 呆れ返ったような声に、様子に、わたしはぷくっと頬を膨らませた。

 旦那さまの魔法の気配はいつのまにか霧散していた。

 うん。あれは普通に怖かった。
 というか、わたしごと家を吹き飛ばすレベルだった。
 全員殺す気か?

「それにしても旦那さま、なぜここに?」
「お前が誘拐されたという知らせを受け、急いで帰国した。妻が誘拐されてなお飄々と仕事とはいえ外遊していたなどとは、絶対に言われたくないからな」

 腕を組んで不機嫌そうにいう旦那さまに、わたしは何度も物知り顔で頷いてやった。彼のおかげで生き延びたとはいえ、この言い方は流石にムカつく。

「成る程成る程。つまり保身に走ったと」
「………お前、もう少し言い方というものを考えられないのか」
「考える必要を感じませんので」

*************************

読んでいただきありがとうございます🐈🐈🐈

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