【完結】偽りの花嫁 〜すり替えられた花嫁は冷血王子から身も心も蕩けるほどに溺愛される〜

葉月

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初夜  12

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「動くぞ…」

「待っ……えっ、あっっ……やッ……!」

 指での愛撫とは全く違う。
 アレク様が少しでも律動すると、信じがたいほどの快楽が身体を貫く。

「あっ……はぁっ……あぁぁ……」

 アレク様の律動と一緒に、僕の身体は揺さぶられる。
 楔で媚肉をこじ開けられ引き抜かれ……。

 媚肉が収縮するたびに、アレク様の楔も中で脈うつのがわかる。
 律動が深くなるにつれて喘ぎ声も熱を帯び、蕾からは蜜と潤滑油とアレク様の先走りが混じった液が流れてくる。

「あっ、ああっぁぁ……おかしく……なっちゃう……おかしく、なっ!……ああ……ッ」

 頭が真っ白になって、自分が自分でなくなってしまいそうになって逃げようとしてしまうけれど、逃げようとすればするほど、アレク様に腰を強くて引き寄せられ、最奥の壁に先端をぶつけられる。

「ひっ……あ、あ、はぁぁ……ぁぁ………そんな、奥……っ!」

「奥が辛いなら、前立腺ここで泣かせてやろう」

「ひやぁぁ……」

 前立腺弱いところをカリで押し上げられながら引っ掻かれると、全身に電流が流れ痺れ、媚肉がアレク様の楔を震えながら締め付けた。

「っつ……そんなに締め付けるな……」
 責め立てていたアレキサンドロスの切羽詰まった声がする。

「気持ち、良すぎて……無理、です……ひやぁぁ……」

「そうか。じゃあもっと気持ち良くなれ」
 アレク様は律動を早めながら、弱いところを抉るように擦り、最奥の壁のさらに奥に楔を捩じ込む。

「やっ……だめ……そこっ……だめ~……っ!」

 イヤイヤとかぶりを振ると、金色の絹のような長い髪が揺れる。
 するとアレク様は僕の体をぐるりと回転させ上向けに寝かせ、足を大きく広げさせてから正常位で責め立てる。

 アレク様にされるがまま、とろとろに甘やかされ、目からは涙を、口角からは液が流れ出る。

「アレク……アレク……おやめ、くだ……さい……おかしく、おかしく……なって、しまい、ます……」

 懸命に許しを乞うように懇願しても、
「俺に身を委ねるのではなかったのか?」
 そう言われてしまうと、従うしかなくなってしまう。

「可愛い俺だけのユベール。おかしくなってしまえ……」

「そんなっ……そんな……ああああ——— っ!」

 目の前に火花が散ると同時に、電流のような快楽が足の先から頭の先まで貫き、限界まで腰をそり返し再び蜜を解き放つと、媚肉が痙攣をしながらアレク様の楔をきつく咥え込み、

「っく!」

 アレク様は最奥で精を放ち、その衝撃で僕は蜜を出さずに達すると、そのまま意識を手放した。
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