ハズレスキル【収納】のせいで実家を追放されたが、全てを収納できるチートスキルでした。今更土下座してももう遅い

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「今日は武器を使わない戦闘訓練をする」


俺はアリアに告げた。彼女は少し不安そうな顔を浮かべている。しかし、それでもやる気は十分なようだ。


「わかりました！ よろしくお願いします！」


こうして俺との模擬戦が始まったのだった。まずは軽く打ち合いを行うことにしたのだが……


「きゃっ！？」


組手を始めた瞬間、アリアがバランスを崩して倒れ込んでしまった。どうやらまだ体力不足のようだ。


「大丈夫か？」


俺は手を差し伸べる。すると彼女はその手を掴んで立ち上がった。


「ありがとうございます……」


彼女は恥ずかしそうにしている。そんな姿がとても可愛らしいと思った。


「まずは基礎体力をつけないとダメみたいだな」


「はい……」


アリアはしょんぼりとしている。そんな彼女に俺はあることを思いついた。


「よし、なら今日は走り込みをしよう！」


「えっ！？」


彼女は驚いたような声を上げた。しかし、すぐに覚悟を決めたような表情になる。


「わかりました！ 私頑張ります！」


こうして俺とアリアのトレーニングが始まったのだった。最初はゆっくりとしたペースで走っていたのだが、次第にペースを上げていくことにした。するとアリアは必死になってついてくるようになったのだ。その様子を見て嬉しくなった俺はさらにペースを上げることにした。


「はぁ……はぁ……」


やがてアリアは限界を迎えたようで、その場に座り込んでしまった。俺は慌てて駆け寄ると、彼女に声をかける。すると彼女は弱々しく微笑んで言った。


「だ、大丈夫です……」


そんな彼女をお姫様抱っこで抱え上げると、そのまま宿まで運んでいくことにする。


「あ、あの……私重いですから自分で歩きます……」


アリアが恥ずかしそうに言うが、無視して運ぶことにした。


「遠慮するな」


俺はそのまま宿屋へと歩いていく。その間、アリアはずっと顔を赤くしていた。


「あの……ありがとうございます……」


部屋に着くと、彼女は小さく礼を言ってきた。俺は笑顔で返すと、彼女にシャワーを浴びてくるよう促す。それからしばらくして出てきたアリアは下着姿のままだったので慌てて目を逸らした。しかし彼女の方は特に気にしていない様子でそのままベッドに腰掛ける。そしてこちらを向いて話しかけてきた。


「カイトさん」


「ん？ なんだ？」


「私強くなりたいです」


真剣な目で訴えかけてくる彼女に対して俺は答えた。


「ああ、一緒に頑張ろう」


アリアは嬉しそうな笑みを浮かべると、そのまま眠ってしまった。よほど疲れていたらしい。俺は彼女を布団に寝かせると自分も寝ることにするのだった。


◇


翌朝、走り込みをするために宿の外へ出ると、そこにはアリアの姿があった。


「おはようございます」


彼女は笑顔で挨拶してくる。俺は軽く手を挙げて応えると、早速走り込みを始めたのだった。最初はゆっくりとしたペースだったが徐々にスピードを上げていくことにする。すると、彼女の息が上がっていった。しかしそれでも懸命についてくる。

やがて街の門までやってきたところで休憩することにした。木陰に入り腰を下ろすとアリアも隣に座ってくる。


「大丈夫か？」


俺が尋ねると、アリアは息を整えてから答えた。


「はい……なんとか……」


それからしばらく休憩した後、また走り始めることにしたのだが……


「きゃっ！？」


アリアはまたもやバランスを崩して倒れ込んでしまった。どうやら体力不足のようだ。


「大丈夫か？」


俺は心配になって駆け寄ると、彼女に手を差し伸べる。すると彼女はその手を掴んで立ち上がった。


「ありがとうございます……」


彼女は恥ずかしそうにしている。そんな姿がとても可愛らしいと思った。


「よし、じゃあもう一回行くぞ！」


「はい……！」


そうして俺たちは再び走り出したのだった。途中何度か休憩を挟みながらも走り続ける。そしてついに街の門が見えてきたところで足を止めたのだった。アリアは完全にバテてしまったようでその場に座り込んでいる。俺は彼女に手を差し伸べた。すると彼女はその手を掴んで立ち上がる。


「はぁ……はぁ……」


息も絶え絶えといった様子だがなんとかついてこられたようだ。俺は彼女の頭を優しく撫でてやった。すると彼女は嬉しそうな表情を浮かべる。そんな様子を見ていると俺も幸せな気分になったのだった。