【本編完結】婚約者を守ろうとしたら寧ろ盾にされました。腹が立ったので記憶を失ったふりをして婚約解消を目指します。

しろねこ。

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第14話 開いていく距離

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 授業についてはまるでわからない顔をして乗り切った。

 入学時にクラス編成の為に受けたテストを渡され、これを基準に勉強をして欲しいと言われ、私は悩む。

(成績が良すぎてもおかしいし、悪すぎたら自宅学習になるかしら)
 そうなると自宅にこもり切りになり、後々の影響も大きそうだ。

 とりあえずこの問題を誰かに教えてもらうところから始めよう。
 答えを知ってるなんて言われたら怪しませるかもしれないし。

 リヴィオに頼もうとしたのだが、「ぜひローシュ様の元へ行きましょう」と張り切られてしまった。

(嫌だわぁ)
 教えてくれそうにないとも思ったけれど、断るのも不自然だから渋々言う通りにする。

「ごめんね、エカテリーナ。僕も今日から久々に学園に来たものだから、忙しくて。良かったらリヴィオに教えてもらっててくれ」

(ほらご覧なさい! ってかあなたも休んでたの?!)
 予想が当たり……いやそれ以上の出来事に驚きだわ。

 心労で来なかった割には肌艶いいし、病んでたようには見えない。
 いや、そういう事は見た目通りではないだろうけど。でも、私達が来るまでは級友と楽しくお喋りもしてたわよね? 

「しかし、カルロス様からエカテリーナ様の事はローシュ様へと任せるように言われているのですが……」

「任せられた僕がリヴィオが適任だと思って頼んだのだから、いいんだよ。それとも僕の学業が遅れてもいいと言うのかい?」

「いえ、そのような事は……」

「では任せたよ、リヴィオ。僕も休んだ分のノートを友人達から借りて写さなくてはいけないから忙しいんだ。またね、エカテリーナ」
 にこやかに断られ、思うところがあるものの我慢をする。

(そもそもローシュって自分でノート取ってるかしら? 字はキレイなのだけど、書くの遅いから以前は私のを見て補完していたし、最終的に全て模写していたじゃない。今度はこの友人たちに寄生するなんて本当に呆れる)
 しかも手はほぼ動いておらず、話がメイン。

 断るならばせめて体裁は繕いなさいよ。

「ローシュ様は忙しそうね。邪魔してはいけないし、行きましょう」

「は、はい」
 お陰で公然とリヴィオと二人で勉強する事が出来るから感謝だわ。

 これはローシュの命令だから、誰に何と言われようともローシュの責任。

 けして私がリヴィオと二人きりになりたいからと早々に諦めたわけではなくってよ。

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